フランちゃん可愛いよ可愛い
フランちゃんくらいの見た目年齢が好きな人はアリス・コンプレックス、通称アリコンって言うらしいです。
主人公はアリコン……?
「……はい?」
いきなり何を言いだすのだこのお嬢様は。
「聞こえなかったのかしら?じゃあもう一回言うわ」
「貴女、私達の家族になりなさい。命令よ」
「……はぁ……」
「でも、タダで迎え入れるなんて言って無いわ」
「貴女には一つ、ミッションをこなしてもらう」
「それは一つ。私の妹、フランと
スール。確か、母と姉が好きだった漫画に出てくる制度の名前。母と姉はロザリオごっこするくらいに熱狂的なファンだったな……。
もう“幻想入り”しているのだろうか。
「スール、なんか知ってる、ような、気が……」
「知ってるなら手っ取り早いわ。フランにコレを渡して、貴女自身のことを『お姉さま』と呼ぶように言って来なさい」
「はい……。……これは……腕輪?」
今つけてる指輪と似て非なる金の腕輪。骨組みのような部分が、側面で紋様を描いている。側面の中央……中央?には、紅い宝珠が埋め込まれている。
「これを、フランさんに」
「そうよ。咲夜、連れて行ってあげて」
「承知いたしましたあ。さぁ、こちらへ」
サクヤさんに案内されるまま、廊下を歩き、階段を降りていく。
「この階段をまっすぐ降りた先に、妹様の部屋があるわ。死なないようにね」
サクヤさんが不穏なことを言ったが、まぁ……指輪もつけてるし、大丈夫だろう。
コンコンコン
「失礼します」
「咲夜?……違う?」
「はじめまして、お嬢様。私は夜桜円香でございます」
少し違和感のある敬語で挨拶する。
「貴女は人間?」
「そう……ですね、人間です」
「へー……咲夜と赤いのと黒いの以外では初めて見たわ……」
「わたしはフランドール・スカーレット。生まれてからほとんど、この家の中で過ごしてるの」
「まどか、だっけ。貴女はどうしてここに来たの?」
「お嬢様の姉に近い存在になるため、でしょうか」
「どう言うこと?お姉様になるの?」
「そうです。……左腕を出してください」
「ん」
フランドールに腕輪をつけてやる。
「なあに、これ……」
「今日から私とお嬢様は姉妹のように生活します。それは、姉妹の証ですわ」
「ふーん……姉妹なら、わたしのことフランって呼んでよ。わたしはお姉さまって呼ぶから」
えぇぇぇぇぇ!?言わなくても勝手に呼んでくれるってどう言うイベント?
「……お姉さまって呼ばれるの、嫌だ?」
「いいえ、全く」
むしろご褒美です。
「お姉さま、もう丁寧に言わなくていいよ」
更に敬語抜きって……フランは神様か?いや、レミリアの妹なら、吸血鬼なんだろうけど。
吸血鬼……。レミリアお嬢様には、蝙蝠の翼があった。フランには、枝のような腱から七色に輝く宝石が生えていた。翼と言うよりも、羽と呼んだ方が正しく感じるような翼。
「お姉さま、どこに行くの?わたしも連れて行って」
「うん、一緒に行こっか」
……ハッ、フランに気をとられて意識が『円香』に行ってしまっていた。精神は『真』でありたい。……あっ、それだと前にやったことと矛盾するか……ま、いいや。
「サクヤさん、待っててくれたんだ」
「ええ、流石に置いて帰るようなことはしませんわ」
サクヤさんの視線は、完全にフランの腕輪に行っていた。綺麗だと感じたか、それとも……。
玉座の間に戻って。
「お疲れ様。……フラン、久しぶりね」
「お姉様が会いに来ないからでしょ……ケチ」
「まっ、少しイラッとくる発言も、今日くらいはいっか」
「さあ、もうそろそろ食事の時間よ」
食事の前に。
「全員揃ったから、改めて自己紹介をしましょう」
霊夢はもう帰ったのか……?
「私は紅美鈴、この紅魔館の門番を務めています」
名前や容姿的に中国人か?中国語は前に授業で習ったことがある。めいりんだと美鈴だな。
美鈴は私の右斜め前に座っている。
「私はパチュリー・ノーレッジ、ここの図書館の司書的な立場にいるわ」
司書的な立場……?パチュリーは私のちょうど向かいに座っている。
「私は小悪魔です。こぁとお呼びください」
小悪魔って種族名じゃないのか……?
小悪魔は私の右隣りに座っている。
「私は十六夜咲夜。紅魔館のメイド長をしています。夜に咲くで『咲夜』になります。以後お見知りおきを」
サクヤさんは咲夜さんなのか……。咲夜さんは私の左斜め前に座っている。
「わたしはフランドール・スカーレット。地下でもやったから、その他のことはわかるよね」
フランは私の左隣に座っている。
「私は誇り高き吸血鬼にして紅魔館の主、レミリア・スカーレットよ。外来人、敬称も敬語は要らないからね」
レミリアは咲夜とフランの間に、みんなからして横向きに座っている。
「はい。……私は夜桜円香、外の世界から来た外来人です。よろしくお願いします」
「敬語はいらないって言ったじゃない」
「いやぁ……まぁ……」
「まあいいわ!冷めてしまうから、早く食べましょう!いただきます」
その後、食べながら紅魔館について聞いた。まず、館中に妖精メイドと言うメイドがいると言うこと。これは何回か見たからわかる。
美鈴が寝てたら、容赦なく起こせとか。美鈴は「酷いですよー……咲夜さん……」と言っていた。
紅魔館は賑やかそうで何よりだ。ここでなら、退屈と言うものはないだろう。
─続く─
明日は紅魔館の日常編。円香の衣装が変わります。