「第4方面憲兵隊に警備出動111を発令。水産庁の船と北朝鮮の漁船が衝突。北朝鮮側の漁船より20名程度投げ出された模様。漁船は沈没。船員はほぼ救助したものの工作員が浸透してくる陽動作戦の可能性も捨てきれない。憲兵隊は直ちに海岸警備にあたれ。同時に第4方面軍指揮下師団に防衛出動準備111を発令。」
2029年10月7日午前9時ごろのことだった。忘れもしない事案である。
「海軍に海上警備行動発令の可能性か。すでに空軍も救助隊出してるだろう。守山から能登半島までどのくらいかかるか調べてくれ。場合によっては空軍の輸送機に乗せてもらう。」
「少なくとも3時間はかかりますね。中尉、部隊を半分にわけてみたらどうでしょう?維新隊、雷鳴隊を輸送機で先行し、散桜隊と天誅隊は車両での後発組として」
まだ憲兵隊がそれほど知られていないいない時に起きたこの事案は憲兵隊を世の中に広めるチャンスでもあり、軍が国民を守る大切なものであるという印象を持たせ、左側からの批判を沈静化させるにはもってこいであった。
「金沢にも憲兵隊はある。維新隊のみ出動。空軍の輸送機に乗せてもらう。車両は必要最低限。武器も同じく。出動する!」
結果としては工作員の浸透はなく、ただの水産庁の船と北朝鮮の漁船が衝突する事故で終わったように見えたが、水産庁の職員が一人死亡したと言うことが判明した直後最悪なことが起こった。
「特になにもなし。警備出動111解除。同時に第4方面軍に出されていた防衛出動準備111も解除。こっちにきた意味なしか。」
「それが一番いいことですよ中隊長。帰りましょう。」
「失礼します!第4方面憲兵隊第4中隊若園軍曹であります!緊急無線999北朝鮮漁船一隻が自爆。付近にいた水産庁の小型ボートを巻き込み職員3名行方不明。」
「若園軍曹。金沢駐屯地の指揮官に戦闘999発令すべきと進言している憲兵中尉がいると伝えてくれ。憲兵中隊維新隊、対外国浸透工作員対処行動発令。これは訓練ではない。」
その後浸透こそなかったものの大和堆付近では、海上保安庁と海軍の共同追跡作戦が開始され、工作船2隻を撃沈した。水産庁職員は2名救助。1名死亡。北朝鮮捕虜は全部で30人を数えた。
「捕虜への尋問等は中央憲兵が行うそうだ。維新隊は守山へ撤退。作戦行動終了。」
「北朝鮮はもう北朝鮮ではないもんな。朝鮮国か…」
2034年12月26日午前11時20分黒森高校戦車道部部室前韓国は北朝鮮との戦争に敗れ、朝鮮半島は北朝鮮によって統一された。米国を中心とする国連軍は参戦するのが遅く、自分たちの軍を守るので必死であった。結果として、韓国を捨て駒にすることになってしまった。
「日本軍としては参戦しなくて良かったですね」
「いらん出血はしたくない。」
「全くです。」
短いかもですけどよろしく