Mentor①
「一年生の
爆豪の謹慎も明けた翌日。昨日の説明会の興奮も冷めやらぬクラスに、相澤先生の残念なお知らせが響いた。
「えー!? あんな説明会までして!?」
「でも、全寮制になった経緯から考えたらそうなるか……」
「ざまァ!!」
「自分が参加できないからって……」
落胆と納得ムードが教室を支配する中、唯一元気なのはインターンに行けない爆豪だが、「が」と続きを口にしはじめた相澤先生の声に、訓練されたA組21人は自然とお口チャックになった。
「今の保護下方針では強いヒーローは育たないという意見もあり、方針として『インターン受け入れの実績が多い事務所に限り、一年生の実施を許可する』という結論に至りました」
つまり、インターンが行える事務所は限られるが、一応行ける、ということである。
お通夜ムードから一転、教室のあちこちで、職場体験でお世話になったヒーローが受け入れてくれるだろうかと、興奮を隠せないながらも心配する声が上がる中、爆豪の「クソが!!!!」という特大の悪態が響く。
先生方も思いきった結論を出したなあと思いながら机に頬杖をついていた私は、ぐるんとこちらを見た相澤先生に、顔を支えていた手を離して背筋を伸ばした。
「星合。放課後俺の所に来い。話がある」
「あ、はい」
何だろうと思いつつ返事をして相澤先生を見返しても、仏頂面からは何も読み取れない。さっさと一限目担当のセメントスと入れ替わりに教室を出て行く背中を見送り、首をひねった。
「なんだろな、話って」
「あれじゃね、インターンでエンデヴァーからもう声掛かってるとか!」
「んー……」
自分が行けないのにウキウキ気分のクラスの雰囲気に癇癪を起こしたのか、爆豪がうっせえアホ面! と怒鳴る声をBGMに、話しかけてくれた瀬呂くんに生返事を返す。タイミング的にインターンの話だろうが、個別で話となると雲行きが怪しい。
嫌な予感がするなあとソワソワしながら迎えた放課後、お茶子たちに見送られて足早に職員室に向かう。途中、知り合いの経営科の先輩に声を掛けられたが、相澤先生に呼び出されていると言って断った。じゃあ後でラインするわ~と見送ってくれる先輩に手を振り、職員室へとたどり着く。
足を踏み入れるなり、あら千晶、と気さくに声をかけてくれるミッドナイトに笑顔を返して、机に向かっている相澤先生に声をかけると、振り返った先生の表情はやはり硬かった。というか、本当に本心が読めない。普段はもう少し読めるのにもかかわらず。
「薄々感じてるかもしれんが、話ってのはインターンのことだ」
「はい」
捕縛布を飛ばして、どこからか丸椅子を引っ張ってきた先生に座れと椅子を勧められ、大人しく腰掛けた途端に話が始まる。先生の言葉に神妙に頷いた私は、次に発された言葉に、目を丸くした。
「正直、現時点でお前をインターンに行かせるのはどうかと思っている」
……え。