一人の青年が海岸で海を眺めていた
青年の名は刹那・F・セイエイ
人類初の純粋種イノベイターとなり、アロウズを率いるリボンズ・アルマークを倒した、ソレスタルビーイングのガンダムマイスターである
現在、ソレスタルビーイングは補給の為に地球へと来ていた
その合間を利用して近くにあったこの浜辺とやって来たのだ
しばし海を眺めた後、そろそろ戻ろうと踵を返した
その時であった
背後から何かの気配を感じた
背後は海、さっきまで自分が見ていた場所だ。何かいるはずがない
そう思いながらも振り返った刹那は目を見開いた
そこにいたのは20メートル以上はあるであろうモビルスーツだった
赤、白のツートンカラー、両肩部には4つの羽のようなスラスターがついている
しかし、それだけであればここまで驚く事はなかった
確かに、突然MSが現れたことは驚愕に値するが、刹那がここまで驚愕したのは
「ガン…ダム…!?」
緑色のデュアルアイ、頭部には特徴的な黄色のV字アンテナ
それは紛れもなく『ガンダム』であった
しかし、刹那はこのようなガンダムを見た事がなかった
もちろん刹那はすべてのガンダムを知っている訳ではない
だが、このガンダムは自分達が知るガンダムとは異質なものに感じた
刹那がそうして呆然としてると突如謎のMSが変形を始めた
一瞬でその姿が鳥のような姿になると翼部から炎が巻き起こりその身を包んだ
「…!」
次々に起こる状況に驚いていると、謎のモビルスーツは凄いスピードで刹那の方へと向かってきた
「くっ…!」
突然の事で対応が遅れ、炎が刹那を包む
しかし、熱さをまったく感じなかった。刹那の眼前に光が見える
それが何なのか考える前に刹那の意識は次第に薄れていった
薄れゆく意識の中で、刹那は確かに誰かの声を聴いた
それが誰かは分からない
断片的に聞こえる言葉で間違いなくこう聴いた
『GENERATION』…と
「くっ…ここは…?」
刹那は見知らぬ部屋のベッドで目を覚ました
間取りから考えるにどうやら一軒家らしい
何故、浜辺にいたはずなのにこんな所で眠っていたのか
いや、そもそもあのモビルスーツは一体なんなのか
色々な疑問が浮かぶ中、突如部屋のドアが開かれる
「あっ、良かった。気が付いたんですね」
部屋に入ってきたのは栗色の髪をしたツインテールの女の子だった
「きみは…?」
「私は高町 なのはって言います。お兄さんのお名前は何ですか?」
「…刹那。刹那・F・セイエイ」
「刹那さんですね。ちょっと待っててくださいね、今お母さんを呼んできます」
そういうと、女の子、なのははパタパタと部屋から出て行った
しばらくするとなのはと同じ髪色をした女性、先ほど言っていたなのはの母親だろう人物が部屋へとやって来た
「刹那くんね?なのはの母の高町 桃子よ」
「すまない、世話をかけた」
「ううん、それはいいんだけど、何であんな所で倒れていたの?」
「…あんな所、と言うのが何処かは分からないが、俺は先ほどまで浜辺にいたはずだ。そこでモビルスーツに襲われて…」
「モビルスーツ?」
「…モビルスーツを知らないのか?」
「ええ、初めて聞く言葉よ」
ありえない
モビルスーツは世界中に存在する軍事兵器だ
いくら一般人とはいえ、その存在を知らないはずがない
もしも、その可能性があるとすれば…
「…少し待ってて、夫を呼んでくるわ」
驚愕の表情を浮かべる刹那を見て、何かあると思い夫を呼び行くために席を立つ
しばらくすると黒髪の男性、桃子の夫らしく男性が部屋へとやって来た
男性は刹那を見ると一瞬、驚いた顔をしたがすぐに元に戻った
傍らには桃子の姿もあった
「刹那くんだね。桃子の夫の高町 士郎だ。早速だが、君の事を良く話してくれないか。力になれるかもしれない」
「………」
士郎の言葉に刹那は黙り込んだ
刹那が思いついた可能性、それを確かめるためにも情報は欲しい
しかし、それをするには自身の事を話さなければならない
しばらく部屋には静寂を訪れた
高町夫妻はその間、何も言わずじっと待っていた
そして、刹那は意を決して口を開き、『自分のいた世界』を語った
「軌道エレベーター、アロウズ、それにソレスタルビーイング…。どれも聞いた事がないものだ」
「…やはりこの世界は俺いた世界ではない…異世界という訳か」
士郎と刹那はお互いが嘘や妄想を言っていないと考えていた
「…刹那くんは元の世界に帰りたいの?」
「ああ、俺はまだガンダムマイスターとしてやるべき事がある」
「しかし、帰るあてはあるのかい?」
「………ッ!」
士郎の言葉に沈痛な面持ちで俯く刹那
そんな刹那を見て士郎はある提案をすることにした
「刹那くん、君が元の世界に帰れるまでここで暮らさないか?」
「な…!いや、しかし…」
「少なくとも元の世界に帰るまでは君はこの世界で暮らさなければならない。だが戸籍も生活基盤のない今の君では限界があるだろう。それに、力になるとも言ったからね」
片目でウィンクする士郎を驚いた表情で見つめる刹那
桃子の方へと視線をやると優しく微笑み頷く。おそらく同じ気持ちなのだろう
「……分かった。すまないが世話になる」
頭を下げる刹那を高町夫妻は優しく微笑むのであった
Gジェネクロスレイズの4つのメインシナリオをクリアしたのでその勢いで書いてしまいました
本当はこの後に原作3話の話になってエクシアを登場させる予定だったけど、思ったよりも長くなってしまってここまでです
とりあえず考えたプロットでは、2話で原作4話でガンダムシリーズ1機体を大事にしないやつが登場して、A`S編でキボウノハナーの相棒が登場する予定でした