魔法少女リリカルなのはINNOCENT 超絶レアなアバター持ちの高校生 作:真庭猟犬
相変わらず駄文じみています。
「オオオオオ……人間……ワガ家族の、同胞の仇ィィィィッ!!!」
重く、怨みと怒りに満ちた声が響く。
レビィはややたじろいでいるが、人の姿をした機械が一歩前に出た。
「どういう事だ! 竜の王よ! 何故そこまで人間に対して怒りをぶつけるのだ!!」
機械はギンが無辜の怪物で変化したものだが、フレーバー要素しかないただのRP用だ。
「機械人形か。貴様も見ただろう。ここら一帯の海を。あれは我が竜の一族が人間に殺されたことによってああなった! それだけに飽き足らず、我をこのような体にした!! これで怨まずにいられるわけがなかろう!!」
竜の王の悲痛な叫びにレヴィは恐怖し、一歩後退りする。ギンはシンのRPに内心呆れながらもRPを続ける。
「だがその人間は汝が殺した筈だ! それでも怨みを持ち続けるのは何故だ!」
「我が受けた傷の痛みと悲しみ、怒りはまだ収まらぬ! 全ての人間を皆殺しにするまでは止まるわけにはいかん!!」
★★★★
「うわぁ。ゲームで実現化できるからって本気のRPでやることはないでしょ」
吼える屍の竜王を演じきるシンへのギャラリーの対応はそれぞれ違っていた。最初に口を開いた晴香を含め、TRPG部の面々は苦笑い、それ以外は大抵が恐怖か泣きが入っている。
「妾もあのような演技は見たことはないぞ。シンのあれはプロの域かそれを超えているかもしれないな」
「それがあの人の恐ろしい所。伊達に部長を名乗っていないトカ」
「ゲッゲー」
突如響いたわけの解らない言動と文字にして四文字の言葉、そして何故か流れているBGMが引きつった空気を霧散した。全員が原因を探していると、白衣を着た少女と竜を模した被り物を被った少年が人垣を掻き分けてきた。
「我輩はトカ! TRPG部部員にして科学部部長である!」
「ゲゲッゲゲゲー!」
「そしてこっちはゲーくんだ」
「何してるんだ美緒に御影」
「ってクラー!! 我輩達の本名を言うでないぞ、先輩よ!!」
「KY」
「そこは本名を明かさないのが普通でしょ」
「何故そこまで言われんだよオイ」
「宮埜先輩の残念っぷりは今に始まったことはないでしょう」
「そうそう」
観客達の間をすり抜けて新たに現れたのはシスター服を着たスタイル抜群の少女と、パーカーに少し裾がダボついたジーパンとゴーグルが掛けられた帽子を被っているやや背の低い少女の二人組みだ。
先輩と言ってるので関係者だろうと三珠は推測するが、キャラが濃い集団によく馴染めるなと同時に思っていた。
「え? 何だこの四面楚歌じみた状況? 俺部の中じゃ一番普通だよな?」
『『え? そうだっけ?』』
「ヒデェよその返し!!」
「賑やかじゃのう」
ギャーギャー騒ぐTRPG部(主にリョウ)を見てやれやれと言いたげに苦笑する三珠。周囲もその空気に当てられたのか、恐怖の感情が薄れている。そんな雰囲気の中、ルイが画面を見てポツリと呟く。
「レヴィ、腹括ったみたい」
それを聞いたTRPG部メンバーはお手並み拝見と言わんばかりな笑みを浮かべ、三珠もデュエリストとしての貌を顕にした。
★★★★
「……復讐したくなるほど酷い目にあったのは分かるよ。けど、無関係の人達を殺すならボクが許さない!!」
「小娘如きが吼えた所で何になる!!」
「小娘じゃない! レヴィ・ザ・スラッシャーだ!!」
シンのロールプレイとその雰囲気に飲まれたレヴィが戦闘を始める中、ギンは戦場から少し離れた場所で状況を見ていた。RP用の姿のため戦闘は全くできないのでレヴィが立ち直ると同時に退避していたのだ。ヘルム越しに浮き出ている目は外野のTRPG部に似たもので、機械が放つ無機質な光の中に人の感情が見え隠れしている。
「やれやれ。シンは相変わらずだが、レヴィは心配無用だったか」
『そのようですね』
ギンに相槌したのはデバイスのアルジェント。クレイジーなブラッドアーツと正反対な声色のAIで、現在はロングソードの形態をしている。
一人と一機が見守る中、レヴィはヴェイトゥスの繰り出したスキルと突如現れたモンスター達に悪戦苦闘を強いられていた。
「グオアァァァッ!!」
「ゲヒヒヒヒヒ!!」
「ヒーヒョーホ~ウw」
「うわわわ!? 何か増えてから攻撃が全然きいてない!? あと、最後のは何かムカつく!」
ヴェイトゥスのブレスに加え、鋏やら鉄骨やらで構成された案山子(マッド・スケアクロウ)のドリル染みた回転と、ペラペラな体のゴースト(ホロウ)がサイコキネシスで飛ばす瓦礫や骨等によって逃げ場を迎撃しなければ僅かな隙間しかない状態まで封じられ、合間を縫って攻撃しても1ダメージも受けていないと無理ゲーに近い状態へと化していた。
「今のヴェイトゥスは特殊なシールドを張っている。奴の周囲にいるモンスターを狙うんだ!」
「わかった!」
「ゲヒヒィッ!!」
ギンの助言で突破口を見出せたレヴィが弾幕を避けつつスケアクロウへと迫る。スケアクロウは殺られるつもりは更々ないと回転に更なる加速を加えて迎え撃つが―――
「甘い! 光翼斬!」
「ゲヒッ…ガ……」
ライトニングタイプであるレヴィのスピードによってかわされ、真っ二つになり崩れ落ちた。
「よし、あとはあのおばけ「ヒヒョーウ!!」さ、さらに増えたぁ!?」
レヴィが振り返った直後に視界に入ったのは隙間が全く見当たらない瓦礫や骨等の弾幕と竜巻だった。ホロウが結界を守る片割れを消された怒りによって過激さが増したそれは相手の心を折る程だが、レヴィは睨みつけるように目を細めるとデバイス―バルニフィカスを強く握り締め、振るう。
「正攻法で駄目なら、ゴリ押しで突破する! 轟雷爆炎刃!!」
「ヒギャァァァァァ!!!」
「何!? ウガオオオオォォォォ!!!」
刃から放たれた雷と炎はホロウを塵へと変え、ヴェイトゥスの顔の右半分を焼いた。その威力は凄まじく、焼かれた部分は炭へと変化している。それを遠巻きに見ていたギンはぽつりと言葉を洩らす。
「ウッヘェ…威力は凄まじいけどシンのやつリアルに焼かれた状態まで再現するのかよ。嗅覚のアプローチが実現されてなくてよかったな」
『ですね。それとシンさんって凄まじい想像力ですね。屍の竜としての姿で問題なく動いてますし』
「あいつはそういうのは得意だからな。…人殺しの経験もあるし」
『マスター。それって……』
「
『……(AIである事が恨めしいとは思いもしなかったです)』
「さあ、そろそろクライマックスだな」
切り替えるようにギンが戦場へと意識を向ける。戦闘はいよいよ終幕へと向かっていた。
「グオオォォォォ…。オノレ小娘ェェェェェ!! 八つ裂きどころでは済まさぬぞぉ!!」
「やってみたら? ボクは君を倒すんだから!」
「ホザケ! ブラッドランス!!」
怒りの咆哮に怯むことなくデバイスを構えるレヴィ。その心構えが気に入らないのか、ヴェイトゥスが吼えると地面から赤黒い結晶の槍が生え、レヴィを刺し殺さんばかりに伸びていく。レヴィは不意を突かれたレヴィは何とか回避したが、マントとベルトを裂かれていた。一瞬の動揺を逃すわけがなく追撃が放たれる。
「マダダ、アシッドフレイム!」
「わわわ!? だけど、これでボクの勝ちだ!」
「ッ!? シマッタ!?」
緑色の炎を交わし、懐へと潜るレヴィ。ヴェイトゥスは己の判断の間違いを思い知る。
「無限雷刃乱舞!」
目にも止まらぬ速さで次々と切り裂かれていくヴェイトゥス。軌跡として残る蒼い電撃と増えていく刀傷がレヴィの攻撃の速さを物語っていた。
「トドメ! 雷神槍!」
「グォァ…ッ」
連続で切りつけた後、デバイスに雷を纏わせ槍として突撃する。その攻撃は死肉を貫き、心臓となっていた結晶を破壊した。
TRPG部メンバーを含むオリキャラ達の容姿・名前等は何かしらの他作品キャラをベースとしています。