鉄道公安隊 小泉陽一の事件簿   作:新庄雄太郎

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スペシャル版は、今日で最終回となりました

最後の舞台は福井県です


殺意の岬・越前海岸

越前の永平寺は、曹洞宗の大本山である。

 

厳冬でも、修業は厳しく、素足で動き、托鉢にも出かける。

 

本山だけに、参拝者も多い。

 

観光バスや、車で、押しかけてくる。寺へ到る道路には、土産物店や、食堂が並び、中には、そこだけで帰ってしまう不心得者もあるが、たいていの人々は、寺の中に入り、僧侶からの説教を聞き、僧侶たちの修行の様子に感心して、帰っていく。

 

寺の案内には、若い層が、当たっているが、その日、12月2日には、気になる若い女が混じっていた。

 

その女は、寺の中を、小さなグループで案内されていくとき、1人だけ、ぽつんと、離れて、歩いて行った。

 

広間で、曹洞宗の協議や、人生と宗教についての説明を受けている間も、彼女は、目を閉じて、何か、別のことを考えている感じだった。有灘い説教が終わってねそのグループは、苑麻に、姿を消していた。

 

この日、小泉は上野駅から寝台特急「北陸」に乗って福井へ行く事になった。

 

「金沢行きか、これに乗ればいいね。」

 

ピィーッ!

 

小泉が乗った寝台特急・北陸は上野を23:03に発車して、大宮を23:30 富山には翌朝の5:36 高岡を5:54 終着高岡には6:30に着く、役7:27の旅である。

 

「やっと、金沢か。」

 

「次の福井行の特急は米原経由の特急「きらめき2号」は9時09分か。」

 

そして小泉は、米原行特急「きらめき2号」に乗った。

 

小泉が乗った特急「きらめき」はヘッドマークには「スーパー」の文字が入りきらめく光がイラストになっている。金沢を9時09分に発車し、途中停車駅は小松、加賀温泉、芦原温泉、福井、鯖江、武生、敦賀、長浜、終着米原には11時09分に到着する。

 

9時59分、小泉が乗った特急「きらめき2号」は福井に到着した。

 

「やっと、福井か。」

 

小泉はこの日、同級生の絢瀬絵里と会う日であった。

 

「待った陽一君。」

 

「ああ、待ってたよ。」

 

「越前の冬は寒いのね。」

 

「ああ、北陸は冬になると雪も多くみられるんだ。」

 

「私は平気よ、ロシアで馴れてるから。」

 

「そうなのか。」

 

越前海岸へは福井駅から1時間で行けれるのだ。

 

「ここが、越前海岸ね。」

 

「うん、いい眺めね。」

 

越前加賀海岸国定公園とは、石川県加賀市の加佐ノ岬から福井県敦賀市の田結崎に至る100km余りの海岸線を中心に指定された国定公園である。内陸1km前後にあるラムサール条約指定湿地の片野鴨池及び中池見湿地を含有している。昭和43年5月1日指定。面積20,596ha(陸地9,794ha、海域10,802ha)。

 

「あれ、この人どうしたのかしら。」

 

「何だろう。」

 

小泉と絵里は近づいてみると、それは女性の水死体だった。

 

キャーッ!

 

と、絵里は悲鳴を上げた。

 

パトカーと救急車が到着した。

 

「あなたが発見者ですね。」

 

「はい。」

 

「刑事が来るまでその場でお待ちください。」

 

「わかりました。」

 

そこへ、パトカー2台と鑑識車が到着した。

 

「どうも、福井県警の杉崎です。」

 

福井県警捜査一課の杉崎警部が小泉と絵里に事情聴取を行った。

 

「ええ、私たちが越前海岸へ行って見たらこの女性が死んでいたんです。」

 

「なるほど。」

 

「身元の方は。」

 

「ええ、今調べている所だ。」

 

小泉は福井で起きた事件の事を高杉班長に報告した。

 

「何、越前海岸で女性の死体!?。」

 

「はい、恐らく被害者は溺死と思われます。」

 

「そうか、じゃあ身元がわかったら連絡を頼む、越前海岸って事は福井県警だな。」

 

「はい、僕も引き続き捜査してみます。」

 

女性の水死体の所持品は。

 

運転免許証

 

財布

 

ハンカチ

 

キーホルダー

 

「警部、被害者の身元がわかりました、東京在住の清川真弓と判明しました。」

 

「そうか、じゃあその女性の足取りを追ってくれ。」

 

「了解。」

 

福井県警察本部

 

「真弓ーっ、真弓ーっ。」

 

と、亡骸を泣きついて泣いていたのは被害者の婚約者、荒井 覚であった。

 

「被害者の女性と婚約していたのか。」

 

「はい、来月には結婚予定だったんです。」

 

「なるほど。」

 

そこへ、福井県警捜査一課の白澤刑事が杉浦警部に報告した。

 

「警部、被害者は金沢か小松から福井へ行ったんでしょうか?。」

 

「それは考えられるな、早速石川県警にも協力してもらおう。」

 

次の日、石川県警から協力要請した。

 

「ええ、被害者の荒井は東京から小松までは飛行機に乗ってそこから特急で行ったと考えられます。」

 

「そうですか、小松から特急に乗って福井へ行ったんですか。」

 

「ええ、それは考えられます。」

 

小泉は高杉班長に連絡した。

 

「うん、じゃあ分かった、そっちからも福井へ向かわせる。」

 

と、電話を切った。

 

「南、早速福井へ向かってくれ。」

 

次の日、南と高山と小海は新幹線「ひかり」に乗って京都から特急「スーパー雷鳥」に乗り次いで福井へやって来た。

 

「大変だったな小泉、休暇中に。」

 

「ああ、絵里には迷惑かけたな。」

 

「被害者は海岸で溺死していたんです。」

 

「犯人に突き落としたんでしょうか?。」

 

「それは考えられるわ。」

 

「とにかく、周辺を聞き込みするんだ。」

 

「わかりました。」

 

高山と小海は永平寺で聞き込みをした。

 

「ああ、その女性は私に相談していたのを覚えています。」

 

と、若い僧侶が言った。

 

「相談した女。」

 

「ええ、34歳ぐらいの女でした。」

 

「どんな事を相談してたか覚えていますか。」

 

「ああ、確か、人を殺したいって言ってました。」

 

「それで。」

 

「私が相談した後、それはやめなさいと言って立ち去って行きました。」

 

「そうですか。」

 

高山と小海は、捜査本部のある福井警察署へやって来た。

 

「え、犯人と思われる女性が。」

 

「ええ、永平寺の若い僧侶が証言していました。」

 

「なるほど、その女性が犯人の可能性も。」

 

「ええ。」

 

若い僧侶の証言で、34歳の女性を突き止めた。

 

「あっ、この女性は。」

 

そこへ、高山と南と小泉が犯人と思われる女性を発見した。

 

「すいません、鉄道公安隊の者ですが。」

 

「くそっ。」

 

「よしっ、小泉手錠だ。」

 

と女性を手錠をかけた。

 

「陽一、お疲れ様、大変なんだね鉄道公安隊って。」

 

と、絵里が福井警察署に迎えに来た。

 

「うん、俺の仕事は命を懸けて命を守らなければならないんだ。」

 

「危険な仕事なんだね。」

 

その後の福井県警の調べで犯人の名前は前田郁代、殺害された荒井との浮気による犯行だった。

 

 

 

 

 




劇中の寝台特急「北陸」と特急「きらめき2号」の時刻は平成8年のダイヤを使用しています、となお、特急「きらめき」は現在JR九州の特急の名称になりました。
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