ジャッジマンの歩み   作:向柑

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ホウエン地方に出張



寒い日

初めての作品、投稿なので生暖かい目で見て下さい

 


 

寒い。そう思った。

 

部屋を見回すと毛布にゾロアがくるまっている。

ウトウトしているようでさっきまで咥えてたフエンせんべいが床に落ちそうになっている。

 

床に落とす前に床にハンカチを広げる。

 

ひとまずは安心した。よだれまみれのフエンせんべいが床に落ちても大丈夫だ。

 

ふと思い出す。家のクローゼットの中身をだ。

あれ?冬物そんなに持っていないな、と。

 

山に籠もる用のセットに防寒着が入ってはいるのだが普段着るような物ではない。

 

もう少し軽い物が欲しい。

 

そうだ、ショッピングしよう。

 

思い立ったら即行動。

 

ポケギアを探し出し一番上の番号にかける。

 

基本的にコンビで組まされるので今日私が休みならあいつも休みだろう。

 

コールが3回目に入る前に電話が繋がった。

 

どうやら暇を持て余していたらしい。

 

1時間後にカイナシティに集合する事になった。

 

カイナシティは港町だ。

 

船を使って行けるしなみのりのひでんわざを覚えたポケモンを持っているのなら割と行きやすいのだ。

 

自分も電話相手のあいつもそれなりの腕がありひでんわざが使える程度にはバッジを集めている。

 

仕事場の関係上そらをとぶ、たきのぼり、ロッククライム等が必須なのである。

 

外で遊んでいたポケモン達に声をかけに外に出る。

 

ライチュウとゲコガシラがリザードンと一緒にきのみを焼いていたらしい。

 

いい匂いがする。

 

3体がこちらに気付き駆けてくる。ゲコガシラは水をかけて火の始末をキチンとしていた。

 

ライチュウが持っていたきのみを半分に割って渡してくれた。

 

かわいい。ありがたく貰う。

いい感じに火が通り表面の焦げも美味い。いい腕だリザードン。

 

リザードンがジェスチャーで何かあったのかと聞いてくる。

 

しまった忘れる所だった。

 

カイナシティに行くので準備をして欲しいと伝える。

 

なぜ行くのかが分からない3体にお買い物だと付け足すと嬉しそうに部屋へと戻っていく。

 

きっと先に戻って寝てしまったゾロアを起こしてくれるだろう。

 

ちなみに自分はコトキタウンの宿泊施設にいる。

おとといにポケモン研究所に行くためにミシロタウンに行こうとしたのだがトラブルがありミシロタウンに着く頃には日が暮れてしまっていた。

用事が終わり野宿でもするかと話していた自分達の話をたまたま聞いていた研究員さんに紹介して頂いたのだ。

 

別にポケモンセンターでも良かったのだがせっかく出張でホウエン地方に来たのだから自腹でもその土地特有の空気を味わいたい。

 

連日一緒に仕事していて疲弊していたあいつも似たような考えだったようで隣の部屋に泊まっていた。

 

朝早くにポケモンセンターに行くために既にチェックアウトしている筈だ

 

ポケモン研究所に行く前に起こったトラブル絡みだろう。

後処理が面倒だったとはいえ押しつけてしまった事に今更ながら申し訳なさを感じる。

 

ポケモン達が荷物をまとめてくれていたようでゾロアがたしたしとカバンをたたく。

 

ボールにポケモン達を戻しゾロアを抱え受付に鍵を返却するため向かう。

 

庭に近い角部屋を手配してくれたお礼を受付の主人にする。

ポケモン達ものびのびできた。

 

ご飯も美味しかったし当たりを引いたなと思う。

 

水の上を渡るために103番道路についてしばらく歩いてからゾロアを戻しゲコガシラを代わりに出す。

なみのり、頼みます。

 

陸地に着き真っ直ぐ進むと110番道路だ

 

ここからは道なりに進めばカイナシティに着く。

 

今度はゲコガシラを戻しゾロアを出す。

ゲコガシラへのお礼は忘れない。泳ぎがうまくなっていたので今度家に帰ったらお高めのポケモンフーズをあげようと思う。

 

テントをくぐれば道が青いレンガのような物で作られているカイナシティだ。

 

特に何も考えずに真っ直ぐ進む。

そういえば集合場所詳しく決めていなかったと思いポケギアを取り出そうとするとポケモンセンターの方から声をかけられた。

 

「よーす」

「何?休日まで仕事かよ、引くわ」

「ちげーよ電話借りてたんだよ」

「誰に?」

「上司サマに報告。顔見せておいた方が良いだろ」

「おつかれー」

 

適当に喋りながらカイナ市場に向かう。

 

ゾロアはロコンとわちゃわちゃじゃれ合っている。天国かよ。

 

市場は多くの人で賑わっている。

そういえば

 

「技マシンねーかな」

「なんか欲しいのあんの?」

「でんじはとかさいみんじゅつとか行動不能にさせる系が欲しい」

「誰に覚えさせんの?」

「ライチュウが有力だけどロトムでもいいかも。

あいつら素早いから」

「鎮圧するならキノコのほうしが確実じゃないか?」

「初動が遅いから悩んでる。ひとまずあったら買おうかなって。後あったら服」

「あーなるほどな。…服?」

「冬用に何か重ねて着れそうなやつ」

「珍しいな。お前の事だからてっきり山籠もり用のやつ着ると思った」

 

正直そうしようと思ってた

 

「たまにはオシャレでもしようかと」

「ほーん…あ、あそこ技マシンのテントっぽい」

「あっ本当だ。ちょっと聞いてくる」

 

出張の技マシンショップの店員は自分の欲しかった物が販売リストにあることを教えてくれた。

少々値が張るが後々のことを考えると買っておいた方が良いだろう。

 

さて服を探すかと、戻るとあいつがいないので歩き回ると市場の隅の方のテントでしゃがみカゴを覗き込んでいた。

 

カゴには在庫処分と書かれていた

 

「でんじは購入ー」

「おう、よかったな」

「何見てんの?」

「毛糸。いろんな色があってキレーだと思ってな」

 

しゃがみこんでいる上からカゴの中を見ると色とりどりの毛糸があった。

 

それなりに値が張りそうだが値札にはかなり安い額が書かれている。

 

少し気になったので店主に聞いてみることにした。

 

店主は50歳前後の男だった。

「すみませんおじさんこの毛糸なんでこんなに安いんですか?」

「ホウエンじゃあまり必要じゃないんだよ」

「なんで?」

「カントーやシンオウに比べてだいぶ暖かいからね。厚着をする人が少ないんだよ。」

「なるほどな…」

 

しかし勿体ない。

 

この店が隅の方にあることも手伝ってか売れ行きは良くないらしい。

 

「おじさんだったらこの毛糸何に使う?」

「おじさんなぁ…マフラーとか手袋にするかなぁ…」

「へぇ、器用なんですね」

「いやぁ、市販のものが高くて…安く手に入れるなら自分で作った方が早いって思って覚えたんだ。」

 

「この毛糸でセーターはできます?」

「これだと少し足りないかな…途中で継ぎ足すことになるから変なところで色が変わってしまうかもしれない。」

「マフラーは?」

「長さにもよるけど一玉でそこそこの物は作れるはずだよ。」

 

ふむ、と考える。

カゴを持ち上げながら

 

「これ下さい」

「どの色にするんだい」

「全部」

「えっ」

「財布大丈夫か?」

「いや、そうではなくて。数が多くないかい?」

「失敗するだろうしウチの子達皆に作ってあげたいから」

「マフラー編めるのか?」

「マフラーなら9歳の時に自由研究としてやった」

「なら大丈夫か」

「えっえっ…えー、うーん。まぁ君がそれでいいならありがたく売らせて貰うよ」

 

紙袋に毛糸を詰めながら店主が言う

1つ取り落としたようでゾロアが拾い渡す。

「ありがとう。それとこれ」

少し使い込んだ感じのある本を手渡される

「僕はそれを読んで編むのを覚えたんだ」

僕はもう見なくても編めるからねと笑いながら言う

「さて、お買い上げありがとうございました又のお越しを。」

 

 

 

 

冬場になると色がちぐはぐなセーターを着る

編み目が均一でない手作り感がすごいセーター

 

 

 

「やっぱさみぃ」

 

 

慣れないことはするもんじゃないな

 

 

 

 


※ホウエンは暑い

九州モデルにしてるなら平均的な気温は高そう。

目線の男が寒いと思ったのはゾロアに毛布取られてたから。作中の季節は秋頃をイメージ。

 

※コトキタウンの宿泊施設

ポケモンセンター以外にも宿泊施設は流石にあると思う。

 

※トラブル

ポケモン保護した。バトった。

 

※こいつらの仕事

たまに相手の鎮圧が必要になる。そこそこ偉い(かなり社畜)

 

※こいつらの名前

候補はあるけど悩んでる。

 

※主張先で休んでね?

サボりです。

嘘です。有給とって上司についでに観光してくるといってあります。

 

※カイナシティの市場

チロリアンテープとか売ってそう。(偏見)

 

※出てきたポケモン

ゾロア

ライチュウ

ゲコガシラ

リザードン

目線の男の今の手持ち

 

ロコン

同僚の手持ち

 

感想頂けると嬉しいです。




カントーに帰る
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