ソードアート・オンライン 〜剣豪と絶剣〜   作:☆さくらもち♪

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《第6話》

一悶着が起きてからのルアとユウキの2人。

第61層程にもなれば人が少なくなり、住宅街へと足を運んでいた。

ユウキの親友である《閃光》アスナが住む家こそ、ここ第61層の住宅街にあった。

 

「んー……あ、あそこだよ」

 

ユウキが指差す先には一軒家があった。

 

「……?」

 

しかしルアは違和感を覚えた。

周りには見える分のプレイヤーがいるが気配として感じ取れるプレイヤーはそれよりも多かった。

誰かがあえて《隠蔽》を使っているのだろうと思い、さりげなく看破を試みた。

 

「ユウキ、着いた?」

 

「うん。……アスナー!来たよー!」

 

隠れているのは《血盟騎士団》の団員だった。

それもアスナの家をじっと見ていた。

 

「……変なの」

 

妙な感じだったものの特に気にしないことにしてユウキの後をついていった。

 

「しばらく連絡取れなかったんだから心配もします!……それで、その男の子がもう1人増えるっていう相手?」

 

「そーだよ!ルアって言うんだよ」

 

「……盗られた」

 

ユウキが先先と言ってしまい、ルアが口開く事が少なくなってしまっていた。

それと年頃の女性二人の会話に自分が混ざりにくくなってしまい居心地が少し悪く感じていた。

 

「全く……それにしてもユウキに先を越されるなんてねー」

 

「あはは……ボクも必死だったんだからね?」

 

ユウキがルアの弱っている状態に漬け込んで攻めた形だったからこそ今の関係性が成りなっていた。

でなければ普段のルアはユウキと長く関わるか怪しかったと言えた。

 

「ルアー?どうしたの?」

 

ユウキとアスナが談笑しつつもルアに視線を送ると玄関の扉に視線をずっと送っていた。

 

「……ん、扉の向こうに誰かいた」

 

「ほんと?ボクわからなかったけと……アスナは?」

 

「私もよ?ルア君ってそんなの分かるの?」

 

「……一応は」

 

嫌々身体に染み付いた技術だったそれはあまりルアには誇らしいと思うことはなかった。

気配察知と気配遮断は常人では身につけることにない暗殺技術の一つ。

自分の存在意義を知っていたからこそ余計に欲しいと思えなかった。

そんなルアの深い蒼の瞳を見てしまったアスナはあまり足を入れるべきではないと判断し、ユウキに任せた。

彼の傍に侍る事を許されたのは唯一人だけだと理解したから。

 

「大丈夫?」

 

「……うん。変な空気にしてごめんなさい」

 

「良いのよ。私が踏み入れていい話じゃなそうだもの」

 

ルアという少年の抱える問題はユウキ以外に打ち明けることは絶対にないと分かるからこそ線引きはしっかりとしていた。

そんなルアをユウキが抱き上げるとそのまま自分の膝の上に乗せてお腹に手を回す。

 

「んっ……ユウキ?」

 

「これなら大丈夫でしょ?寝ててもいいからね」

 

「うん……そうする」

自分の言うことなら素直に聞いてくれる幼少年はユウキの膝の上で胸に耳をあてながら眠りについた。

現実世界ならばとても早い鼓動が鳴り響いていたのだろうが、SAOは心臓の概念がないため鼓動を聞かれる心配はなかった。

 

「ルア君綺麗ね。寝顔も、その容姿も」

 

「うん。ボクの一生の宝物でとっても大事で大切なんだ」

 

「女の私ですら嫉妬しそうなぐらいに綺麗なのよ?月光と海が集まったみたいな子」

 

「普段は無表情なんだけど時々見せてくれる笑顔とかがもうキュンキュンくるんだよ〜……多分ボクだけだよ、ずっと心臓がバクバクなの」

 

「いいなあ……私も恋愛してみたい」

 

「アスナならすぐ出来ると思うよ?」

 

「その……気になる人はいるのよ?でも、その本人は鈍いのか朴念仁なのかぜーんぜんよ」

 

「あはは……それはアスナが頑張るしかないね……」

 

ガックリと項垂れるアスナに苦笑いしか出ないユウキはご愁傷様と心の中で合掌する。

もっとも、その本人とアスナは数ヶ月後に付き合う事になるのだがまだ遠い未来のお話だった。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「んじゃボクそろそろ帰るねー」

 

「ええ。ルア君にもよろしくね?」

 

「うん。それじゃまったねーアスナ!」

 

アスナの家を後にしたユウキは寝付いたルアを抱き上げて宿屋に止まって個室を取るとベッドにルアを寝かせた。

ふんわりとユウキと同等に長い銀髪が柔らかいベッドへと落ちていく。

 

「本当に……綺麗」

 

その銀髪を優しく手で梳いてあげていた。

この世界にこんな綺麗で美しい男の子がいると思いもしなかったユウキだった。

それが今や自分の彼氏。

何が起きるか人生わからないとはよく言ったものだった。

 

「ボクの……ボクだけのルア。絶対に誰にもあげない」

 

月の光に照らされた銀色は光を受けて反射し、ルアを最も美しい状態へと彩った。

退廃的でありながらも見た目相応ではない異常な程の魅了は常人では耐えきることは難しい。

 

「……好き。すーき……大好き……」

 

しかしそんな魅了すらも受け止めてルアの一部と考えてしまうユウキは既にその色香に侵されてしまっているのだろう。

ルアと出会う前までならば抱くことのなかった独占欲。

それが強く表に出るほどにルアという少年に魅入られていまっていた。

 

「ん、ふぁぁ……ボクも寝よう、かな」

 

自然と欠伸が出たユウキはルアと共にベッドに入ると抱き枕よろしくルアを抱いて眠りについた。

今となってはいなければ眠れなくなってしまったぐらいにユウキにぴったりなルア。

2人を出会わせた奇跡はなくなっても未だ続いていた。

 

 

 

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