偽りを纏いし転生者とToLOVEるな日々(凍結) 作:アイリエッタ・ゼロス
放課後、俺はテニス部の練習風景を見ていた。
「(あれが佐清か....)」
そして、俺の目線の先にはテニスを教えている男が
目に入っていた。
佐清の周りには多くの女子生徒が集まっていた。
「(さすがに宇宙人かどうかはわからないか....)」
しばらく観察しているが、流石に初見では人間か宇宙人かは
見分けがつきそうになかった。
その時....
「ここがテニス部ですよ」
「そうなんだ」
校舎の方から西連寺とララが歩いてきた。
すると、ララは俺の方に気づいたのかこっちに向かって
歩いてきた。
「あ、蓮! 何してるの?」
「ん、テニス部の練習を見てただけだ。そっちは何してるんだ?」
「今ね、春菜に部活案内してもらってるんだ〜」
「そうなのか」
そうして話していると、ララの後ろから西連寺も歩いてきた。
「影宮君?」
「よ、案内お疲れさん」
「また練習を見てたの?」
「まぁな」
「(嘘だけど....)」
「そうだ! よかったら蓮も一緒に見て回らない?」
ララはそう言って誘ってきたが、
「あぁ〜、でももう少ししたら帰るからな。遠慮しとく」
「そっか〜、じゃあまた明日!」
そう言ってララはテニス部の方に走っていった。
「ラ、ララさん!?」
「行ってやれよ西連寺。早くしないと全部回りきれ
ないんじゃないか?」
「う、うん。ごめんね影宮君。また明日」
そう言って西連寺もテニス部の方に走っていった。
「(忙しいな西連寺も)」
俺は西連寺の後ろ姿を見ながらも、目線は佐清の方を見ていた。
すると、西連寺とララは佐清の方に向かって歩いていった。
そして、西連寺は佐清にララの紹介をしているようだった。
その時、ララと西連寺の顔が佐清の顔から視線を逸らした時、
「....」ニヤッ
佐清の口元が一瞬上がった。
さらに目は完全に興奮しているような目をしていた。
「(....擬態済みって訳か)」
俺はカバンを持ってその場を離れた。
「(動くのは明日....なら、誰にもバレずに処理するタイミングは....)」
〜〜〜〜
次の日
四時間目
「今日の授業はここまで」
「「ありがとうございましたー」」
「よっしゃー、飯だー!」
「早く戻ろうぜ」
そう言って男子生徒達は校舎の方に走っていった。
「影宮、俺達も戻ろうぜ」
結城はそう言ってきたが、
「悪い。佐清先生に話があるから先に行ってくれ」
「わかった。じゃあまた後でな」
「おう」
そう言って結城も校舎の方に戻っていった。
「(さてと)」
俺は片付けをしている佐清に近づいた。
「先生、手伝いましょうか?」
「影宮か。ありがとう。じゃあサッカーボールを
体育倉庫に持って行ってくれ」
「わかりました」
そう言って俺はサッカーボールの籠を体育倉庫に運んだ。
「ありがとう、助かった」
「いえ、お気になさらず」
「そうか。さ、早く教室に戻りなさい」
そう言って、佐清は俺を倉庫から出そうとしたが、
俺は扉にもたれかかった。
「どうかしたのか?」
「なぁ、いつまで人の皮を被るつもりだ、宇宙人」
俺が佐清に向かってそう言うと、
「な、何故バレた!?」
佐清の顔は歪み、宇宙人のような顔に変化した。
「(黄蓮の言った通りだな)」
「き、貴様も宇宙人か!」
「俺はただの人間だ」
「そんなわけあるか! ただの人間に俺の
擬態がバレるはずないわ!」
「て、言われてもなぁ....」
「ぐぬぬ! 一体貴様の目的はなんだ!」
「目的....そうだなぁ....」
すると、俺の目は紫に光り、宇宙人を睨んだ。
「お前の削除だな」
「っ!?」
宇宙人は俺に睨まれ、少し後ずさった。
「お前はこれから西連寺を襲う、違うか?」
「な、なんでその事を!?」
宇宙人は驚愕の表情を浮かべた。
「さぁな」
「き、貴様ぁぁ!」
そう叫びながら、宇宙人は触手の様なものを
投げつけてきた。
「お前を先に人質にして西連寺と並べてやるよ!」
「....はぁ」パチンッ
俺はその言葉を聞いて呆れ、指を鳴らした。
すると、投げてきた触手や宇宙人の動きは止まった。
「俺を人質にするなら、まずはこれを破らないとなぁ」
そう言いながら、俺は自分の影から一本の刀を取り出した。
「お前の目的は知らないが、俺の周りの奴らに手を出すなら、
お前を殺す」
そう言って俺は、周りの触手と右腕を斬り裂いた。
そして、俺がもう一度指を鳴らすと斬り裂いた触手と
宇宙人は動き始めた。
触手はボトボト落ち、宇宙人の腕も地面に落ちた。
「ぎゃぁぁぁ!」
宇宙人は叫び声を上げ、地面に倒れた。
すると、宇宙人は光り出し、小さい宇宙人に変わった。
「さっきのも擬態ってわけか」
俺はそう思いながら刀を鞘に納め、触手で宇宙人を縛った。
そして、俺は周りに誰もいないのを確認し、
ポケットに入れていたアナザーウォッチを起動させた。
♪~♪~♪~
「GAIM!」
俺は体育倉庫の壁に手を向け、森の空間に宇宙人を投げた。
森の中に宇宙人が入った瞬間、錆びついたジッパーは空間を閉じた。
「よし、これでいいか」
俺はすぐに変身を解除し、下駄箱の方に戻ろうとした。
その時、偶然テニス部の部室前に西連寺がいるのが目に入った。
「(何やってんだ?)」
そう思い、俺は西連寺に近づき声をかけた。
「西連寺、何してるんだ?」
「あ、影宮君。さっき、佐清先生に部室に来てって
言われたんだけど....佐清先生が来なくて....」
「(....なるほどねぇ。あの宇宙人、ここで西連寺を
襲うつもりだったのか。体育倉庫じゃねぇじゃねぇか)」
俺は昨日の黄蓮が言った事を思い出した。
「(さて、こういう時は....)」
「そういえば、さっき佐清先生が西連寺を見かけたら
用事は済んだって言っておいてくれって言われたぞ」
俺は西連寺に嘘をついた。
「そうなの?」
「あぁ。他の先生がやってくれたみたいだ」
「そうなんだ」
「だから、早く教室に戻ろうぜ」
「そうだね。....そういえば、影宮君は何をしてたの?」
「俺は片付けの手伝いをな」
「そうなんだ。優しいね、影宮君は」
「そうか?」
そんな事を話しながら、俺と西連寺は下駄箱に向かった。
影正
アナザービルドが作った人間の時に使う刀
常に蓮の影の中に装備されており、戦闘時に影に触れる事で
取り出しが可能。
刀にはアナザーシノビが持っていた特殊能力、影操作の力が
込められており影を使った技も使うこともできる。(その力があるため影の中に装備できる)
羽根飾りが付いた腕輪
サリューシュが作った腕輪
指を鳴らす事で周囲の動きを止めることができる。
さらに、止めた対象を自在に動かすこともできる。
ただし、止めた対象の意識までは止められない。
さらに、アナザーウォッチとの併用はできない。
主に人間の姿で戦う時によく使う。