ハイスクールG×A   作:まゆはちブラック

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第24話「白の挑戦者(チャレンジャー)

前回までの「ハイスクールG×A」!

 

遂に始まった駒王学園で三大勢力による会談!

和平を結び、防衛組織XIG(シグ)の結成を宣言。

そして大昔の大戦の真実が語られ、我夢、一誠、藤宮がウルトラマンの光を託された超古代人の末裔だと知る!

 

順調に進んだと思った矢先、突如現れたテロリスト組織、「禍の団(カオス・ブリゲード)」が会談を襲撃、ギャスパーが捕らえられてしまう!

 

そこで我夢はリアスと共にギャスパーの救出へ向かうが、藤宮と対面…そして対立し、2人の戦いは舞台を変え、激しくぶつかり合い、引き分けで終わった!

 

そして現在!

時間はガイアとアグルが廃工場にて戦っている時まで遡る!

 

 

 

 

 

 

一誠「なっ…!?」

 

 

一誠達は目の前の光景を信じられなかった。

突然、ヴァーリが味方である筈のアザゼルに襲ったのである。

 

 

ヴァーリ「悪いな、アザゼル。こっちの方が面白そうでね」

 

アザゼル「…ったく、俺もやけが回ったもんだ身内がこんなものなんてな……」

 

 

アザゼルは少々傷ついた体を起こしながら、深いため息をつく。

 

 

アザゼル「おい、いつからだ?いつからそういうことになった?」

 

ヴァーリ「コカビエルを回収損ねて帰る途中だ。向こうからオファーを受けてね、それで乗ることにしたんだ。魔術師達やカテレアを結界内に手引きしたのも俺さ……まあ、本当は頃合いを狙ってカテレアと一緒に暴れるつもりだったが、うっかりタイミングが見誤ってね……しかし、俺1人でも充分だと判断してこうして寝返って訳さ」

 

 

ヴァーリは悪気がなさそうに淡々と行き先を話す。

しかし、この会話で完全にヴァーリが敵と分かり、一誠達は身構える。

だが、アザゼルは未だ信じられないのかヴァーリに問いかけ続ける。

 

 

アザゼル「おいおい、『白い龍』がオーフィスの軍門に下るってのか?」

 

ヴァーリ「勘違いするな、あくまで協力だ。オファーを受けたとき、彼らからこう言われたよ、『アースガルズと戦ってみないか?』ってね。その言葉に魅力を感じたよ。未だに現れない赤龍帝を待つより、そっちの方が腕試しも出来るし、より高みへいける………。そんなことを言ったら、アザゼルは『戦争になるからやめろ』と反対するだろうからね」

 

アザゼル「俺は『強くなれ』とは言ったが、『世界を滅ぼす要因は作るな』と言った筈だ」

 

ヴァーリ「俺は永遠に戦えればいい…理由は関係ない」

 

 

何度言っても頑なに意思を変えないヴァーリにアザゼルは残念そうにため息をつく。

 

 

ヴァーリ「…このまま一暴れしても退却してもいいが、その前に楽しみたいことがある」

 

 

そう言うと、ヴァーリはこちらを睨み付け、身構えている一誠へ視線を合わせる。

何を言うのか察したのか、一誠は依然睨み付けたまま、口を開く。

 

 

一誠「…俺と戦いたいって言いてぇのか?」

 

ヴァーリ「そうだ!君は俺と戦う価値があるのさ、ウルトラマンダイナ!…実を言うと中々現れないアグルと戦いたかったが、君でも充分だ!」

 

一誠「けっ…対戦相手の指名どうも。こちらとしては今すぐお縄にかかって欲しいんだがな」

 

ヴァーリ「ふっ、それは無理だな。さっき聞いただろ?俺にはまだやりたいことがあると………。さて、君と戦う前に改めて名乗らせて頂こう―――」

 

 

一誠の皮肉を鼻で笑って一蹴すると、自分の胸に手を当てて名乗った。

 

 

ヴァーリ「――俺はルシファー()()()()()()()()()()だ」

 

「「「「「「!?」」」」」」

 

 

その名前を聞いた瞬間、皆は目を丸くして耳を疑った。

これにはサーゼクス達も信じられない様子だ。

そんな状況の中、アザゼルが口を開く。

 

 

アザゼル「アイツは正真正銘、初代ルシファーの血を引く者だ。ルシファーと人間である母との間に生まれた混血児で、白龍皇の力は半分人間だから手にいれたんだろうな……」

 

一誠「嘘だろ…アイツ堕天使じゃなかったのかよ!?」

 

木場「しかも、旧魔王の血筋で白龍皇の力を持っているなんて…!?」

 

 

初代ルシファーの血を引く者で、13本の神滅具(ロンギヌス)の中でも強力な部類である『白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)』の所有者…………充分を通り越したポテンシャルに皆は驚く。

 

 

ヴァーリ「ふっ…」

 

 

一同が驚く中、ヴァーリは背中から広げている白い翼以外に黒いコウモリの様な翼を広げる。

それは間違いなく、悪魔の血を引いている証拠である。

 

 

リアス「嘘よ………。そんな話………」

 

アザゼル「いいや、本当だ。俺は色んな歴代所有者を見てきたが、コイツ程の才能を秘めたやつはいなかった。過去、現在、未来永劫において、最強の白龍皇だ」

 

 

驚愕するリアスにアザゼルは肯定する。

衝撃の事実を告白したヴァーリは驚愕で固まっている一誠へ語りかける。

 

 

ヴァーリ「兵藤 一誠……これは運命だと思わないか?戦争を始めた初代ルシファーを血を引く俺と、戦争を終わらせたウルトラマンの光を受け継いだ古代人の末裔である君。これは偶然じゃなく、定められたものなんだ」

 

一誠「……」

 

ヴァーリ「お互い因縁のある血筋だ。さあ、戦おうじゃないか……?」

 

 

そう提案するヴァーリに一誠は

 

 

一誠「誰がするか、バァーカッ!!」

 

 

そう言いながらあっかんべーと挑発して、一蹴する。

それを聞き、「ほう…」と呟くヴァーリに一誠は話し続ける。

 

 

一誠「ウルトラマンの力は自分の実力を見せ付けたり、自己満足の為に使うもんじゃねぇ……誰かを守る力だ!それに因縁とか血筋とかどうのこうの言ってるけどよぉ~~、第一!今ここでお前と戦う理由はない!!」

 

ヴァーリ「前に初めて会った時にも思ったが、やはり断ると思っていたよ。戦う理由がないなら、こうしよう――――」

 

 

ヴァーリは断られるのがわかっていたのか含み笑いをすると、次の瞬間、とんでもない言葉が彼の口から飛び出した。

 

 

ヴァーリ「―――俺が()()()()()()()()。君は復讐者になるんだ!」

 

一誠「…………は?」

 

 

その言葉に一誠は肩をピクリとさせ、聞き返す。

 

 

ヴァーリ「俺が君の母親を殺すと言ったんだ。そうすれば君は(かたき)である俺と戦わなければなくなる」

 

一誠「――いっ…」

 

ヴァーリ「君のことは色々調べさせてもらった。聞くところ、君の父親は航空自衛隊1の名パイロットで、君が小さい頃から行方不明らしいね。残された君の母親はどうせ老いて死んでゆく………。復讐劇を盛り上げる為に殺された方が父親に会うことができて、一石二鳥になるじゃないか?」

 

一誠「――おいっ…」

 

ヴァーリ「我ながらいい名案だ。そうだ、そうしよう。そうすれば君も絶対―――」

 

一誠「おいって言ってんだよ!くそ野郎っ!!

 

 

ヴァーリの言葉を遮り、一誠が怒鳴る。

その顔は怒りに歪んでいて、普段おちゃらけてる彼とは思えない程だ。

 

 

一誠「てめぇ……自分で何言ってんのかわかってんのか?」

 

ヴァーリ「ああ、わかっている。言葉通り、『君の母親を殺す』。どうしても戦いたくないなら俺は手段は選ばないのさ。そう、こんな風に」

 

一誠「何…まさかっ!?やめろっ!」

 

 

一誠が制止する間もなく、ヴァーリは掌にためた魔力弾をどこかへ向けて放つ。

放たれた魔力弾の進む軌道には木場がいた。

 

 

木場「なっ!?ぐっうぅぅぅ……ぐあっ!!」

 

一誠「木場っ!」

 

 

木場は何とか聖魔剣で防ぐがその強力な衝撃には耐えきれず、大きく後方へ吹き飛ばされた。

 

 

ヴァーリ「ハハハ……どうした?これでも戦いたくないのかい?」

 

一誠「…さねぇ」

 

ヴァーリ「ん?」

 

 

その様子を見て嘲笑うヴァーリに一誠は顔を俯けながら何かを呟く。

ヴァーリは聞き返すと、一誠は顔をあげ

 

 

一誠「許さねぇぇぇぇーーーーーー!!ヴァァァァァーーーーーーリィィィーーーーー!!!

 

 

そう叫ぶと、一誠はリーフラッシャーを前へつきだす。

すると、リーフラッシャーのクリスタル部分が展開し、そこから溢れる光に包まれ、ダイナへ変身した。

 

変身したのを見て、ヴァーリは待ち望んでいたと言わんばかりにマスクの裏で口角をあげる。

そんな彼にダイナは指差し

 

 

ダイナ「ぶっ飛ばしてやるぜ!!そのくだらない目的と一緒にっ!!!」

 

ヴァーリ「調べた通りだな!やはり黙っていられないか!さあ、来い!この俺を楽しませてくれっ!!」

 

ダイナ「ああっ、楽しませてやるよっ!!嫌と言う程になっ!!」

 

 

そう言うとダイナは大地を蹴って飛び上がり、一瞬でヴァーリの懐に忍び込むと、拳を振り上げる。

 

 

ヴァーリ「――っ!?速いっ!」

 

ダイナ「デェアッ!」

 

ヴァーリ「ぐうっ…!」

 

 

ヴァーリは顔面へ向かってくる拳を咄嗟に両腕を交差させてガードするが、その衝撃は殺しきれず、地上へ落下していく。

 

だが、ヴァーリは地面に衝突する瞬間に翼を広げて何とか立て直すと、地上へ降り立つ。

 

 

ヴァーリ「ははっ!さすがだ!そうこなくては面白くない!……じゃあ、これはどう切り抜けるかなっ!」

 

ダイナ「ッ!」

 

 

ヴァーリは満足気に笑うと、上空にいるダイナに向かって両手から魔力弾をマシンガンの様に連射する。

ダイナは円形状のバリヤーを展開して、魔力弾を反射しながらヴァーリへ向かって急降下する。

 

 

ダイナ「ハッ!」

 

ヴァーリ「ぐあっ!」

 

 

接近したダイナはバリヤーを解除すると、ヴァーリの顔面を思いっきり殴る。

ヴァーリはマスクにひびが入り、よろよろと後ろへ後退する。

 

 

ダイナ「デェアッ!」

 

 

ダイナは地上に降り立つと、追い討ちにもう片方の拳で殴りかかるが

 

 

ヴァーリ「そらっ!」

 

ダイナ「グッ…!」

 

 

ヴァーリの蹴りがダイナの横腹にささる。

ダイナが横腹に手を当てながら悶えていると、ヴァーリはその場でジャンプし

 

 

ヴァーリ「うりゃっ!」

 

ダイナ「グアッ!」

 

 

ローリングソバットをダイナ目掛けて放つ。

ダイナは地面を滑りながら大きく後方へ吹き飛ばされる。

 

後方へ吹き飛ばされる中、ダイナは何とか足でブレーキをかけて踏ん張る。

 

 

ダイナ「ハッ!デェアッ!」

 

 

ダイナは負けじと右腕を突きだし、フラッシュバスターを放つ。

青く輝く光線は真っ直ぐヴァーリの向かって行くが、

 

 

《Divide!》

 

ダイナ「!?」

 

 

そんな音声がヴァーリの鎧に付いている宝玉から鳴り響いたかと思うと、突然ダイナは自分の力が抜けた様な感覚を感じると共に放たれた光線の威力も弱まっていく。

 

 

ヴァーリ「ふんっ!」

 

 

当然、そんな攻撃がヴァーリに通用する筈もなく、腕を振うと、光線は青い粒子を撒き散らしながら霧散する。

 

その光景に何故?どうしてとダイナが疑問に思っていると、アザゼルが

 

 

アザゼル「おい、兵藤 一誠!そいつの『白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)』は1()0()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()!!おそらく、さっきの攻撃が当たった時に発動したんだろう!」

 

ダイナ「マジかよ…」

 

 

そう言われたダイナは驚きながら余裕満々の様子のヴァーリを見据える。

確かにアザゼルの言う通り、ヴァーリは力が上がった様な気がし、自分の力が抜け落ちた感覚も説明できる。

 

 

ヴァーリ「ふっ…これが『ウルトラマンの力』か!凄い…!何てパワーなんだ!」

 

『ヴァーリ、油断するな。奴は赤いのまとめて一瞬で倒したあのウルトラマンだ。用心しておけ』

 

 

ヴァーリは吸収したダイナの力に歓喜していると、彼の背中から生えている光翼から中性的な声が聞こえる。

その声こそ、神器(セイクリッド・ギア)白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)』に宿る龍の魂、『アルビオン』である。

 

 

ヴァーリ「わかっている」

 

 

ヴァーリはそう一言答えると、翼を大きく広げて、真っ直ぐダイナへ向かう。

ダイナは牽制する為に両手からビームスライサーを放つが、ヴァーリは勢いを落とさず、拳で叩き落としていく。

 

 

ヴァーリ「そらそらそらァァーーーー!!」

 

ダイナ「グッ!?ハッ!」

 

 

接近したヴァーリは目にも止まらぬ速さの拳のラッシュを放つ。

ダイナは拳が当たらぬ様に必死に避ける。

 

 

ヴァーリ「半減させられないように拳を避けてチャンスを伺っているらしいが、いつまで持つかなっ?」

 

 

ヴァーリの言う通り、避けるのが必死で反撃するチャンスがない。

今はフットワークで拳を回避しているが、それも長くは続かない。

 

 

ダイナ「ハッ!」

 

ヴァーリ「?」

 

 

このままだといけないと意を決したダイナは咄嗟にスライディングでヴァーリの足元を潜り抜ける。

 

 

ダイナ「シュワッ!」

 

ヴァーリ「ぐはっ!?」

 

 

すぐさま立ち上がると、背後からヴァーリの体を両腕で捕らえ、プロレスのバックドロップの様な技でヴァーリの後頭部を地面に叩きつける。

 

 

ダイナ「ハァァァァ…………デェアッ!」

 

 

続け様にダイナはヴァーリの体を両肩で抱えあげ、その場で回って回転をつけると、前方へ投げ飛ばした。

 

 

ヴァーリ「うぉあっ!!」

 

ドォォォォン!

 

 

飛ばされたヴァーリは大きな衝撃音と共に地面に叩きつけられた。

土煙がグラウンド中に舞い上がる中、ダイナは警戒を強めつつ、一定の距離を保ちながらヴァーリへと駆け寄る。

 

翼を使って立ち上がるヴァーリの鎧には少しひびが入っており、唇を切ったのか、マスクの口元には血が流れている。

 

 

ヴァーリ「ははっ!流石ウルトラマンだ!こんな楽しいとはな……」

 

ダイナ「そいつはどうも……だが、どうやらてめぇの能力は相手の力を奪うしか出来ないセコイ能力だな!当たらなきゃどうってことはないぜ!」

 

ヴァーリ「確かにその通りだ。俺の『白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)』は拳や蹴り等を通してでしか発動できないチンケな能力さ。しかも君は飛び道具も豊富だ……」

 

 

「だが!」とヴァーリは口元に流れる血を拭いながら言葉を続けると、鎧にあるひびが一瞬で修復した。

 

 

ヴァーリ「()()()()()()()()()()()()()()()()()…」

 

《Half Dimension!》

 

ダイナ「ッ!?」

 

 

彼の『神器(セイクリッド・ギア)』からそんな音声が流れ、ヴァーリが新校舎に向けて手をかざすと、新校舎のみならず、周囲に生えている木々がどんどん小さくなっていく。

 

その光景にダイナやリアス達は驚愕していると、ヴァーリは

 

 

ヴァーリ「俺の能力は別に触れなくとも発動できるのさ。しかも相手の力だけでなく、周囲にある物体やら空間を半減できる。もちろん、君のソルジェント光線だろうとね」

 

ダイナ「ッ!」

 

アザゼル「おい、兵藤 一誠!そいつの挑発に乗るんじゃないっ!いくら自慢の光線でもヴァーリには通用しねぇ!」

 

 

ヴァーリの挑発に反応を示すダイナにアザゼルは制止するように呼び掛ける。

だが

 

 

ダイナ「確かに、周りのものを半減させるのは驚いたが、そんなもんで俺がビビるとでも思っているのかよ」

 

ヴァーリ「ふっ」

 

アザゼル「おいっ!」

 

 

ダイナはその挑発に乗った。

そんな彼にヴァーリはマスクの裏で口角をあげ、アザゼルは声を荒げる。

 

 

ダイナ「シュワッ!」

 

 

ダイナは両腕を十字を組み、余裕そうに佇んでいるヴァーリに向けてソルジェント光線を放った。

青く輝く光線はヴァーリ目掛けてまっすぐ飛んでいくが

 

 

《Half Dimension!》

 

ダイナ「!?」

 

リアス「そんな…!?」

 

 

ヴァーリが手をかざすと、光線はあっという間に消滅した。

ウルトラマンの光線をもっても、白龍皇の力には敵わなかったのである。

 

ネオコカビエルだけでなく、ヴァーリまでにも防がれたダイナはショックのあまり立ち尽くす。

 

 

ヴァーリ「唖然としているところ悪いが――」

 

ダイナ「ッ!?」

 

ヴァーリ「――まだ戦いに付き合ってもらう!」

 

ダイナ「グアッ!」

 

《Divide!》

 

 

ダイナは接近してくるヴァーリの拳を顔面にくらい、のけぞる。

それにより『白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)』の能力が発動し、ダイナはまた力の半分を奪われてしまう。

 

 

ヴァーリ「そらっ!」

 

ダイナ「ハッ!」

 

《Divide!》

 

 

ヴァーリは続け様に顎に向かってハイキックを放つ。

ダイナは辛うじて腕で防ぐが、また『半減』の能力がし、体から力が抜ける。

 

 

ヴァーリ「そらそらそらァァーーー!」

 

《Divide!Divide!Divide!Divide!Divide!》

 

ダイナ「グアッ!アァッ!」

 

 

ヴァーリは間髪入れずパンチやキックの応酬で攻め立てる。

ダイナは避けたり、腕で防ぐが、どんどんエネルギーが『半減』されていき、『吸収』された力によってヴァーリのパワーとスピードは増していくばかりである。

 

 

ダイナ「(どうすりゃ…どうすりゃ奴をぶっ飛ばせるんだっ!……弱点が!弱点があるはずだっ!)」

 

 

ダイナは攻撃を防ぎつつ、この状況を乗り切る為、弱点を必死に探す。

だが、高すぎる戦闘センスに加え、旧魔王と白龍皇の力……それをヴァーリは持っている。

ダイナはふと、「まさか弱点がないのでは?」という言葉が頭をよぎった時、何かが彼の目にはいった。

 

 

ダイナ「?」

 

 

それはヴァーリの背中にある光翼から僅かに光が外へ放出している光景だった。

その放出活動はヴァーリがダイナのエネルギーを吸収する度にしており、まるで人の呼吸のようである。

 

それに気付いた瞬間、ダイナの脳裏にある仮説が浮かんだ。

 

 

ヴァーリ「そらっ!」

 

ダイナ「グアッ!?」

 

 

そんなことを思い浮かんだダイナだが、ヴァーリに腹を蹴飛ばされ、地面を転がる。

ヴァーリはそんなダイナを見下ろすと、ため息をつく。

 

 

ヴァーリ「はあ…楽しめるかと思ったが、所詮は一般人…相手にはならなかったか。まあ、少しは楽しめたし、そろそろ終わりにするか」

 

 

そう言うとヴァーリは追い討ちをかけるべく疾走する。

彼が接近してくる中、ダイナは立ち上がる。

だが、

 

リアス「イッセー!何してるの!?」

 

木場「早くっ!早く身構えるんだ!」

 

アーシア「イッセーさん!」

 

 

何を思い付いたのかダイナは身構えず、やる気がなさそうに立ち上がったのだ。

リアス達が呼び掛けるが、ダイナはまるで耳に入ってないのかそのままの姿勢だ。

 

 

ヴァーリ「ふんっ、俺に勝機がないと悟り、戦う気力を失ったか!まるでボクサーの前に立つサンドバッグだぞっ!」

 

アルビオン『終わったか…』

 

 

ヴァーリは不機嫌そうに吐き捨てると、右腕を振り上げ、手刀の形にする。

この様子に誰もが戦うのを諦めたと思うであろう……しかし、『ウルトラマンダイナ』…『一誠』がこの作品の主人公の1人であることを忘れてはいけない!

 

 

ダイナ「(もしも…もしも、この仮説が当たってりゃ……)」

 

 

そう、ダイナは諦めていない!

ダイナは翼が光を放出する現象を見て、思い付いた仮説から反撃の策を考えていたのだ!

 

 

ヴァーリ「そりゃあっ!」

 

ダイナ「シュワッ!」

 

 

遂に近付いたヴァーリは手刀を振り下ろす。

ダイナは素早く後方へ下がって回避すると、何と既に破られた筈の必殺技、ソルジェント光線を放った!

 

 

ヴァーリ「ふんっ、バカの1つ覚えか……くだらん」

 

《Half Dimension!》

 

 

ヴァーリは手をかざすと、光線は再び消滅し、彼に吸収された。

だが

 

ダイナ「デェアッッ!!!」

 

ヴァーリ「しつこいな…俺に光線は通用せんと言っただろうが!」

 

《Half Dimension!》

 

リアス「どうして光線を撃ち続けるの?」

 

 

ダイナはそれでも手を緩めず光線を放ち続ける。

それをヴァーリはあっという間に消滅させ、ダイナは再び放って、ヴァーリが消滅させる………誰がどう見ても敵であるヴァーリを強化させるだけのいたちごっこにしか見えず、リアス達は疑問を抱く。

 

そのループを繰り返していると、ダイナは光線を撃ちながら話しかける。

 

 

ダイナ「ヴァーリ!お前の能力で肝心なのは、その翼にあるようだなっ!」

 

ヴァーリ「…っ!」

 

ダイナ「確かにお前の吸いとる力は強い。だが、どんなものも吸収したら必ず生まれる余分なものは吐き出さなきゃいけない!過剰なエネルギーは身を滅ぼすからなっ!」

 

ヴァーリ「…何が言いたい?」

 

ダイナ「わからないのか?今もこうして吸収している光線をたらふく吸いとり続けたら……!」

 

ヴァーリ「っ!?しっ、しま…!?」

 

バシュュュューーーーーーー!!

 

 

ダイナの言葉に勘づいたヴァーリはすぐに吸収をやめようとするが、もう既に遅い。

ヴァーリの翼から光の粒子のようなものが勢いよく吹き出す。

鎧の宝玉が狂った様に様々な色で点灯しだし、先程までますます強くなっていくヴァーリの力が一気に落ちた。

 

そう、ダイナが考えた策とは、わざと光線を吸収させ、排出しきれない程のエネルギーで暴発させるという作戦だったのだ。

 

その作戦は見事成功し、『神器(セイクリッド・ギア)』の機能は停止した!

 

 

アルビオン『ヴァーリッ!まずい、すぐに立て直せ!』

 

ヴァーリ「くっ、わかってるっ!」

 

ダイナ「ハッ!」

 

 

一旦距離をとろうとするヴァーリの腕をダイナは逃がすまいと掴む。

 

 

ダイナ「暴飲暴食だな!ヴァーリ!!」

 

ヴァーリ「っ!」

 

ダイナ「デェアッ!!」

 

ヴァーリ「ぐほぉあぁぁぁーーーーー!!」

 

 

ダイナは腕を引き寄せると、白く発光化させたもう片方の手でヴァーリの腹部を思いっきり殴りつける。

ヴァーリは血反吐を吐き、鎧が砕け散りながら大きく後方へ吹き飛ばされ、小さくなった新校舎の壁へ叩きつけられた。

 

 

リアス「まさか、半減した力を吸収する能力を逆手にとるなんて……」

 

アザゼル「ああ、しかもほんの数十秒で思い付くとはな……一誠(こいつ)もとんでもねぇ戦闘センスを持ってやがるな…」

 

 

2人はダイナの行動に感服しながら呟いていると、瓦礫の山からヴァーリが姿を現す。

その体は傷ついており、口からは血が流れている。

 

 

ヴァーリ「はっ、ははは!俺をここまで追い詰めるとは!見直したぞ!それでこそ俺の対戦相手だ!」

 

 

ヴァーリがそう言った瞬間、一瞬で鎧を再生させる。

ダイナは身構えるが

 

 

ダイナ「グアッ…!」

 

 

グラッと体がふらつくと、膝をついてしまう。

ヴァーリは苦しげな様子のダイナを見据える。

 

 

ヴァーリ「暴発させる作戦はよかったが、エネルギー不足の様だな。作戦中にどれだけの光線を撃った?おそらく、7~8割ぐらいのエネルギーを消費したんじゃないかな?」

 

ダイナ「…ッ」

 

[ティヨン]

 

 

ヴァーリの言う通り、ダイナはほとんどのエネルギーを光線で使い果たしている。

その証拠に彼のライフゲージは青から赤に変わり、点滅を始めている。

 

 

ヴァーリ「このまま君を倒してもいいのだが、それだと面白くない…………おい、アルビオン。兵藤 一誠に『覇龍(ジャガーノート・ドライブ)』を見せるだけの価値はあるだろう?」

 

アルビオン『!?』

 

ダイナ「?」

 

 

覇龍(ジャガーノート・ドライブ)』?

また出た謎の単語にダイナは首を傾げる中、ヴァーリとアルビオンは会話を続ける。

 

 

アルビオン『…ふむ。しかし、我が力に翻弄されるかも知れぬのだぞ』

 

ヴァーリ「問題ない。俺なら出来る」

 

アルビオン『そうか…ならば仕方あるまい。好きにするがいい』

 

ヴァーリ「感謝するよ、アルビオン。『我、目覚めるは覇の理に全てを奪われし、二天龍なり―――』」

 

《始まったな》

 

《始まりましたね》

 

アルビオンを説得したヴァーリは何か呪文のようなものを呟き始める。

それと同時にノイズかかった色んな男女の声がヴァーリから聞こえる。

 

 

「『無限を妬み、夢幻を想う―――』」

 

《全部だ!》

 

《そう、全てを捧げろ!》

 

 

謎の声が増えていくと共にヴァーリの体にオーラが纏い始め、段々と大きくなっていく。

ダイナは立ち上がり、警戒心を高める。

 

 

ヴァーリ「我、白き龍の覇道を極め―――」

 

《『『『『『汝を無垢の極限へ誘おう!』』』』』》

 

ヴァーリ「『Juggernaut Drive(ジャガーノート・ドライブ)』!!!」

 

 

そう唱え終えた瞬間、ヴァーリは閃光に包まれる。

眩ゆいばかりの光にダイナ達は目を伏せる中、ヴァーリの鎧は変形しながら、巨大化していく。

 

 

ヴァーリ「…これが現時点の俺が持つ最強の姿、『覇龍(ジャガーノート・ドライブ)』だ…」

 

ダイナ「ッ!?」

 

 

光が晴れると、ダイナは目の前の光景に言葉を失う。

ヴァーリは鎧に包まれた巨大な白龍そのものになっており、パワーも先程と比べようにないくらい、格段に上がっている。

 

 

ヴァーリ「さて、楽しませてくれた礼だ。圧倒的な力でねじ伏せてあげよう」

 

 

そう言ったヴァーリは胸元と腹部の装甲を展開させ、中にあるキャノン砲を露出させると、銃口にエネルギーが集まっていく。

 

 

ダイナ「デェアッ!」

 

《Divide!Divide!Divide!Divide!Divide!》

 

 

何かまずいと感じたダイナは右腕からフラッシュバスターを放つが、ヴァーリの『半減』で妨害され、光線は霧散する。

 

ダイナは諦めず、光線や光弾で妨害しようとするが、ヴァーリには届かず、遂に銃口にエネルギーを溜め終えてしまう。

 

 

ヴァーリ「楽しかったよ、ダイナ」

 

ダイナ「ッ!」

 

《Longinus Smasher!!!!!》

 

 

別れの言葉を告げると、ヴァーリは胸元のキャノン砲から、巨大なビームを放った。

ダイナはソルジェント光線で応戦するが、弱っている今の彼では、ビームを押し返す程のパワーはなく、一瞬でかき消される。

 

ビームはダイナを覆い隠すばかりに迫り、

 

 

ダイナ「グアァァァァーーーーーーー!!」

 

ドガガガガァァァァァーーーーーーー!!!

 

 

そして、遂にビームが直撃し、辺りは大爆発した。

爆心地からは周りの建造物を吹き飛ばさんといわんばかりの爆風が発生する。

 

 

リアス「イッセェェーーーーーー!!」

 

 

爆風が収まると、煙が立ち込める爆心地に向かってリアスの悲痛な叫びが響く。

 

 

梶尾「嘘だろ…!?」

 

小猫「イッセー先輩が…!」

 

木場「死んだ…!?」

 

 

オカルト研究部や生徒会メンバーも信じられない表情を浮かべる。

あの強い一誠が死んだ…目の前の光景に驚きを隠せない。

 

 

アーシア「イッセー…さん?」

 

ゼノヴィア「おい、アーシア!しっかりしろ!」

 

 

アーシアに至ってはショックのあまり、意識が遠のきそうになる。

ゼノヴィアが咄嗟に彼女の肩を揺らし、正気に戻させる。

 

そんな彼らの様子を見下ろすヴァーリに、リアスは涙を流しながら睨み付け

 

 

リアス「……よくも…!よくもイッセーを!!」

 

ヴァーリ「彼はこの俺との勝負を受け、それで負けた。もしかしたら今の一撃で死んだかもしれないな。……まあ、いい。彼は立派に戦ったよ。主である君も誇らしく思わないか?」

 

リアス「くっ…!」

 

 

悪気がなさそうに話すヴァーリにリアスは睨み付ける。 

 

本当は今飛び出して戦いたいのだが、相手はウルトラマンを追い詰める程の強敵だ。相手にならない。

リアスはただ、こうして見るだけしかできない自分が悔しいのである。

 

用事を終えたヴァーリはリアス達に背を向け翼を羽ばたかせ始める。

 

 

ヴァーリ「さて、帰るとするか。またな、アザゼル。リアス・グレモリー、次会う時はガイアを――」

 

「「「「「!!?」」」」」

 

 

充分に育てておけよ……そう言おうとした瞬間、爆煙の中から赤い何かが彼の頭部を地面に叩きつける。

驚いたリアス達は晴れていく爆煙の方へ顔を向けると

 

 

リアス「イッセー…!」

 

ダイナ「ハッ!」

 

[ティヨン]

 

 

そこにはヴァーリの後頭部にかかと落としを決めている、見たことのない巨大化した赤い姿のダイナが勇ましく佇んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時はヴァーリが放ったビームがダイナに直撃すれ10秒前に遡る。

ダイナは既に抵抗するのをやめ、これからくる衝撃に身構えた。

 

ダイナ「(俺は諦めない!何の為にウルトラマンになったんだ!!みんなの夢を守る為だろうが!)」

 

 

そう心で言い聞かせるが、ビームはもう既に目の前に近づいている。

避ける程の時間はない。

 

 

ダイナ「グアァァァァーーーーーーー!!(くっそぉぉぉぉーーーーーーー!!)」

 

 

そう悔しげに叫んだ瞬間、彼の脳裏にあるイメージが浮かんだ。

それは砂漠に筋骨隆々の赤いダイナが静かに佇んでいる映像だった。

 

これにかけるしかない!

ダイナは両腕をライフゲージの前でクロスさせると、額のダイナクリスタルが赤く輝き、その赤い光は体全体を包んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アザゼル「ははっ!アイツ、生きてたのか!」

 

ゼノヴィア「見ろ、アーシア!イッセーは生きてたぞ!」

 

アーシア「イッセーさんっ!」

 

木場「イッセー君が死ぬはずない…」

 

 

ダイナの姿を見て、一同は歓喜の声をあげる。

ダイナはそんな彼らを見て、微笑ましく思うが

 

 

ヴァーリ「ぐっ…うぅ…」

 

ダイナ「ッ!」

 

 

ヴァーリが立ち上がろうとすることに気付くと、ダイナは後方へバックステップして下がる。

立ち上がったヴァーリは打ち付けられた頭を擦りながら、嬉しそうに鼻で笑う。

 

 

ヴァーリ「…ふふっ、生きていたのか。しかし、お前のその姿は……?」

 

ダイナ「これか?んなもん、頭に浮かんだら出来たんだよ。名付けるとそうだな……」

 

 

問いかけられたダイナは顎に手を当てて、しばらく考え込むと

 

 

ダイナ「ストロング、ウルトラマンダイナ ストロングタイプってとこかな?」

 

 

ヴァーリにそう答える。

これがダイナの第3の姿、『ストロングタイプ』誕生の瞬間である。

 

〔推奨BGM:FIGHTING THEME-STRONG-〕

 

 

 

ヴァーリ「ふっ、『ストロングタイプ』か…。まあ、生きていれば良い。第2ラウンドといこうかっ!」

 

 

ヴァーリはそう言うと、地面を蹴り、素早いスピードで接近すると、拳を繰り出す。

 

 

ダイナ「デェアッ!」

 

 

対するダイナも合わせるように拳を繰り出し、2人の拳が衝突する。

衝撃波が拳の間から発生し、辺りが強風が吹き荒れる。

 

この拳のぶつけ合いに勝利したのは

 

 

ヴァーリ「ぐあっ!」

 

 

ダイナだった。

ヴァーリの左の拳を纏っている装甲は砕け、中から血が吹き出している。

 

 

ダイナ「デェアッ!!」

 

ヴァーリ「ぐべあっ!!」

 

 

怯んだ隙にダイナは赤熱化した拳をヴァーリの顔面を殴りつけると、ヴァーリはマスクに亀裂が入り、そこから血が吹き出しながら大きく後ずさる。

 

 

ダイナ「ハッ!デェアッ!ハッ!」

 

 

ダイナは次々と繰り出すパンチとキックの嵐にヴァーリは身動きがとれず、攻撃される度、彼らの足元に鎧の破片が落ちていく。

 

 

アルビオン『何をしているヴァーリ!早く奴を半減させるんだ!!』

 

ヴァーリ「くっ!」

 

 

ヴァーリは一旦距離を取り、翼を広げると、拳を振り上げて突進してくるダイナに半減の能力を発動しようとするが

 

 

ダイナ「ン"ン"ン"ン"ン"ン"~~~デェアッ!」

 

ヴァーリ「ぐほっ!!?」

 

 

その前にダイナの拳が胸部に炸裂し、ヴァーリは火花を散らしながら仰向けに倒れる。

 

 

ダイナ「ハッ!ン"ン"ン"ン"ン"ン"~~~…!!」

 

 

ダイナは続け様にヴァーリの尻尾を掴むと、ジャイアントスイングの要領で、高速に回し始めた。

ブォンブォン…と風切り音がなりながら回させるヴァーリの脳内は混乱する。

 

 

ダイナ「――デェアッッ!!!」

 

ヴァーリ「ぐあぁぁぁーーーーー!!」

 

 

ダイナはある程度回すと、ヴァーリを思いっきり投げ飛ばす。

ヴァーリはまっすぐ飛んでいき、旧校舎周辺の森へ激突した。

 

〔BGM終了〕

 

 

 

木場「すっ、すごい…!さっきとは段違いのパワーだ!」

 

アザゼル「ヴァーリがあそこまでやられるとは……」

 

アーシア「イッセーさん…」

 

 

一同はダイナの逆転劇に驚愕していた。

先程まで不利だったダイナが一気に形成を逆転するとは誰も思わなかっただろう。

 

 

ヴァーリ「ぐっ…ぐぐっ…!」

 

ダイナ「ハッ!」

 

 

ヴァーリはふらふらとした足取りで起き上がると、同時にダイナは握り拳を作った両腕を肩より上に上げた独特の構えで身構える。

 

だが、ヴァーリの鎧はボロボロで、全体に亀裂が入っており、そこから溢れ出た血もかなりの重傷だ。

 

 

ダイナ「…ヴァーリ、降参しろ」

 

ヴァーリ「……ふふっ、もう勝ったつもりかい?そういうセリフは、相手が…完全に倒れた時に言うんだっ!」

 

 

降参を促すダイナの提案を一蹴すると、ヴァーリは胸元と腹部を展開し、中にあるキャノン砲にエネルギーを溜め始める。

 

 

ダイナ「ハァァァァ……!」

 

 

対するダイナは胸の前で拳を合わせ、両腕を左右に回しながら広げると、胸の前に赤色の光球が出現した。

 

2人はお互いに必殺技をぶつけ合い……

「この一撃で決着がつく」と、この場にいる誰もが言葉を発さずとも理解できた。

 

リアス達が見守る中、2人は必殺エネルギーを溜め終え、必殺技の発射体制に入る。

 

 

ヴァーリ「うぉあぁぁぁーーーーー!!」

 

《Longinus Smasher!!!!!》

 

 

ヴァーリは胸元のキャノン砲から巨大なビームを放つ。

しかも、それは最初放った時よりも巨大で、ヴァーリが持てる全ての力を込めている。

 

 

ダイナ「デェアッッッ!!!!!」

 

 

ダイナもヴァーリに合わせる様に、胸元に溜めた赤色の光球を右の拳で殴り飛ばす必殺技、「ガルネイトボンバー」を放った。

 

2人の強力な必殺技はぶつかり合い、接触面からスパークがほとばしり、辺りの大気は震え、風が吹き荒れる。

 

 

ヴァーリ「うおおおおおお!!!」

 

ダイナ「グッ!」

 

 

ヴァーリはビームの出力を上げ、ダイナの光球を押し返していくが

 

 

ダイナ「デェアッッ!!

 

ヴァーリ「なっ!?」

 

 

ダイナがさらに全身に力を込めて叫ぶと、押されてる光球はダイナの思いに答える様に、ビームをぐんぐん押し返していく。

 

ヴァーリは何とか押し返そうとするが、光球はビームを押し返しながら突き進んでいき、遂にはビームをかき消し、ヴァーリに直撃した。

 

 

ヴァーリ「ぐああぁぁぁーーーーーー!!!」

 

ドガガガガガガガァァァァァァーーーーーー!!!

 

 

大きな爆発と共にヴァーリは苦痛の叫びをあげた。

それは辛くもダイナがヴァーリに勝利した瞬間である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

爆発が静まり、ヴァーリが立っていた位置からは爆煙が立ち込める。

 

 

ダイナ「…」

 

 

ダイナはそこを見下ろすと、身体中傷だらけのヴァーリが爆心地の真ん中で大の字で倒れていた。

既に彼は気絶しており、意識があったとしても、既に戦える体ではない。

 

ダイナが気絶しているヴァーリをすくいあげようとした瞬間、

 

 

「おっと!そうはさせねぇぜぃ」

 

ダイナ「ッ!?」

 

 

突然、聞いたことがない男の声が聞こえたかと思うと、空から降りてきた人影が猛スピードでダイナの前を横切りながら、ヴァーリを拾い上げる。

 

ダイナが目で追うと、そこにはまるで西遊記に出てくる孫悟空の格好をした青年…『美猴(びこう)』がヴァーリを腕で抱えていた。

 

 

美猴「ヴァーリ……全く無茶しすぎだぜぃ。まさかお前っちが負けちまうとはな…」

 

ダイナ「…誰だ?」

 

 

気絶しているヴァーリに向かって呟く美猴を見て、ダイナは疑問符を浮かべていると、それを見かねたアザゼルが答える。

 

 

アザゼル「アイツは闘戦勝仏の末裔……お前らが分かりやすい名前で言えば『孫悟空』、西遊記で有名なクソ猿さ。厳密に言えば孫悟空の力を受け継いだ猿の妖怪だがな」

 

ダイナ「ッ!」

 

美猴「まあ、そう言うこった。俺っちは仏になった先代より自由気ままに生きるつもりだけどな。よろしくだぜぃ!ウルトラマンダイナ!」

 

 

目の前で気さくに挨拶する美猴こそがあの孫悟空の末裔であると知ったダイナは驚きを隠せず

 

 

ダイナ「じゃ、じゃあ、つまりお前は………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カ○ロットか!」

 

ズコーーーッ!!

 

 

そう発すると、美猴のみならず、リアスやアザゼル達もまるでコント集団の様にずっこける。

美猴は腕に抱えているヴァーリを何とか落とさない様に体制を整えると、顔を真っ赤にし、声を荒げる。

 

 

美猴「カ○ロットじゃねぇやいっ!俺っちは美猴だ、び・こ・う!○英社に謝れってんだい!!」

 

ダイナ「あれ…?じゃあ、○沢雅子か?」

 

美猴「違ーーーーうっ!!もっと違う!!まず性別が違うだろうがいっ、性別がっ!!」

 

ダイナ「じゃあ、あいだとってアイデn…」

 

美猴「だあぁぁぁぁーーーーーー!!!」

 

 

次々と飛び出すダイナの言葉に美猴は心が折れたのか、叫び出す。

先程のシリアスな空気から一変したこの混沌とした状況に、リアス達は苦笑いを浮かべる。

 

 

美猴「はぁっ、はぁっ…!」

 

ダイナ「悪い、悪い。俺、人の名前をよく間違えるんだ」

 

美猴「はぁ……こんな奴とまともに会話しようとした俺がバカだった…」

 

 

数秒後。先程まで取り乱していた美猴は落ち着けるように息を整えると、深くため息をつく。

彼が取り乱した原因であるダイナは全く悪気に思ってないが。

 

 

美猴「まあ、ここでヴァーリを渡すわけにはいかねぇ…俺達のチームのリーダーだからな。つうわけでここで俺っち達はオサラバさせてもらうぜぃ」

 

ダイナ「ッ!」

 

美猴「んじゃ、今度は俺っちと戦ってくれよ!じゃあなっ!」

 

 

その言葉にハッと気を取り戻したダイナは美猴を捕まえようとするが、美猴は空から飛んできた筋斗雲の様なものに乗ると、ヴァーリと一緒に夜の闇へ消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、各勢力のトップは改めて和平協定と対根源的破滅招来体&対テロリスト組織『XIG』の結成を誓った。

 

そして、彼らが学園を修復して帰る間際。一誠がミカエルに「悪魔になったゼノヴィアとアーシアが神に祈る際のダメージを無くして欲しい」と直談判した。

 

確かにシステムの秩序を守る為には彼女らを切り捨てなければならない。

だが、悪魔になってもその信仰心は変わらない……祈るくらいはいいだろうという思いでの直談判だ。

 

結果、ミカエルはそれを快く引き受けた。彼曰く「神を信仰する悪魔が1人2人いても問題ない」とのことである。

一誠は感謝を告げると、各勢力のトップはそれぞれの拠点へ戻っていった。

 

その後、丁度我夢が学園へ戻ってきて、皆は笑顔で迎えいれるが、

 

 

リアス「我夢?」

 

我夢「…」

 

 

我夢はどこか打ちひしがれた様に顔を曇らせていた。

その表情に皆は心配するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数日後。しばらく落ち込んでいた我夢もすっかりいつも通り元気になり、我夢は皆と共に部室へと足を運ぶが…

 

 

アザゼル「つうわけで、今日からこのオカルト研究部の顧問になった。よろしくな!」

 

 

何故かスーツを着崩したアザゼルがソファーで足を交差させながらくつろいでいた。切断された片腕に義手をつけて。

一同は彼が何故いるのかと疑問に思いながら、目をパチクリさせる。

 

 

リアス「…何故、ここに?」

 

アザゼル「ん?ああ、それはな―――」

 

 

一同が驚く中、リアスが問いかけると、アザゼルがこうなった経緯を語り出す。

 

アザゼルはセラフォルーの妹…ソーナに頼んだらこの役職になったそうだ。

最初はソーナも断ろうとしたが、さもないと姉を呼ぶとせがんだら、あっさりと認めてくれたらしい。

 

「いや、それ脅しじゃん!?」と我夢と一誠はさすがにツッコんだ。

 

話は続き、真の目的はサーゼクスから学園に滞在する為の条件を出された。

それは「これから迫り来る脅威に対抗できるよう『XIG』の主な戦力であるリアス達を鍛えて欲しい」というのが条件だ。

 

 

アザゼル「これからは『アザゼル先生』と呼べ!何なら総督でもいいぞ!」

 

 

ガハハと笑うアザゼルを見て、全員は驚きつつも呆れていた。

 

 

 

だが、こうして、頼もしい顧問?が加入したオカルト研究部は外で鳴くセミに負けないくらい、更に賑わいを増した。

 

 

 

 




次回予告

地球を…太陽系を…宇宙を…!
全てを変えていく恐怖の大王アンチマター!

次回、「ハイスクールG×A」!
「反宇宙からの挑戦」!
3人のウルトラマンは、君の明日を救えるのか?








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