21xx年 5月31日
ベジータのしごきがつらくてペンがまともにもてない(クッソ汚い字)
21xx年 6月1日(代筆 スコール・レオンハート)
集の極端な疲労につき、日記の執筆が困難の為俺が代筆を行う。
先月の15日、集の個性により新たなキャラクター『ベジータ』が出現。
ドラゴンボールシリーズの人気キャラクターであり、作品が世に出て100年以上経つが、その力は数多くいる漫画キャラクターの中でも屈指の力と言えるだろう。
また、原作では2児の父親という事もあり、それなりに子供の扱いにも長けているように思える。
現在、俺とベジータは集の訓練を行っており、俺が剣術担当でベジータが格闘術を担当することになる。
ジャンクションシステムを使用して身体能力を向上させている事もあり、苛烈ともいえる訓練に何とか食らい付いてきている。
ベジータは『重力室さえあればな……』と呟いていたが、ジャンクションシステムを利用しているとは言え、地球人の子供が重力室に入っても大丈夫だろうか?
多少の重力なら、大丈夫かもしれないが……それでも、不安を感じないといえば嘘になる。
しかし、俺は格闘は専門ではない……ここは、ベジータのトレーニングプランを信じるしかないか。
そういえば、集という名前は先輩と同じ名前なので、名前を言う度に先輩の顔がちらついて仕方がない。
だからどうしたというわけではないが……
21xx年 6月6日(代筆 ベジータ)
とりあえず、これからのトレーニングの内容だけ書く。
先ずは身体作りから始めないといけないようだから、これからトレーニングを行う際はG.Fとかいう訳の分からんモンは外しておけ。
地球人は数多くある宇宙の中でも貧弱な種族だ、先ずは基礎の基礎ともいえる、身体作りのトレーニングから始めなくてはならん。
ジャンクションとやらで身体能力を倍化できるようだが、地力が弱かったら多少倍化させた所でどうにもならんからな。
トレーニングのためのトレーニングとは……まったく、情けなくなってくるぜ。
最初は腕立て伏せ、腹筋、背筋、スクワットをそれぞれで連続100回行う事を目標としておく。
シュウがサイヤ人だったら、100回とは言わず500回とさせてたいが、何しろ地球人のガキだからな。
また、日常訓練の際は両手両足に20キロ、体幹部分に30キロの重りをつけさせる。
格闘術の訓練はこれらをこなせてからとする。
21xx年 6月7日(代筆 ベジータ)
ジャンクション無しでは重りが重すぎるとかホザきやがったぞ、クソッタレ!
仕方ないから両手両足は10キロ、身体は20キロで勘弁してやった。
まったく、地球人のガキの脆弱さには頭にくるぜ。
トランクスなら超サイヤ人になっていなくても、500キロの重りは問題ないというのに。(←アンタの息子と一緒にするな byスコール)
21xx年 7月7日
訓練が始まって、色々分かったことがある。
先ず、個性では二人同時に出すことは出来るが、二人をフルタイムで出してたら時間は半々になってしまうこと。
つまり、スコールとベジータを両方出しっぱなしにして置くと、6時間で消えてしまう。
ただし、出せなくなる時間は変わらず12時間である。
どうやら、6時間が2人なので合計12時間……ということらしい。
で、次に分かったこと……というか、以前から分かっても良かったなんだろうが…… どうやら限界以上は出せない。
つまり、24時間出さなかったからと言っても24時間は出せないということだ。
でも、前よりもほんのちょびっと伸びているので、これは鍛えていけば伸ばしていけると思われる。
んで、ここからがまたややこしいんだが……
どうやら、『残り時間さえあれば、連続で出したり引っ込めたりできたり出来る』ようだ。
イメージ的には『一定の金額までは自動で回復するキャッシュカード』みたいに考えればいいだろうか?
そのキャッシュカードから金がなくなるまでは使えるが、決められた金額や残っている口座残高以上は使えないみたいな……そんな感じか?
自分でも書いていてよくわからないが、とにかくそんな感じなのだ。
次は、個性と関係あるのかどうかは分からないが、同年代に比べると身体能力の成長が著しく早い。
前に日記に書かれてた10キロの重りも、今では苦も無く持てるし、トレーニングの目標も問題なくクリアできた。
という訳で、現在はスコール指導の下で剣術を、ベジータ指導の下で格闘を学んでいる。
あと、ベジータが『体の動かし方を覚えたら、気の扱い方も教えてやる』と言ってくれた。
頑張ろう。
あ、そういえばベジータからは『オーラ』をドロー出来た。
原作では必殺技を使えるようになる有能魔法で、ジャンクション用の魔法としても有用だ。
ありがたく使わせてもらおう。
21xx年 7月10日
ある日突然考えた。
なんとなく流れでトレーニングをしているが、何のためにトレーニングをしているのだろう。
そりゃ、俺だってヒーローになりたいから、そのためにトレーニングを行っている。
父や母だって、俺がヒーローになる事には反対はしないだろう。
だけど、心の中で『何故強くなるんだろう』という気持ちがわいてきた。
そんな気持ちもあって、スコールとベジータに『どうして強くなったんだ?』と聞いてみたら……
「元々俺は戦争孤児で、ママ先生という人に引き取られた。 そして、引き取られた先には俺の好きだった人がいて、だから……って、何を言ってるんだ俺は。
いきなり変なこと聞くなよ……わかったよ、わかったからそんなに急かすな。
とにかく、俺は大切な人を護りたいと思ったから力を求めて、身につけた。これでいいか?」
とスコールは言っていた。
「何をほざいてやがる、戦闘民族であるサイヤ人が強さを求めるのは至極当たり前の事だ。
これはサイヤ人の本能と言ってもいい、カカロットの野郎だってそうだからな。
……それでも、強いて言うならブルマ達のためと言ってもいいが……チッ、俺も甘くなったもんだぜ。
ガキにこんなことを聞かれた挙句、ベラベラと喋るとはな」
とベジータは言っていた。
……大事な人を護るため。か。
こんな事を言ってますが、別に両親がヴィランに襲われるとか、そんな事はありません。
少なくとも今のところは。
10/7
現実世界ならともかく、幼児とは言えヒロアカ世界で5kgの重りは軽すぎるかなと思ったので倍に修正。
12/27
出せる時間について追記。
……余計分かりにくくなった気がしないでもない。