台風が凄かった
風で家ってこんなに揺れるんですね!!( ; ロ)゚ ゚
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モンスターフィリアの事件から数日後優真はその日のダンジョン探索がベルが買い物にいくことになったので中止になってしまった為ナァーザのお使いをしていた
パンは買ったし、調味料も買ったから後は野菜だけだな
そんな事を考えながら八百屋まで歩いていく
えーっと....にんじん、じゃがいも、レタス、
玉ねぎ、あとは...と考えていたときに声をかけられる
「こんにちは。冨岡さん。」
声をかけて来たのは豊穣の女主人の店員でありエルフのリューだった
「こんにちは、リオンさん。」
そこで優真はリューの髪に自分があげた髪飾りが着いているのに気づく
「その髪飾り早速使ってくれてるんですね。」
「ええ...変ではないですか?」
少し不安そうな顔で聞く
「スゴく似合ってますよ。」
「そうですか...ありがとうございます。ところで冨岡さんもお買い物ですか?」
「そうです、ダンジョン探索が休みだったのでファミリアの団長に頼まれたんです。」
「そうでしたか。冨岡さんは何処のファミリアに所属しているんですか?」
「ミアハファミリアです。ご存知ですか?」
「ええ、主神の神ミアハはとても良心的な神だと聞きます。冨岡さんが良いファミリアに入れているようで安心しました。」
「心配してくれてたんですか?ありがとうございます。」
「いえ、お礼を言われるほどでは。」
そんな会話をしつつ店を出る
「リオンさんはもう買い物は終わりですか?」
「ええ、そうですが?」
「だったら荷物持ちますよ。」
「お気持ちは嬉しいのですがそんな事をしていただく訳には。」
「気にしないで下さい。それに女性と買い物をした時は荷物を持てって親に言われてますから。嫌でなければさせてほしいです。」
「私の様な者でも女性としてあつかってくれるのですね。」
リオンさんはそう少し嬉しそうにいってくる
「当たり前じゃないですか。リオンさんみたいな綺麗な人を女性として扱わないわけないじゃないですか。」
「そ、そうですか。その、少し照れてしまいます...。ですが、...ありがとうございます。そう言って頂けて嬉しかったです。」
リオンさんは少し嬉しそうに微笑む
その笑顔が素敵で少し見惚れてしまう
「いえ、本当のことですから。だから荷物は持ち任せてください。」
「あっ...」
リオンさんの持っていた荷物を少し強引に持つ
「ありがとうごさいます。お優しいのですね。」
「そうですか?」
リュー「ええ、とても。」
「そう言われると照れますね。ところでこれはお店に運べばいいんですか?」
「そうです。ついてきてください、近道を使いましょう。」
その言葉に従いリオンさんについていく
「こちらです。」
リオンさんが入っていったのは人通りの少ない路地だった
「いつもこの道を使ってるんですか?」
「ええ、そうですが?」
「危なくないですか?人通りも少ないですし。」
「心配してくれているのですか?それならば大丈夫です。その辺の暴漢どもに後れを取ることはありませんから。」
「そういう問題じゃ...リオンさんって冒険者だったんですか?」
「ええ...ですが昔の話です。」
そう話すリオンさんの顔は見たこともないくらいに悲しそうで辛そうだった
あまり触れて欲しいことではないのだろうと思い、話題を変える
「そうなんですね....話は変わるんですけどタケミカヅチフアミリアについて何か知りませんか?」
「タケミカヅチフアミリアですか。そうですね....少し前にレベル2にランクアップした冒険者の中にそのファミリアの名前があった気がします。たしか...何処かの長屋をホームにしていると聞いたことがあります。」
「本当ですか?ありがとうございます。」
「礼には及びません。お知り合いがいらっしゃるのでしょう?」
「そうなんです。実は、知り合いがお世話になって───「やっと見つけたぞくそパルウムが!」
飛び込んできた怒声に会話が遮られる
言葉遣いや声音からただ事じゃないと判断してリオンさんの方を見ると目が合う
「リオンさん...」
「ええ、行きましょう。」
二人で声の聞こえた方に向かって走り出す
急がなきゃって、リオンさんはっや!
「急いでください冨岡さん。」
「は、はい!」
荷物を持っている事を差し引いても圧倒的過ぎるほどに速いリオンさんを必死で追いかける
声のした場所に着くとおそらく追いかけられていたであろうパルウムと追いかけていたと思われる冒険者の男、そして何故かその二人の間にベルがいた
何で?
いや、とにかくベルを助けよう
「大丈夫か。ベル?加勢するぞ。」
ベルの横に護身用に持っていた小刀を抜く
「優真。ありがとう、心強いよ。」
そんな優真達の様子を見て男は苛立ったように声を荒げる
「どいつもこいつも邪魔ばっかしやがって。何なんだお前らそのパルウムの知り合いか?」
「ち、違います!」
え、違うの?
驚きの顔でベルを見る
同じことが気になったのか男が何故助けるのかと問うとベルは驚きの理由を口にした
「お...女の子だから。」
「「.......」」
「は?」
「え、な、何?」
予想の斜め上?をいく答えに俺とリオンさんは何とも言えない表情、そして無言になってベルを見つめる
それは男も同じようで、間抜けな声を出して固まる
そしてベルはそんな周りの反応に混乱している
状況はまさしく
只、ベルの衝撃よりも怒りの方が勝ったらしく、男は再起動を果たす
「意味わかんねー事ばっかり言いやがって、邪魔するんならテメーらからやってやろうか。」
剣を抜いて向かってくる
俺とベルも武器を構えて迎撃しようとした時
「やめなさい。その二人に手をあげることは許さない。」
相手を鋭く睨み付けながらリオンさんが冷たい声でいい放つ
先程までの表情とはまるで別人である
しかし冷静さを失っているのか尚も突っかかるが
「黙ってろ、この....」
「吠えるな。」
「なっ...」
「私はいつもやり過ぎてしまう。」
リオンさんは再度睨み付ける
相手にはそれで充分だったらしい
「ち、クソが。」
男はそんな言葉を残し逃げていった
「ありがとうございます、リューさん。優真もありがとう。1人じゃどうにもならなかったかも。」
「いえ、私が出すぎた真似をせずともクラネルさんなら何とかできていたでしょう。」
そこでふと、気づく
「あれ、あのパルウムの女の子は?」
「そう言えばいなくなってるね。怖くなって逃げちゃったのかな?」
「まあ、逃げれたなら良いんじゃないか?」
「うん、そうだね。」
何だかんだで一件落着したため、ベルと笑い合っているとリオンさんが真剣な顔でベルに話しかける
「ところでクラネルさん。」
「は、はい。」
「あなたは将来シルの伴侶になる人です。人助けは良いことですが女の子だからという理由で助けるのはいささか自覚が足りませんよ。」
えっ、ベルとシルさんってもうそこまで進んでたの?
「ちょっ、そんな事聞いたの初耳なんですけど。」
「おや、そうでしたか。」
「そもそもシルさんとはそういう関係じゃないです!」
このまま放っておくと話が変な方向へ進んで行きそうなのでベルに助け船を出す
「それよりベルは何でこんなとこにいたんだ?エイナさんと買い物に行くんじゃなかったのか?」
「買い物の帰りにこの道を通ってたんだよ。優真達こそどうしたの。」
「ナァーザさんのお使いをしていた時に偶然あったんだよ。今から豊穣の女主人に行くんだけどベルも一緒に来るか?」
「うん、もちろん。」
「では行きましょうか。シルも喜びます。」
何より、とリオンさんは続けてベルに目を会わせる
「買い物について詳しく聞きたいので。」
「あっ、」
そこで自分の失言について気づくがもう遅く、リオンさんはお店の方に歩き出していた
困ったようにこっちを見てくるベルに申し訳なさを覚えるがどうにか出来る気がしないので、さっきの失言についてはご飯を奢る事で許してもらうことにした
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優真「それが昨日言ってた買い物?」
昨日何だかんだ合ったが無事食事を済ませ、待ち合わせ場所でベルの格好について話していた
「うん、どうかな?」
そう聞いてくるベルは白いライトアーマーと緑のサポーターを腕にはめていた
「良いんじゃないか。冒険者っぽいし、それなら簡単な攻撃じゃ傷もつかないだろうし。」
好評価だったのが嬉しかったのか笑顔になりつつも、本題を思い出したのか今日の探索について聞いてくる
「それで今日は何階層まで言ってみようか?」
「そうだな...九階層位まで行ってみないか?」
「良いね。それじゃあ今日はそこまで言ってみようか。」
予定が決まりダンジョンの入り口に向かおうとしたところで呼び止められる
「お兄さん方、お兄さん方。」
「ん?」
「そこの白髪の冒険者様と青い着物の冒険者様。」
「えっと...僕たちのこと?」
「ええ、そうです。おや、混乱されているのですか?なら簡単です。貧乏なサポーターが冒険者様のおこぼれを与ろうと自分を売り込みに来たところです。」
声のした方には小さい、おそらくはパルゥムの子が居た
ていうかこの子って昨日の子じゃ?
ベルも同じ事を考えたらしくその子に訪ねる
「君...昨日のパルウムの子じゃ」
「パルウム?私は獣人・シアンスロープですよ。」
その子は被っていたフードをとる
その下から出てきたのは確かにシアンスロープ特有の耳だった
でも何故か俺の勘がどこかおかしいと訴えている
「それで、どうですか?サポーターお探しじゃありませんか?」
「サポーターは丁度雇いたいとは思ってたんだけど...」
「でしたら今日1日お試しでというのはどうでしょうか?」
「う~ん...ボクはいいと思うけど...優真はどう?」
「まあ、とりあえずお試しでってことなら良いんじゃないか。」
きっとどこかおかしいと思ったのは気のせいだろうし
「でしたら決まりですね。私の名前はリリルカ=アーデと言います。気軽にリリと読んでください。よろしくお願いしますねお二人とも。」
「ボクはベル=クラネル。よろしくねリリ。」
「俺は冨岡優真です。よろしく。」
そうしていつもより一人多くなったパーティーでダンジョンに入っていった
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「ふっ!」
ダンジョン9階層
そこで襲ってきたキラーアントを仲間を呼ばれないように確実に倒していく
「優真さま、後ろからウォーシャドウ二体とコボルトが二体来ています。ベル様は右からパープルモスが三体です。ベル様は援護するので優真さまは後ろを抑えてください。」
「了解」
「わかった。」
リリがいるから後ろには通せないため確実にかつ素早く倒そうと試みる
蟲の呼吸
強力な踏み込みから一瞬で間合いを詰めてウォーシャドウの頭に突きを放つ
そのまま流れるようにもう一体のウォーシャドウを斬りつけてたおしていく
するとコボルトは同時に襲いかかってくる
それに対して優真は型を出すことで対応する
水の呼吸 陸の型 ねじれ渦
体をおもいっきり捻りその反動を利用して襲いかかってきたコボルト二体を一斉にぶったぎる
よし、こっちは終わったけどベル達は大丈夫かな
ベル達の方を見るとキラーアントが天井から出てこようとしているところだった
「ベルっ上だ!」
「!...ふっ」
何とベルは飛び蹴りでキラーアントが出てくる前に倒してしまった
「スゴい倒し方だなベル。天井にめり込んじゃってるけど。」
「あはは...魔石とれるかな?」
「お二人ともおスゴいですね。駆け出しの冒険者だと聞いていましたがそうは思えないほどの動きでしたよ。」
「そんなことないよ。リリがいたおかげだよ。」
「モンスターが何処にいるかとか倒したモンスターが邪魔にならないように退けてくれたりしてくれてたから戦いやすかったよ。」
「本当ですか?それは良かったです。ですが今日は魔石を回収して終わりにしましょう。」
「え、もう?」
「ベル様良いですか、今は何ともないかもしれませんがパープルモスの鱗粉をかなり浴びてしまっています。なので今すぐバベルで治療するべきです。」
「そうなんだ。」
「ええ、それではベル様はその埋まっているキラーアントから魔石を回収して下さい。リリは向こうのを優真様はあちらの魔石を回収してください。本来はリリの仕事ですが早い治療の為に手伝っていただけますか?」
「分かったよ。」
「それじゃあ俺はあっちに行ってくるね。」
「はい。」
モンスターの死骸からナイフを使って魔石を回収していく
冒険者の中にはこういう行為が苦手で挫折した人もいるらしいが、実家の手伝いで似たような光景を見たことがあるためそこまで苦には思わない
よし、こっちは終わったな
ベル達はどうだろう
見るとベルはもう少しで終わりそうでリリはその近くにいた
でも何でだろう?今一瞬だけリリがニヤついてたような
「よし、こっちは終わったよ。」
「俺の方も終わったぞ。」
「では帰りましょう。帰りは出来るだけモンスターに会わない所を通りますがもし出くわしてしまったら優真さまに戦闘をしていただいてもよろしいですか?」
「良いけど...どうして?」
「優真さまの刀はベル様のナイフに比べてリーチが長いので鱗粉も浴びずらいですしそこまでパープルモスとも戦闘をしていませんから。」
「そっか、分かったよ。」
「ありがとうごさいます。」
「あ....今更だけどリリって何処のファミリアなの?僕たちと組んでて大丈夫?」
「それなら問題ありません。リリの所属しているソーマファミリアのソーマ様は未来永劫他のファミリアに興味を持つことはありませんから。」
「そっか、それなら良かったよ。」
「はい。では帰りましょうか。」
その後リリの言ったとおりの道を通って帰ったが一度も戦闘をすることはなかった
「「さ、39000ヴァリス!」」
「スゴいです、お二人ともレベル1の冒険者五人組のパーティーが1日に平均して稼げる額を越えていますよ。」
「いやーウサギも煽てりゃ木に登るっていうじゃん。それだよそれ。」
「リリにはベル様が何を言いたいのか全く理解できませんが取り敢えず便乗しておきます。ベル様も優真様もおスゴいです。」
ベル「ありがとう、リリ!」
あれ、ベル結構酷いこと言われてるのに気づいてない!?
「それで、分け前のこと何ですが...」
「うん、そうだったね。はい。」
ベルは3分の1の入った袋をリリに渡す
「えっ...」
リリは驚いた様な声を上げて俺達を見てくる
「どうかしたの?」
「良いんですか?お二人とも。リリがこんなに貰ってしまって?」
「もちろんだよ。リリがいたからここまで稼げたんだもん。」
「そうだよ。遠慮なんてしなくていいんだよ。」
「でも...リリはサポーターですよ?」
「関係ないよ。だから貰って。」
未だに躊躇うリリにベルが更にもう一押しする
「分かりました。それでは遠慮なく頂きますね。ありがとうございます、お二人とも。」
「どういたしまして。」
「ところでベル、エイナさんに聞くことが合ったんじゃないのか?」
「あっ、そうだった。それじゃあね、リリ。」
「はい。またお会いできることを願っております。リリは普段は今日お会いしたところにいますので。」
「ああ、またな。」
リリとはそこで別れた
今はソーマファミリアについてとこれからリリと一緒にパーティーを組んでいいかをベルがエイナさんに聞きにいっているのを待っている
「終わったよ、優真。」
「どうだった?」
「エイナさんも良いと思うって。」
「そうか。それじゃあ明日から一緒に来てもらうのか?」
「うん、そうしようと思ってるよ。」
そこでベルの格好に、というより腰の辺りに違和感を覚える
本来在るべき物が無いのだ
「ベル、お前...ナイフはどうした?」
「あれ...?」
ベルはホルスターを触るがそこには鞘しか残っていなかった
まさか...と最悪の予感が頭を過る
「お、落とした~~!」
夕方オラリオの街にはベルの絶叫が響き渡ったのだった
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冨岡 優真
リリのことは漠然と何かおかしいなとは思っているが優真もベルに負けないくらいお人好しな面があるのでリリを普通に信用している
今回の一件でベルのことをおっちょこちょいだと思うようになった
リリルカ=アーデ
サポーターの自分を対等に扱ってくれる二人のことは変な人だと思っている
今までいくつかのパーティーと組んでダンジョンに入っていた為知識は豊富
リトルバリスタを使って戦闘を補助してくれたりもする
ベル=クラネル
今回ナイフをなくしたおっちょこちょい
あのナイフがどれだけするかを正確には分かっていないが神様がくれた大事な物なので必死に探している
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次回予告(外れるかも)
魔道書と精算
行けたらリリの話を終わらせたい
いつになるかは分かりませんが次回もよろしくお願いします
そしてお気に入り登録などをしてくださった方々ありがとうございした