東方転霖堂 ~霖之助の前世はサモナーさん!?~   作:騎士シャムネコ

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ツイッターなるものを新たに始めて見ました。
そして愕然とする事実の発見。

呟く事、何もねぇ……悲しいなぁ。


第六十話 「転生香霖の新たな姿」

 ガキンッ!

 

 

『――ッ!』

 

「ほう? 護衛が居たのか」

 

 

 僕がツィツィミトルに放った刃は、唐突に現れた何者かに防がれた。

 ツィツィミトルが随分と無防備に僕の前に現れた事を疑問に思っていたが、どうやら護衛を連れていたからこその行動であったようだ。

 

 まぁそれはそれとして―――

 

 

「流石にそれはバレるよ?」

 

『――ッ!?』

 

 

 その場でクルリと回る様に、背後へ向けて大鎌を振るう。

 後ろから音も無く忍び寄っていた、二人目の護衛に向けて放たれた刃はこれまた上手く防がれてしまったが、衝撃は殺しきれなかったようで、二人目を大きく吹っ飛ばした。

 それと同時に一人目が複数の黒曜石の刃を持つ特殊な剣、能力で判明した名前によると『マカナ』で切り込んで来たが、こちらはマカナの側面を蹴り上げて防ぐ。

 そのまま一人目の首目掛けて大鎌を振るったが、一人目は大きく後ろに跳んでツィツィミトルを守る位置に着き、二人目もまた一人目との短い攻防の間に、ツィツィミトルの近くへと移動していた。

 

 新たに現れた二人はツィツィミトルと同じく同じく仮面を被っており、その表情を窺う事は出来ない。

 一人目はマカナと円形の盾を持った女性で、南米風の民族衣装を纏っている。

 二人目は……何だ、アレ? デフォルメされたネコ科動物の手と言うか、肉球が付いた長物を持ち、虎っぽい見た目の着ぐるみパジャマの様な物を纏っている。いや、ほんとに何だアレ??

 

 見た感じ僕が会った事の無い人物、いや、高い神性を感じる事から両者とも神霊である様だが、意外な事に立香くんは会った事のある相手であるようで、二人の名前を呼びながら驚いていた。

 

「ケツァル・コアトル!? それにジャガーマンまで!!」

 

 『ケツァル・コアトル』、それに『ジャガーマン』と来たか。

 両方ともマヤ・アステカ神話圏の神の名前だったかな? そんな相手にまで会った事があるのか、立香くんは。

 と言うかジャガーマンの姿に関して戸惑った様子が無いが、アレで良いのか? アレで!?

 

 立香くんの顔の広さ? に少々驚きつつ、マヤ・アステカ神話の神という事で心当たりがあった為、能力を使用して二人の情報を閲覧した。

 その結果、二人の正体が判明した。

 

「『白いテスカトリポカ』、それに『黒いテスカトリポカ』か」

 

 

 『白いテスカトリポカ』と『黒いテスカトリポカ』。

 それらは、僕がゲーム時代に『神殺し』の称号を得た際に殺した神々の名前だった。

 閲覧した情報によれば、どうやらこちらの世界の自身と同じ神性を持つ霊基の体で、サーヴァントとして現界しているようだ。

 その在り方は、奇しくも現在のジャンヌと似通っている。こちらの世界のジャガーマンって……

 

 ゴホンッ、まぁその辺りは僕がとやかく言う様な事でも無いから別にいい。だが―――

 

 

「二人だけなのかい? 赤いのと青いのが足りないじゃないか」

 

 

 その点が、僕に取っては不満だった。

 足りない、足りないぞ!

 

『――相も変わらず不遜な事だ。三柱の神を前にして、その様な口を叩くか』

「こっちにも邪神が二人いるしねぇ。それに、テスカトリポカに関して僕は四体セットだと認識しているんだけど?」

 

 僕が『神殺し』の称号を得た際、現れた神々は合計四体だった。

 即ち、『白いテスカトリポカ』、『黒いテスカトリポカ』、『青いテスカトリポカ』、『赤いテスカトリポカ』の四柱である。

 どうせなら四体纏めて出て来てくれた方が嬉しかったんだけどね。

 

 そう考えながら、若干の期待を込めてツィツィミトルたちを見つめたのだが、無情にもツィツィミトルたちは戦意を霧散させてしまった。

 

『まぁ良い。どの道、此度は貴様と戦いに来た訳では無いのだからな』

「はぁ? なら何しに来たって言うんだい?」

『知れた事、宣戦布告である』

 

 そう言うのと、ツィツィミトルたち三人の姿が薄らぎ消えて行く。

 それと同時に地響きが起こり、地下空洞全体が崩れ始めた。

 

 おい! 本当に帰るつもりかよ!

 

 

『覚えておくが良い、不遜なる者よ! 神々を愚弄した罪は重い、我らは必ずやその報いを受けさせる!!』

 

 

 その言葉を最後にツィツィミトルたちは完全に姿を消す。

 それに連動するように、地下空洞の天井が崩壊が加速し出した。

 あいつら、逃げやがったな? 折角来たんならもう少し戦っていけよ!

 

 そんな不満が僕の中で渦巻いていたが、立香くんも居る手前、流石に口にする事は無い。

 それよりも、早く脱出しないとだね。僕やジャンヌ、邪神たちはともかく、ただの人間である立香くんが崩落に巻き込まれたら普通に死んでしまうからね。

 

「おっと、不味いな。ジャンヌ! 立香くんを連れてこっちへ!」

「判りました!」

 

 馬上のジャンヌが僕の言葉に応えながら、片腕で立香くんを抱えてやって来る。ちなみにクトゥグアとハスターは立香くんにくっ付いてそのままやって来た。

 ジャンヌが来たことを確認した僕は、早速呪文を発動させる用意をした。

 今から走って脱出するのは無理だが、幸い僕には転移呪文がある。このままさっさと全員で、洞窟の外へ脱出するとしよう。

 

「霖之助さん! 彼女たちは一体!?」

「話は後だ! 直ぐに脱出するよ!」

 

 ジャンヌに抱えられた立香くんは、女神たちの圧力から解放されて喋れるようになった為か、色々聞きたそうにしていたが、今は脱出を優先させて貰うとしよう。

 予感だが、これは単なる崩落では無く、もっと強大な何かが迫っている。

 それを感じて楽しくなっている辺り、僕って本当にどうしようもないなぁと思わなくもなかった。

 

(テレポート!)

 

 

 

 洞窟から脱出すると、轟音と共に丁度僕等が居た地下空洞の直上へと拳を振り下ろしている巨大な人型の何かの姿を確認した。

 こう暗いと良く見えないな。

 暗視呪文の『ノクトビジョン』を使っても良いが、ここはついでにダメージも入るこの呪文を使っておこう。

 

(ホワイトナイツ!)

 

 『ホワイトナイツ』。これは昼夜を変化させ、強制的に広範囲を昼へと変えるという光魔法の呪文である。

 また、おまけみたいなものだが、範囲内に継続してダメージを与えるという効果も持っている。

 

 呪文の効果は直ぐに表れ、特異点内全域が太陽の無い青空という不自然な状態となる。

 そんな中、先ほどまではよく見えなかった巨大な何か、いや、何かたちが姿を現した。

 

「――また懐かしい連中が出て来たな、懐かし過ぎて笑えて来るよ」

「楽しそうですね、霖之助さん」

「まぁね、否定はしない」

「とんでもなく大きいのが四体も居ますけど、奴らを知っているんですか……?」

「あぁ、知っているよ。何度も戦った相手だからね。『ガイア』、『プルシャ』、『ユミル』、『ダイダラボッチ』。大地の巨神たちだ」

 

 正確には、その写身たちである様だが、まぁ些末な違いである。

 ゲーム時代に幾度となく戦った、文字通り天を突かんばかりの巨体を持つ神々の写身。

 それぞれ異なる特性を持ち、厄介な存在ではあるが、今更負けるような相手では無い。

 だが、奴らは巨体である分攻撃範囲が広く、倒すのに時間をかけると立香くんが被弾する可能性もある。

 

 さっさと片付けるとしよう。

 丁度良いから、アレをやってみるか。

 

「ジャンヌ。クトゥグアとハスターと一緒に奴らを蹴散らして来るから、その間立香くんを頼んだよ」

「承知しました。けど、大丈夫ですか? 流石にあなたでも巨神四体は倒すのに時間がかかると思いますが……」

「なに、丁度お誂え向きの新技があるから、奴らで試してくるとするよ。立香くん、あの女神たちに関しては戻って来てから説明するから、少し待っててくれるかい?」

「はい。オレの事は気にしなくて大丈夫です。それより、奴らを倒しに行くならせめてこれを」

 

 そう言うと、立香くんは僕へ向けて何らかの術を発動させた。

 ふむ、どうやら一時的に能力を強化するタイプのものみたいだね。

 

「『瞬間強化』って言うんです。気休めかも知れませんけど」

「いや、ありがたいよ。どうやらその服が術の発動を請け負っているようだね。ふむ、興味深い……」

『主よ。考察は後にされた方が』

『早くしないと折角の強化が終わっちゃうよぉ~』

「おっと、そうだね。それじゃあ行って来るよ二人共」

「ご武運を、キース」

「お気をつけて、霖之助さん」

「ああ、任せてくれ」

 

 

 手を上げて二人に応えながら、僕はアイテムボックス内からケラウノスを召喚しつつ、自身の体を白銀竜のものへと変化させた。

 そこから更に、クトゥグアとハスター、ケラウノスを僕自身の肉体に憑依、あるいは同化させる。

 

 すると、白銀竜の姿に変化が起こった。

 白銀竜の姿は、名前の通り白銀の体色をし、三対六枚の翼を持つアポカリプスドラゴンと言った感じなのだが、二体の邪神とケラウノスを取り込んだことで六枚の翼と頭部の湾曲した二本の角が大きく形を変えた。

 翼は皮膜を失い、複数の翼爪を折り畳んだかのような形、『翼脚』とでも呼ぶべき物となり、炎と風の邪神を取り込んだ影響かジェットエンジンの様な高音と共に超高温のエネルギーを吐き出している。

 そして頭部の二本の角は形を失って一つとなり、巨大化したケラウノスがそのまま生えたかのような一本角となった。

 

 これこそが、いつか宇宙空間を飛翔して他の天体に行く事を夢見て産み出した新形態。

 

 

 『白銀竜 星間飛翔形態』である。

 

 

 ケラウノスの放つ雷電を全身に帯電させながら、僕は迫る巨神の写身たちを睨み付けた。

 

 

『――一瞬で終わらせよう。写身如きが立ち塞がるな!』

 

 

 宣言と同時に翼脚から超高温のエネルギーを噴出させ、刹那にも満たない間にトップスピードとなる。

 そして、それで終わりだった。

 

 傍から見れば、転移したかのような一瞬の移動で僕は巨神たちの背後に再出現し、数瞬遅れて巨神たちは雷を撒き散らしながら爆散した!




 『天翔ける銀光、白き狂星』
 ランク:EX 種別:対星宝具
 バルファルク。
 森近霖之助のもう一つの姿、白銀竜の超高速飛翔形態。
 星間航行を前提とするこの姿は、クトゥグアとハスターを取り込む事で炎と風の権能を推進力としており、光速さえ突破した超スピードで、星々の宙を翔け抜ける。
 本来の種別は己自身を対象とする『対人宝具』だが、ケラウノスを取り込んだことで小惑星程度は易々と破壊出来る為『対星宝具』となっている。(と言うか、惑星も普通に破壊出来る)


イメージとしては、翼脚が六枚になり、頭部から『竜狩りの剣槍』の穂先を生やした『天彗龍 バルファルク』って感じですかね?

ドラゴンの状態でより早く飛ぶ方法を考えた時、羽ばたくのではなくジェット噴射で飛行するイメージが浮かんで、これってバルファルクじゃん! と言う結論に達してこの姿になりましたw

最初にあったジェット噴射での飛翔のイメージは、バルファルクでは無く『ソウルイーター』の『死神様』だったんですけど、共感してくれる人って居るんですかねぇ?
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