APOCALYPSE accessiones lectorem 作:くつぞこ
随時更新を予定しております。
メカニック・部隊設定
【部隊設定】
●第302技術試験大隊”ズィルヴァエ・クリンゲン”
ユーラシア連邦の兵器開発を担う、『兵器システム開発軍団』に属する試験部隊。
ドイツ北部地域のラーゲ基地を拠点とし、国産次期主力モビルスーツ開発の為の
研究・運用データの収集を主な任務とする。ユーラシア連邦の兵器開発に大きな
影響力を有するアクタイオン・インダストリー社から、多くの実験機の試験を委
任されているとされるが、その詳細は公開されていない。また、部隊編成上は大
隊であるが、実験機・試作機の出入りが激しい為、稼働状態のモビルスーツは大
隊定数に満たない場合がほとんどである。一方で、パイロットの多くがヤキン・
ドゥーエ戦役をモビルスーツで戦い抜いたベテランであり、ユーラシア連邦のモ
ビルスーツ部隊の中でも極めて高い錬度を有している。
ユニウス戦役・西ユーラシア政変時のロストック攻防戦では、防衛部隊の虎の子
として実戦に駆り出され、“ヴァシリースク”との死闘を繰り広げた。
部隊名の“ズィルヴァエ・クリンゲン”とは、「銀の刃」を意味するドイツ語であ
る。部隊章には、銀を象徴する月と、アルテミスによって鹿の姿へと変えられたアク
タイオンの頭蓋骨が象られている。
●第664独立親衛機動狙撃大隊”ヴァシリースク”
三個モビルスーツ大隊を基幹とする、諸兵科連合部隊『第133独立親衛機動狙
撃旅団』麾下のモビルスーツ大隊。旅団の司令部はユーラシア連邦・ロシア総軍・
西部軍管区・ジェーコフスキー基地に置かれており、モスクワの防衛任務に就いて
いるが有事の際の即応予備兵力としても機能する。「親衛旅団」の名を冠する精鋭
だが、中でも“ヴァシリースク”の錬度は抜きんでており、ロシア総軍最強のモビル
スーツ部隊との呼び声も高い。ロシア総軍においてモビルスーツの配備が始まるの
と同時に創設された部隊でもあり、このことから、大隊には最新鋭機が優先して配
備されるのが慣例となっている。C.E.73年時の正面装備はGAT-04《ウィンダム》
で統一されており、ユーラシア連邦全体で見ても最新の装備が整えられている。
“ヴァシリースク”とは、伝説上の怪物「コカトリス」のロシア語であり、旧ロシ
アの国花である「ラマーシュカ」と共に部隊章に描かれている。
【メカニック設定】
●CAT2-XハイぺリオンⅡ
CAT2-Xは、開発が凍結されていたCAT1-Xをベースに、アクタイオン・インダスト
リー社が独自に開発を進めていた技術実証機である。
■三度の屈辱と主力機メーカーへの羨望
地球連合内部での影響力拡大のため、ユーラシア連邦が主契約企業のアクタイオン・
インダストリー社と共同で推進していた『X計画』だったが、試作機の完成から程なく
して、計画の凍結が決定することとなる。その主な理由としては、大西洋連邦がユーラ
シア連邦に先んじて、NJCを入手したこと。光波防御帯を初めとした、ユーラシア連邦
の独自技術と引き換えに、《ダガー》シリーズの輸出とライセンス生産を大西洋連邦が
認めたことが挙げられる。特に、NJCを連合内部で大西洋連邦が独占していたことは、
ユーラシア連邦首脳部にとって非常に大きな懸念材料となっていた。ユーラシア連邦最
高会議は、地球で唯一、核を再び手にした大西洋連邦を正面から相手どるのは、リスク
が大きすぎると判断。これまで、大西洋連邦と正面から対立してきた国家戦略を、《ダ
ガー》シリーズの基礎技術を研究しつつ、NJCの陳腐化を待って再び対等な影響力を手
に入れるという堅実な方針に転換したのだ。
この時期、プラントにおける次期主力機コンペにおいて、既にMMI社に敗れていたAI
社は、なおもユーラシア連邦、及び地球連合にCAT1-Xの売り込みを続けたが、結局双
方これを採用することは無かった【※】。
一次大戦後、AI社は、地球連合軍の特務機関である、第81独立機動群より先進MS
開発計画の主契約企業として指名された。しかしAI社は、三度の屈辱を味わうことと
なる。『アクタイオン・プロジェクト』と銘打たれた本計画の実態は、かつて大敗を喫
したGATシリーズをベースとした、次期主力機開発コンセプトの模索だった。そして、
当然ながらテストベッドとなる機体は、AI社の機体ではなく大西洋連邦製のGAT-Xシリ
ーズだったのである。
この時期、それまで地球連合におけるMS開発の雄であった大西洋連邦の
は、最大手加盟企業のCEOであったムルタ・アズラエル氏の急死。更には、
ヤキン・ドゥーエ攻防戦における《ジェネシス》の砲撃による、月の大規模生産拠点の
喪失等が重なり、加盟企業の経営基盤立て直しが最優先課題とされていた。これを踏ま
え、連合軍司令部は、当時MSを単独開発できる軍事企業の中でも、DUDEに次ぐ技術力
を有するAI社を主契約企業の筆頭候補とした。『アクタイオン・プロジェクト』への
AI社選定は、経営立て直しを図るDUBEの不安要素を排除するための消極策でしかなか
ったのである。AI社のMS開発チームは、この事実に大きな落胆を受けるが、同時に
DUDEの独自技術を獲得するチャンスと捉え、計画参加への意気込みはむしろ高まった
という。こうして『アクタイオン・プロジェクト』は、GAT-X105Eを初めとしたGAT-X
シリーズの強化改修機を世に送り出すこととなる。基礎設計はC.E.70年の物にも関わ
らず、改修後のGAT-Xシリーズは73年当時の最新鋭機にも比肩し得る性能を獲得。AI社
は、GATシリーズの傑作機たる所以を再確認することとなった。
【※】C.E.73年にCAT1-XGが、AI社の猛アピールに応える形で、連合に試験配備され
たが、結局本格的な量産には至らなかった。
■遥かなる高みへ
GATシリーズの近代化改修という経験は、AI社に大きな衝撃と影響を与え、一時停滞
していたMS開発に再び火を灯すこととなる。同じころ、ブレイク・ザ・ワールドによ
り、第二次地球・プラント間大戦の気運が高まる中、AI社はこれを好機とし、凍結し
ていたCAT1-Xをベースとした技術実証機の開発に着手する。CAT1-Xの後継として、
CAT2-Xと呼ばれることとなったこの機体は、『アクタイオン・プロジェクト』で得た
データを基に、ベース機とは全く違う運用思想で再設計されていった。CAT1-Xはモノ
フェーズ光波シールド《アルミューレ・リュミエール》を運用の主軸と定め、その防御
力を活かした突破力で敵陣に切り込み、攪乱。後方に控えたMAによる精密砲撃で、直
接打撃を与えるという連携を旨とした運用を想定していた。しかし、73年時点におい
てMAはそれまでの汎用主力兵器ではなく、重火力を備えた次世代兵器と見なされ、配
備数は大幅に削減されていた。こうした背景から、当時のMSは連合・プラント共にス
タンドオフ戦域展開・作戦遂行能力を重視する傾向にあり、CAT2-Xの設計もそれに準
ずるものとして再設計を施されたのである。CAT1-Xからの主な改修点としては、七基
備えていた《AL》を両腕部の二基に削減。胸部バイタルパートへのTP装甲の追加。ス
ラスターと《AL》発生装置。そして、ビームキャノン《フォルファントリー》の複合
モジュールとして機能していたバックパックを新規設計のCW101へと換装。さらに、頭
部複合センサーを新型のCEU4へと刷新。これによって生じた頭部の余剰スペースは、
M2M5《トーデスシュレッケン》の砲弾搭載スペースとなっており、装弾数向上に一役
買っている。コクピットモジュールも《ダガー》系列と共通化することで、操縦性の向
上を図り、同時にセンサー・フュージョン能力の向上ももたらした。これにより、
CEU4によって得られた高度な戦術情報をMFDに統合表示することで、パイロットはその
情報を瞬時に把握できるよう設計されている。地球連合のMS運用に適した改修が施さ
れる一方で、当時連合製MSのスタンダードとなりつつあった、ストライカーパックシ
ステムはオミットされている。これは、前大戦からのストライカーパックを有する機体
の装備傾向をAI社が独自に調査したところ、機動力向上を目的として開発された、
AQM/E-X01《エールストライカー》とAQM/E-A4E1《ジェットストライカー》の使用頻
度が、全体の八割に達していた為である。また、ストライカーパックが普及するにつれ
て、それ自体が補給線の圧迫や、整備性の低下等を招いていたという報告も散見され
た。費用対効果と効率性の観点からストライカーパックシステムは、当初想定されてい
た以上にデメリットを抱えていた可能性が、この調査で明らかとなったのである。
以上の理由に加え、採算が見込めない自社予算による開発であった為、予算削減の観
点からCAT2-Xはストライカーパック非対応機として設計された。しかし、本機はあく
までも次期主力MS開発のための技術実証機であり、次期主力機開発の際には、ストラ
イカーパックシステムの運用理論を再検討するとAI社は喧伝している。
・複合ウィングモジュールCW101
CAT2-Xに単独飛行能力と汎用性を付与するため、バックパックの新規設計は必須だ
った。これを受けて、AI社は『アクタイオン・プロジェクト』で開発したAQM/E-
X09S《ノワールストライカー》に着目。AQM/E-M1通称I.W.S.Pを再設計した《ノワー
ルストライカー》は、汎用性において、最高レベルの性能を追求したストライカーパッ
クであり、その開発で培った技術がCAT2-Xのバックパックにフィードバックされてい
った。《ノワールストライカー》の技術を盛り込んで新たに設計されたバックパック
は、スラスター内蔵の可変型ウィングバインダーと、MAU-M3B連装レールガン、近接格
闘戦における主兵装となるMR-Q11《アガートラム》ビームブレイドをそれぞれ左右一
基ずつ装備した複合ウィングモジュールとして完成。CW101の開発コードで呼ばれた。
《ノワールストライカー》との最大の相違点は、PS装甲のオミットと、主翼と兵装群
の分離による構造の簡略化である。主翼と兵装群の一体化により、高い空力特性を有し
ていた《ノワールストライカー》だったが、これを実現する為にその構造は複雑化し、
整備性・生産性共に量産に耐えうるものではなかった。そこで、CW101は兵装を主翼と
別ユニット化することで、整備性の向上を図った。その代償として悪化した空力特性を
カバーするため、主翼にはスラスターを増設。このスラスターに供給される推進剤は、
兵装を分離したことで生じた主翼内部スペースの燃料タンクから賄われており、稼働時
間の低下を防いでいる。
CW101は、《AL》とTP装甲の限定配置により、GATシリーズに比して大幅な軽量化が
為されたボディとの相乗効果で、1G環境下での単独飛行能力と非常に高い中近接戦能
力をCAT2-Xに付与することに成功している。
・RFW-99A1 ビームサブマシンガン ザスタバ・スティグマト
CAT1-Xが装備していた、RFW-99の制式採用を見据えた改良タイプ。
各モジュールを機関部から分割。換装機構を付加することで、ストライカーパックシス
テムに頼らない汎用性を実現すべく設計された。モジュールには、集弾性を重視した狙
撃タイプや、連射性を重視した軽機関銃タイプ等が存在する。狙撃タイプの場合は、機
体の光学センサーとリンクする高精度複合センサーモジュールを機関部上部のピカティ
ニーレールに装着する。軽機関銃タイプの場合は、装弾数が多いドラムマガジンを使用
することが多かった。モジュール交換は、特別な機材を必要とせず、機体のマニュピレ
ーターで換装可能。また、空になったパワーセルを排莢するためのエキストラクターが
大型化しており、
部の全長がやや伸びている。
・頭部モジュール
複合センサーは省スペース化と、高精度化が図られたCEU4へと更新されている。こ
れによって側面部のサブアンテナが廃され、代わりにM2M5《トーデスシュレッケン》
の砲弾搭載スペースが設けられた。
ネタバレになりそうな設定がありましたので、少々オミットしてあります。
全話投稿が終わったら、削った設定をプラスしていく予定です。