東方天獄譚   作:みょんたー

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三話 二人の来訪者

さてと…どうしようかな。

プラムとヒロによって、落とし穴に落とされてしまった…。

非常にまずい…。

ちなみにここは人里から離れており、しかも人通りなんて全くない。

つまり、救援が来る確率が非常に低い!

「主様、いったいどうするつもりですか?」

相棒の水覇から、冷めた目で見つめられながら俺は対策を考えている。

「今、考えているから待ってくれよ!」

取り敢えず、これで水覇から冷めた目で見られることは無いだろう。

よし、取り敢えず俺と水覇の能力でどうにかなるか考えてみよう。

俺はなんでもズラす程度の能力を持っている。

撃ち出された弾幕の弾道をズラして避けたり、敵の感覚をズラして暴走させる。まぁ、敵の位置をズラすことも出来るから便利な能力である。

今回は使い物にならないけどね。

そして、相棒の水覇。彼女は刀の付喪神だ。

能力は水を操る程度の能力と氷を操る程度の能力。これは刀の時にも適応される。使用例としては、冷気を発して相手を凍てつかせたり、氷の壁を出したり、空気中の水分を集めて水を出したり…

そうだ!水でこの穴を一杯にすれば…

あ…俺、泳げんわ。

万事休すか…。

諦めて誰か来るのを待とうと思ったその時、すぐ近くで魔力を感知した。数は2。今まで感じたことの無い魔力だ。水覇もこの魔力に気付いた様だ。

頼もしい相棒だ。

二人で警戒していると自体は急展開した。

なんと上から一人落ちてきたのだ。

「うぉぉ!?」

そんな声をあげながら上から一人、青年が落ちてきた。

上から残りのもう一人の声がする。

「……なにやってんだよ。霊夜」

落ちてきた青年は霊夜と言うらしい。

また厄介事に巻き込まれそうだなぁ…

「痛てて…」

霊夜と呼ばれた青年が蹲る。

そりゃあ、4mの縦穴に頭からダイブしたんだ。本当なら痛いで済む話ではない。落下した時に水覇を刀に戻しておいて良かった。しかし…こいつ、何者なんだ…?頭から落ちてきて無傷とか只者じゃねぇぞ…。

と、言うことで取り敢えず話し掛けてみる。

「お前、何者だ?」

俺が声を掛けると青年は反応した。

「痛て…あ、第一村人発見だな。俺は博麗霊夜。よろしくな」

なんだよ。第一村人って。

…待てよ。博麗…?俺の知る限り、霊夢にこんな親戚は居なかったはずだが…。やはり、もう少し情報がいるな。

「俺は月城零。まぁ、そこらの剣士とでも思っといてくれればいい。それよりも博麗ってどういうことだ?」

霊夜は頷き

「それについては…まぁ、後でな。それより…。おーい!蝕!!引き上げてくれー!!」

上から声が聞こえる。声の質的に、俺と同じくらいの男だろう。

「…分かってる。そっちの奴も引き上げればいいのか?」

お、これは助かるパターンですね。

霊夜に頼むと了承してくれた。

「こいつも頼むよ」

「…分かった」

(青年引き上げ中)

いやぁ、一時はどうなるかと思ったね。

「ありがとな。えーっと…」

「…死波 蝕だ。」

「ありがとな。蝕、それに霊夜。」

お礼を言うと、霊夜は笑って

「いいよ。ついでだよ。ついで」

「…引き上げたのは俺だがな」

話してみた感じは悪い奴らでは無いようだな。さてと…

「本題だ。…お前達はなんだ?」

場の雰囲気が張り詰める。

そのまま、少し経ってから口を開いたのは霊夜だった。

「俺は、俺たちは、こことは違う世界からここに来た。警戒するなと言うのは無理だろうが…信じてくれ。」

俺は、少し思案を巡らせた。

…別世界からの訪問者。その者がもたらす可能性。少なくとも、幻想郷に…。俺の居場所に危険は持ち込めない…。

そんなことを考えながら、口を開いた。

「…取り敢えず、霊夢と話す為に博麗神社に向かうぞ。拒否権は無いからな?」

二人は了承した。

だが、霊夜は少し違っていた。

蝕が霊夜に話しかける。

「…霊夜?大丈夫か…?」

「霊夢が…。生きて…る?」

彼は一筋の涙を流していた。

 

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