ハイスクールG×A   作:まゆはちブラック

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好戦堕天使 コカビエル 
宇宙球体 スフィア
堕天合成獣 ネオコカビエル 登場!


第16話「終焉の(つるぎ)

時間は遡り、ガイア、小猫、朱乃がアパテーと戦っている頃。

リアス達はコカビエルと壮絶な戦いを繰り広げていた。

 

 

リアス「はぁぁぁーーーーっ!!」

 

コカビエル「ふんっ…」

 

 

リアスは無数の滅びの魔力を連射すると、コカビエルは鼻で笑い、それら全てを片手で弾いた。

その際にできたわずかな隙に、接近したゼノヴィアと木場が斬りかかるが

 

 

キィィィーーーーーン!

 

ゼノヴィア「くっ!」

 

木場「っ!」

 

 

コカビエルは素早く両手に光の槍を形成して、2人の剣撃を受け止めた。

2人がいくら力を込めても、コカビエルはびくともせず、あるのはギギギ…と剣同士が擦れあう音だけだった。

コカビエルは余裕の笑みを浮かべ

 

 

コカビエル「ふんっ!その程度の剣さばきでは、この俺を斬ることはできんっ!!」

 

木場「ぐあっ!」

 

ゼノヴィア「っあ!」

 

 

そう言うと、両手に持つ光の槍で2人を吹き飛ばした。

 

 

ダイナ「ダァァァーーーーー!!」

 

 

吹き飛ばされた2人と入れ替わる様に、ダイナがジャンプキックを繰り出した。

コカビエルは2本の光の槍をクロスさせて、防いだが

 

 

コカビエル「ぐおっ!?」

 

 

あまりの威力に光の槍は砕け散り、そして、その衝撃で大きく後方へ吹き飛んだ。

ダイナは着地すると、素早く右腕にエネルギーを溜め

 

 

ダイナ「シュワッ!」

 

 

すかさず、右腕から照射する青い光線「フラッシュバスター」をコカビエルへ放った。

 

 

コカビエル「ぐおおおおおおーーーーーー!!!」

 

 

コカビエルは体勢を整える間もなく直撃し、大爆発を起こした。

 

これを見て、誰もがやったか?と思うだろう。

だが、忘れてはいけない。コカビエルは堕天使の中でも最上級の存在、しかも組織の幹部である。

並の堕天使はこの攻撃で倒せるが、コカビエルはそう簡単には倒せない。

 

そう思って爆心地を警戒していると、爆煙が晴れていき

 

 

ダイナ「やっぱ、この程度じゃくたばらねぇか…」

 

 

完全に晴れると、体中に傷を負いながらも立ち上がっているコカビエルの姿があった。

その光景を見て、やはりかと思っていると

 

 

コカビエル「……フッ、フハッ、フハハッ、ファーーハハハハハハハハハーーーーーーーーー!!」

 

「「「「「!?」」」」」

 

 

コカビエルは突然、狂った様に笑い始めた。

その様子にリアス達は狂気や疑問といった感情を感じた。

 

 

リアス「コカビエル!貴方、何が可笑しいの!!」

 

 

そのあまりの狂気にしびれをきらしたリアスは、思わず怒鳴る様に問うた。

すると、コカビエルは不気味に笑いつつも、その理由を話し始めた。

 

 

コカビエル「フハハッ!何、やはり戦いは良いものだと思ったまでだ。自身がもつ力、技を全てを用い、血肉を滾らせて戦う―――それが戦いの醍醐味だ。あの大戦は俺にとって、何よりの楽しみだったのだ……だが!」

 

 

コカビエルは言うと、先程の笑みを浮かべた表情から一変、怒りに満ちた表情へ変わった。

 

 

コカビエル「だが、どうだ!!アザゼルはもう戦いを起こすつもりはないと言い、神器(セイクリッド・ギア)の研究に没頭し始めた!!下らない…!もう1度戦えば我々、堕天使の勝利は確実というのにっ!!!」

 

 

コカビエルはそう叫ぶと、ダイナへ指を指し

 

 

コカビエル「それに、何よりも憎いのはウルトラマン!貴様らだ!!貴様らが()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()のだ!!」

 

ダイナ「!?」

 

リアス「えっ!?」

 

ゼノヴィア「どういうことだ!?」

 

木場「何を言って…!?」

 

 

リアス達はどういう事だと疑問になった。

その反応を見たコカビエルはほう…と口を漏らし

 

 

コカビエル「そうか、まだ知らされてないのか?ふん、魔王共も己のメンツが大事か……。まあ、いい」

 

 

そう呟くと新しい光の槍を作り出し、ダイナへ向け

 

 

コカビエル「チャンスはめぐった。()()()が授けたアパテーと共に憎きウルトラマンをこの手で殺せるのでな!!」

 

 

そう叫ぶと、ダイナへ向かって走り出した。

身構えるダイナにコカビエルは光の槍を振り下ろした。

 

 

ダイナ「ハッ!」

 

コカビエル「ぐおっ!」

 

ダイナ「デェアッ!」

 

 

ダイナはそれを片手で受け止めると、もう片方の手でコカビエルの腹部を殴ると、素早く持ち上げ、前方へ投げ飛ばした。

 

 

コカビエル「ぐっ!」

 

 

コカビエルは地面に叩きつけられる衝撃に顔を歪めながらも体を起こすと、光弾を放った。

 

 

ダイナ「グアッ!!」

 

コカビエル「しゃあっ!」

 

 

光弾はダイナに命中し、胸元から火花を散らして怯んだ。

コカビエルはその隙にすかさず光の槍を投げ飛ばしたが

 

 

リアス「させないわ!」

 

バチィィーー!

 

 

リアスが滅びの魔力でダイナへ向かって投げられた光の槍を破壊した。

 

 

コカビエル「ふんっ」

 

 

コカビエルは中々やるじゃないか…と言わんばかりに鼻を鳴らすと、今度はリアスへ向かって走り出した。

 

 

コカビエル「つあーーっ!」

 

 

コカビエルはリアスへ接近すると、力強く握り拳を作ると、その拳で殴りかかった。

 

 

リアス「っ!くらいなさい!!」

 

 

リアスは素早く上空へ上昇して回避すると、破滅の魔力をコカビエルへ連射した。

 

 

コカビエル「ふんっ!その程度か」

 

 

コカビエルはそれを素早く腕で払いながら上昇し、リアスのもとへ接近していったが

 

 

ダイナ「ハーーーーッ!」

 

コカビエル「なっ!?」

 

ダイナ「デェアッ!!」

 

コカビエル「ぐほぉっ!?」

 

 

ダイナがその間の上空に跳躍して割り込むと、コカビエルの顔面目掛けてドロップキックを放った。

それをくらったコカビエルは、鼻から大量の血を撒き散らしながら地面へ落下していった。

 

 

木場「やっ!!」

 

ゼノヴィア「はあっ!!」

 

コカビエル「ぬあぁっ!」

 

 

地面へ落下していく中、木場とゼノヴィアは跳躍すると、すれ違い様にコカビエルの体を斬った。

コカビエルはその痛みに苦痛の声を漏らしながら、土煙を立て、頭から地面へ激突した。

 

 

ダイナ「シュワッ!!」

 

 

ダイナは立て続けに腕を十字に組み、ソルジェント光線を放った。

 

 

コカビエル「ぐおおおおおおーーーーっっ!!!」

 

ドガァァァァァーーーーン!

 

 

光線はコカビエルに直撃し、激しい爆発音と土煙と共に爆発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

土煙が晴れると、グラウンドには大きなクレーターが出来ており、その中心には傷だらけの体を大の字にして倒れているコカビエルの姿があった。

 

 

リアス「イッセー、コカビエルは生きてるかしら?」

 

 

倒れているコカビエルを見たリアスはダイナに視線を向けて尋ねると

 

 

ダイナ「いや、あいつはまだ生きてますよ。殺さない程度に光線の威力を調節したんで。コカビエルが生きてないと部長達も困るでしょ?」

 

リアス「ええ、根源的破滅招来体とどういう関係なのか教えてもらわないとね…」

 

 

ダイナにコカビエルの生存確認をしたリアスは彼に頷くと、ダイナと一緒に地面へ降り立ち、コカビエルのもとへ歩いていった。

 

 

 

 

 

 

 

コカビエル「ぐっ…ぐうぅ…!」

 

 

コカビエルは仰向けの状態から何とか立ち上がろうとするが、体にダメージが響いてるせいで力が入らず、すぐに倒れてしまう。

 

そんな事を繰り返していると、リアスを先頭にダイナ、ゼノヴィア、木場がこちらへ近付いてくるのが見えた。

その光景を見て、コカビエルは地面の砂を悔しげに握りしめた。

 

 

コカビエル「(このまま、俺は捕縛され、その間、“平和”という何の刺激のない生活を味わわされるのか?ふざけるな…!あの血肉踊る戦いをしたいが為、組織を裏切り、ここまで来たのだっ!…だが、奴ら…特に『ウルトラマン』っ!!まだ戦い方が未熟とはいえ、ここまで追い詰められるとは……!!)」

 

 

コカビエルは悔しかった。

自身の目的をまたウルトラマンに阻まれるということに。

ダイナ――一誠はまだ戦いの経験が浅い為、それに関してはコカビエルが上だが、ダイナはそれを補う程のパワーがある。

それ故、コカビエルはどう足掻いても力負けしているので、勝てないのである。

 

 

コカビエル「(力だっ!奴を同等…いや、それ以上の力があればっ!!)」

 

《???「ならば、与えてやろうか?」》

 

コカビエル「なっ!?お前は…!」

 

 

その願いに答えるかの様に、突然ら脳内にどこか聞き覚えのある女性の声が聞こえた。

コカビエルはすぐに周りを見渡したが、どこにもその声を発した人物は見当たらなかった。

 

さらに、その声はコカビエルだけしか聞こえておらず、リアス達には聞こえていない様で、声の持ち主は自身にアパテーを授けてくれた女性の声であることがすぐにわかった。

 

 

コカビエル「与える…だと?ならば、俺にウルトラマンと同等の力をくれっ!!そうすれば、俺は絶対に負けんっ!!」

 

 

コカビエルはそう叫んで懇願すると、女性の声はしばらく沈黙すると、ふっと鼻で笑うと

 

 

《???「…わかった。その願いを叶えてやろう。空を見ろ」》

 

コカビエル「……!?」

 

 

了承してもらったコカビエルは言われるがままに空を見上げると、ワームホールが再び開き、その中から謎の班模様のUFOの様な物体が数体現れた。

 

 

ダイナ「!」

 

ゼノヴィア「新しい敵かっ!!」

 

リアス「みんな、気を緩めないで!」

 

 

新しく現れたその物体に、リアス達は立ち止まり、身構えた。

ワームホールから現れた。それだけでこのUFOの様な物体が敵であることがリアス達には直感でわかった。

 

リアス達が警戒する中、コカビエルはあれは一体何かと尋ねた。

すると、謎の女性の声は

 

 

《???「あれはスフィア」。他の生物と融合することで、強大な力を持たらす生命体だ》

 

コカビエル「ほう…」

 

 

そう答えると、コカビエルはニヤリと口角をあげた。

本当にスフィアがウルトラマン以上の力を持たらすのかといった疑問はどうでもいい!ただ、力。この不利な状況を覆す力があればいい、とコカビエルは迷いなく思った。

 

そう思っていると、上空のスフィア達はコカビエルのもとへ近寄ってき、スフィアはゼリーの様に溶けて引っ付き、融合を始めた。

 

 

コカビエル「ふはは!段々と力が湧いてくるぞぉ…!」

 

 

融合していく中、コカビエルは次々と湧いてくる力に喜びでうち震えていた。

だが、

 

 

コカビエル「うおお…!?(な、何だ!?い…意識が…!)」

 

 

突然、意識が無くなっていく感覚に襲われ、苦しみだした。

まるで、脳内を誰かに乗っ取られる…そんな感覚がコカビエルを力が湧いてくると共に襲ってきたのである。

 

コカビエルが苦しんでいる中、また彼の脳内に謎の女性の声が語りかけてきた。

 

 

《???「伝え忘れていたが、スフィアは融合する際、宿主の意識を乗っ取るのだ」》

 

コカビエル「な…ん……だと!?ふ…ふざ……けるな!!」

 

《???「意識が乗っ取られるか否かは、貴様次第だ。精々あがくがよい」》

 

 

謎の女性の声は冷酷に最後にそう告げるのを最後に、一切語りかけてこなかった。

 

 

コカビエル「ふざけるなぁぁぁぁーーーーーー!!!」

 

 

コカビエルは上級堕天使である自身がたった1人の女にまんまと利用された事に怒りのままに叫んだ。

その言葉を最後にコカビエルは完全にスフィアと融合し、意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダイナ「何だよ、あれ!」

 

木場「合体した…」

 

 

リアス達は目の前の光景に驚いていた。

新しい敵が現れたと思ったら、コカビエルの体に次々と溶けるように融合していったのである。

 

全てのスフィアがコカビエルと融合し、形を変えていくと、その姿が露になった。

 

 

コカビエル?「フシュー……」

 

 

その姿は口から白い蒸気を吐き、全身が黒い岩の様な皮膚に覆われており、両腕に2本爪の大きな鉤爪、額は1本の鋭い角、さらに尾てい骨にあたる箇所からは大きな尻尾を生やしていた。

そして、上級堕天使の特徴である10本の翼は、所々黒い岩の様な皮膚に覆われた気味の悪いものになり、血の様に真っ赤に染まっていた瞳はスフィアと同じ斑模様になっていた。

 

その姿は人とは程遠い、最早、怪獣と呼ぶのが相応しい姿―――コカビエルはスフィア合成獣「ネオコカビエル」となったのである。

 

 

リアス「イッセー、裕斗!いつ仕掛けてくるかわからないから気をつけて!」

 

 

全員がその姿を見て驚いている中、はっ!といち早く気を取り戻したリアスはダイナと木場に指示をだした。

一向は身構えると

 

 

ネオコカビエル「ヴワァーーーッ!!」

 

リアス「来るわよっ!」

 

 

ネオコカビエルは雄叫びをあげながら、走り出した。

 

 

リアス「はっ!」

 

ダイナ「デェアッ!」

 

 

リアスは滅びの魔力を、ダイナはダイナスラッシュをネオコカビエルへ向けて数発放った。

 

 

ネオコカビエル「ガウッ!!ヴワァァーーー!!」

 

 

だが、ネオコカビエルは走る速度を落とさず、両腕の鉤爪で防いだ。

全弾防ぐと、そのまま疾走し、両腕の鉤爪を近くにいた木場へ振り下ろした。

 

 

ガギィィィーーーーン!

 

ネオコカビエル「ヴワッ!!」

 

木場「…ぐっ!!何て力だっ…」

 

 

木場は素早く聖魔剣で防ぐが、そのあまりの剛腕に両腕がミシミシ…と鈍い音がした。

 

 

ゼノヴィア「理性まで怪獣と化したか!おおおお!!」

 

 

その間にゼノヴィアはデュランダルとエクリカリバーを手に取ると、飛び上がった。

そして、そのままネオコカビエルの背後から斬りかかったが

 

 

ガギィィィーーーン!!

 

ゼノヴィア「くっ!」

 

 

ネオコカビエルの尻尾がまるで意思を持つかの様に動き、デュランダルとエクリカリバーの二刀流を防がれた。

ゼノヴィアはそれでもすかさず体勢を変えて何度も斬りかかるが、その度に尻尾に防がれてしまう。

 

そんな状態が続いていると、木場を押さえつけながらぐりんっ!と首を180度回転させた。

 

 

ネオコカビエル「ヴワッ!」

 

ゼノヴィア「ぐはっ!!」

 

 

額の角が伸ばすと、そのままゼノヴィアの左肩を貫いた。

肩を貫かれた痛みでできた僅かな隙にネオコカビエルはその大きな尻尾でゼノヴィアの腹部を捉え、なぎはらった。

 

 

ゼノヴィア「ぐあっっ!!」

 

アーシア「ゼノヴィアさんっ!」

 

 

ゼノヴィアは大きく吹き飛び、地面へ何度も身体をぶつけながら転がっていった。

 

 

ダイナ「デェアッ!」

 

ネオコカビエル「ギィシャァ!!」

 

 

ダイナは吹き飛ばされた彼女と入れ替わる様に疾走すると、キックスライディングで地面を滑りながらネオコカビエルの両足をひっかけ、後ろのめりに倒れさせた。

 

 

木場「すまない、イッセー君!」

 

ダイナ「フッ!」

 

 

その隙に木場は脱出すると、起き上がったダイナの隣に並んだ。

 

 

ネオコカビエル「ヴワーーーッ!!」

 

 

ネオコカビエルは起き上がると、首を正面に戻し、ダイナへ向かって駆け出した。

ある程度まで近付くと、そのまま両腕の鉤爪で斬りかかった。

 

 

ダイナ「ハッ!ハッ!ハッ!」

 

ネオコカビエル「ヴガゥ!!ヴガゥ!!」

 

 

ダイナはバク転で何度も襲いかかる鉤爪を回避した。

 

 

ダイナ「ハッ!シュワッ!!」

 

 

そして、僅かに出来た隙に横転して脱出すると、頭目掛けてフラッシュバスターを放った。

 

 

ネオコカビエル「ギィシャァ!?」

 

 

それをくらったネオコカビエルは叫びながら火花を散らしながら後ずさった。

 

 

木場「はぁーーー!」

 

ゼノヴィア「おおおぉぉ!!」

 

ネオコカビエル「ギィシャァーーー!!」

 

 

更に追い討ちをかけるように、木場とアーシアに治療してもらったゼノヴィアが、ネオコカビエルの胸元をX字に切り裂いた。

 

 

リアス「みんな!下がって!」

 

「「「!!」」」

 

 

リアスの声を聞き、3人はネオコカビエルから離れると、リアスは大きめな滅びの魔力の塊をネオコカビエルへ放った。

 

 

ネオコカビエル「ガ――――」

 

 

ドガァァァーーーーーーン!!

 

 

ネオコカビエルに直撃すると、大きな爆発が起き、周囲に衝撃波が発生した。

 

 

ダイナ「やったか!?」

 

 

ダイナは立ちあがる爆煙を見ながらそう呟くが

 

 

ネオコカビエル「……」

 

リアス「…簡単にはいかないわね」

 

 

ネオコカビエルは五体満足の状態で立っていた。

しかもその皮膚は固いのか、切り裂かれた箇所の傷は浅く、体は土汚れがついているだけの状態である。

 

リアス達はいつ襲いかかってきても対処できる様に身構える。

 

 

ネオコカビエル「…」

 

 

すると、ネオコカビエルは突然、拳を振り上げた。

その動きにリアス達は更に警戒したが、次の瞬間!

 

 

ガンッ!ガンッ!

 

「「「「「!?」」」」

 

 

突然、自身の顔面を力一杯に殴り始めた。

その行動にリアス達は血迷ったのか?と思い、岩同士でぶつけ合う様な音を聞きながら警戒していると、突然、ネオコカビエルはその動きを止めた。

 

一体、何だったのか?と一行は思っていると

 

 

ネオコカビエル「フ…フハハハハハーーーーー!!」

 

「「「「「!?」」」」」

 

 

突然、ネオコカビエルが笑いだしたのである。

リアス達はその笑い声を聞いて驚いた。それは突然笑いだしたという不気味さからでもあるが、それよりもその笑い声がコカビエルがまだスフィアと融合する前の声である事に驚いたのである。

 

 

ネオコカビエル「ククク…、一時はどうなるかと思ったが何とかこいつらから意識を取り戻したぞ!あの女め……危うく意識が完全に無くなるかと思ったが、まぁいい。それよりもこの溢れんばかりの力!!実に素晴らしいっ!!」 

 

 

ネオコカビエルはあふれでてくる力に感傷しながら呟いた。

そう、ネオコカビエルは自身の顔面を何度も殴っていたのは、スフィアから体の主導権を取り戻す為の行動だったのである。

 

 

ネオコカビエル「ダイナ!!貴様の光線のおかげで俺は眠っていた意識を呼び起こせた!感謝するぞぉ!」

 

ダイナ「くっ!」

 

 

実は自身の意識がよみがえり始めたキッカケはダイナの光線を頭に受けた時からだった。

その事実にダイナは悔しげに拳を握りしめた。

 

そんな中、ネオコカビエルは両腕の鉤爪を擦り合わせ、腰を深く落とすと

 

 

ネオコカビエル「ククク…!さぁ、ここからが本当の戦いだ!!行くぞっ!」

 

 

そう叫び、リアス達のもとへ駆け出した。

リアス達は身構えるが

 

 

木場「っ!!速い!」

 

ゼノヴィア「なっ!?」

 

 

そのスピードは先程よりも速く、一瞬のうちにゼノヴィアの背後に回りこんだ。

 

ゼノヴィアは多少驚きながらもデュランダルを振り回しながら攻撃を繰り出した。

ネオコカビエルは両腕の鉤爪で何度も迫り来るデュランダルの剣撃を防ぎ、その度に火花が散った。

 

 

ネオコカビエル「さて、デュランダル使いの女よ。お前には失望したぞ」

 

ゼノヴィア「何!」

 

ネオコカビエル「デュランダルは素晴らしい聖剣…。だが、以前の使い手の方が強かったぞ。使い手が未熟では、何の楽しみにも…ならんっ!!」

 

ゼノヴィア「ぐはっ!!!」

 

 

そう冷ややかに言うと、デュランダルを鉤爪で受け止め、ゼノヴィアの腹に膝蹴りをした。

 

 

ゼノヴィア「か…はっ…!」

 

 

ゼノヴィアはその衝撃が内臓に響いているかと思うくらいに苦痛に襲われると、口から吐血し、倒れた。

ネオコカビエルはこれで1人目…と呟いていると

 

 

ダイナ「ゼノヴィアッ!」

 

木場「うおおーーー!!」

 

 

後方からダイナは飛び蹴り、木場が聖魔剣を手に向かってくるが

 

 

ネオコカビエル「ふんっ!」

 

木場「ぐあっ!」

 

ダイナ「っ!!」

 

 

ネオコカビエルはゼノヴィアの髪を乱暴に掴むと、思いっきり後方にいる木場へ投げつけ、2人は遠くへ吹き飛んでいった。

ダイナはそれでもキックをネオコカビエルの頬へくらわせるが

 

 

ダイナ「!?」

 

ネオコカビエル「フフフフフフ…」

 

 

ネオコカビエルには全く効いておらず、頬にキックをくらったまま不気味に笑っていた。

 

 

ネオコカビエル「フフフ…。ダイナ、やはりお前との戦いは楽しいものだ。だが、まずは邪魔者を消さないとなぁ!!」

 

ダイナ「グァッ!!」

 

 

ネオコカビエルはダイナの足を掴み、後方へ投げ飛ばした。

そして、倒れているゼノヴィアと木場へ向かって口から黄色の光線を放った。

 

 

リアス「させないわっ!」

 

 

リアスは滅びの魔力を光線へ向かって放つが、光線の勢いは止まらず、遂に木場達に命中した。

 

 

ドガァァァーーーン!!

 

リアス「裕斗!」

 

ダイナ「ゼノヴィアっ!!」

 

アーシア「!」

 

 

そして、大きな爆発が起こり、爆煙がそこから立ち込めた。

アーシアは急いで駆け寄り、2人の治療を始めた。

 

 

ネオコカビエル「ククク…。これで2人目だ」

 

ダイナ「てめぇ…!!」

 

 

ダイナは立ち上がると、不気味に笑うネオコカビエルへ殴りかかった。

 

 

パシッ!

 

ダイナ「グァッ…!アァァァァ!!」

 

 

ネオコカビエルはダイナの拳を片手で軽く受け止めた。

ダイナはグググ…と力を込めるがコカビエルはピクリとも動かない。

その様子にネオコカビエルはフッと笑い

 

 

ネオコカビエル「これで思う存分戦えるというものだ。さぁ、始めるぞ!」

 

ダイナ「グァッ!!」

 

 

ネオコカビエルは拳を払い除けると、ヤクザキックの要領で蹴飛ばした。

怯んだダイナはすぐに体勢を立て直すと、回し蹴りを放つが

 

 

ネオコカビエル「フッ…効かんな」

 

ダイナ「!?」

 

 

ネオコカビエルには微動だにもせず、全く効果がない様子で笑みを浮かべている。

驚いているダイナをよそにネオコカビエルは言葉を続け

 

 

ネオコカビエル「確かにお前には力がある。だが、それに見合う経験、テクニックが足りんっ!!」

 

ダイナ「グァッ!」

 

ネオコカビエル「うぉらぁぁーーー!!!」

 

ダイナ「グァァァァァーーー!!」

 

 

そう話すとダイナの顔面を殴った。

怯んでいる間にトサカを掴むと、ブンブンと大きく振り回し、そのまま投げ飛ばした。

 

 

ダイナ「グァッ…!アァァ…!!」

 

 

ダイナは空中でジタバタしながら大きく吹き飛ばされると、そのまま地面に叩きつけられた。

 

 

ネオコカビエル「ククク…!」

 

ドォン!

 

ネオコカビエル「…?」

 

 

ダイナが叩きつけられた痛みにもがいている間にネオコカビエルは両腕の鉤爪を擦りながらゆっくりと歩を進めるが、突然、背中に小石が当たった様な感覚がした。

 

振り返ると、リアスが掌に魔力の塊を形成し、何度も攻撃をしていた。

 

 

リアス「イッセーに近付けさせないわよ!!」

 

 

リアスは気迫がある声で叫びながら絶え間なく滅びの魔力を連射する。

パワーアップしたコカビエルに自身の攻撃は効かない、だが、足止めくらいは出来る。そう考えあっての攻撃である。

 

その様子にネオコカビエルは攻撃をくらいながらもフッと鼻で笑い

 

 

ネオコカビエル「ふん…、魔王の妹もこの程度か。これならスフィアの力を得ずとも勝てるぞ」

 

リアス「くっ…!」

 

ネオコカビエル「ヴワッ!!」

 

 

軽く挑発すると、口から黄色の光線を吐き出した。

その光線は次々と放たれる滅びの魔力の塊を打ち消し、リアスのもとへ到達した。

 

 

リアス「きゃあぁぁぁぁーーーーーーー!!!」

 

ネオコカビエル「ククク…3人目だ!」

 

ダイナ「部長!くそぉぉ!!」

 

 

直撃したリアスは大きな悲鳴をあげ、倒れた。

それを見て奮起したダイナは胸の中に怒りの炎を燃やして奮起すると、立ち上がった。

 

 

ダイナ「シュワッ!!」

 

 

そして、そのまま腕を十字に構え、ソルジェント光線を放った。

数多の怪獣を撃破したダイナの必殺技である。

ダイナを始め、木場やゼノヴィア、リアス、そして彼女を治療しているアーシアはこれで決まった!とこの場にいる誰もが思ったが

 

 

バチィン!!

 

ダイナ「!?」

 

アーシア「えっ…」

 

ネオコカビエル「ククク…」

 

 

ネオコカビエルの前に現れたバリアが光線を弾いたのである。

ダイナはもう一度放つが、またバリアに阻まれて防がれてしまう。

驚いているダイナ達の光景を見て、ネオコカビエルは不気味に笑い

 

 

ネオコカビエル「無駄だ。俺にお前の光線は効かん」

 

ダイナ「っ!?」

 

ゼノヴィア「何だと!?」

 

リアス「そんな…」

 

木場「ソルジェント光線が…効かない……?」

 

 

そうダイナ達に告げると、一同はショックした。

今まで強力な怪獣を何度も何度も倒してきたソルジェント光線があっさりと攻略されるという事実に。

その事実にダイナは落胆し、十字を組むのをやめてしまった。

 

 

ネオコカビエル「フッ、次はこちらから行くぞ!」

 

ダイナ「!?」

 

 

その隙にネオコカビエルは猛スピードで接近すると、両腕の鉤爪でダイナの身体を切り刻んだ。

 

 

ダイナ「グァァァァァァァァァーーー!!!」

 

 

その攻撃に対処できず、ダイナはサンドバッグの様に次々と身体から火花を散らしていった。

 

 

ゼノヴィア「おおおーーー!!」

 

木場「はぁぁぁーーー!!」

 

 

その猛攻撃の中、ゼノヴィアと木場はネオコカビエルに剣を振り下ろすが、尻尾に防がれてしまう。

ネオコカビエルはダイナへの攻撃を中断し、

 

 

ネオコカビエル「貴様ら等、相手にもならんわっ!!」

 

木場「ぐはぁっ!!」

 

ゼノヴィア「ぐわっ!!」

 

 

翼を広げて羽ばたかせると、作り出した突風で2人を大きく後方へ吹き飛ばした。

そして、再びダイナへの攻撃を再開した。

 

 

ダイナ「グァッ…!」

 

 

身体中を切り刻まれたダイナは満身創痍で、立っているのもやっとの状態であった。

その様子にネオコカビエルは不気味に笑い

 

 

ネオコカビエル「ククク…。俺は嬉しいぞっ!こんなにも憎いウルトラマンをここまで痛め付けられるからなぁぁぁーーーーー!!!」

 

ダイナ「グアァァァァァーーー!!」

 

 

そう叫ぶと、ダメ押しと言わんばかりにダイナの頭を正面から掴み、そのまま地面に叩きつける。

すると、ダイナの後頭部を中心に大きなクレーターが形成された。

 

 

ネオコカビエル「……」

 

ダイナ「グァッ!!」

 

ネオコカビエルは仰向けで倒れているダイナの腹部を踏みつけた。

ミシミシ…と嫌な音がダイナの耳に響いた。

 

 

ダイナ「グアッ!アァッ……!」

 

[ティヨン]

 

 

そして、ダイナの命の象徴といえるライフゲージが赤に変わり、点滅を始めた。

 

 

ネオコカビエル「フハハハハハーーーーーーー!!こんなにも素晴らしいのか!これがスフィアの力かっ!!」

 

 

ネオコカビエルは嬉々とした表情で叫んだ。

あんなにも力の差があったにも関わらず、スフィアと融合するだけでダイナを圧倒できる力を手にできたことに彼は喜んでいられなかったのである。

 

ネオコカビエルは不気味な笑みを浮かべ、踏みつけているダイナの顔を見た。

 

 

ネオコカビエル「さて、まずはこいつを始末してからガイアを仕留めるとするか…」

 

ダイナ「グァァ……」

 

 

ネオコカビエルはゆっくりと右腕をあげると、ライフゲージに狙いを定めた。

ライフゲージはウルトラマンの命の象徴といえるものである。もし、破壊されでもしたら、二度とダイナは立ち上がれない―――つまり、死んでしまうのである。

 

 

リアス「やめなさい、コカビエル!」

 

木場「やめろーーーーっ!!」

 

ネオコカビエル「さらばだっ!ウルトラマンっ!!」

 

アーシア「きゃあぁぁぁぁーーー!!」

 

 

リアス達の必死の制止もむなしく、鉤爪は振り下ろされた。

アーシアはこれからくる残酷な光景を見たくなく、両手で顔を覆った。

 

誰もがもう駄目か…。そう思った瞬間!

 

 

バチィィィーーー!!

 

ネオコカビエル「ぬっ?」

 

木場「?」

 

 

激しい雷が邪魔する様にネオコカビエルの頭上に直撃した。

攻撃を中断されたネオコカビエル、そしてリアス達は上空を見上げると、

 

 

朱乃「イッセー君。御無事ですか?」

 

ダイナ「朱…乃さん?」

 

小猫「助けにきました」

 

木場「小猫ちゃん!」

 

我夢「部長、遅くなってすみません」

 

リアス達「我夢!3人共、無事だったのね!」

 

 

そこには凛々しい表情をした朱乃の姿があった。

それだけでなく、小猫や彼女に支えられている我夢もそこにいた。

彼女らは傷だらけ、特に我夢がひどいが、無事な様子でいたことにリアス、木場、ダイナは安堵した。

 

 

我夢「何故、コカビエルがあんな姿に……?とりあえず、イッセーから離れろ!」

 

 

我夢は小猫に下ろしてもらうと、手に持っていたジェクターガンで連射した。

ネオコカビエルには体から火花が飛び散るだけで全く効いてはない。だが、ほんの少しだけ怯ませることはできる。

 

 

ダイナ「デェアッ!」

 

ネオコカビエル「ちっ!」

 

 

ダイナはそのわずかな隙に自身の腹部を踏みつけていた足を払いのけ、ネオコカビエルがのけぞった間に脱出した。

 

 

ネオコカビエル「ふん。アパテーにやられたと思っていたが…、面白い!!もっと俺を楽しませろっ!!!」

 

 

ネオコカビエルは嬉しげに叫んだ。その様子はまるで新しいオモチャを買ってもらった子供、いやコカビエルの場合は壊しがいのあるオモチャがきたというのが正しいのであるが、援軍がきたというほんの少しの『絶望感』よりも新しい敵を殺せる『幸福感』だけが彼の脳裏を満たしている。

 

ネオコカビエルは歩き始めると

 

 

朱乃「はぁっ!」

 

ネオコカビエル「ふんっ」

 

 

 

その瞬間に朱乃は再び雷をネオコカビエルの頭上目掛けて落とした。だが、ネオコカビエルは軽く片腕で払いのけた。

そして、朱乃を見上げると、納得した様な表情を浮かべた。

 

 

ネオコカビエル「そうか、この雷撃。どこかで見たことがあると思えば貴様、バラキエルの娘だな?」

 

朱乃「っ!私をあの者と一緒にするなぁぁーーー!!」

 

我夢「『バラキエルの娘』?」

 

 

『バラキエルの娘』―――。その言葉を聞いた瞬間、朱乃は怒りを露にし、再び雷を放った。

我夢はどういう事だと疑問に思ったが、対するネオコカビエルは口からブレスを放ち、そのまま雷とぶつかり合った。

 

 

朱乃「くっ、ううう!!」

 

ネオコカビエル「フハハハハハァァーーーーーッ!!」

 

 

バチバチと2つのエネルギーが押し合うが、徐々に朱乃の雷が押され始め、ネオコカビエルのブレスと朱乃の距離が近付いた。

 

 

ネオコカビエル「クァァァァーーーーーーー!!」

 

朱乃「!!」

 

リアス「朱乃っ!」

 

ダイナ「朱乃さん!」

 

 

ネオコカビエルは更にブレスの威力をあげると、朱乃の雷を完全に打ち消し、朱乃の目前に迫った。

リアス達は彼女を助けようと体を動かすが、間に合わない。

その時

                                               

ガイア「デヤッ!」

 

[ピコン]

 

朱乃「!?」

 

 

ガイアがすぐさま朱乃の前に現れると、両腕を広げて、そのたくましい胸筋でブレスを受け止める。

だが、ガイアはアパテーとの戦いで既にエネルギーを大きく消耗している為、ライフゲージも赤のままである。

 

 

ガイア「グァァァァァァァァァーーーーーーーー!!」

 

[ピコン]

 

小猫「先輩っ!!」

 

朱乃「我夢君っ!」

 

ダイナ「我夢っ!」

 

アーシア「我夢さんっ!」

 

 

そんな状態で攻撃に耐えられずはずもなく、ガイアはブレスを全て受け止めると、ガクンと力が抜けた様にそのまま地面へ落下した。

急いで朱乃は地上へ降り立ち、小猫、アーシア、ダイナも急いで駆け寄り、アーシアはガイアの治療を始める。

 

その光景を見て、ネオコカビエルは嘲笑った。

 

 

ネオコカビエル「フハハハハハ、そのまま見捨てれば良かったものの!!美しい‛‛友情‛‛とやらか。感動させてくれるじゃあないかっ!!」

 

木場「っ!」

 

ダイナ「てめぇ…!」

 

 

嘲笑うネオコカビエルに仲間を侮辱され、木場とダイナは睨み付ける。

そして、ネオコカビエルはひと通り笑うと、ゼノヴィアを見て、鼻で笑った。

 

 

ネオコカビエル「フッ…しかし、デュランダル使いの女よ。貴様もよく戦うものだな。既に()()()()()というのにな」

 

ゼノヴィア「何っ?」

 

 

ゼノヴィアはネオコカビエルの言葉に疑問の表情を浮かべた。

その様子を見たネオコカビエルはフッと笑うと、言葉を続け

 

 

ネオコカビエル「成る程。その様子を見ると、下の者には知らされてない様だな。ならば教えてやろう。先の大戦で死んだのは魔王だけじゃない、神も死んだのだよっ!!魔王と共になっ!!」

 

「「「「「「「「!!?」」」」」」」」

 

 

その衝撃の告白にリアス達は驚愕した。

神が死んだ?といった疑問がリアス達の脳内を駆け回る。

そんな中、ゼノヴィアは叫ぶようにネオコカビエルに問う。

 

 

ゼノヴィア「なっ!?嘘だっ、そんなこと!なら主の祝福を受けられるのは何故だっ!!」

 

ネオコカビエル「それはミカエル共が神の残したシステムをうまく利用しているからだ。まあ、以前よりかは祝福のレベルは下がってはいるが、奴らもよく勘づかれず頑張っているよ…」

 

ガイア「(そうか!だから反発するはずの聖と魔の力が合わさることができたのか!)」

 

 

ネオコカビエルの言葉を聞き、ガイアはバルパーが何故聖魔剣に疑問を抱いたのかを理解できた。

 

 

ゼノヴィア「そんな……」

 

アーシア「神の…神の愛は…どこに…?」

 

小猫「先輩、しっかりして下さい!」

 

 

ゼノヴィアはその真実を知り、瞳をわなわなさせながらガクンと膝をつき、アーシアはショックの余りに気絶した。

 

 

ネオコカビエル「まあ、そのせいであの大戦は終わってしまったがな。さて、とんだ茶番はさておき。次はどいつが相手だ?何なら全員でかかってきてもいいぞ?ただし、俺を満足させる戦いだけは見せてくれよ?」

 

ガイア「くっ!」

 

ダイナ「くっそぉ…!」

 

 

ダイナは悔しげに拳を握りしめた。

全員でかかってきてもいいと言ってるが、おそらく全員でかかっても倒すことはできない。

全員体力が限界、特にガイアのダメージはひどい。対する敵は全くの無傷。しかもアーシアが気絶してるため、回復もできない。

まさに絶対絶命である。

 

 

ダイナ「(あのバリアを突破するには何か、何か手はないのか!?)」

 

 

ダイナは必死に頭を悩ませて考えた。

 

いちかばちか、光線の威力をエネルギー全開で放射するか?

――いや、光線の威力をあげても突破できるとは限らないし、もっと仲間を危険にさらしてしまう。

 

なら、肉弾戦に持ち込むか?

―――力の差が埋まってる以上、戦いの経験の差で負けてしまう。

 

といったあらゆる作戦が浮かぶが、どれも望み薄であり、また白紙に戻る。

焦りが更なる焦りを生み、ダイナの冷静さを奪っていく。

 

 

ダイナ「(どうすれば、どうすればいいんだっ!!)」

 

 

どうしようもない。八方塞がり。

そんな状況に半ば諦めかけた時、脳内にとある映像が浮かんだ。

 

それはミラクルタイプのダイナが溶岩の様な怪獣を宙に浮かし、怪獣が反撃で吐いた火炎を受け止めて、撃ち返す映像だった。

 

 

ダイナ「(これしかねぇっ!!)ン"ン"ン"~~、ハッ!」

 

 

その映像が終わると同時にダイナは立ち上がると共に決心すると、両腕を胸の前で交差し、素早く両腕を広げると、ダイナの第2の姿であるミラクルタイプにタイプチェンジした。

 

 

ネオコカビエル「姿を変える能力。特に憎い()()()()()()()()を思い出させてくれるわっ!」

 

ダイナ「ハッ!」

 

ネオコカビエル「ウォォォォォォーーーーーー!!!」

 

ダイナ「デェアッ!デェアッ!」

 

 

ネオコカビエルはタイプチェンジしたダイナを見て青筋を立てると走り出した。

そして、ダイナへ近づくと、両腕の鉤爪のラッシュを繰り出す。

ダイナは次々と繰り出される攻撃をヒラリヒラリとかわし、反撃のキックを繰り返す。

 

 

ダイナ「ハァァーー!デェアッ!!」

 

ネオコカビエル「ぐぁっ!!」

 

 

そして、大きな尻尾のなぎはらいを回避し、クルクルと前回りに回転しながらネオコカビエルの背後へ移動すると、振り返らずそのまま後頭部に向かってドロップキックを放った。

さすがのネオコカビエルもこれには効いたのか、若干怯んだ。

 

ダイナは追撃しようとするが、体全体に痛みが走り、片膝をついてしまう。

 

 

[ティヨン]

 

ダイナ「(くっ!時間が無ぇ!)」

 

 

胸元のライフゲージを見ると、先ほどよりも点滅が速くなっている。

ミラクルタイプは多彩な超能力を扱える。ただ、その力を使うには多くのエネルギーを消費する。その為、活動できるのは1分間だけである。

しかも、ダメージを受けすぎたことでエネルギーを消耗しており、活動できる時間は残り20秒である。

 

 

ネオコカビエル「グアアアァァァーーーーーーー!!」

 

ダイナ「ッ!ハッ!」

 

 

その間に起き上がったネオコカビエルは雄叫びをあげながらこちらへ走ってくる。

ダイナは右手をネオコカビエルへ伸ばした。

すると、手先からビームが放出され、ネオコカビエルの体に纏わりついた。

ダイナは超能力の1つである念力光線、「ウルトラサイキック」を発動したのである。

 

 

ネオコカビエル「!?」

 

ダイナ「ハァァァァーー…」

 

 

 

 

ネオコカビエルは抵抗しようとするが、体は全く動かない。

その間にもダイナはゆっくりと手を上げると、捕縛したネオコカビエルは宙に浮き、ある程度まで上昇するとピタリと止まった。

 

 

ネオコカビエル「ちっ!これでもくらえーーーーーっ!!」

 

ダイナ「!」

 

 

ネオコカビエルは口が動くことに気が付くと、口からブレスを吐いた。

油断したな……。ネオコカビエルはそう心の中でほくそ笑むが

 

 

ダイナ「ハァァァァーーーーーー……」

 

ネオコカビエル「!?」

 

 

ダイナは両手で受け止め、その掌が放出されるブレスを全て吸収した。

さすがに自分のブレスを吸収されるとは思わなかったのか、ネオコカビエルは驚く。

 

 

ダイナ「デェアッ!!!」

 

 

そして右腕をつき出すと、吸収した相手の攻撃を吸収して撃ち返すミラクルタイプの逆転の必殺技「レボリウムウェーブ・リバースバージョン」を放った。

 

 

ネオコカビエル「しっ、しまっ…!!」

 

ドガァァァァァァーーーーーーーーンッ!!

 

 

ブレスは真っ直ぐ放出され、ネオコカビエルはバリアを展開する間もなく、爆発した。

 

 

 

 

 

 

 

一誠「はぁ…はぁっ…!」

 

 

ネオコカビエルを倒したダイナは疲労のあまりに膝をつくと、そのまま変身が解除され、一誠の姿に戻った。

一誠は前を見ると、少し離れた先にはスフィアとの融合が解除された元の姿のコカビエルが倒れている。

 

 

リアス「イッセー!」

 

木場「イッセー君!」

 

小猫「先輩っ!」

 

 

すると、背後からリアス達が駆け寄ってくる。

一誠は面々が駆け寄ってくる中、ガイア――我夢がいないことに気付く。

 

 

一誠「っ部長!我夢は無事なんですか!?」

 

リアス「ええ、彼なら無事よ。ほら」

 

 

リアスが指を指す方を見ると、意識を失った我夢の頭を膝枕しながら頭を撫でている朱乃の姿があった。

話を聞くと、一誠がコカビエルを倒したのを見届けると、安心して気を失ったらしい。

 

 

一誠「良かった………って!我夢のヤロー!ちゃっかり朱乃さんに膝枕されてるじゃねぇかっ!!俺だってされたことねぇのにっ!!」

 

リアス「はぁ…」

 

木場「ははは…」

 

小猫「……」

 

 

それを見て一誠は一瞬ほっとするが、自分の幼馴染みが美少女に膝枕されている状況に気付くと、すぐに嫉妬の表情を浮かべた。

その様子にリアス達はため息や苦笑いといった各々のリアクションをとった。

ただ、小猫はいつも通りの無表情だが、何故か気に入らないと心の中で思った。

 

 

リアス「とりあえず、イッセー。その様子だと無事な様ね」

 

一誠「はい。でも、もう戦えるほどの力は残ってないですがね。ははは…!それよりも部長、木場、小猫ちゃん!見たか?俺の超ファインプレー!」

 

木場「うん、すごかったよ。あんな一瞬で逆転するなんてね」

 

リアス「ふふ…。一時はどうなるかも思ったけど、コカビエルを倒せるなんてね。さすがよ、イッセー」

 

小猫「かっこ良かったです」

 

一誠「だろう?さすが俺様だなっ!」

 

木場「けど、そのせいで僕が禁手(バランス・ブレイカー)に至った事が影に埋もれちゃたけどね」

 

 

木場の自虐気味た発言に一同は微笑んだ。

すると、

 

 

コカビエル「これで……これで終わりと思うかっ!!」

 

「「「「「!?」」」」」

 

 

突然、怒りににじんだ様な声が響いた。

一同はその声がした方を見ると、先ほどスフィアごと死んだと思われたコカビエルが体中から血を流しながらも立ち上がっていた。

 

リアス達に緊張が走り、各々が身構える。

だが、リアス達には戦える力はほとんど残っていない。

対するコカビエルは重傷を負ってはいるが、まだ余力がある様子である。

 

 

木場「まだ生きていたのかっ!」

 

コカビエル「……この俺にっ、ここまで手傷を負わせた貴様らを、貴様らを殺すまでは俺は死なんっっ!!まず、サーゼクスの妹っ!貴様の首をもらうっ!!」

 

リアス「!」

 

 

コカビエルはそう叫ぶと、光の槍を形成してリアスのもとへ走ってくる。

今度こそ絶対絶命。リアス達はそう思ったが、その時!

 

 

ドォォォォーーーーーン!!

 

「「「「「!?」」」」」

 

コカビエル「!?」

 

 

上空から青い光が結界を破壊すると、コカビエルの前にたちはだかるかの様に土煙を立てて降り立った。

 

 

アグル「……」

 

 

段々と土煙が晴れると、そこには青いウルトラマン、アグルが片ひざをついた姿勢で颯爽と現れた。

 

 

コカビエル「…ちっ!貴様も血祭りにあげてくれるわ!」

 

 

コカビエルは目を血走らせながら走ると、右手に持つ光の槍で振り下ろした。

だが、光の槍が当たるギリギリの瞬間。アグルは体を青く発光させると、姿を消した。

 

 

コカビエル「っ!?消えたっ!」

 

アグル「ドゥワァァァァーー!!」

 

コカビエル「ぐおっ!?」

 

 

姿が消えたアグルに驚くコカビエルの背後からアグルの蹴りが入る。

その衝撃にコカビエルは思いっきり前のめりに倒れそうになるが、負けじと踏ん張ると、かかと回し蹴りを放つ。

 

 

アグル「ホワァッ!」

 

ガシッ!

 

アグル「フォォォォォ……!」

 

 

だが、アグルはそんな攻撃を許すはずもなく、難なくその蹴りを片腕で受け止める。そして、コカビエルの足を掴んで持ち上げた。

 

 

アグル「ドゥワァァァァーーーー!!」

 

コカビエル「ぐあぁあぁーーーーーっ!!」

 

 

そして、そのまま地面に叩きつける。

コカビエルはその衝撃に口から血を吐き出した。

 

 

コカビエル「くっそぉぉぉぉーーーーー!!」

 

 

悔しげに叫んだコカビエルは翼を広げて上昇すると、掌から光弾を連射する。

だがその軌道は乱れており、あらぬ方向へ飛んで行く。その様子から明らかに動揺している事がわかる。

 

 

リアス「っ!皆、固まって!!」

 

一誠「滅茶苦茶やりやがって!」

 

 

リアスはゼノヴィア含む全員を召集すると、結界のシェルターを作り、その光弾の嵐に耐える。

しばらく続くと、コカビエルは光弾を撃つのをやめた。

 

 

コカビエル「はぁ……はぁ…!ハッ、ハハハ…ハハハハハハ!!どうだっ!さすがにウルトラマンといえどもっ…生きてはおるまい!!」

 

 

コカビエルは息をきらしながら、達成感に満ちた表情で笑う。

辺りから土煙が立ち込める中、コカビエルの笑い声が響く。

 

 

コカビエル「フハハハハハ!!ハハ…ハ?」

 

 

だが、アグルが立っていた場所の土煙が晴れると、その笑みは崩れ去る。

そこには右手に形成したアグルブレードを高速で回転させている無傷のアグルの姿があった。

 

コカビエルの光弾が命中する寸前。アグルは冷静にアグルブレードを展開すると、それをブンブンと回転させて盾の様にして、光弾を弾いたのである。

その為、アグルは無傷なのだ。

 

 

アグル「……」

 

 

アグルはアグルブレードを回転させるのを止めると、左手をクイクイッと動かし、まるでかかってこいと言わんばかりに挑発する。

 

 

コカビエル「ぐ…!なめるなぁぁぁーーーーー!!」

 

 

その挑発にコカビエルは青筋を立てると、アグルに向かって急降下を始めた。

対するアグルはタイミングを見計らってアグルブレードを振り上げ、

 

 

アグル「ッエイッ!」

 

コカビエル「何っ!?ぐぎゃあぁぁーーーーーー!!」

 

 

そのまま振り下ろすと、そこから青い斬撃が発生し、コカビエルのもとへ飛んでいった。

剣撃は素早いスピードでグングンとコカビエルへ接近し、コカビエルの左の翼を切断した。

 

 

コカビエル「ぐおぉぉぉぉーーーーーっ!!」

 

 

翼を切断されたことで空中でバランスを保てなくなったコカビエルは何とか立て直そうとするが何もできず、そのまま地面に墜落した。

 

 

アグル「ホワッ!」

 

 

アグルは高速移動で近づき、倒れているコカビエルの首を掴み、無理矢理起こす。

 

 

アグル「ホワッ!!ドゥワッ!!ホワァァッ!!ドゥワァァッ!!」

 

コカビエル「ぐほっ!ぐおっ!ぐほぅっ!!」

 

 

そして、そのままコカビエルの顔面をサンドバッグの様に何度も何度も殴り続けた。

コカビエルは逃げようと思っても、アグルに首を掴まれているので不可能であり、体もダメージが蓄積されていて身動きができない。

コカビエルは殴られる度に口や鼻から血が噴き出し、顔やまわりの地面はどんどん血まみれになっていく。

 

 

一誠「や、やりすぎだ…」

 

小猫「…怖い」

 

 

その拷問ともいえる光景に一誠達は言葉を失った。

冷酷なアグルの姿に小猫や木場、リアスは身震いすらした。

 

 

アグル「ドゥワッ!!」

 

コカビエル「ぐぽあっ!!」

 

 

何度目のパンチかわからないが、アグルは大きく振りかぶったパンチを直撃させると、その手を止めた。

コカビエルの顔は何度も殴られた影響で血まみれになっており、歯もほとんどへし折られ、別人ではというぐらいに顔がぐしゃぐしゃに潰れており、最早虫の息である。

 

 

アグル「ホワッ!アァァァァ…」

 

 

アグルはそのまま前へ投げ飛ばすと、両腕を下に広げ、リキデイターの体勢に入った。

それを見たリアスはハッ!と気を取り戻すと、アグルに向かって叫ぶ。

 

 

リアス「っ!待って、殺さないで!彼には聞きたいことが――――!」

 

アグル「ドゥワッ!!」

 

 

リアスの制止も無視し、アグルはリキデイターを発射する。

リキデイターは瀕死のコカビエルに直撃すると

 

 

コカビエル「ギィアァァァァァーーーーーーー!!!」

 

ドガガガガガァァァァァーーーーーーン!!!!

 

 

激しい悲鳴と共にコカビエルは爆発四散した。

その光景にリアス達は唖然となった。しばらくの沈黙の中、一誠はアグルに話しかける。

 

 

一誠「お前、もしかして俺達を助けに来たのか?ありがとう……おかげで町人の命が救われた」

 

 

そう感謝する一誠にアグルはフッと鼻で笑った。

 

 

アグル「勘違いするな。俺はこいつが危険な存在だと判断したからだ。町の人間の命など、どうでもいい」

 

一誠「なっ!?お前、それでもウルトラマンかよ!?」

 

アグル「俺はあくまで地球の為に戦っている。お前達、悪魔の事情など知ったことではないが、もし奴が戦争の舞台を地球にされてしまっては困るからな。君こそ力の使い方を誤っているんじゃないのか?」

 

一誠「何ぃ!?この野郎、黙ってりゃ好き勝手言いやがって!!」

 

木場「イッセー君!」

 

小猫「先輩、落ち着いて」

 

 

カチンと頭にきた一誠はアグルに殴りかかろうとするが、小猫と木場に抑えられる。

そんな中、今度はリアスがアグルに尋ねる。

 

 

リアス「ねぇ、貴方は私達の味方?それとも敵?」

 

アグル「そうだな。俺はお前達の敵でも味方でもない。言うとすれば…」

 

 

アグルは離れた場所で朱乃の膝枕で寝ている我夢の顔を見て

 

 

アグル「俺は地球の味方だ」

 

 

リアスにそう告げると、どこか遠い空へ飛んでいった。

 

こうして、上級堕天使コカビエルとバルパー・ガリレイが引き起こした聖剣騒動は幕を閉じたのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻。どこかへ飛んでいくアグルの姿を銀髪の少年は電柱の上に座りながら興味深そうに眺めていた。

 

 

???「やれやれ、コカビエルを殺されてしまったか。アザゼルに何と言えばいいか。まぁ、いい…」

 

 

不敵な笑みを浮かべると、少年は龍を模した白銀の鎧を身に纏った。

 

 

???「その代わり面白いものを見せてもらった。興味が湧くね、ウルトラマンってのは。ますます戦いたくなる……」

 

 

そう意味深に呟くと、白銀の羽を広げ、暗闇の空へ消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、その光景を見ていたのは少年だけでなかった。

旧校舎の影から黒いフードを被った眼鏡をかけた少女がいた。

その顔は美人の領域に入るが、どこか不気味で人らしい暖かみが感じられない瞳をしている。

 

 

???「コカビエル。所詮、この程度か…」

 

 

少女はそう吐き捨てる様に冷たく呟くと、影に溶け込む様に忽然と姿を消した…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コカビエルの襲撃後。コカビエル達によって半壊状態だった学園は遅れて到着したサーゼクス達によって何もなかったのように修復された。

ちなみに木場はあの後、リアスにお仕置きの尻叩きをされてしまい、本人曰く「もう一度逆らおうとする気がなくなる程痛かった」そうだ。

 

 

 

そして、聖剣騒動から数日後。我夢、一誠、アーシアはいつもの様に部室を訪れたが、そこには思わぬ人物がいた。

 

 

ゼノヴィア「やあ、久しぶりだね」

 

 

そこには青髪に緑のメッシュが入った少女、ゼノヴィアが女子用の制服を身に着けており、さも居るのが当然の様にソファーへ座っていた。

 

 

一誠「何でここにいるんだよ?」

 

ゼノヴィア「ああ、実は聖剣を取り戻したのは良いが、教会側に神の不在について問いただした所、異端認定されてしまってね。それで破れ被れで転生したという訳さ」

 

我夢「……」

 

 

我夢は思った。あれだけ必死に聖剣を取り戻した貢献者である彼女を神がいないと知っただけでアッサリと切り捨てる教会側もひどいものだと。

 

更に我夢達は話を聞くと、イリナはこの事を知っておらず、聖剣を回収して帰国したそうである。ゼノヴィア曰く「運がいい」そうだ。

イリナは人一倍信仰心が強いらしく、もし、神がいない事実を知れば彼女は二度と立ち直れなくなるらしいと。

 

一通り成り行きを説明したゼノヴィアはアーシアの前へ立つと、頭を下げた。

 

アーシア「えっ…」

 

ゼノヴィア「アーシア…すまない。私は君の苦しみを何もわかっていないのに『魔女』と呼んだことを……!言葉で言っても許してくれないだろう、私を罵ってもいい!だが、謝らせてくれ!すまないっ」

 

 

先ほどより深々と頭を下げるゼノヴィア。

アーシアは彼女の突然の行動に一瞬戸惑うが、柔らかに微笑むと彼女を手を取った。

 

 

アーシア「頭を上げて下さい、私は気にしてないですから。確かに私は異端認定で追放された時、悲しかったですが、教会にいたときには見れなかった新しいものやこんな素敵な人達に出会えたのですから…」

 

ゼノヴィア「…アーシア、ありがとう」

 

 

アーシアがそう言うと、ゼノヴィアは微笑んだ。

その光景を見て、我夢達も微笑む。

 

 

リアス「まあ、という訳でゼノヴィアは私の新しい眷属になったから」

 

ゼノヴィア「改めて紹介させてもらう。『騎士(ナイト)』のゼノヴィアだ。よろしく頼む」

 

 

ゼノヴィアがそう言うと、我夢達はこちらこそよろしくとそれぞれ声をかけた。

一通り挨拶をすると、リアスはいつも通りより賑やかになった雰囲気で部活動を開始した。

 

そんな中、我夢は1つ疑問に思ったことがあった。

 

 

我夢「(だけど、藤宮――アグルはどうしてあそこまで悪魔や堕天使を憎んでいるんだ?)」

 

 

我夢はあの後、一誠からアグルが必要以上にコカビエルを攻撃していた事を聞いていた。

聞いた話によると、アグルはどこか憎しみがこもった眼差しを浮かべながら攻撃していたらしいのである。

過去に何があったのか。それは自分には計りしれないものであるかもしれないと我夢は1人思った。

 

 

我夢「(藤宮、君は一体…?)」

 

 

我夢はそう心の中で呟き、窓から外の景色を眺めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回予告

正義の味方か、悪の使者か!?
今ベールを脱ぐ、衝撃のアグル誕生の秘密!

次回、「ハイスクールG×A」!
「アグル誕生」!
光れ、アグレイターよ…!











大変、大変お待たせ致しました!!
私生活で色々ありましたが、1ヶ月振りに投稿できました。
なので、私に「更新遅いんだよ!!」という恨みでクァンタムストリームをぶっぱなさないで下さいっ!!

良かったら感想、コメントよろしくお願いします。
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