ハイスクールG×A   作:まゆはちブラック

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地帝大怪獣 ミズノエノリュウ 登場!


第四章 停止教室のヴァンパイア
第18話「龍の都」


アルギュロスの襲撃から数日がたった頃。

我夢達が過ごす駒王町の気温も暑くなり、季節は夏に近付いていた。

 

当然、暑くなっていくこの季節。生徒の学生服も標準の冬服から夏服へと移り変わり、学園内は冷房をつける様になっていった。

 

そんな朝。自宅である神社で暮らす朱乃はいつも通り早い時間帯に目覚めると、弁当を作る。

その後、自分が作った朝食を摂り、身支度をする。

 

 

朱乃「お母様、いって参ります」

 

 

そして、朱乃に顔が似ている遺影が飾られている仏壇で合掌する。

それが終えると、荷物を手に取って玄関へ向かい、扉を開ける。

だが、玄関を出た瞬間

 

 

???『ギュウウゥゥェェェェーーーン…』

 

朱乃「?」

 

 

脳裏に奇妙な鳴き声は聞こえた。

その鳴き声は地球上どの動物にも当てはまらないものだ。

普通の人なら驚くであろうが、朱乃は特に驚かず、空を見上げ

 

 

朱乃「壬龍(ミズノエノリュウ)…」

 

 

そう意味深に呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数時間経ち、昼の時間となった。

駒王学園ではいつも通り昼休みになり、各生徒が友人や恋人と机を合わせて、お弁当を食べながら他愛ない会話をする。

当然、我夢も一誠、松田、元浜のいつもの3人と一緒に机を合わせて食事をしながら、楽しく会話をしていた。

 

我夢と一誠はいつも通り自分達の趣味の話をしていると、いつの間にか最近の話題についての話になった。

 

 

一誠「え、またこの町が断水?」

 

 

一誠は少し驚いた表情で聞き返すと、元浜と我夢、松田は頷く。

それを聞いた一誠は「またか…」と呟いた。

 

一誠がそう思うにも無理はない。

何故ならここ最近の間、駒王町では断水事故が多発しており、水をはじめ、電気やガス、電話といったあらゆるライフラインがトラブルが発生している。

 

その緊急事態にG.U.A.R.D.は直ぐ様、水の配布や電線の復旧作業を行っているが、断水は中々収まらず、事態は収まるどころかますます増えている状況だ。

これにはG.U.A.R.D.も手一杯である。

 

 

一誠「それで原因は?まだ見つからねぇの?」

 

我夢「うん、それがさっぱりわからなくて……。でも、珍しいね。君達2人が時事問題を真剣に話すなんて」

 

松田「失礼なっ!」

 

元浜「俺たちにはそれ以上のダメージがあるから、こうして真面目に話してるんだっ!!」

 

我夢「へぇ…理由は?」

 

 

ぷりぷりとしている2人に我夢は感心した表情を浮かべて問うと、2人は瞳に涙を浮かべ

 

 

元浜「それはな…!このまま断水が続いたら…!」

 

松田「女子たちの水着を見れないまま、夏休みがきちまうからだぁ!」

 

我夢「はぁ…感心した僕がバカだった」

 

一誠「変わんねぇなぁ…お前ら」

 

 

そう悔しそうに叫ぶと、一誠と我夢は呆れた様にため息をつく。

そう、彼らが言うように、断水の被害はもちろん駒王学園にも影響がある。

水道水が使えないので、プール掃除が出来ず、学校の夏恒例のプール授業が延期している状態なのである。

 

しかし、かなりの声量だったので教室中にも響き渡り、それを聞いた男子生徒は「そうだよなぁ…」という感じで頷き、女子生徒からは冷ややかな視線を向けられている。

相変わらずセクハラ発言する松田と元浜に、我夢と一誠はいい加減にしてほしいと心から思ってはいるが、当の2人はこの様である。

 

こんな2人を呆れた表情で眺めていたが、もしやと思い、1人で考え始めた。

 

 

我夢「(今回の断水も根源的破滅招来体の仕業なのか…?いや、でもこんなまどろっこしい方法で人類を滅ぼすとは考えられないし……)」

 

 

我夢は答えを絞り込もうと必死に考えるが、ただ時間だけが過ぎて行き、いつの間にか昼休みが終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後。我夢と一誠はオカルト研究部の部室へと足を運んだ。

いつもならリアスが今月の目標等を話してから始めるが

 

 

リアス「みんな。今日は駒王町で多発している断水事故についての活動をしようと思うの。私の領地でこんなのが続いたらさすがに困るからね……いいかしら?」

 

 

リアスが断水事故の調査の提案を出した。

この提案には我夢を含め、多くの部員達もこの話題が気になっていたので、誰も反対するものはいなかった。

 

よって、今日は断水についての調査を行う事になった。

 

 

リアス「ありがとう、みんな。さて、みんなの賛成を得たことだし、早速始めましょうか。普通なら地道に調査するところだけど、もう()()()()()()()()()()()()

 

一誠「えっ!」

 

木場「この断水を引き起こした犯人が?」

 

リアス「ええ、それを今から説明するわ。朱乃」

 

朱乃「わかりましたわ、部長」

 

 

リアスと朱乃を除く一同が驚いている中、朱乃はリアス

の合図を受けると、我夢達に見える様にテーブルに古ぼけた地図を広げた。

 

 

我夢「朱乃さん、これは?」

 

朱乃「これは江戸時代の駒王町の地図ですわ。私の家の倉庫から見つかりましたので、特別に持ってきましたわ」

 

一誠「この地図が今回の件に何か関係あるのですか?」

 

朱乃「そうですわ。この地図について話す前に少し私の趣味についてお話ししたいのですが、いいです?」

 

 

朱乃がこの場にいる全員に尋ねると、一同は「その趣味が今回の件に関係あるに違いない」と思い、頷く。

朱乃は皆に感謝すると、自身の趣味である「風水」について語り出した。

 

 

朱乃「私の趣味である『風水』は 、中国では宋の時代に大系化された土地の吉凶を占う吉相占術なのですわ。

風水は、大地が自然に備えているエネルギーを風や、水の流れから読み取ってその土地にふさわしい利用法を指導するのが役割なんです」

 

我夢「なるほど…。その風水で水不足の原因がわかったんですか?」

 

朱乃「えぇ、断定ではないですけど、今回の断水があった場所は全て『地脈』の上にありますの」

 

「「「「地脈?」」」」

 

 

聞き覚えがない単語に我夢、一誠、アーシア、ゼノヴィアは首を傾げる。

そのリアクションに木場は朱乃の代わって、口を開き

 

 

木場「大地のエネルギーが流れる道筋だよ。例えるとするなら、大地のエネルギー専用の道路だね」

 

一誠「へぇ~…」

 

ゼノヴィア「なるほどな…」

 

我夢「この地図は地脈を表したものだったのか…」

 

 

そう説明すると、4人は納得した表情を浮かべ、相づちをうった。

そのリアクションを見た朱乃は納得したと判断すると、話を続けた。

 

 

朱乃「祐斗君の言う通り、地脈は大地のエネルギー……中国ではこれを『龍』に例えますわ」

 

 

朱乃はそう言うと、地図の端に筆で書かれている『壬龍』という漢字に指を指す。

その指先に示す漢字を我夢達は地図を取り囲む様な形で覗きこんだ。

 

 

一誠「じ……(じん)……読めるか?我夢」

 

我夢「いや、わからない。木場君わかる?」

 

木場「僕も沢山書物を読んでるけど、こんな漢字見たことがないな…」

 

小猫「…私もわからないです」

 

 

あれじゃない、これじゃないとにらめっこしている一同に朱乃は「あらあら、うふふ…」といつもの様に微笑み、答えを教えてあげることにした。

 

 

朱乃「これは『壬龍(ミズノエノリュウ)』と読んで、壬の方向から走る、駒王町…いやT県で一番大きな地脈。これが断ち切られると、その土地が持っている吉相(きっそう)は失われてしまいますわ。」

 

ゼノヴィア「断ち切る?どうやって?」

 

朱乃「地脈は大地の中を走ってますから、何か大きな土木工事とかで地形が変わったりすると……例えば、この辺…ですかしら?」

 

 

朱乃はそう言いながら、地脈を表した地図の上に現代の駒王町の地図を重ね合わせ、ある場所に指を指した。

それを見た一誠は目を丸くした。

 

 

一誠「…!ここって、駒王デパート近くで起きてる都市再開発現場じゃ!」

 

木場「そうだね。最近起きた断水によって工事も遅延してると聞くけど…」

 

我夢「っ!じゃあ、今起きてる断水は、この町ができる以前から住んでいたミズノエノリュウが、勝手にすみかを荒らされた人類への怒りということですかっ?」

 

朱乃「ええ、そうですわ」

 

 

今回起きている現象が結びついた我夢が朱乃に尋ねると、朱乃は頷く。

 

 

リアス「それだけでなく、コカビエルが駒王学園の地脈に細工をした際の影響もあると思うわ。結局、私達も同罪な様なものね……」

 

 

リアスが自虐的にそう呟くと、一同は言葉を失った。

そうだ、この原因を作った要因は自分たちにもある、と皆は思った。

 

 

リアス「とにかく、今夜は都市再開発現場にいるミズノエノリュウの説得をしようと思うの。相手が納得するとは思えないけど……とにかく、今夜10時に現地集合して欲しいわ」

 

「「「「「「…はい!」」」」」」

 

 

皆は少し遅れながらも返事すると、一旦帰宅することになった。

我夢は一誠と一緒に家に帰ることにしたが

 

 

朱乃「……」

 

 

部室を出る前、朱乃の表情が曇っている事を見逃さなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして数時間経ち、夜10時。

オカルト研究部は集合場所である都市再開発現場の前に集まっていた。

 

 

リアス「みんな…行くわよ」

 

 

リアスがそう言うと、皆は地下洞窟へと歩き始めた。

 

 

???『ギュウウゥゥェェェェーーーン…』

 

 

地上では、リアス達全員が入り終えると同時に、透明の龍の首が彼女らを警戒する様に見つめていたことは誰も知らない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奥へ奥へと地下道を進んでいくリアス達。

リアスを先頭に進んでいく中、最後尾にいた我夢が未だ表情を曇らせている朱乃に声をかけようと近付いた。

 

 

我夢「朱乃さん、一体どうしたんですか?部室を出る前にも見ましたが、何か困ったことでもあったんですか?」

 

朱乃「……」

 

 

我夢はコソコソと小さい声で問うと、朱乃はハッとなって我夢の眼を見ると、しばらく沈黙し、口を開いた。

 

 

朱乃「…私、自信がないの」

 

我夢「え?」

 

朱乃「この土地を守っていたのに、それを仇で返した私達が壬龍(ミズノエノリュウ)を説得できるかって……」

 

我夢「……」

 

 

我夢はいつもの様に上品なお嬢様の様な話し方でなく、年頃の女の子の様な話し方をする朱乃に内心驚きながらも、何も突っ込まず最後まで話を聞いた。

 

確かに責任は自分達だ。

勝手に荒らされたから怒りをくらうのは当然だ。

だが、それを受けて何も行動しないのはおかしい。

そう答えが出た我夢は真剣な表情で彼女を見つめ

 

 

我夢「…朱乃さん。この騒動は確かに僕達に責任があります」

 

朱乃「…」

 

 

そう言うと、朱乃は表情を更に曇らす。

だが、我夢は言葉を続け

 

 

我夢「ですが、まずは話してみることが何よりも大切だと僕は思います」

 

朱乃「話して…みる?」

 

我夢「ええ」

 

 

そう言うと、朱乃の曇った表情がわずかに緩くなった。

更に我夢は言葉を続け

 

 

我夢「友好関係を結んだり……一緒に何かをやったり……こうやって相手を説得するのも話してみなきゃ、相手を理解できないですし、何も始まりませんよ。

何もかも終わった訳ではないですし、諦めるのはまだ早いですよ。自信持って下さい」

 

朱乃「…っ///」

 

 

そう言うと、我夢がニコッと微笑む。

朱乃はその笑顔を見て、胸がドキッと高鳴った。

今まで色んな男を見てきたが、どの男子よりも我夢は眩しく思えた。

彼の顔を直視できない朱乃は顔を赤らめ、彼を見ない様にそっぽを向いた。

 

 

我夢「?どうしたんですか?」

 

朱乃「っ!何でもないですわ!/////」

 

 

 

急にそっぽを向いた朱乃を心配した我夢は彼女を覗こうとするが、朱乃は必死に彼の顔を見ないように顔を反らす。

 

 

朱乃「う、うふふ…何もないですわよ。ありがとう我夢君」

 

我夢「は、はぁ…」

 

 

朱乃は顔を見ずに感謝の言葉を告げると我夢はやや納得してないながらも、これ以上の追求をやめた。

 

 

朱乃「(こんなにドキドキするなんて……///まさか…!これが…/////)」

 

 

朱乃は息を整えながら、自分が彼に対する感情が何かを自覚した。

 

 

我夢「(朱乃さん、大丈夫かな?僕、ひょっとして気にさわることでも言っちゃったかな?)」

 

 

だが、我夢はそんな事も知らず、ただひたすら朱乃の心配をしていた。

 

 

リアス「(まさか…朱乃がね……)」

 

 

その会話を遠くから盗み聞きしていたリアスは朱乃の変化にただひたすら驚いていた。

周りの男に興味がない朱乃があそこまで乙女の顔を見せるとは彼女にとって驚くのは仕方がない。

 

そうこうしているうちに、段々と通路は掘り進めた荒っぽいものでなくなり、壁に龍を模した柱があるものへと変わっていった。

そして、更に進むと、一行は湖がある開けた場所についた。

 

 

リアス「朱乃、ここにいるの?」

 

朱乃「ええ、ここにいるはずですわ」

 

 

周りを見渡すが、どこにもミズノエノリュウがいない。

一行は別の通路で探してみようと方向を変えて、歩き出すが

 

 

???「ギュウゥゥゥェェェェーーーーン」

 

「「「「「「「「!!?」」」」」」」」

 

 

その瞬間、湖から青い龍が勢いよく顔を出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻。突然、駒王町のあらゆる場所で青い龍が出現した。

 

 

松田「怪獣だぁぁぁーーー!!」

 

「「「「「きゃーーーーーー!!」」」」」

 

「「「「「逃げろーーーーーー!!」」」」」

 

 

突然現れた龍に人々は当然パニック状態になり、一目散に逃げ始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突然現れた龍に一同は驚くも、朱乃は気を取り戻し、龍に近寄りながら説得を試みる。

 

 

朱乃「貴方が壬龍(ミズノエノリュウ)?」

 

ミズノエノリュウ「…」

 

朱乃「私は悪魔、姫島 朱乃と申します。今日はお話があってここまで来ました。私達や人間は貴方の守るこの駒王町に被害を与えてきた」

 

ミズノエノリュウ「……」

 

朱乃「勝手な事だとわかってはいますわ。でも、お願い!怒りを静めて!」

 

ビカァァァ!!

 

我夢「朱乃さんっ!」

 

朱乃「っ!」

 

 

朱乃は突然飛んできた衝撃波をかわした。

その衝撃波を飛んできた方向を見ると、それはミズノエノリュウによるもので、まるで「お前達に耳を貸すものか!」と言わんばかりだった。

 

一行は朱乃のもとに駆け寄る。

 

 

ミズノエノリュウ「ギュウゥゥゥェェェェーーーーーン!!」

 

ゼノヴィア「くっ、説得は失敗か!!」

 

一誠「朱乃さん!大丈夫ですか?」

 

朱乃「ええ…でも…」

 

アーシア「ミズノエノリュウさんが更に怒っちゃってます!」

 

リアス「ミズノエノリュウ…」

 

 

だが、リアスが攻撃されたというのもあるが、それ以上にリアスの必死の説得も、今のミズノエノリュウには全く通じなかったというのが衝撃だった。

 

 

ミズノエノリュウ「ギュウゥゥゥェェェェーーーーーン!!!」

 

 

ミズノエノリュウは一際大きな雄叫びをあげると、湖の水が動きだし、まるで津波の様に我夢達に襲いかかった。

 

 

木場「まずいっ!」

 

我夢「みんな、地上へ逃げろ!」

 

 

一行は追ってくる津波から逃げながら、急いで来た道を戻っていく。

そして、地上の工事現場入口に来ると、水は追ってこなかった。

 

一同は説得に失敗したことにショックを受けていると

 

 

ミズノエノリュウ「ギュウゥゥゥェェェェーーーーーン!!」

 

「「「「「「「「!?」」」」」」」」

 

 

近くでミズノエノリュウの鳴き声が聞こえた。

我夢達は声のした方を見上げると、そこには尾に8本の龍の首を持つ、額に宝玉を持つ4足歩行の怪獣、ミズノエノリュウ本来の姿があった。

その近くの地面は割れており、そこから地上へ来た様である。

 

 

ミズノエノリュウ「ギュウゥゥゥェェェェーーーーーン!」

 

ビカァァァー!!

 

 

ミズノエノリュウは口から発生させた衝撃波で町を破壊し始めた。

その破壊活動に我夢は思った。「ミズノエノリュウはライフラインを破壊して地脈を取り戻そうとしている」と…。

 

 

リアス「祐斗!急いでメタフィールドを展開して!」

 

木場「はい!」

 

リアス「他のみんなは戦闘準備!」

 

「「「「「「はい!」」」」」」

 

 

リアスがそれぞれ指示を出し、木場はメタフィールドを展開し、他のメンバーは身構える。

 

 

一誠「行くぜ、我夢!」

 

我夢「ああ…!ガイアァァァァァァーーーーー!

 

一誠「ダイナァァァァァァーーー!!

 

 

我夢と一誠は掛け声と共にそれぞれの変身アイテムを掲げると、光に包まれ、ウルトラマンへ変身した。

 

 

ダイナ「デェアッ!」

 

ガイア「デュアッ!」

 

 

ダイナとガイアは町を壊し続けているミズノエノリュウに掴みかかる。

それにより、ミズノエノリュウは破壊活動を中断するが

 

 

ミズノエノリュウ「ギュウゥゥゥェェェェーーーン!!」

 

ダイナ「グワッ!?」

 

ガイア「グアッ!?」

 

 

8本の尻尾を器用に動かし、2人を払いのけ、地面へ叩きつける。

ミズノエノリュウは倒れている2人へ方向転換する。

 

 

ミズノエノリュウ「ギュウゥゥゥェェェェーーーーーン!!」

 

「「!!」」

 

 

すかさず、ミズノエノリュウは尻尾の先にある頭と本体の頭…計9本の顔が口を開き、そこから無数の衝撃波を放った。

ダイナとガイアはすぐさま起き上がると、バク転で次々と襲いかかる衝撃波を回避する。

 

 

小猫「いきます!」

 

木場「はっ!」

 

 

小猫と木場は飛び上がり、額目掛けて小猫は拳で殴りかかり、木場は魔剣を振り下ろすが

 

 

「「!?」」

 

 

2人の攻撃はミズノエノリュウの身体をすり抜けた。

それはまるで水に攻撃している様な感覚であり、ミズノエノリュウには全く効いていない。

 

 

ミズノエノリュウ「ギュウゥゥゥェェェェーーーン!」

 

小猫「ああっ!」

 

木場「うわっ!!」

 

リアス「小猫!祐斗!」

 

ゼノヴィア「はぁぁーーーーー!!」

 

 

ミズノエノリュウは額にある青い玉、「龍玉」で2人を空中で固定させると、口から衝撃波を放ち、2人を大きく後方へ吹き飛ばした。

ゼノヴィアがその2人と入れ替わる様に前へ飛び上がり、デュランダルを振り下ろそうとするが

 

 

ミズノエノリュウ「ギュウゥゥゥェェェェーーーーーーン!!」

 

ゼノヴィア「ぐああああああーーーーーーーー!!」

 

リアス「放しなさい!」

 

 

ミズノエノリュウは8つの尻尾の先にある頭から放つ青い電流をゼノヴィアに浴びせる。

ゼノヴィアの苦痛の叫びに、リアスは滅びの魔力を首もとにくらわせると、攻撃は中断され、ゼノヴィアは解放される。

 

 

ダイナ「ッ!ハッ!」

 

 

地上へ落下していくゼノヴィアをダイナは咄嗟にヘッドスライディングの様に地面を滑り、間一髪のところで右手でキャッチした。

 

 

ガイア「デヤッ!!」

 

 

リアス達が攻撃している間、エネルギーを溜めたガイアはクァンタムストリームを放つ。

ミズノエノリュウの本体の首に命中し、火花が飛び散るが、全く効いていない様子だ。

 

ガイアは「ならば」と、拳に力を込めて、ミズノエノリュウに向かって駆け出すが

 

 

ビカァァァ!!

 

ガイア「ッ!?」

 

 

ミズノエノリュウが額の龍玉を輝かせると、ガイアは身動きが取れなくなった。

どうにかしてもがこうと身体を動かすが、ピクリとも動かない。

 

 

ミズノエノリュウ「ブワァァァァァーーー!!」

 

ガイア「グアァァァァァーーーー!!?」

 

 

ミズノエノリュウは身動きが取れなくなったガイアを、念力で空中に浮かせた。

そして、8本の尾から放つ青い電流をガイアへ浴びせた。

 

 

ダイナ「ン"ゥ"ゥゥゥ~~~…!」

 

 

ダイナはガイアのピンチに、ミラクルタイプへタイプチェンジしようと胸の前で両腕を交差させるが

 

 

ビカァァァ!!

 

ダイナ「ッ!?」

 

ミズノエノリュウ「ブワァァァァァーーー!!」

 

ダイナ「ドァァァーーー!!」

 

 

ミズノエノリュウはダイナをガイアと同じ様に身体を金縛り状態にし、一旦空中へ浮かせると、そのまま地面へ叩きつける。

落ちてくるダイナの巨体に、周辺にあった建物は崩れた。

 

 

ガイア「グアァァァァァーーーーーーー!!!」

 

 

ガイアは身動きできない状態で電流を流され、苦痛の叫びをあげる。

このままだとやられる…。そう思った時

 

 

小猫「やっ!」

 

リアス「はあっ!」

 

ミズノエノリュウ「ギュウゥゥゥェェェェーーーン!」

 

 

ミズノエノリュウの頭部へ、小猫が上空からかかと落とし、リアスが大きめな滅びの魔力を放つ。

 

 

ガイア「グアッ!?」

 

 

すると、その衝撃でミズノエノリュウの念力が解除され、ガイアは糸が切れた人形の様に背中から地上へ落ちていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この戦いの光景を朱乃はただ眺めていた。

リアス達の援護しなければと頭ではわかってはいるが、

自分の不甲斐なさに落胆し、身体が動かなかった。

 

説得しようとリアスに提案したのは彼女である。

望みは薄いが、リアスに進言し、我夢に勇気付けられ、ここまでやってきた。

 

だが、結果はどうだ。

相手はやはりこちらの説得に耳を傾けず、自分を殺そうとした。

しかも、今は自分を信じた友人や後輩が傷付けられている。

 

どうしようもない……。

自分のせいで皆を苦しめている。

ならば、助けようと行動しようとも思ったが、皆を巻き込んだ自分にそんな権利があるのか…?

朱乃はそんな気持ちに心が押し潰されそうになるが、我夢の言葉を思い出した。

 

 

(我夢「何もかも終わった訳ではないですし、諦めるのはまだ早いですよ。自信持って下さい」)

 

朱乃「…!」

 

 

それを思い出した彼女はハッとなった。

壬龍(ミズノエノリュウ)は言葉がわかるし、感情もわかる。

望みはまだあるかも知れないと…!

 

 

朱乃「壬龍(ミズノエノリュウ)!」

 

ミズノエノリュウ「…?」

 

 

我夢の言葉に勇気付けられた朱乃は、未だ怒りのまま破壊を続けるミズノエノリュウに大きな声で呼び止めた。

すると、ミズノエノリュウは彼女の声が届いたのか、動きを止め、朱乃を見下ろす様に見据えた。

その声を聞いたリアス達も一斉に朱乃を見た。

 

 

朱乃「貴方がこの駒王町が生まれる前からここにいたのは知っている!貴方の怒りはわかる!貴方が護ってきたこの地を私達や人間に荒らされて許せないでしょう?でも、怒りからは何も生まれない!」

 

ガイア「(朱乃さん…)」

 

リアス「朱乃…」

 

ミズノエノリュウ「…」

 

 

必死の説得を試みる朱乃をリアス達は不安そうに眺めた。

しかし、先程と違ってミズノエノリュウは攻撃することもなく、彼女の話を黙って聞いていた。

 

 

朱乃「地に戻って…お願い……。貴方の思いはこの場にいる全員に伝わった……」

 

ミズノエノリュウ「……」

 

 

朱乃が祈る様に言う。

すると、ミズノエノリュウは彼女の言葉を受け、怒りを鎮めたのか、青く輝く光の玉となった。

 

 

ガイア「……」

 

 

ガイアは歩み寄ると、それを優しく両手を受け皿の様にして触れる。

その瞬間、青い光の玉はガイアの両手を離れ、地上へ出てくる際に使った地割れの中へ吸い込まれる様に消えていった。

 

 

ダイナ「…」

 

[ティヨン]

 

ガイア「…」

 

[ピコン]

 

朱乃「…」

 

 

ガイアは朱乃を見下ろすと、朱乃は笑顔で頷く。

朱乃が自信と笑顔を取り戻した事を確認したガイアと近くにいたダイナと共に両腕を広げ

 

 

ガイア「デュアッ!」

 

ダイナ「シュワッ!」

 

 

空高く飛び上がり、どこか遠い空へ飛んでいった。

それと同時にメタフィールドも解除され、リアス達は遠い空へ飛んでいくガイアを見届ける朱乃に駆け寄った。

 

 

アーシア「朱乃さん、無事で良かったです~!」

 

木場「朱乃さん」

 

朱乃「あらあら、アーシアちゃん。それに皆さんにも心配おかけ致しましたわ」

 

小猫「無事で何よりです」

 

リアス「朱乃…貴方がいなかったら、万事休すだったわ」

 

 

安堵の表情を浮かべながら言葉をかけていく。

そんな中、ゼノヴィアはミズノエノリュウが消えていった地割れを眺めて、呟く。

 

 

ゼノヴィア「何が起きたんだ?」

 

リアス「我達は、自然が本来持つ力というものにもっと敬意を払うべきなのかもしれないわね…」

 

 

ゼノヴィアの疑問に答える様にリアスは彼女が眺める地割れを眺めて呟いた。

そして、他の皆と同じ様に眺める朱乃は心の中で思った。

 

 

 

 

 

 

人が何を作っても、それは所詮『地球』という大きな一部に過ぎない」と…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日の夜。

悪魔契約の仕事が1件あることを忘れていた一誠は、急いで走り、ようやく契約者の家についた。

 

 

男「よう、今日はちょっと遅かったじゃねぇか?」

 

一誠「すいません…少し用事があったもんで……」

 

男「まぁ、いいや。とりあえず、今日もゲームで勝負しようや」

 

一誠「…はい」

 

 

一誠は「約束を忘れてたなんて言えねぇよな…」と思いつつ、ちょい悪風のダンディ男に渡されたコントローラを手に取り、ゲームの相手をすることにした。

 

 

男「悪魔くん。お前さん、前より上手くなったんじゃねぇの?」

 

一誠「どうも!おっし、これでトドメだ!」

 

男「ぐわっ、やれちまった!」

 

一誠「これで20勝20敗ですね!」

 

男「ああ」

 

 

勝利したことを喜ぶ一誠に男はフッと笑い、口角をあげる。

 

 

男「なぁ、少し疲れたから一旦休憩しねぇか?」

 

一誠「あ、はい」

 

 

男の提案に一誠は賛成すると、男はグラスに注いだジュースを一誠に手渡した。

 

 

男「いやぁ…最初はズタボロに負けてたのに、たった数日で操作方法を覚えて、俺と互角になるとはな……。さすがだな、悪魔くん。いや、ウルトラマンダイナと呼ぶべきか」

 

一誠「!?」

 

 

突然の言葉に一誠はグラスを床に落とすと、咄嗟に懐からジェクターガンを取り出し、銃口を男に向ける。

 

 

一誠「あんた、なにもんだ?」

 

男「おいおい、そう殺気立つなよ。俺は別に喧嘩をしにきた訳じゃねえ……お前さんらに興味があって、見に来ただけだ」

 

 

男はニヤニヤと笑みを浮かべ、降参と言わんばかりに両手を上げる。

すると、男の背中から12本の黒い翼がバサッと拡げられた。

 

 

アザゼル「俺はアザゼル。堕天使の総督をやってるもんだ。よろしくな?ウルトラマンダイナ、兵藤 一誠くん」

 

一誠「あんたが…アザゼル!?」

 

 

自分の目の前にいる人物こそが堕天使の総督であることに、一誠はただただ驚愕するしかなかった。

 

 

 

 

 

 




次回予告

駒王町に夜が来る…。
牙をむき、爪をとぎ、危険なあいつがうろついている…!

次回、「ハイスクールG×A」
「野獣包囲網」
もう誰にも止められない…。









一誠とアザゼルがやっているゲームは「ウルトラマンFE3」のイメージです。

後、アンケートの結果ですが、朱乃さんは我夢のヒロインに加えることに決定しました!
アンケートにご協力の方、ありがとうございます。



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