ダンまち×鬼滅   作:猫丸2号

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白巫女(マイナデス)

 

全然戦ってないな~と思う今日この頃

多分次回も戦闘ないです

 

 

 

 

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「申し訳ございませんでした!」

 

色々と有ったものの、取り敢えず落ち着いて話をするため、フィンさんに滞在許可を貰いに行ったヘルメス様とアスフィさん、天元さんがやらかしそうで心配だからと付いていった叔父さん、そして訳が在ると言っていたリオンさん以外の全員でテントに戻ったのだが、命さんがいきなり土下座を繰り出したため気圧されてしまっていた。

いや、ベルとヘスティア様は「おお...」とか言って感心してたが。

 

「いくら謝られても簡単には許せません。リリ達は死にかけたんですから。」

 

「リリ殿達の怒りはもっともです。好きなだけ糾弾してください。」

 

「あの、本当に、ごめんなさい。」

 

気圧されこそしたものの、リリは剣呑な雰囲気を崩さず、ヴェルフも半ば睨み付けるような目で命さん達を見ている。

 

「あれは俺が出した指示だ。責めるなら俺を責めろ。俺は今でもあの指示が間違っていたとは思っていない。」

 

「それをよく俺たちの前で言えたな、大男。」

 

命さん達を庇うように前に出て言い張った桜花さんにヴェルフが眦を決っして詰め寄る。

一触即発の雰囲気をどうにかしなければと考えを巡らせるも良い案が浮かばず、横に居る村田さんに助けを求めるもお手上げというように首を横に振られてしまう。

ベルともどうしたら良いか分からない様でオロオロしており、ヘスティア様も腕を組んで唸っている。

優真が若干の諦めの境地に入ろうとしたと同時にテントの幕を上げて誰かが入っててくる。

見れば、滞在の許可を取りに行っていたヘルメス様達が戻ってきており、今の状況を見て不思議そうにしていた。

 

「これは地味にどういう状況だ。説明しろ村田。」

 

ヘルメスに続いて入ってきた宇随は近くにいた村田を捕まえて説明を聞くと、「まだやっていたのか。」と言わんばかりにため息を吐く

ヘルメスも同じ考えだったらしく、パンパンと手を叩いて全員の注目を集めると場違いなほど明るく話し始める

 

「そんなに難しく考えなくても良いんじゃないかな。命ちゃん達のせいで酷い目に遭ったのかも知れないけど、君達を助けに来たのは彼女達の意志であって、誰かに命令されて来た訳じゃない。彼女等には罪滅ぼしをする意思が有るんだ。いざという時には馬車馬の様に働いて貰えば良いんじゃないかい?」

 

話し終わるとヘルメス様はリリとヴェルフに「どうかな?」という様に視線を送る。

 

「そういうことでしたら...。」

 

「割り切ってはやる。ただ、納得はしてないからな。」

 

「ああ、それで充分だ。」

 

渋々といった感じではあるが、リリとヴェルフも怒りを鎮めてくれたらしく、桜花さんもそれを見て神妙な顔で頷く。

 

「それじゃあこれからの話をしようか。」

 

あっという間に場を収めたヘルメス様は何でも無いように話を進めようと提案する。

異を唱える人が居なかったため、ヘルメス様の後ろに控えていたアスフィさんが前に出てこれからの予定を話してくれた。

 

アスフィさんが言うには、地上に向けての出発はロキファミリアがゴライアスを倒した後になるため、それまでの間は時間が空くらしい。

結果としては明日一日は自由時間となった。

 

話し合いが終わり、男性陣は見張り兼野宿の為テントから外に出る

そこで優真は少し疑問に思っていた事を実弥に訪ねる

 

「そういえば何でロキファミリアは18階層(ここ)に留まることになったんですか?」

 

「団員の何人かが厄介な毒を貰ったんだァ。それで足のある奴が地上まで解毒薬を取りに行っててなァ、戻ってくるまでは動けねえんだァ。」

 

それを聞いて、少し考え込むような仕草をしていた優真は一つの提案をする

 

「だったら俺も協力しますよ。」

 

「あァ?......いや、そうか。お前もそうだったなァ。」

 

最初は怪訝な顔をしたものの、何かを思い出した実弥は数秒間考え込んだ後に「着いてこい。」と言って今出たテントとは別の、フィン達首脳陣の居るテントにに向かって歩いていった

 

 

 

 

 

▽▼▽▼▽▼▽

 

 

 

 

「此処だ。入ってくれ。」

 

すっかり喧騒のなくなった夜営地にリヴェリアの凛とした声が響く

あの後フィン達に実弥が事情を説明し、毒の治療のために優真達は負傷した団員達が居るテントに来ていた

 

リヴェリアさんに促されるままに中に足を踏み入れると、その惨状に顔をしかめてしまう。

天幕の中には大勢の団員が寝かされていて、額に玉のような汗をかき、息苦しそうにしている。

試しに近くにいた兎人(ヒュームバニー)の首筋に触れてみれば、普通よりも遥かに速い脈動と自分の体温よりも高い熱が伝わってくる。

 

「どうにか出来そうかァ。」

 

「やってみないと分からないですけど、何とかなりそうな気はします。」

 

実弥に返事を返した後、優真は早速準備に取り掛かる

とは言っても、やることは多くなくない。

最近は護身用として常に持ち歩いている義勇から貰った日輪刀『水月(すいげつ)』を腰から引き抜き、自分の手を軽く切って出血させる。

看病をしていた団員達の何をしているんだという視線を受けながら、優真は血を新しく持ってきた水桶に入れてかき混ぜ、近くに居る団員に飲ませる。

 

「疑うわけではないが、俄には信じがたいな。」

 

「まァ、そうだろうなァ。」

 

実弥達の話を信じきれていないリヴェリアに同意しながらも、実弥は詳しい説明を始める

 

「優真はなァ、俺と同じで稀血なんだよ。理屈はよく分からねェが、毒にたいして異常な免疫力を持っててなァ、その辺のモンスターの毒じゃァ効かねェどころか治せちまうんだよ。」

 

実弥の言葉を肯定するかの様に血液入りの水を飲んだ団員の熱が段々と引いていく。

流石に完治させる事はできなかったが、呼吸も安定してきていて息苦しさは軽減出来たように見える。

 

「凄まじいな。本当に毒に対して作用するとは....。」

 

全員の意見を代弁するかのようにリヴェリアは僅に目を見張り驚きを露にする

 

当の優真はというと実弥によくやったと頭を撫でられて顔を綻ばせている

 

「ともかく本当に助かった。例を言わせてくれ。」

 

「いえ、元々助けて貰ったのは此方ですし。」

 

改まってお礼を言ってくるリヴェリアさんに「これくらいはさせてほしい」と返答する。

 

「それは助かる。ともかく今日は疲れも有るだろうからもう休んでくれ。また明日頼むかもしれないがよろしく頼む。」

 

「分かりました。」

 

「それじゃあな。」

 

微笑みながら言うリヴェリアさんの言葉に甘えてその場を後にする。

実際中層をさ迷い続けた事による疲労は半日爆睡しても抜けきっていなかったらしく結構眠い。

だから別のテントに引き摺られていくヴェルフを見なかった事にしても良いだろう。

 

「おい優真ァ、あれって───」

 

「知らないです。」

 

そうして、寝床に戻るとヴェルフの悲鳴を危機ながら、あらゆる事から目を閉じた。

 

 

 

 

 

▼▽▼▽▼▽▼

 

 

 

 

18階層の入り口付近の木陰に立ちながら、変なとこに出くわしちゃったな~、とどこか他人事の様な感想を抱く。

 

というのも、朝食の時に皆でリヴィラの町に行くことを聞かされたのだが、ナァーザさんからのメモに取ってきて欲しい薬草が書いてあってので泣く泣く断り今まで探していたのだが、少し休憩をと思って木陰に来るとレフィーヤさんとエルフの女性が喧嘩をしていたのである。

 

「私はフィルヴィスさんにとってどーでも良い存在なんですかっ!」

 

「そ、そんな事は言っていないっ!」

 

訂正しよう─痴話喧嘩をしていた。

今もレフィーヤさんがフィルヴィスと呼んだ黒髪の白い戦闘衣を着たエルフの女性の手をつかみ、帰る、帰らせないのイチャイチャを始めていた。

目の前の光景は百合一色である。

このままでは変なものに目覚めてしまいそうだったので立ち去ろうとした矢先、百合百合な光景に気をとられていたのか足元に落ちていた枝を踏んでしまう。

 

「っ、誰だっ!」

 

その瞬間フィルヴィスさんが腰から素早くナイフを引き抜き投擲する。

投げたナイフは見事に俺の顔の横を通りすぎ、後ろにあった木に突き刺さった。

 

「優真さん?!」

 

「お久しぶりです、レフィーヤさん。」

 

此方の正体にに気がついたレフィーヤさん達に苦笑いで近付きながら挨拶をする。

 

「い、いつから聞いていましたか...?」

 

「ツンデレの辺りから。」

 

「ほとんど最初からじゃないですか!」

 

恐る恐るといった風に聞いてきたレフィーヤさんの質問に答えれば、恥ずかしさからかエルフ特有の長い耳を先端まで真っ赤にして座り込んでしまう。

隣を見ればフィルヴィスさんも俯いてしまっている。

表情こそよく分からないが、耳の先端がほんのり赤く染まっているので、恐らく聞かれたのが恥ずかしかったのだろう。

自分が原因ではあるのだが、こういう雰囲気は正直気まずい。

 

「えっと、俺はまだやることがあるのでこの辺で失礼しま──」

 

「ダメです!」

 

そんな気まずい空気から逃げ出そうとしたところをすかさず復活したレフィーヤさんに手首をがっちり掴まれて阻止されてしまう。

無理矢理振りほどこうにも自分よりも高位の冒険者なので振りほどけない。

レフィーヤさんは後衛職なので本気でやればなんとかなるかもしれないが、流石に女性に手荒な真似は出来ないので力での解決を断念し、言葉での脱出を図る。

 

「あの、心配しなくても誰かに言いふらしたりはしませんよ。」

 

「ダメです!優真さんに聞かれたというだけでかなり恥ずかしがったんですから!なので責任を取って貰います。」

 

咄嗟に聞きたくて聞いたわけではない、と言いそうになったが、確かに個人的な会話を聞いてしまったのも事実だし、レフィーヤさんなら無理難題は押し付けてこないだろうと考えて了承する。

 

「では私からのお願いは優真さんにフィルヴィスさんと仲良くしてもらうことです。」

 

「「は?」」

 

自信満々と言った様子でレフィーヤさんが発した言葉に間抜けな声が漏れてしまう。

それはフィルヴィスさんも同じだったらしく、ほぼ同じタイミングで横からも同様の声が聞こえてきた。

そんな俺達を置いてけぼりにして、レフィーヤさんは話を続ける。

 

「優真さんが聞いた通りフィルヴィスさんはツンデレで自分の事を直ぐに卑下するんです。でも本当はとっても良いエルフなんです。だから優真さんにはフィルヴィスさんと仲良くなってもらって、フィルヴィスさんの良いところを沢山知って欲しいんです!」

 

どうでしょう、とばかりに胸を張るレフィーヤさんだが、その提案に直ぐに頷くことはできない。

というのも、なんとなく言いたいことは伝わったし、仲良くなることは良いのだが、不安な点が一つだけある。

 

「そんな必要はない。」

 

その不安を体現するように、仲良くして欲しいというレフィーヤさんの提案をフィルヴィスさんが一蹴する。

レフィーヤさんの提案自体は良いことなのだが、本人がそれを求めていないと実現しないのである。

 

「どうしてですか?」

 

「私は汚れている。そんな私と仲良くすれば彼にも迷惑がかかってしまうだろう。お前も私が何と呼ばれているか位は知っているだろう?」

 

「いや、知りませんけど。」

 

レフィーヤさんの言うとおり、どこか自分を卑下しつつ聞いてきたフィルヴィスさんに全く知らないと返すと驚いた様な表情になる。

気になったのでレフィーヤさんに聞いてみれば驚きの答えが返ってきた。

 

曰く、フィルヴィスさんは闇派閥(イヴィルス)のせいで起こったとある事件の唯一の生き残りだということ。

その事件以来彼女とパーティーを組んだ冒険者は例外なく死んでしまったらしい。

そのためフィルヴィスさんは『死妖精(バンシー)』などと呼ばれ冒険者から疎まれ、それ故に自己評価が低くなってしまったと。

 

そんな中レフィーヤが優真に説明している光景を一人見つめていたフィルヴィスは少し寂しげに眉を閉じる

レフィーヤがそんな風に思っていてくれたことは少し気恥ずかしくもあるが純粋に嬉しかった

しかし他の冒険者達はそうはいかないのだ

彼女の正体をしれば殆どの者は絶対に関わろうとはせず、彼女もこれ以上自分と関わることで誰かを不幸にしたくないがために他者を拒絶する

だからこれで良いのだと、一抹の寂しさを感じる自分に言い聞かせる

きっとあの冒険者も自分の事についてしれば関わろうとはしないだろう

ディオニュソス様とレフィーヤだけが特別であり、これからも変わらないと考えていた

だからこそ、優真の発言は彼女にとって信じがたいものだった

 

「分かりました。是非仲良くしましょう。なんなら友達になってください!」

 

「なっ...、正気か?!レフィーヤの今の話を聞いただろう。その話は全て真実だ。私は良いエルフではない。周りに不幸を撒き散らすだけの存在なんだ。だからもう私にかまうな!」

 

「イヤです!」

 

フィルヴィスさんの言い分を真っ向から否定する。

正直フィルヴィスさんの事は殆ど知らないが、短い間でも分かったことがある。

 

「今もそうですけど、フィルヴィスさんは俺の事を気遣って関わるなって言ってるじゃないですか。そんな人が汚れている訳ありませんよ。」

 

「何故そんな事が言える。私とお前は今会ったばかりだろう。こんな短い時間で何が分かると言うんだ。」

 

「だったら、これから仲良くなって良いところを沢山見つけます!」

 

瞬間フィルヴィスの顔が驚きに染まる

優真の放った台詞は彼女がレフィーヤと初めて会ったその日に今と同じく、関わるなと言った自分にに対して言った言葉と同じだったからだ

数秒項垂れた後、フィルヴィスはどこか諦めたかの様な面持ちで言葉を紡ぐ

 

「お前達はいつもこんなに強引なのか?」

 

すると、先程までとは対照的に二人はどこか気まずそうにしながら問いに返答を返す

 

「えっと...アイズさん達にはこんなこと出来ないっていうか、フィルヴィスさんだけ?」

 

「俺も他の人にはあんまり...」

 

片や目をそらし、片や苦笑いで答える少年少女にフィルヴィスは「どうして私だけなんだ!」と、悲鳴にも似た絶叫を打ち上げる

しかし、彼女は不思議と嫌な気持ちにはなっておらず、喜びの様な感情を抱いていた

その事を自覚し、原因となった同族の少女を恨みがましく見つめながら口を開く

 

「お前と出会ってから、私はどんどんおかしくなっている。」

 

自分が変えられてしまったことに対する恨み節を言った筈なのに、当の本人は何が嬉しいのか「えへへっ」とだらしなく頬を緩ませている

そんなレフィーヤを見て暖かい気持ちになった自分はもうとっくに毒され切ってていたのだと彼女は漸く理解した

 

「それじゃあ、もうフィルヴィスさんも納得したみたいですし、お互いに自己紹介を済ませちゃいましよう。」

 

未だに笑顔をやめられないレフィーヤさんの提案に従ってフィルヴィスさんに近づいて自己紹介を始める。

 

「冨岡優真です。ミアハファミリア所属のレベル2です。よろしくお願いします、フィルヴィスさん。」

 

「.....フィルヴィス・シャリア。ディオニュソスファミリア所属でレベル3だ。...その、まあ、なんだ....よ、よろしく頼む...優真。」

 

どこか恥ずかしそうにしながらも精一杯歩み寄ってくれたフィルヴィスさんの姿についつい破願してしまう。

見ればレフィーヤさんも嬉しそうに笑って此方を見ている。

フィルヴィスさんは俯いてしまっているが、少なくとも怒っている気配はしなかった。

 

結局、恥ずかしそうに耳を赤く染め俯くエルフの少女と、それを笑顔で見つめる少年少女という奇妙な光景は、フィルヴィスが逃げるように立ち去るまで続いていた

 

 

 

 

 

 

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フィルヴィス・シャリア

 

ディオニュソスファミリア団長

二つ儺は『白巫女(マイナデス)

主神のディオニュソスを崇拝していて恥ずかしい命令でも大体聞いてしまう

戦闘では二つの超短文詠唱魔法と白い短杖(ワンド)と短剣を使い近中距離をこなす

団員達からの人望はあまりないが、ディオニュソスからは一番信頼され、頼りにされている

 

 

 

 

 

大正こそこそ噂話

 

 

優真の持っている『水月』は鋼塚が打ち直したもので、デュランダルにも関わらず第二等級武装と同等の切れ味を持ち、ロキファミリアが遠征用に椿に用意させた武器と同等の性能をしている

義勇は本来ここまでの物にする予定ではなかったのだが、しのぶの親バカが暴走しこうなった

優真がレベル1の時に『水月』を持っていなかったのはこの価値を正確に見抜いたナァーザに止められたかららしい

 

 

 

 

 

 

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