二度目の転生はありふれた職業な世界   作:ライダーGX

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皆様、更新が遅れてしまって申し訳ございません。

懐かしいゲームに夢中になって、遅れました。


第22話 迷宮への道のり 前編

「キュイイイイイイイイイイイイイン!!!」

 

ライセン大峡谷のすぐ近くにある森林に、突如魔物の遠声が鳴り響いた。

そしてその森林に隠れている兎人族…ハウリア族の者達が急いで隠れ、身を潜めている。

 

「マズイ!奴だ!!」

 

「“ハイベリア”だ! 絶対に表に出ずに隠れろ!いいな!」

 

ハイベリア…、ワイバーンの姿をした魔物は空を飛び回りながら、獲物を探していた、それも一匹だけじゃなく六匹、群れで行動をしていた。

 

ハウリアの皆はすぐ隠れるも、ハイベリアは自らの嗅覚で辺りを探り、そして近くにいる2人のハウリアを目にする。

 

「ひぃ!!」

 

「お母さん!」

 

小さい女の子のハウリアが母親のハウリアに目をつける。

 

そして急降下していき、尻尾に岩の様な鉄球を地面に叩き透けるかのように2人のハウリアに向かっていく。

ハイベリアの行き先が2人のハウリアだと知った、指揮を取っているハウリアの男性が思わず声を上げる。

 

「やめろ!!!」

 

 

 

 

ドンドン!!!

 

 

 

 

っと大きな銃声が森林の元に響き渡り、急降下していくハイベリアはそのまま地面に叩きつけられるように落ちていき、そのまま地面に墜落して死んでしまう。

突然の銃声に周りに居たハウリア達は唖然とした状態になる。

 

「な、何が起きて…」

 

ハウリア達はそれに立ち上がると、聞き覚えのある声が聞こえてくる。

 

「父さま~~~!」

 

「ん?」

 

1人のハウリアが後ろを振り返りみると、シアが新一達が乗っている魔導四輪車…『ブリーゼ』の天井のフタを開けて身体を出すシアが手を振って声を出していた。

 

「助けを呼んで来ましたよーーー!」

 

「シア!?」

 

父と呼ばれたハウリアはシアの登場に驚きを隠せない、それもその筈。

ブリーゼに乗ってきている状態の新一達を見て驚かない者達はいない。そして先ほどの攻撃は新一が助手席からシュラークで攻撃し、ハイベリアを倒したのだ。

 

しかしまだ五匹残っていて、新一はきよしに言う。

 

「きよし、あの五月蝿いワイバーンを落とすぞ」

 

「うん、分かった」

 

そう言って、きよしは後部座席の窓から身を乗り出して、フェリーアーチを取り出して、矢を放つ。

当然新一もシュラークを使って撃ち込み、ハイベリアを撃ち落としていく。

 

そして束の間に、ハイベリアは全て倒されていくのであった。

 

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

数分後、ハイベリアを全て撃破した新一達、ブリーゼから降りてくる新一達よりも先に上の天井から降りてきたシアがすぐさま父と呼んだ人物に向かう。

そしてそのハウリアの人物もシアの方を見る。

 

「シア! 無事だったか!」

 

「父さま!」

 

シアの父親である人物はシアと再会したのを喜び合い、それに同じハウリア達もシアが無事戻ってきたことに喜ぶ。

その様子を新一達は少しばかり見て微笑み、それにユエは見て問う。

 

「…新一、嬉しいの?」

 

「ん? まあな。そりゃあ家族と無事、再会出来たんだからな」

 

「ええ、そうね」

 

それには千春も同じように頷きながら言い、そして兎人族達の話しが終わったあとに新一達に振り向く。

 

「新一殿で宜しいか? 私は『カム』シアの父にしてハウリアの族長をしております。この度はシアのみならず我が一族の窮地をお助け頂き、何とお礼を言えばいいか。しかも、脱出まで助力くださるとか…父として、族長として深く感謝致します」

 

それにカムと名乗ったシアの父親は頭を下げ、同時に同族たちも頭を下げていた。

新一はそれに頭を横に振りながら言う。

 

「よしてくれ、俺はそこまでお礼をする所まではやっていないさ。それに俺達はこの先のハルツェナ樹海に用があって来たんだ。そのついでだよ」

 

「それでもだ。どうか感謝を言わせて欲しい」

 

断じて頭を下げて礼を言う様子に新一は少々困り果てる感じとなる。

しかしその様子を邪魔するかのように、魔物の遠声が聞こえて来て、すぐに新一は言う。

 

「すぐに此処を移動する。皆は俺達に付いて来てくれ」

 

それにハウリア達は頷いて、新一達の後を追いかける。

その際にきよしはブリーゼを戻して、新一の後を追いかけた。

 

 

新一達がハウリア達を安全な場所を探しつつ、シアの道案内で迷宮に繋がる道を辿っている…。

 

「そこの貴様!止まれ!!」

 

 

 

ガシャン!!

 

 

 

新一達をガッツリと取り囲んで、槍を向ける『帝国兵』が数名いた。

それにはシアは勿論の事、ハウリア達はそれに戸惑いながらシアを必死に隠そうとしている、だが新一達はそれに全く動じず、帝国兵を見ていた。

 

「お前たち、一体何処のものだ?」

 

「人間がこんな所で何をしているんだ。答えなければ拘束して連行する」

 

「おい、そいつらの後ろを見ろよ」

 

帝国兵の1人が新一達の後ろに隠れているシアを含むハウリアの女性達を見て、それに笑みを浮かばせる。

 

「おい、兎人族だぞ」

 

「ああ、しかも豪華な女だちだ。イイね」

 

「おい貴様等、その亜人達の女たちをその場に置いていけ、そしてそこのお前もだ」

 

っと1人の帝国兵が千春の方を指さしながら言い、それに千春は少し貼り遠慮しがちな表情をする。

 

「ええ~私も?」

 

「おいおい、マジか?」

 

進次郎は帝国兵達の考えにどうやら察して呆れた様子を見せる。

どうも彼らは女性達だけを捕え、何処かに連れて行き、後は自分たちが好きなようにすると考えている用だ。

 

その考えに進次郎だけじゃなく軍平やきよし、そして新一はそれにバカバカしく感じて、少しばかり帝国兵を見る。

そして新一は帝国兵に向かって言う。

 

 

 

「断る」

 

 

 

っとその言葉に帝国兵達は眉をピクリと動かす。

 

「なんだと?」

 

「断ると言ったんだ。女たちを連れてイイ事をするつもりだろうが、生憎俺…、俺達はそんな事をすると思っているのか? 馬鹿は言葉は寝てから…いや。“死んで”から言ってくれ」

 

「ッ! き!貴様……!!」

 

新一の言葉にイラついたのか、帝国兵達は新一達に槍を向けて、殺意をあらわにしながら睨みつけている。

帝国兵達の様子に、新一と進次郎と軍平は前に出て、レイドボーラーとクリプス&クリフォードとガンダールを取り出して構える。

 

「取り敢えずこいつらの相手をするぞ。覚悟はいいか?」

 

「ああ…、勿論だ」

 

「女たちは絶対に守るぜ…」

 

っと言って帝国兵達を見る。

 

そして帝国兵の1人が叫ぶ。

 

「おい貴様等!!! 男は皆殺せ!! そして女は捕獲しろ!!!」

 

その言葉と同時に帝国兵達が一斉に襲いかかってくる。

 

っが帝国兵達は新一達の攻撃に一斉に吹き飛ばされる。

吹き飛ばされた1人の兵士が思わず身体を起こして見る、それは新一がレイドボーラーが一気に振って、風圧で押し出したのだ。

 

そして進次郎はクリプス&クリフォードの峰打ちで帝国兵数名を気絶させる。

 

「そらよっと!!」

 

「おらああああ!!」

 

軍平はガンダールのハンマー部で豪華に叩きつけ、帝国兵数人を吹き飛ばす。

 

そして新一はレイドボーラーを峰打ちにし、骨がヒビ入る程度の強さで叩きつける。

それに帝国兵達は思わず身体が思うように動かなくなる。

 

「グッ!く!クソ…!!」

 

「残念だったな。もう諦めろ」

 

「ま!まだだ!!まだ諦めるものか!!!」

 

そう言って帝国兵達はフラつきながらも立ち上がってきて、それに進次郎と軍平は少しばかり困る表情をする。

 

「おい、進次郎どうするよ」

 

「参ったな~…、これ以上やれば確実に相手を…」

 

「…やもえないか。進次郎、軍平。お前たちは下がっててくれ」

 

新一の言葉に進次郎と軍平は思わず新一を見て、新一はレイドボーラーを元の刃に戻して、一度目を閉じながら構えを取る。

 

帝国兵はそれに少しばかり驚くも、すぐさま向かっていき、それに新一は目を開いて、レイドボーラーを横に向けて斬る。

 

 

『一閃!!』

 

 

新一の得意技、一閃により、帝国兵達は新一に近寄ってきたがその場で止まって、そして首から頭の部分がポロリと落ちる。

 

『『『っ!!!』』』

 

ユエを除く進次郎達は新一が帝国兵を殺したのを見て驚きを隠せなかった。

それは当然シア達もだった。

 

「し、新一…」

 

「…皆、俺は平気だ。殺しは前の世界で経験しているから」

 

「って!前の世界でって! 新一お前…!」

 

進次郎は新一の言葉を聞いて驚きを隠せない、新一はレイドボーラーを見て言う。

 

「言いたいことは分かる、だが今の状況、どうも気絶だけでは収まらないと感じて、やもなくだったんだ」

 

「で、でも新一君」

 

「分かってるよ千春。だがこの先はどの道…殺しは避ける事は出来ないだろう、俺達はこの世界の戦争に関わってしまっているんだ。覚悟を決めるしかないぞ」

 

その言葉に進次郎達は新一の言葉を聞いて、相手を倒す…即ち殺す事を覚悟しておく必要があると知って、改めて心に刻み、そして新一の言葉をしっかりと聞くのであった。

 

 

 


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