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とある洞窟内。
そこには、剣が心臓に突き刺さった一人の青年、そしてそれを囲う数人がいた。
「……やったな」
「ったく化け物ですね本当に」
「それもこれで終わりです。全ては神の御心のままに悪は浄化されました」
そう、彼はこの国……いやこの世界全てに裏切られたのだ。
青年はすでに虫の息をしていた。
彼は周りを見てこう思う。
もし次があるなら
王女を殺そう 騎士を殺そう 村人を殺そう 魔法使いを殺そう 戦士を殺そう 聖女を殺そう 武闘家を殺そう 暗殺者を殺そう 踊り子を殺そう 商人を殺そう 王様を殺そう 女王を殺そう 貴族を殺そう
ー《システムメッセージ》『復讐の聖剣』が解放されましたー
今の彼にはこの世界に住む者たちへの恨みしか持っていなかった。
皆殺しにして、最も残酷な方法で苦しませて殺したいと……
……でも
だが、その少年は横を見つめる。
そこには黄金の鎧のようなものを身につけた一人の人間(?)がいた。
彼は襲ってくる兵士を倒していき、彼に近づこうとする。
だが、それでもまたどこからか兵士がやってきて、進行を妨げる。
「やめろっ!彼を殺すな!」
「兵士!なんとしてでも王子を止めるんだ!」
その鎧を包むのは、この国の王子。
唯一最後まで彼を守り続けた心優しき王子であった。
その姿を見た青年は一瞬、王子に対して優しい笑顔を送り、そして周りの者たちを見て……
「……くくっあはははははははあははっごっアババヴァハッ!!」
大量の血を吐きながら、笑いー
「お前ら全員絶対に殺してやるよ…」
そのまま青年は息絶えてしまった。
「あっ……そん…な……」
王子は彼の死を目撃した瞬間、崩れ落ちその黄金の鎧は消え中から美しい少年が出てきた。
そのうちの騎士が王子に近づきー
「王子!遂に貴方様を苦しめていた魔王は倒しました!これで貴方様も元に戻られます!」
……こいつは一体何言ってるんだ?
この人は全く関わりのない別の世界から連れてきたのにも関わらず、その責務を引き受けて、平和を掴み取ってくれた人なのだぞ。
それを恩を仇で返すような仕打ちを……
「……貴様は何をしたのかわかっているのか?」
「はい?」
王子は騎士の首元を掴み大声をあげた。
「貴様は何をしたのかわかっているのか!?この方は我らの世界をお救いになった勇者様なのだぞ!!そのようなお方をただ別世界の存在だけで恩を仇で返すなど許されると思っているのか!?」
だが…彼ってきた言葉は……
「王子よ目をお覚ましください。この者は我々の世界とは別の存在。つまり
あまりにも残酷な言葉であった。
その音葉を聞いた王子は徐々に何かが壊れ始めた。
ハ……ハハ…ハハハハハハハハハハッハハハッhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhh……
やはり
腐っていやがるっ!!
こんな世界……壊してやる!
その瞬間、王子の腰に金の装飾がついたアイテムが現れる。
それは、王子以外を衝撃波で吹き飛ばす。
「「「ぐあぁぁぁぁぁっ!!」」」
兵士と勇者を殺した者たちはその衝撃波に吹き飛ばされ、地面に転がる。
そしてその洞窟も崩壊し、その山もこの地から崩れ去る。
「うわぁぁぁぁぁぁっ!!」
王子の雄叫びをあげたその時、背後の地面に巨大な赤黒い時計が大地を裂きながら出現し、裂かれた部分からはマグマが噴き出す。
周りにいる兵士たちは熱さからか悲鳴をあげるが、王子はその熱さにも動じず一言を告げる。
「変身っ!」
祝福の刻!
最高!最善!最大!最強王!
逢魔時王(オーマジオウ)!
王子は、アイテムの両端を押し込む。すると、その時計に「
そして体の周りに無数の赤黒い帯状のエフェクトが彼を包み込み、黒と金で統一された存在へと変わる。
「王子……その姿は一体?」
騎士が声を発した瞬間、王子は手を翳す。
すると、まるで世界を滅ぼすほどの大爆発が兵士を……勇者を手にかけた騎士たち・・・『勇者の仲間』を……この世界に住まう者たちを襲う。
ある者はその爆発により生き絶え、ある者はその光景に恐怖に震え、またある者は絶望をした顔で見届ける。
兵士たちも王子を止めようと近づくが、黒いコウモリを飛ばす、謎の黄金の球体を飛ばす、緑と紫の竜巻を起こす等で自分の国を守るはずであった兵士たちを殺していく。
そんな中、勇者を殺した人物の一人である一人の少女が言う。
「何と言うことでしょう……彼の方が魔王相愛になってしまったことで王子は
そう言うと、
爆発が収まった頃、そこには肉片と化した兵士たちと勇者の仲間たちが転がっていた。
『私の国……いや、この世界がこれ程まで腐っていたとは夢にも思っていなかった』
王子は自分の住む王国がある方向へ目線を変えると……
『あの者たちにも審判を下してやらねば』
そのまま王国に向かって歩きだした。
ーーーーーーー
「がはっ!?」
オルロレア王国の王の間で一人の少女が目の前の黄金の人外により壁に勢いよくめり込まれた。
玉座の前では王と王妃と思われる遺体が血まみれになりながら、転がっていた。
この少女はオルロレア王国の王女「アレシア=オロルレア」であり、王子の姉でもある。
……表向きは
「お…お前は一体……何者だ!!」
アレシアは敵意むき出しながら、目の前の存在を睨みつける。
それも差別意識をしながら…
『この私を見て、誰なのかもわからぬのか?』
「当たり前だ!!お前はどこぞの
『……くっ』
やはり、アレシアにとってはこの姿は化け物か……
『あははははははっ!!』
「なっ!?何がおかしい!?」
『やはり其方にとっては、ただの化け物であったか……
「……えっ?」
そう言い、黄金の鎧を解いていく。
そこにいたのは……
「……アラ…モス?」
その王子の名は「アラモス=オロルレア」。
この世界を平和にし、諸族差別をなくそうとしていた唯一の善人。
「どう……して…?」
「姉上……私はとても愚かでしたよ」
「どう…いう………こと?」
「私はかつては姉上たちのように種族差別的な思考をしていました。しかし、あの方に出会ったことで他の種族は皆元は同じだったこと。この王国の思考は歪んでいるということがわかりました。だから私はあの方……勇者の思いを応えるためにこの国を……世界を変えようと思いました。」
「ところが、父上も母上も『人間こそが至上最高の生物』と全く聞き得れてくれず、姉上に至ってはその目で見た他の種族、そしてその血を僅かでも引き継ぐ人間を殺していました。今までそんなことはなかったと思いましたがあの時勇者が逃げ出した後、そのことを聞いて後悔しましたよ」
「この世界は穢れているとね!!」
「そして悪も持たない魔王を倒させ、全てが終わった後には勇者をこの世界から滅ぼそうと、様々なことをした時にはもう理解しました。」
「人間というのは愚かで残酷な生物と!!」
「だから私は決めました。この世界から人間は滅亡させてやります!!」
「アラモス!目を覚ましなさい!!貴方は勇者に洗脳されてイカいるだけだわ!!」
「洗脳?イカれている?私はいたって誠ですよ?」
「テメェらの方が一番イカれてるわ!!」
終焉の刻!
アラモスは腰につけているアイテム……『オーマジオウドライバー』についている赤いパーツ『オーマジクウマトリクス』を翳し、黄金のオーラを発生させると、高く飛び上がる。
逢魔時王必殺撃!
蹴り技を放とうとすると、先ほどの黄金の人外『
「ぐあぁぁぁぁあぁぁぁぁぁっ!!??」
アレシアの悲鳴とともに、その体は粉砕され、オルロレア王国はこの世界から最初に消え去った。
アラモスは、次々と国を滅ぼしていき、ついにこの世界には生物が存在しないまさに『終末の世界』と化した。
勇者……宇景海人の遺体を見下ろすオーマジオウはその姿を解いて、アラモスの最初の表情は……
悲しみに満ちた顔だった。
「勇者……いや
と言う。
まるで
アラモスは、海人の遺体に手を翳し、オーマジオウドライバーからエネルギーを送る。
すると、遺体はそのまま消えていった。
彼はわかっていたのだ。
この世界の仕組み全てを……この森羅万象の力を実体化させるドライバーの力で。
「せめて、もう一度
アラモスは立ち上がり、『オーマジクウマトリクス』を再び翳す。
彼の周りに凄まじいエネルギーが発生し、包み込む。
周りからは金色紙吹雪の様な光が発生し、荒れ果てた世界を包み込む
「転生の際に大精霊から受け取ったこのオーマジオウドライバーの力ならっ!!」
その後、アラモスはこの世界から消えた。
彼は再び舞い戻る。
今ある世界を一度