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第一種目の障害物走なんだが……これ、見てる人にはつまらなくないだろーか。
何しろ、舞空術で浮かんだら後はゴールに向かってひたすら飛べばいいだけ。
しかも、俺の飛ぶスピードは「筋斗雲」のマッハ1.5よりちょいと遅いぐらい。
大量のロボが襲い掛かってくる第一関門の「ロボ・インフェルノ」も、綱渡りで谷間を渡る第二関門の「ザ・フォール」も、地雷原を走り抜ける第三関門の「怒りのアフガン」もちょいと高度を上げれば、あっという間に、しかも相手の妨害も何もかも無視できる。
実際、スタートの合図から20秒近くでゴール目前である。
多分、見てるほうもつまらないだろうし、俺としてもつまらない。
というわけで、当初の予定にはなかったが派手に妨害させてもらうことにした。
ここで俺は一旦、主審であるミッドナイトに確認を行う。
「ミッドナイトー!! 妨害でコースが派手に壊れるかもしれないけどOKッスか!?」
「言った通りコースさえ守ればなんでもあり!
ただし、アンチヒーロー的な行動はNG!」
「言質取ったぁ!!」
G.F.の封印がとけられた! (ブロントさん語録)
というわけで、俺はさっそく召喚を始めたのだった。
……最近使ってなかったから、ちょいと拗ねてて時間がかかるが……まあ、それでも他の生徒が視界内に入るぐらいなんでちょうど良かった。
「大海嘯! リヴァイアサン!!」
俺の叫びと共に、何かの遠吠えのような音が会場内に響き、空中に大きな水のうねりが現れる。
そのうねりは巨大な水龍、リヴァイアサンへと変化。
リヴァイアサンは地面から巨大な崖を迫り上げつつ空中へと舞い踊り、作られた崖の上へと鎮座する。
そして、リヴァイアサンが崖の上で光を放つと、巨大な水波へと変化し、すでに第三関門へと足を踏み入れたトップ集団へと襲い掛かる。
その後、俺は高笑いしながらゴールへと振り返り、ゆっくりと歩いて観客に手を振りながらスタジアムへと帰ってきた。
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第一種目の結果は、俺の1位は当然として2位は意外にも緑谷だった。
大海嘯の波を、ロボットのパーツ板をうまく使ってサーフィンボードのように乗りこなし、3位の轟が波を凍り付かせている間に追い抜いてそのままゴールしたようだ。
ちなみに4位は爆豪だった。
さて、第二種目である。
第二種目は騎馬戦なんだが……これも舞空術やら残像拳やらで取りまくった。
組んだのは、どうしても上を狙いたいということで緑谷、そしてそこに麗日がくっついてきた。
そのため、トップ層の順位は麗日が一気に3位に上がり、轟と爆豪が一つずつ順位が下がったぐらいである。
後は下位層がちょこちょこ入れかわっただけだ。
見どころ書きどころ、なし!
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相変わらず飯が旨い、というわけで昼休みが終わり、レクリエーション。
大玉ころがしは順当に終わるとして……問題は借り物競争だよ。
何だよガンプラって!! ガンプラを持ってきてる客や生徒なんているかよぉ!!
そういうわけで借り物競争だけはタイムアップで最下位だった、峰田の背脂より見つからなかった。
ちなみに峰田は食堂から調達できてゴール出来たらしい。
さて、そんなこんなで午後からはトーナメント戦だ。
組み合わせの途中で尾白やB組の庄田って生徒が棄権したり、その埋め合わせとしてやっぱりB組の鉄哲と塩崎って生徒が繰り上がったりもしたが、無事に組み合わせも終わる。
初戦の相手は……クラスメイトの芦戸だ。
……言っちゃ悪いが、楽勝なんだよなぁ……いや、ホントに言っちゃ悪いけども。
申し訳ないが……スタートと同時に、気を極限まで抑えた『芳波』で吹き飛ばして一瞬で終わらせた。
次の相手は常闇、影を操る個性。
こっそり習得した『太陽拳』で相手を怯ませた間に、そのまま鉄山靠で相手を吹き飛ばして終わり。
寸止めだったので芳波同様ダメージは大した事はないが、衝撃や風圧までは消されてないのだ。
三回戦目の爆豪。
属性防御にファイガをつけ、爆発攻撃を完封。
んで、サボテンダーの『針ン千本』で針の山を降らせて終わらせた。
終わったころには爆豪がハリネズミかヤマアラシみたいになってたので、場外に引きずり出してから針を抜いて、リジェネで徐々に治るようにして、後は放っておいた。
別に死にゃしないだろ、というか殺したところで死にそうにないので大丈夫ヘーキヘーキ。
さて、決勝戦である。
決勝の相手は轟、当然俺は属性防御にブリザラをつけて相手の氷を無効化する。
轟も轟で、この前の昼飯のときの話を覚えていたのか、俺そのものを攻撃するのではなく、俺の周囲を氷結させる。
瀬呂と戦った時以上に巨大な、スタジアムを夕に越えるほどの氷山だ。
氷山に包まれた俺は、ダメージこそないものの身動きが取れない状態になる。
「流石のお前でも、その大きさなら身動きが取れねぇだろ」
確かに俺自体は、すぐには身動きはとれない。
だが、そんなこたぁ、問題にゃならん!
「地獄の火炎! イフリート!!」
俺の雄叫びとともに、巨大な炎の渦が出現し、その中から褐色肌で筋骨隆々の亜人である『イフリート』が現れる。
現れたイフリートは雄叫びをあげ、炎を纏った巨大な岩石とともに飛び上がる。
そしてそのまま両手を振り下ろし、炎の岩石を会場へと叩き付けた。
もちろん、ただ見ている轟ではない。
逃げたら場外になってしまうので、力を振り絞って氷の防壁を作り出し、身を守ろうとしたが岩石は防壁を突き破り会場に墜落。
そのまま爆発し、轟を観客席付近の壁へと叩き付けた。
「轟くん、場外! よって、織井くんの勝ち!!」
「ッシャオラァ!!」
勝利の雄叫びである。
……割と余裕を持って、優勝しちゃった。
青山君は19位で繰り上がってもギリギリトーナメント戦に出れなかったとかそんな感じです。
あと、今回からオリ主最強タグつけました。
追記
誤字修正しました。三の丸さん、ありがとうございました。