ヤンデレゲットだぜ!   作:デンジャラスzombie

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修羅場のくせに今回は比較的マイルド。徐々に強くしていこう!

この小説ってちゃんとヤンデレになってますか?自分じゃヤンデレ感あんまり感じなくて……

奥さん、ポケモン小説の癖にバトル適当な小説があるらしいっすぜ!


VS修羅場(お試し版)

「と言う事でメガヤンマのメガちゃんが新規加入しました」

 

 治療を終え完全復帰したユキちゃんにカブトはメガちゃんの新規加入を伝える。念の為メガちゃんとユキちゃんが戦闘になっても問題ない場所へと移動してある。

 

『…………どういう事? 貴方には私がいれば十分でしょう? 他の女の力なんて頼る必要は無いわ。私だけが貴方を本当に守れるのよ』

 

「んー、ユキちゃんの一人で頂点に立ちたい気持ちは分かりますが、間違いなくメガちゃんは貴重な戦力になります。あれほど強いユキちゃん相手にタイプ相性をものともしない戦いを出来る以上メンバーに加えたいです」

 

 この期に及んでまだ頓珍漢な事を言うカブト。しかし流石の彼も場の雰囲気が悪くなっている事には気付いている様で警戒態勢を怠らない。

 

『……私じゃ……私じゃ不満だって言うの! カブト、貴方は私よりそんな女の方を選ぶの! 許さないわ! なら、多少強引な手を使ってでも貴方を私の『物』にする!』

 

 怒り狂ったユキちゃんを中心に四方八方へと鋭い冷気が迸る。冷気に当てられた植物は皆一様に凍り付きその生命活動を停止させる。これをただの人間が受ければ間違いなく即死するだろう。……ただの人間であれば。だが生憎とカブトはただの人間では無い。伝説の超マサラ人だ。この程度の冷気、訳もない。

 

『カブト、やっぱりあの女は危険だ。下がっていてくれ。ボクが排除しよう』

 

 カブトの腰につけられたボールから勝手に出てきて臨戦態勢に入るメガちゃん。彼女はかつてユキちゃんに勝利した実績がある。戦いを行えば必ずや今回も勝利を手にするだろう。

 

「いえ、下がっていて下さい。これは僕とユキちゃんの問題です」

 

 だがそこで得られた勝利に意味はない。むしろヤンデレが悪化するだけに終わる。まず間違い無くカブトはそこまで考えていないが、ここでメガちゃんに任せる事がバッドエンドルート真っしぐらな事は生存本能的に理解したのだろう。

 

 拳は握らず、吹きあれる吹雪の中心にいるユキちゃんの元へと足を進める。凄まじい速度で射出される『こおりのつぶて』をその人間離れした動体視力で回避したり打ち落しながら一歩一歩ユキちゃんの元へ歩みを進める。

 

『まだ未完成だけど『絶対零度』ならカブトもきっと溶かしきれずに氷像になってくれるはず。わざわざ私に近づいて来たのは貴方も氷漬けになる事を望んでいるからかしら? 安心して、私は凍りついた貴方をずっと愛してお世話し続ける事が出来るわ』

 

「僕が望むのはユキちゃん達とのこれからの生活です。確かに僕がメガちゃんを仲間にした事でユキちゃんの『頂点に立つのはただ一人計画』を邪魔した事になるのは分かっています。ですが、本当に頂点を目指すなら仲間を増やすことはどうしても必要になって来ます。お願いします。妥協して下さい」

 

 深々とユキちゃんの前で頭を下げるカブト。その足はユキちゃんの放つ『絶対零度』擬きによって凍り付き始めていた。もはやこの場から逃げ出す事は叶わない。

 

『……そんなに頼んでもダメよ! 貴方には沢山の人やポケモンがいる! けど私にはもう貴方しか居ないの! 貴方を失いたくない! 貴方に捨てられたくない! 他の女がいたら貴方はそっちに目移りするじゃない! 貴方が他の女と接触し続けると私に対する興味はいずれなくなる。そんな事になったら私はまた一人ぼっちよ!』

 

 ユキちゃんは自身の秘めたる内面を吐露し始める。親を失い一人になったからこそ孤独を嫌い、暖かさを得たからこそそれを失う事を拒否する。他の物に取られない様に自分の物だと印をつける事に拘り、他の物に靡かない様に氷に閉じ込める事に固執する。

 他者に対する高い攻撃性は失う事に怯え恐る臆病な内心の裏返し。いくら表面を氷の様にクールに取り繕っても隠しきれない程の恐怖心。

 ただし、凍っている姿を美しいと感じるのは本人の趣味。

 その全てとは言えないが、この事に関しては勘違いなくカブトも大体理解出来た。

 

「大丈夫です。僕がユキちゃんを捨てる事なんて決して有り得ない。なんて言ったって君は僕にとっての一番なんだから」

 

『そんな事言ったって信用出来ない! 必ず戻るって言ったパパもママも結局死んじゃったのよ! 貴方だって私からいつか離れてしまう! そうに違いないわ!』

 

「違う! 僕はユキちゃんから離れない! 頼まれたって離れてやらない! 君が一番なんだ! ナンバーワンだ! 何の証拠も出してやらないけど君を一番大切に思っている!」

 

『なら氷漬けで私のそばにいてよ! そうじゃなきゃ貴方の事を信用出来ない!』

 

「氷漬けにはならないですけどずっとこれで生活するなら良いですか⁉︎」

 

 もうここまで来ればカブトも自棄っぱち。自身の手が凍り付くのも気にせずユキちゃんを俗に言うお姫様抱っこの形で抱き抱える。本当に何をしているんだこいつ……

 

『え⁉︎ちょ、やめなさい! 恥ずかしいからやめて!』

 

 顔を赤くしながらペシペシとその色の白い細腕でカブトの顔を叩くユキちゃん。

 

「ダメです。ユキちゃんが分かってくれるまでずっとこうしてます。ユキちゃんは僕の一番大切な家族です。ですので他のポケモンがメンバーに新規加入してもその位置は決して変わりません」

 

『わかった、わかったから下ろして! 許すから! せめてカブトがポケモンマスターになるまでは他のポケモンを使う事も許すから! だからこの格好はもうやめて!』

 

 ユキちゃんはジタバタと腕の中でもがいている。カブトは他のポケモンを使っても良い許可が出た事を理解するとユキちゃんをその場に下ろした。

 顔を赤くしてカブトを睨むユキちゃん。何か、こう、勢いで有耶無耶にされた感が残りまだスッキリとしていない模様。

 

『貴方がポケモンマスターになるまでは他のポケモンを使う事も認めるわ。けど、もし私以外の物に現を抜かす様であれば…………』

 

「分かってますよ。けど意外ですね。ユキちゃんこんなに寂しがり屋な面を持っていたとは思いもよりませんでした」

 

 寂しがり屋の一言で済ませるあたりこいつは今までの話をあまり理解できていないと分かってしまう。まだカブトの中ではラオウ系ユキちゃんなのだろう。

 

 突然、ユキちゃんを地面に下ろしてぼんやりと突っ立っていたカブトの手首に霜が纏わり付き手錠の形を取る。

 

『私が貴方を信頼する為に貴方にはこれをつけて貰うわ』

 

 それとほぼ同じタイミングでカブトの手首を拘束する氷の手錠と同じ物がユキちゃんの手にも形成された。ちょうどカブトとユキちゃんでお揃いの形になる。

 

「お揃いなのは嬉しいけど風呂で溶けちゃわ無いですかねこれ?」

 

『問題無いわ。その腕輪は常に分解と凝固を繰り返しているから伝説のポケモンの炎でも無ければ溶けることは無いのよ。さらにそれは貴方が他の女に対して特別な感情を抱いた時、もしくは邪な気持ちを持つ女が貴方に触れようとした時に反応して貴方の体を瞬時に凍りつかせる機能もあるわ』

 

 圧倒的ハイスペックを無駄に使っている感が半端無い腕輪、もとい浮気絶対許さない手錠をプレゼントされたカブトは特に何も気にする事なくカッコいい腕輪をプレゼントされたと思い込み素直に喜びをユキちゃんに伝えた。

 

 カブトの頭の中はグランデシアの花畑である。

 

『(……成る程、分かったよ! つまりあのユキメノコを排除すればボクが一番になれる、そういう事なんだねカブト!)』

 

 折角イイハナシダナー的に終わりそうだった話に水を差すメガちゃん。やっぱ緑のヒロインはダメだな。

 

 

 

 なんやかんやで修羅場を乗り切ったカブト。チームが一致団結した今がチャンスとばかりにハクタイシティのジム戦へと挑みかかる。予め予約はしておいたので万事抜かりは無い。

 ジムトレーナーさん達を軽く蹴散らして、いよいよジムリーダーとの戦いへと移るカブト。ハクタイシティのジムは草タイプをメインに使う。その為メガちゃんで戦うとタイプ相性上は圧倒的優位が得られる。しかし相手はジムリーダー、その程度の優位は蹴散らして勝利を奪い取られかねない。故に決して油断できないのだ。

 

 今回カブトは今回が初めてのジム戦となる為、ジムバッジを持っていない。ジムリーダーは持っているジムバッジの数で使うポケモンを変更する事が協会によって定められている。つまりジムバッジ0個ならば最もポケモンのレベルが低い状態で相手をしてくれるだろう。

 

 メガちゃんはタイプ相性で不利なユキちゃんを寄せ付けない程の手練れ。足を引っ張ら無い様にしなければ、とカブトは気合を入れるため自身の両頬を軽く叩いた。

 

 

 

 

 ナタネによるバトル開始宣言とと共に、ジムバッジをかけたバトルの火蓋が切って落とされた。

 

 

 

 

 

 メガちゃんは、ナタネのチェリンボが放つ『タネばくだん』に紛れて射出される『やどりぎのタネ』を『かげぶんしん』と『みきり』を併用して回避する。もし一度でも攻撃に当たると、寄生木に絡み付かれてメガちゃんの強みである速度が封じられ最悪制空権すら失う事になっていただろう。

 どちらが先に音を上げるかの戦い。先にスタミナの切れたチェリンボの『タネばくだん』が途切れた一瞬の隙をつき、メガちゃんの『エアスラッシュ』がチェリンボの柔らかな体を引き裂いた。

 

 続く二回戦、メガちゃんは『かそく』の素早さを維持したまま、次の相手であるナエトルへと向かい合う。ナエトルは先程のチェリンボとは異なり、『からにこもる』と『リフレクター』による防御を主軸に置いた戦いを始めた。本来ならその鉄壁の防御を切り崩すのに手こずるであろう相手。しかし、今回は相手が悪かった。メガちゃんの持つ性質である、外皮を無視した内臓への衝撃波攻撃。ジム戦前に行われたコミュニケーションで『ソニックブーム』と名付けられたその技はナエトルの鉄壁の防御を貫通して、カブト達に勝利を齎した。

 

 最終戦、ジムリーダーナタネの繰り出した最後のポケモンはロズレイド。カブトは、ロズレイドの繰り出した『しびれごな』を『ふきとばし』で弾き返す指示をするもそれは罠。『しびれごな』を吹き飛ばしたことでメガちゃんの視界を奪い、僅かに出来た死角から『パワーウィップ』でメガちゃんを拘束する。ジムの床、壁へと叩きつけられた事で、元より防御力の薄いメガちゃんは戦闘不能状態へと陥ってしまった。

 

 ここで満を辞して登場するのが我らがユキちゃん。カブトに手錠をつける事が出来てご機嫌な彼女を止められる者はもういない。ロズレイドが最後の抵抗として放った『シャドーボール』を『シャドーボール』で真っ向から粉砕し、愛の力で手に入れた新技『サイコキネシス』でロズレイドを意趣返しに四方八方に叩きつけて勝利を収めた。

 

 こうしてカブト達は無事に第一のジムをクリアする事に成功したのだった。

 




カブト
ハイスペック手錠をつけられたが特に関係無かったぜ!

ユキちゃん
なんかちょっと病みが消えたみたいな雰囲気出してるけどそんな事ないから(断言)

メガちゃん
今日も今日とてジェノサイド!

ジムリーダーのナタネさん
セリフが一切無い可愛そうな人。ジム戦はこんな感じでカットされる。サクサクプレイとはこの為に……


次回予告!一斉カットされるジム戦!男には興味ねぇ!なんか知らんうちに増える手持ちとヤンデレ!

多分次のヤンデレポケモンは安直だから簡単にわかるかな?

『増えるヤンデレ、減るジム戦』

みんなもヤンデレゲットじゃぞ〜!
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