偽りを纏いし転生者とToLOVEるな日々(凍結)   作:アイリエッタ・ゼロス

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女神と休暇と一撃必殺

 宇宙人を処理してから少し経ったある日の日曜日、

 俺は街の方に出ていた。その理由は....

 

「おまたせしました、蓮君」

「久し振りに会うな、サリューシュ」

 サリューシュの休暇に付き合うためだ。

 天界にも休日という概念はあるらしく、サリューシュが

 久し振りに取れた休暇を俺と過ごしたいと言ってきたから

 俺は街に出ていた。

 

「では、行きましょうか」

「あぁ。....そうだサリューシュ」

「何ですか?」

「その服、よく似合ってるぞ」

「....しっかり私の教えも覚えているようですね」ニッコリ

「流石にあれだけ言われたらな....」

「ふふっ。さ、行きましょ」

「了解」

 俺とサリューシュは目的地に向かった。

 

 〜〜〜〜

 水族館

 

「にしても、意外だな」

「何がですか?」

「てっきり植物園とかに行くと思ってたんだが....」

 サリューシュの趣味はガーデニングだったから、てっきり俺は植物が

 多いところに行くと思っていた。

 

「たまに行きたくなるんですよ、水族館」

「そうなのか?」

「えぇ。だって、館内は静かで綺麗じゃないですか」

「まぁ、確かに」

「さ、早く行きますよ〜」

 そう言って、サリューシュは俺の腕を掴んで館内の方に

 引っ張っていった。

 

「お、おい! 痛いから掴むなって!」

 俺は言ったが、サリューシュには聞こえていなかった。

 

 〜〜〜〜

 

「ふむふむ」

「....」

 俺とサリューシュは深海生物のところに来ていた。

 だが、サリューシュは深海生物を見ているのではなく、

 その周りの水草を真剣に見ていた。

 

「....なぁ、サリューシュ」

「何ですか?」

「お前、さっきから水草しか見てないよな?」

「えっ? だって、水族館って水草が沢山あるところですよね?」

「まぁ、そうだな」

「私、水族館は水草を見るところって教えてもらいましたよ」

「誰に」

「お父様です」

「....それ、大嘘だ」

「え....」

 俺の言葉にサリューシュは固まった。

 

「水族館ってのは魚を見るところだ」

「ほ、本当ですか?」

「....何で嘘つかないといけないんだよ」

「わ、私のこれまでは一体....」

 サリューシュはショックを受けた表情になった。

 

「ま、まぁ気づけたから良いじゃねぇか。今日から水族館の

 本当の楽しみ方を知ったら....」

「そうですね!」

 そう言うと、サリューシュの表情は戻り、再び俺の腕を掴み歩き出した。

 

「しっかりエスコートを頼みますよ蓮君!」

「だから腕を掴むなって! それと、エスコートされたいなら

 俺の前に行くな!」

 

 〜〜〜〜

 昼

 

「なるほど、水族館はあのように楽しむんですね」

「あぁ」

 俺とサリューシュは外に出て、サリューシュが作ってきた

 サンドイッチを食べていた。

 

「にしても、やっぱ料理上手いな」

「ふふっ、ありがとうございます」

「それで、次はどこに行く?」

「そうですねぇ....サメでも見に行きますか」

「そうだな....あ、そういえば」

 俺はある事を思い出した。

 

「天界の人達は元気か?」

「えぇ、元気ですよ」

「そうか。なら良かった」

「元気すぎて、ちょっとイラつきますけど....」

 そう言ったサリューシュの気配は黒くなった。

 

「....」

「(怖えよ....)」

 俺は気配に当てられ、何も言えなかった。

 

 

 〜〜〜〜

 

「綺麗ですね〜」

 サリューシュはサメの歯を見てそう言っていた。

 俺も隣でサメを見ていたその時....

 

「影宮?」

 後ろから声をかけられた。

 俺が後ろを見ると、そこには結城とララと西連寺と

 小学生ぐらいの女の子がいた。

 

「あ、蓮だ〜!」

「やっぱりお前だったか」

「影宮君こんにちは」

「結城に西連寺、それにララか。奇遇だな」

「だな。お前も遊びに来てたのか?」

「いや、俺は親戚の付き添いだ」

「親戚?」

「あぁ。おい、サリューシュ」

 俺はサメの歯に釘付けになっているサリューシュを呼んだ。

 

「どうしました?」

 サリューシュはこっちを向くと、四人を見てこう聞いてきた。

 

「貴方達、蓮君のお友達ですか?」

「あ、はい」

「そうですか。蓮君がお世話になってます。従姉妹の

 サリューシュ・ルーラです」

 そう言ってサリューシュは四人に丁寧に頭を下げた。

 

「ご、ご丁寧にどうも。影宮のクラスメイトの結城 リトです」

「ララ・サタリン・デビルークでーす!」

「西連寺 春菜です」

「ゆ、結城 美柑です。リトの妹です」

「そうですか。結城さん、西連寺さん、ララさん、美柑さん。

 蓮君と仲良くしてあげてくださいね。この子、意外と不器用なところがあるから....」

「余計なことは言わんでいい....」

 俺は半分呆れつつ、サリューシュに言った。

 

「ふふっ、ごめんなさい」

「ほら、さっさと次に行くぞ」

 そう言って、次の所に行こうとしたら、

 

「良かったら、一緒に回りませんか?」

 サリューシュは四人にそう聞いていた。

 

「お、おい!」

「いいじゃないですか。それに、普段の蓮君が

 どんな様子か知りたいですし」

「だけどなぁ....あっちの都合もあるだろ」

「俺達は別にいいですよ。なっ?」

「うん!」

「私もいいよ」

「みんなが良いなら私も」

「....だそうですよ」

「(逃げ道がねぇ....)」

「....わかったよ」

 

 

 〜〜〜〜

「へぇ〜、そんな感じなんですね」

「そうですね」

 俺の後ろでは、結城がサリューシュに俺の事を話していた。

 その近くでは、ララと結城の妹が水槽を見ていた。

 そして、肝心の俺はというと....

 

「へぇー、偶然ねぇ....」

「まぁ、私も驚いたけどね....」あはは

 西連寺と話していた。

 西連寺も偶然三人と会い、一緒に水族館に来たらしい。

 

「それにしても、従姉妹さん優しそうな人だね」

「まぁ、見た目通りの人だしな」

「(戦闘時は別だけど....)」

 そう言って話している時....

 

「きゃぁぁぁ!」

 遠くの方から悲鳴が聞こえた。

 

「な、何! 今の悲鳴....」

「....」ちらっ

 俺はサリューシュの方を見た。

 

「....」

 サリューシュは無言で頷いた。

 

「....」はぁ

「(仕方ねぇ)」

「西連寺、様子を見てくるからここにいてくれ」

「あ、危ないよ!」

 西連寺は俺を止めようとしたが....

 

「大丈夫大丈夫、ヤバかったら戻ってくるから」

 そう言って俺は悲鳴の方に向かって走った。

 

 〜〜〜〜

 外

 

 多くの人を避けながら悲鳴の方向に着くと、俺は外にいた。

 そして、そこには水色のライダー、アビスが俺の使い魔のアナザードラグブラッカーと

 戦っていた。

 

「ウゼェんだよ!」

 

「ADVENT」

 

 アビスがアビスバイザーにカードをセットすると、近くの

 鏡からアビスラッシャーとアビスハンマーが現れた。

 二体はブラッカーに向かっていったが、ブラッカーは浮上していき、

 攻撃範囲から離れた。そして、上空から炎の黒弾を放ち始めた。

 黒弾はアビスハンマーに当たり、アビスハンマーは石化していった。

 

「クソッ!」

 アビスはアビスバイザーから衝撃波を放つが、距離が遠すぎて

 途中でかき消えていった。

 

「(これ、ブラッカーだけで終わるな....)」

 そんな呑気なことを考えていたら、上空のブラッカーが俺の方に

 向かって黒弾を放とうとしてきた。

 

「(....お前も戦えってか。はぁ....)」

 俺は仕方なく、腕時計を外しアナザーウォッチに変化させた。

 

 ♪〜♪〜♪〜

「WIZARD!」

 

 俺の頭の上に魔法陣が現れ、それをすり抜けると

 “アナザーウィザード”と化した。

 

『一撃で仕留めるか....』

 俺はベルトの部分に指輪を当てた。

 

「Thunder!」

 

 すると、アビスとアビスラッシャーの上空には黒い雲が現れた。

 そして、俺が手を下に振り降ろすと巨大な黒い雷が二体に落ちた。

 アビスラッシャーは大爆発し、アビスは変身が解除されその場に

 崩れ落ちた。

 

「な、何が....」

 アビスの変身者、釜田は状況を理解できていなかった。

 俺はそんなアビスに近づいた。

 アビスは俺の姿を見ると、恐怖に満ちた表情に変わった。

 

「だ、誰だ!?」

『....転生者、釜田 悠也。お前の人生はここまでだ』

 俺はそう言い、ホルダーからカードを取り、釜田に落とした。

 釜田の体は次第にカードに吸い込まれていった。

 

「な、なんだよこれ! おい、見てないでどうにかしろ!」

 そう叫ぶが、その叫びを俺は無視し、カードに吸い込まれていくのを

 見下ろしていた。

 そして、カードに完全に吸い込まれると、カードは俺の手元に戻ってきた。

 

『任務完了』

 

「Return!」

 

 俺は地形を元に戻すと、変身を解除して五人の元に戻った。

 

 

 

 〜〜〜〜

 

「おーい」

 俺は椅子付近に集まっている五人に声をかけた。

 

「か、影宮!?」

「大丈夫だったの!?」

「おう。かすり傷一つとしてないぜ」

 そう言って俺は腕を見せた。

 

「よ、良かった....」

「お前、心配したぞ....」

「ははは、悪りぃ悪りぃ」

 俺は呑気に笑い、サリューシュに近づいた。

 

「安心してください。記憶の操作はやっておきました」コソッ

「すまん、助かる」コソッ

 俺はそう言って、カードとアビスのデッキケースを渡した。

 

「ご苦労様です」コソッ

 サリューシュはそう言って二つをカバンの中にしまった。

 

「さてと、次はどこに行く?」

 俺は四人に聞いた。

 

「じゃあ、あっちに行こー!」

 そう言ってララは走っていった。

 

「ちょ、おい!」

 結城はララを追いかけていった。

 

「....俺らも行くか」

 そう言って俺達四人も二人を追いかけた。

 

 〜〜〜〜〜

 

「春菜〜、蓮〜また明日!」

「じゃあな」

 俺と西連寺、サリューシュは結城兄妹とララと別れた。

 

「さて、私も帰りますか」

 そう言ってサリューシュも駅の方に行こうとした。

 

「もう帰られるんですか?」

 西連寺はサリューシュにそう聞いた。

 

「えぇ、明日も仕事だから」

「そうですか....」

「次に会った時にもう少し話しましょうね」

「は、はい!」

「(すげぇ仲良くなってんな)」

 俺は後ろから見てそう思った。

 

「では蓮君、また次の休みに」

「おう、じゃあな」

 そう言ってサリューシュは駅の方に歩いて行った。

 

「俺たちも帰るか」

「そうだね」

 俺と西連寺もマンションの方に歩き出した。

 

 

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