師匠が若かった時代
本編に唐突に差し込んで行きます
主人公まだ独身時代
番外編ですが、本編の主人公にも師匠にも二人共に記憶がある、出会うと怖い
主人公の首には今もネックレスが、勿論師匠にも
つまり未だに婚約状態
「貴方を私の物にします、良いですね」
凛とした雰囲気の目の鋭い美女は、私にそう言った
・・・・・・・・・・・・・・
その日も普通にキノとティーと野宿をし、何事も無く眠りについた。
朝目が覚めると知らない男達に囲まれていた。
キノとティーも居ない此処は何処だ、何が起こったんだ?
皆武器を持ち荒々しい見た目をしている。
山賊だろうか?私が目覚めた事に気が付いたのかこちらに近付いてくる。
「おっと目が覚めたのか。
俺達のアジトに一人で乗り込んで来るなんて、良い度胸じゃねえか」
男に言われて周りを見ると、山小屋の様だった
昨日は野宿をしたがこんな所で寝てはいない
一体どういう事だ?訳が分からない
「ああ?この状況で呑気に考えごとか?
それともこれからどうなるか、分かってねえのか」
「私は殺されるのか?」
男達はギャハハと笑いだした
「そんな勿体ない事するかよ!
ちゃんと全員で、可愛がってやるからな」
顔を撫でられ鳥肌が立った、こいつら男でも関係ないのか私の貞操の危機だ。
逃げようともがくが頭の上で両手を縛られていた。
せめて噛みついてやろうとするも、麻袋を被せられ無駄に終わる。
男に体の上に乗り上げられる、生臭い息がかかり服に手を掛けられた。もう駄目かと思っていると
急に目の前の気配が無くなり、私の服がびちゃびちゃに濡れた。
ゴロンと何か重い物がすぐ横で転がる音、続く銃声と悲鳴
暫くすると急に部屋が静かになった
「ふぅ、大丈夫ですか?」
女性の声がした
誰かの足音と気配が近付く、怖い
体が勝手に震える
「今拘束を外します」
さっきの女性の声が直ぐ近くで聞こえ、手が自由になる
目の前が明るくなった、袋を取ってくれたのか
女性に見つめられている
私を見ている顔が赤く染まって行く、なんだ?
「ありがとうございます、助かりました」
返事が無い、どうしたのだろうか?
「あの?」
私が困惑していると急に女性が動き出した
「貴方名前は?」
「へっあっ、レオンです」
戸惑いつつも返信をする
「それが全てですか?名前を全て教えなさい」
怖い、尋問を受けているかの様だ
「はっはい、レオン・デ・ロス・アルダマです
レオンと呼ばれています」
「レオンと呼ばれているのですね」
女性は何かを納得している
「師匠ーこっちの部屋に死体がありますよ
多分この人が依頼された、行方不明者ですよ」
軽そうな男の声がした、足音がこちらに近付いて来る
「あれ?それ誰ですか?他にも拐われた人が居たんですかね?」
「分かりません、けれど捜索依頼は出てませんでしたね?」
「はい、一人分だけでした」
男性は書類を取り出し、確認しながら答えた
「なら彼は貰っても構いませんね」
「はあぁ!?師匠どうしたんです!
頭でも打ちましたか!」
師匠と呼ばれた女性は、男性を殴り付ける
「本当に失礼な男ですね…
貴方は他の部屋で、お金になりそうな物でも探してなさい」
「後で説明して下さいよ」
男性はぶつぶつ言いながら、隣の部屋に消えていった
女性はこちらを振り向くと質問してきた
「貴方はあの人拐いの、仲間ですか?」
「そんな訳無いです!今捕まって居たのを見たでしょう?!」
ぎょっとする、助けてくれた本人にまさか疑われていたなんて。
「分かりきっていましたが、一応の確認ですよ」
ふふっと笑うと部屋を物色し始めた
厳しそうな人だけど、笑うと可愛いな
おっとそうだ
そんな事を考えている暇は無かった、急いで立ち上がると、服が濡れていた事を思い出した。
これは…血だ、私に覆い被さっていた男の血だった、その男も今は床の上に転がる死体の一体になっていた。
服が気持ち悪いが着替えも無い、困っていると服を差し出された。
「これをどうぞ」
さっきの女性だ、この部屋を物色していたのは着替えを探してくれていたのか。
「えっと、師匠ありがとうございます」
笑顔でお礼を言うと、師匠は私の言葉に反応していた
「師匠とは?」
「さっきの男性が師匠とおっしゃっていたので、貴女の名前を知りませんので、師匠と呼ばせて頂きました。」
「あぁ確かにあの男は弟子で私は師匠ですが…まあ良いです、後で二人きりの時に名前を教えます。」
「はぁ…わかりました」
何故二人きりになるのか?
でもこの場で一番強いのは彼女だ、逆らわないでおこう、私は武器も何も持っていないのだから。
そうだ服を着替えなくては
「ではこの着替えを有り難く、使わせて頂きます」
「はいどうぞ」
私が着替え出しても師匠は目を離さない、まだ警戒されているのだろうか。
それにしても血で張り付いた服が気持ち悪い、洗い流したいが贅沢は言えないのでそのまま着替えた。
「おや、似合うじゃないですか」
「ありがとうございます」
お世辞にもお礼を言う、その時師匠は何を思ったのか私の手を引くと小屋から連れ出し、ボロボロの小さな車の後部座席に乗せた。
「今回は行方不明者の捜索の依頼でしたが、発見した時の為に後部座席を空けておいて正解でした。
貴方を乗せられたので」
にこりと笑う師匠は私に好意的だ、何故?
師匠の弟子の男性が荷物を抱えて帰って来た、私の横に荷物を置くので少々狭くなる。
「師匠!説明をお願いします」
チラリと私を見たので、私の事だ
「彼を私の物にしました、以上です」
「はぁぁ!」
弟子さんの声と私の心の声が重なる、私も聞いていない。
「五月蝿いですね」
「いやっそれは驚くでしょっ!大体彼は納得してるんですか?」
「しますよね?」
二人に見られるが納得する訳が無いです、理由も意味も分からない。
「ええっと…何か理由が?」
師匠は首を傾げる
「理由?ええありますよ」
「本当でしょうね、また思い付きの行動じゃ…」
弟子が車から蹴り出された、素早く鋭い蹴りが怖い
「貴方がいると話が進みません、口を挟まず車の外に立って話を聞いていなさい」
「いてぇ…はいはいわかりました」
お尻を擦りながら、車の横で話を聞いている
「貴方を、レオンを私の物にする理由はとても簡単です」
何故か緊張感がある
「レオンを一目見て欲しいと思ったからです。
欲しい物は何であろうと、どんな手を使っても手に入れる、それだけです」
言い切る師匠は格好良いが言ってる事は強盗と変わらない、ヤバい人に助けられたのか?
弟子を見て助けを求める
「あ~師匠は言い出したら聞きませんから、諦めて下さい。
これからは俺とも長い付き合いになりますね、師匠が気に入ったって事は…?」
「理解の早い弟子で助かります、彼にはこれから私の夫になって貰います」
「じゃあ師匠の旦那?言い難いな…俺も名前で呼ばせて下さい、これからよろしくお願いしますレオンさん」
呆けている間に話が進み纏まってしまった、私は納得していないので勿論抗議する。
「待ってください、私は愛の無い結婚をするつもりなんてありませ…」
カチャリと額に硬い物が当たる、パースエイダーを突き付けられていた、速すぎて抜く所が見えなかった。
「私は貴方を手に入れる、これは決定事項です。
抵抗出来ない様なら私に同意したと見なします」
「そんな!無茶苦茶です!」
「どんな手を使っても手に入れる、そう言いました私は本気です」
武器の無いこの状態では、いや例え武器があっても師匠には勝てないだろうこの人は強すぎる。
私が固まっていると
「ですが、貴方の意見は少し違います」
「違う?」
「愛ならありますよ、私からの愛なら」
愛?さっきの私が言った愛の無い結婚は嫌と言うのを、ちゃんと聞いていたのか。
師匠からの愛とは、私は師匠に愛されている?何時?
「初めて見た時からです、まさか私が一目惚れをするとは思いませんでした」
だから、初めて顔を見た時に固まっていたのか
「これを貴方に」
そう言って、ポケットからネックレスを取り出した
「それは?」
「これは前の国でとある商人から買い叩…、もとい買い取った、大変価値のあるネックレスです」
買い叩いたって言いましたか?
「このネックレスは世界でたった2つしかありません。
この2つでぴったりと1つのペアになっています、結婚指輪を買うまでの、婚約ネックレスです」
ネックレスにはどちらも、ダイヤモンドが付いていた
師匠は自分の首に着けた後私にも着けてくれた
「貴方に拒否権はありません、本気で抗うのなら受けて立ちますが?」
「いえ、今の私ではかないませんから」
ははっと乾いた笑いが出る
「今の…ですか。ますます気に入りました。
ではこうしましょう、私が気に入る結婚指輪を見つける前に、もしも貴方が私に勝てたら結婚は無しにします」
「本当ですか!」
「貴方に嘘は言いません、その間の修行にも付き合いましょう」
「それは有り難いです」
「ただし何時までも私に勝てない場合は、結婚して貰います拒否権は無いです」
「はっはい!」
こうして私の期限付きの婚約は始まった
この師匠にはどうしても勝てる気がしないが勝つしか無い、でないと結婚なのだから
・・・・・・・・・・・・・・・・・
気合いを入れて張り切るレオンを見て
離れてこっそりと師匠と弟子は話す
「まぁ一緒に旅を続けるうちに情も湧くでしょうし、そのうち私からの夜這いでもして、既成事実を作ればいいのですが」
「うわぁ師匠、それはあんまりじゃ」
「私は始めにどんな手も使うと、ちゃんと言いました」
「ああレオンさん御愁傷様です」
「まったく、失礼な弟子ですね」
この小説の師匠は、今でも若く美しい
美魔女
一応のクトゥルフ要素
師匠の本棚に怪しい本が?
若さの秘密
本当に魔女
師匠には、本編時もレオンとの昔の記憶があり、ネックレスを大切に身につけている
ダイヤモンド
宝石言葉
純潔・清浄無垢・純愛・永遠の絆
ダイヤモンドの語源に
征服されざるもの、何よりも強い
と言う意味がある、師匠にぴったりと思い選んだ
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