ダンまち×鬼滅   作:猫丸2号

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リリルカ・アーデ

かなり遅くなってしまいましたが最新話です

 

 

 

 

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リリは生まれたときからそこにいた

親がソーマファミリアだったからリリもソーマファミリアに入るしかなかった

両親はお金を稼ぐためにダンジョンに潜って死んでいった

それからは一人だった

生きるために足掻いた

それでもむしりとられ、虐げられた

そんな状況が嫌で逃げたしたこともあった

親切な花屋の老夫婦が面倒を見てくれた

けれど、見つけられて居場所は壊された

だからリリは冒険者が嫌いです

リリは────

 

「どうしたのリリ?なんか上の空みたいだったけど。」

 

心此処にあらずの様な状態だったリリを心配してベルが声をかける

 

「大丈夫です。少しボーッとしていただけなので。」

 

「本当に?何かあったら相談してね。」

 

「はい。ですが本当に大丈夫です。探索を続けましょうベル様、優真様。」

 

「わかった。」

 

「そうだね。」

 

前を進んでいくリリに、心配そうな表情をしているベルと一緒に付いていきながら、俺は今朝の事を思い出していた

 

 

▼▽▼▽▼▽▼

 

 

 

ベルと一緒にいつもの場所でリリを待っている時、この前パルゥムを追いかけいた男が話しかけ、リリを嵌めようと言い出してきたのだ

勿論反対したのだが何か企んでいそうだったので、警戒する羽目になったのだった

 

 

 

 

 

▽▼▽▼▽▼▽

 

 

 

 

ベルのアドバイザーにして優真のアドバイザーであるミィシャの友人、エイナは悩んでいた

理由は一重に彼らが最近雇ったサポーターについてである

 

神ヘスティアとはさっき話してベルの考えは分かったのだがそれでも心配なのである

あの二人はお人好しなだけじゃなくて多少無茶をする癖があるから

 

「あの....」

 

いつの間にか考え込んでいたのか誰かが近づいてきた事に気づけなかった

こんなことではいけないと頭を切り替え話しかけてきた相手に対応しようと顔を上げると思わず声が出てしまう

 

「....っ!ヴァ、ヴァレンシュタイン氏。こんにちは。先日はありがとうございました。」

 

「いえ...」

 

「それから先日は言いそびれてしまいましたが、私の担当冒険者を助けてくださったそうですね。ありがとうございます。」

 

「担当...冒険者?」

 

何の事か分からないらしく首を傾げているアイズに説明していく

 

「覚えていらっしゃいませんか?五階層でミノタウロスに襲われているところを助けて頂いたと。」

 

その話をした瞬間アイズは急にしょんぼりとしだす

 

「あの...わたし...怖がられていませんか?」

 

「そ、そんなことありませんよ。ヴァレンシュタイン氏に助けて頂いた事を本当に感謝していました。」

 

何故そんなことになっているのか分からないが、へこんでしまっているアイズを必死にフォローしつつ、ベルに何をしたら憧れている相手にこんな誤解を与えるのかを問い詰めなくては、と頭の中で考えを纏める

 

「そっか...良かった。」

 

嬉しそうに微笑むアイズにホットしていると、彼女達の横を4人の冒険者が通りすぎていく

 

「そろそろアーデはあのガキどもを────」

 

「そうなりゃアイツは一人になる。その時がってことだろ。」

 

その会話が微かに聞こえていたエイナは焦る

 

今『アーデ』って

まさかベルくん達が...

 

「あの、ヴァレンシュタイン氏。こんなことをお願いするのはマナー違反だというのは分かっているのですが、今私の担当冒険者とそのパーティー仲間がやっかいごとに巻き込まれているかもしれないんです。どうか助けて頂けませんか?」

 

「任せてください...まだちゃんと謝れていないので....」

 

「謝る?...それはともかく白髪の冒険者と青い着物の冒険者、あとは大きいバックパックを背負ったサポーターの三人組です。」

 

「分かりました。」

 

「よろしくお願いします。」

 

「...はい。」

 

今度こそしっかり謝ろう

そう心に決めながらアイズはダンジョンに入っていった

 

 

 

 

▼▽▼▽▼▽▼

 

 

 

 

朝の事について警戒しつつも、いつも通りダンジョン探索を進めていたおり、リリはある提案をしてくる

 

「ベル様、優真様今日は11階層まで潜ってみませんか?」

 

「11階層って確か...」

 

「大型のモンスターが出るところだな。」

 

「僕たちが行っても大丈夫かな?」

 

「おふたりなら大丈夫です。先日見せていただいた魔法をありますし。十一階層まで降りたことのあるリリが保証します。」

 

不安から漏れたベルの呟きに、リリは自信を持って大丈夫だと告げる

 

「それなら僕はいいと思う...けど。」

 

「俺もいいと思うよ。」

 

「でしたら決まりですね。では、ベル様11階層まで降りるにあたってこれをお使いください。」

 

リリはナイフよりは長く剣よりは短い両刃の武器を取り出す

 

「これは...バゼラート?」

 

「その通りです。優真様は大丈夫ですが大型のモンスターの相手をするにはベル様のナイフは短すぎますので。」

 

「でも...いいの?」

 

「気にしないで下さい。ですが気を使っていただけるのであればその分稼いでくださると嬉しいです。」

 

「分かった。ありがとう、リリ。」

 

「もう移動できるか?」

 

「ちょっと待って。これをしまわないと...って思ったんだけど...どこに仕舞えば...」

 

バゼラートを何処に仕舞えば良いかを迷っているらしい

 

「では、そのプロテクターに収納してはどうでしょう?」

 

「そうだね。っとそうなるとナイフが...ここでいいか。」

 

ベルはプロテクターに収納していたナイフを腰のポーチに入れてそこにバゼラートを仕舞う

 

「よしっ!行こっか。」

 

「あぁ。」

 

「はい。」

 

ベルの掛け声を合図に11階層への連絡路へ移動していった

 

 

 

 

▽▼▽▼▽▼▽

 

 

 

 

ダンジョン11階層

 

オークやシルバーバツクなどの大型のモンスターが初めて出る場所であり、ダンジョンギミックと呼ばれる階層特有の地形や気候が初めて出てくる場所である

 

 

「スゴい霧だね。」

 

辺り一面を埋め尽くすかの様な切りに対してベルの呟きが漏れる

 

「10階層でもそうだったけど、はぐれると合流するのは難しそうだな。」

 

「はい。ですので霧の薄い階段付近で戦いましょう。」

 

「分かったよ。ところでリリ、あれってランドフォーム?」

 

ベルが指差したのはダンジョンから生えている白い葉のない木だった

 

「そうです。あれが迷宮の武器庫とも言われるランドフォームです。」

 

「斬っておいた方がいいんじゃないか?」

 

「本当ならそうしたいのですが...どうやらそんな時間はないみたいですよ。」

 

ズシン─ ズシン─ ズシン─とダンジョンに足音が響き、霧の奥から豚人頭のモンスター『オーク』が現れる

2匹のオークは地面から木を引き抜く

するとその木は棍棒のような形に変形した

 

「ベル、なるべく離れすぎずに戦うぞ。」

 

「うん、リリもあまり離れないでね。」

 

「わかっています。お二人ともお願いしますね。」

 

ベルと目を合わせタイミングを図り同時に別々の相手へ向けて駆け出していく

 

オークが振り下ろしてきた武器を横にずれて回避しすれ違い様に足を切りつけて動きを鈍らせる

 

「ヴォォォォー」

 

「...っ!」

 

このまま一気に畳み掛けようとしたがオークが武器を地面に叩き着けたためその余波で後退させられてしまう

 

やっぱりスゴい力だ

でも速さや身軽さでは俺が勝ってる

その二つを活かす戦い方を!

 

再びオークに向かっていく

今回は前回と違いオークの攻撃範囲ギリギリで止まり

 

「ッフ!」

 

思いっきり上に飛ぶことで回避する

武器を振り下ろした体制のため無防備な状態のオークに急接近し技を放つ

 

水の呼吸 肆の型 打ち潮

 

オークの腕や首を一瞬の内に切り払う

首から上を失ったオークは魔石だけを残して灰になった

 

「よしっ。」

 

モンスターフィリアの時と違ってほぼ無傷で切り抜けられたその事実に自らの成長を実感し、ダンジョンの中だというのについ嬉しくなってしまう

 

しかし、そんな喜びもベルからの一言により一瞬で焦燥へと変化した

 

「優真!リリがどこにもいない。」

 

「っ!まさか...」

 

脳裏にあの冒険者の下卑た笑みがよぎる

まさかアイツに?

 

「とにかく探そう。まだ近くに...」

 

そこで動き出した足に何かが当たる

 

「これって...モンスターを誘き寄せるためのアイテム。でも、なんでこんなところに?」

 

そう考えていたときだった

 

バシュ──

 

そんな音と共にベルのポーチに矢が刺さる

矢には紐が繋がっていてそれが手繰り寄せられる

その先にはいなくなったと思っていたリリがいた

 

「リリ...何を?」

 

「お別れです。二人とも。あの男にすべて聞いたのでしょう。」

 

「聞くって何を?」

 

「...ベル様、優真様、頃合いを見て逃げ下さいね。」

 

リリは優真の問いには答えず少しだけ悲しそうな顔をしながら、その言葉を残して階段の向こうへ消えていった

 

 

「とにかく追いかけるぞ。理由は直接聞こう。」

 

「うん。」

 

急展開に若干テンパりつつあるベルに指示をだし、急いで追いかけようとしたのだが

 

「ヴォォォォーーー」

 

「「っ...」」

 

アイテムのせいで大量のモンスターが集まってくる

このまま囲まれてしまえば追うのは難しくなる、何より朝のこともあるため、リリを1人にするのは不味いとはんだんし、ベルに意見を言う

 

「ベル!リリを追え。ここは俺が何とかする。」

 

「でもっ...それだと優真が...」

 

「俺は大丈夫だ。こっちが終わったらすぐに追いかける。それにあの冒険者のこともある。だからベルが先に行っておいてくれ。」

 

「...ごめん。ありがとう。」

 

 

若干躊躇いながらも優真の言い分を理解し走っていくベルを見送り、優真は前を見る

近づいてきているのはオークだけではなく、シルバーバツクやインプ、ハードアーマード等この階層付近から出現するモンスターの殆どだった

 

深呼吸をしながら考えを纏めていく

霧に紛れて戦えば数の差は関係ない

早くリリを追いたいけど、それでやられてベルのとこにコイツらを行かせてしまったら元も子もない

焦らず確実に仕留める

初めて見るモンスターばかりだけどエイナさんの講習会のお陰で特徴は分かっている

 

「よし、行くぞ!」

 

気合いを入れて霧に突っ込んで行く

 

「リンク・フィンブル、コネクト・ルクス」

 

魔法を唱え冷気と光を体に纏う

魔法によって強化されたステータスを最大限に活かしつつ敵を屠っていく

最初に見えたシルバーバツクはこちらを認識する前に胸を切り裂き灰に変える

続けざまに近くにいたインプ三体を滝壺でまとめて吹き飛ばし、後ろから突っ込んできたハードアーマードは振り返り様の一閃で真っ二つにする

そのまま戦闘を続け新たに何体かのモンスターを倒した辺りで優真に焦りの色が浮かぶ

 

不味いな

結構倒したはずなのに一向に終わりが見えない

このまま戦い続けたら間違いなく俺が先に精神疲弊(マインドダウン)になってしまう

そうなったらベル達のところへは行けないし、

こんな状況でマインドダウンになんてなったら間違いなくやられてしまう

だからといって魔法を解いて戦ったらベル達のところへ行くのが遅くなってしまう

いったいどうすれば?

 

そんな事を考えていたとき、近くにいたシルバーバツクが一瞬で倒された

そしてそれをやった人物、金色の長い髪をした女性は回りにいたモンスターを凄まじい速さで倒していく

 

スゴい

あれだけいたモンスターをあっという間に

でも、とにかくこれでベル達のところへ行ける

 

「助けてくれてありがとうございました。すみませんが急いでいるのでお礼はまた今度。」

 

「あっ....」

 

優真は急いで上の階へ繋がる階段へ走っていく

だからこそ優真にはその女性がベルの想い人

アイズ=ヴァレンシュタインであり、彼女が呼び止めようとしていたことにも気づけなかった

 

「声をかけることすら..出来なかった。」

 

アイズは落ち込んでいた

やっと謝れると思っていた相手は居らずその知り合いと思われる少年に話をしようとしたが無視されてしまったからである

 

やっぱり...怖がられてる...のかな

 

そう思い落ち込んでいると足元に落ちているものがあることに気づく

 

これは...サポーター...

もしかして...あの子達の...

これを届けるときに、ちゃんと謝ろう

心の中の小さいアイズは「よしっ!」決意を固めていた

 

 

 

 

 

 

▼▽▼▽▼▽▼

 

 

 

 

 

ベル達に追いつき優真が見たのは大量の魔石と灰

そしてその中心で泣きながら謝り続けているリリとそれを慰めているベルだった

 

「ベル、大丈夫だったか?」

 

「一応何とか。優真こそあの数を相手してたんでしょ。大ケガとかしてない。」

 

「あぁ、途中で助けてくれた人がいたんだ。」

 

「そうだったんだ。今度会ったらお礼を言わないとね。」

 

お互いの無事を確認し、安堵しているとリリが泣きながら謝罪をしてくる

 

「優真さま...申し訳ございませんでした。リリは...ずっとお二人2の事を...」

 

「大丈夫だよ、リリ。俺もベルも分かってた上でリリを助けたんだよ。そんな事よりもリリの方が大事だから。」

 

「でも、リリは許されないことをしました。」

 

「確かにリリがしたことは許されないことかもしれないけど俺もベルも、もう気にしてないよ。それでも、もしリリが自分を許せないって言うんだったらこれからどうするべきかを一緒に考えていこ。ね?」

 

笑いかけながらそう言い、リリの小さいを頭を撫でる

 

「そうだよ。三人で一緒に考えよう。」

 

「優真さま、ベル様...っ...フ...っ...」

 

今まで溜まっていた物が溢れだしてしまったのかリリの目からは沢山の涙が溢れでる

暫くの間そこにはリリの泣き声だけが響いていた

 

 

 

 

 

 

▽▼▽▼▽▼▽

 

 

 

 

 

あの事件から数日後、俺とベルはもう一度リリと契約するために噴水広場に来て、リリを探していた

 

「優真。あっちにいたよ。」

 

先に見つけたらしいベルに着いていきながら確認をする

 

「ベル、打ち合わせどりにな。」

 

「うん。」

 

噴水の縁に腰掛け、下を見ているリリにゆっくりと近づいていきあのときの事を思い出しながら2人で話しかける

 

「サポーターさん、冒険者をお探しじゃありませんか?」

 

「えっ」

 

「おや、混乱しているのですか?なら状況は簡単です。駆け出しの冒険者達がサポーターさんの力を借りようと自分達を売り込みに来ているんです。」

 

「僕達と一緒にダンジョンに潜ってくれませんか?リリ。」

 

2人でリリに笑いかける

すると、リリは少し考え込むようにしていたが、すぐに顔を上げ満面の笑みで答える

 

「はい。ベル様、優真様リリを一緒に連れていってください。」

 

また3人でダンジョンに行けることが嬉しくて、ついつい笑ってしまう

すると、リリとベルの2人もつられて笑いだす

 

「それじゃあ行こう。3人で!」

 

そうしてダンジョンへ歩きだすその3人の姿は回りから見ても、とても幸せそうだった

 

 

 

 

 

 

 

▼▽▼▽▼▽▼

 

 

冨岡 優真

 

事件の後気が抜けたのか若干マインドダウン気味になり寝込んでいたため、リリと再開するのが遅れてしまった

 

 

リュー=リオン

 

あれ、今回出番が...

 

 

リリルカ=アーデ

 

優真達を嵌めた後ソーマファミリアのメンバーにヘスティアナイフ以外の全財産を奪われ、

キラーアントの群れに放り込まれ死にかけた所をベルに助けられた

その為、優真達と再開するまでの間は自分に繋がる形跡を消したりしていた

現在はノームのお爺さんの家に住んでいる

ヘスティアやミアハと話し合った際に優真達が変な人に騙されないよう任された

ベルに好意を寄せており、優真とは仲の良い兄妹のような関係性になっている

 

 

ベル=クラネル

 

バゼラートを手に入れた

代わりにエイナさんに貰ったサポーターを無くした

 

 

アイズ=ヴァレンシュタイン

 

今回やっと主人公と絡ん...だ?

一人で階層主を倒すヤバイ人

天然

 

 

ノームのお爺さん

 

リリが盗品を売っていた店の店主

ヘスティアナイフもここで売ろうとしていた

精霊の1種?でなにげにすごい人

 

 

 

 

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リアルが忙しい...

更新頻度は落ちますがこれからも投稿はしていくのでよろしくお願いします

 

 

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