「ふぅ…食った食った!」
レンが満足そうに言う。
蝕と霊夜も満足そうでなにより。
水覇はずっと俺が食べてるのを見ているだけだったが、それで満足なのだろうか?まぁ、本人がそれで良いと言うならそこまで気にする必要も無いか。
会計を済ませて、店を後にした俺たちは隣の酒屋に入った。
ここの酒屋、たまに地底の鬼も寄るくらいのいい酒をリーズナブルな値段で買うことが出来る名店なのだ。昼過ぎということもあってまだ人は少ない。そんな、店の中で一人の少女のような見た目をした青年を見つけた。
名を奈白と言う。
取り敢えず、声をかけてみる。
「奈白。お前、こんな所で何してるんだ?」
声をかけるとさすがに向こうも気付いたようで
「あ、零とレン。それにあかさも!どうしたの?それに後ろの人は?」
おそらく、蝕と霊夜のことだろう。
「こいつらは、さっき知り合ってな。」
奈白にそう説明すると納得したように
「ふーん」
と呟いた。
「さてと…。奈白はどうしてここに?」
そう聞くと奈白は得意気に説明してくれた。
「今日、博麗神社で宴会でしょ?だから、少しお酒を持って行こうと思ったの」
考えが一緒だなぁ…。まぁ、いい。
「俺もそうなんだよ。」
奈白にそう言った後、店員に酒を頼む。
酒は瓶に入っており、直ぐに手渡された。
奈白はもう買ったらしく、俺も代金を払って店を出る。
そう言えば酒を注文した時、飽きたのかあいつらは既に店の外に出ていたが何をしてるんだろう。
少し、周囲を見渡すと全員を見つけることが出来た。
あかさがレンをまた説教している。
それを霊夜と蝕が見ている構図だ。
あかさもよく飽きないよな。
そんなことを思っているとレンに見つかった。
「零!!助けてくれよ!!!」
え、嫌ですけど。
まぁ、今回は止めるけどさ。
ここから神社には少し時間がかかる。少し急げば開始前に間に合うだろう。だが、あかさの説教の平均時間を考えるにこのままじゃ霊夢に叱られる。
と、言うことであかさを何とか説得しみんなで博麗神社に向かった。
神社までの道は平和そのものですんなりと神社に着くことが出来た。
神社の鳥居をくぐったところで水覇が俺に尋ねる。
「主様。なぜ、こんなに早く来たのですか?開始してから来ればよかったのではないでしょうか?」
鋭いな。もちろん、理由がある。
「ん?あぁ、それは…」
「あ、零。よく来たわね。」
そこまで言ったところで前方から声をかけられた。
この声はよく耳にする霊夢のものだ。
「よぉ、霊夢」
レンが霊夢に声をかける。
霊夢はそれに
「あんたも来てたのね。丁度いいわ。知らない顔もあるけど、手伝ってもらうわよ。宴会の準備をね。」
あかさやレン、奈白達が驚く中、霊夢は淡々と準備を進め
「ほら、あんた達もやるのよ。」
と言う。
霊夢に押されて、俺達は宴会の準備を進めたのだった。