問題児だらけの駐屯地が召喚されたようです(絶望)   作:CARUR

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第百三話「親として」

クワ・トイネ共和国  駐屯地 (中央歴1641年12月25日)

 

 白良率いる駐屯地では、あるイベントが起きていた。それは白良の妻である雷子の出産日が近づいていたため、白良は滅茶糞焦っており、仕事を放り出して駐屯地内病院の個室で雷子と話していた。

 

白良「大丈夫か・・・?」

雷子「う~んさっきから痛みが少し・・・。」

白良「何事もなければいいんだがなぁ」

 

白良はかなり緊張した顔をしており、雷子はそんな白良をなだめる。

雷子「あなたったら・・・少しは落ち着いたら?」

白良「しかしだなぁ・・・万が一のことがあったら・・・」

雷子「私を誰だと思ってるのですか?お産なんかでくたばるもんですか!」

 

 そんな時、病室の扉が開き、軍医長である草鹿3等陸佐と駐屯地娘の三宿が現れる。雷子の様子を心配しすぎる白良を落ち着かせるためやってきたのだろう。彼らは説明するが、それでも白良は不安なままだ。その後結局想定した出産予定日を過ぎ、出産予定日を過ぎて翌日に陣痛が起き始めた。この時白良は仕事しており、草鹿は白良に早く病院に来るよう連絡する。

 

白良「雷子!大丈夫か!?」

 

 部屋に入ってくるなり、白良は焦りながらも雷子に声をかける。雷子は息を切らしながら返事をする。

 

雷子「あ・・・あなた・・」

白良「安心しろ!俺がついてるからな!ほら、手を握ってやるぞ!」

白良は雷子の手を握りながら励ます。そして予定時間から2時間が経つと本格的に破水し始め、彼女は分娩室へ運ばれる。そしてそこから40分後、雷子の出産が執り行われ、女の子が生まれた。

白良「おおっ!!生まれたか!」

三宿「おめでとうございます!元気な女の子ですよ!」

白良「ああ・・・よかった・・・。」

雷子「はぁ・・はぁ・・・やっぱり武器娘だから私に似すぎね・・・。ふふ・・・」

 

 産まれた子供はほとんど雷子に似ており、しいて言うなら目元は白良に似ている。白良は生まれた娘に雷子が考えた榴香と名付ける。そして翌日白良は再び病院に訪れ、榴香の様子を見る。ガラス越しで保育ベットにいる榴香の可愛さに白良は鼻の下を伸ばし、親バカ丸出しになっている。

 

白良「おお・・・可愛いなあ・・・。」

三宿「司令官、そろそろ仕事に戻ったほうがいいのでは?」

白良「いや見てないと落ち着かないんだよ・・・!もし急に死んだらとか考えると・・・!」

 

 そしてしばらく冬川がやってくる。

 

冬川「まったく・・・俺も初めて父親になった時もあるが・・・。白良!お前は心配しすぎだ!」

白良「だって心配じゃないか!こんなに可愛いんだから・・・」

冬川「はぁ・・・お前の親バカさは治らないな・・・。」

白良に呆れる冬川。しかしそんな時、榴香が泣き出す。

白良「おおっ!どうした榴香!?」

三宿「あらあら~、お腹が空いたのかな?」

 

 すると榴香は雷子のいる病室に移り、母親の母乳を飲ませてもらう。

 

榴香「ちゅうちゅう」

雷子「よしよし、たくさん飲んでね・・・」

 

 榴香は母の母乳をたくさん飲み、白良はその光景に心を奪われる。この性欲激強司令官は子供が生まれる前なら「雷子の母乳!?いっぱい吸っちゃうバブーwww」とかほざいてそうだが、今は立派な父親である。そして雷子から子供を抱いてもよい許可を貰い、榴香を抱く。

 

白良「おお・・・これが俺の子供か・・・。父親になったんだなぁ・・・!」

榴香「んぶ・・・・。」

白良「可愛すぎるぅ・・・・・!お前の名前は榴香だぞ!ザクロのように元気にはじける子になれよ!」

榴香「あ~う。」

 

 白良は榴香をあやすと、なにかしらのゲージが溜まったのか上機嫌で帰り、そして仕事を高速で終わらせその上溜まっていた外交処理をやった。が、ゲージが無くなった途端・・!福本作品特有の発狂タイムが始まった。

 

白良「榴香~榴香~!俺の可愛い娘よ~!」

 

ロウリア合衆国の外交官「えっ!?どうしたんですか!?」

 

白良「なんでだよぉぉぉ!なんで娘と触れ合えないんだよおぉぉ!!」

ロウリア合衆国外交官「あ、あの~・・・」

白良「榴香と遊びたい!榴香と一緒に寝たい!榴香を抱っこしたいんだよぉぉぉ!なぜに!?なんで娘と触れ合えないんだよおぉぉ!俺の可愛い榴香を愛でさせろぉぉ!!なんでなんだよぉぉぉ!!仕事より娘だろおぉぉ!!」

ロウリア合衆国外交官「わ、私はこれで・・・」

 

 白良はカイジの如く床を這いずり回り、ロウリア合衆国の外交官をドン引きさせる。こんな調子なため冬川もどんどん兵頭会長の顔になっていき・・・。

 

冬川「制裁!!」

白良「悔しい!」

悔しい!

白良「悔しい!悔しい!悔しい!」

冬川「制裁!!」

白良「ぐぬぬ・・・!でも!これでいい!」

 

 

 

 と、まあこんな調子で発狂しまくっており、さすがに雷子も白良を叱る。とまぁこんな感じだが白良はゲージが溜まると仕事を滅茶苦茶こなすようになり、外交も成果を出しまくっているため、部下からは好評である。

 そして、翌年雷子の後に駐屯地娘の春日井が出産したのだ、どうやら駐屯地娘ならぬ駐屯地男子と呼ばれる滅多に産まれない男子で、しかも生まれた子は案の定春日井そっくりであり結婚相手の笹川優斗一等陸士に似てる要素はほぼほぼない。

 

春日井「あたいそっくりすぎてお前に似てないなwww」

「そら陸娘が母親なんだからそうなるだろう」

春日井「余計なお世話だよww」

ビシーン!!

 

 春日井のフルパワー照れ隠し突っ込みでまた背中に赤い手形の痕がつく。一方1歳になったサンレアの娘のサニャスはというと・・・。徐々に喋れるようになり、かなり賢くなっている。

 

サンレア「サニャスちゃ~ん絵本を読みましょうねぇ~」

サニャス「や!こっち!こっち!」

サンレア「サニャスちゃ~ん!もう仕方ないわねぇ~!」

サニャスはサンレアのスカートの裾を引っ張る。どうやら絵本を読むよりも自走砲と自走高射砲の描かれたポスターを読み聞かせろと言っているようだ。サンレアはサニャスの希望通りにポスターを朗読する。

 

サンレア「陸上自衛隊に配備されてる99式155㎜自走榴弾砲・・・。87式自走高射砲・・・。」

サニャス「ママがいないよ?どうちて?」

サンレア「これはちょっと古いポスターだからねぇ~。それにママはね特別な陸娘だから一人しかいないのよ。」

サニャス「ママしゅごーい!」

 

 サンレアの話を聞いたサニャスは目を輝かせてサンレアを褒める。そんな時、父親のサディスが帰ってきたのだ。早速サニャスはサディスに飛びつく。彼は娘を抱えると高い高いをしてサニャスは喜ぶ。

 

サディス「ただいまー!」

サンレア「お帰りサディスさん。そろそろ強くなりました?」

サディス「そうだな・・。少なくても射撃訓練でも百発百中は取れるようになったぞ」

サンレア「凄いじゃないですか!」

サディス「まあ、白兵戦訓練もかなりの物だがな。」

 

 そう話すとサディスは冷蔵庫から飲み物を出し、そのまま今日あったことをサンレアとサニャスに話す。彼の訓練内容はグランド5周(ただし20㎏の荷物が入ったリュックを持ちながら)、模擬白兵戦、戦術座学、射撃訓練、サバイバル訓練などもこなしている。

 

サディス「しかし・・・お前には育児を押し付けてごめんな・・・。」

サンレア「ううん・・・。そこまで大変じゃないですよ♪それに休日だけでもサニャスちゃんが遊んでくれるだけで満足ですよ♪」

サディス「そうか・・・。それならいいんだが・・・。・・・よし!今日の夕飯は俺が作る!洗い物も俺がやる!」

サンレア「あ、ありがとうございます!」

 

 サディスの好意に甘え、その日は夕食はサディスが作り、洗い物は彼がやった。作った料理はパーパルディアの名物料理のバークスという穀物をふかし、肉と野菜を入れたシチューみたいな料理だ。

 

サディス「よしできた!さあ食べるぞ!」

サンレア「それじゃあいただきま~す」

サニャス「いたーきまーしゅ!」

 

 その日の夜は家族団欒を楽しみ、そのあと一家全員で風呂に入り、川の字で眠る。

 

サンレア「サニャスちゃん寝ちゃったわね・・・。」

サディス「ああ・・・。でもこの子を笑顔を奪うような世界にはなってほしくはないな・・・。」

サンレア「・・・・うん。この子は戦争で産まれた私の子供。この子が戦争とは無縁の世界で、幸せに過ごせるようにしてあげないとね・・・。」

 

 サニャスは、サンレアが旧パーパルディア皇国のレミールに捕らわれ数ヶ月にわたって凌辱されその時に妊娠した子供であり、父親は未だ不明だ。サンレアは彼女の寝顔を見ながらこの幸せを嚙み締める。

 一方その頃、白良夫妻はというと・・・。

 

____________________________

翌日

 

白良「榴香~~!ほーら高い高い!」

榴香「きゃっきゃ!」

雷子「あなた!榴香がケガしたらどうするつもり!?」

白良「そんな簡単にケガはせんだろ!むしろお前のデカすぎる胸で授乳するとき榴香が窒息しかけてるんだよなぁ・・・。」

 

雷子「ああそうですか。じゃ今度から搾乳手〇キ無しですね」

白良「あっすいません調子こきました」

榴香「きゃっきゃ!」

 

 謝る白良を見て笑う榴香。おそらく白良が怒られている理由は知らないが、何となく面白いのはわかっているのだろう。そしてまたある日の夜、白良は榴香を乗せお馬さんごっこをして遊んでいた。

 

白良「榴香~、パパがお馬さんだぞ~!」

榴香「う~!」

雷子「あっ!ずるいです!次は私が馬になる番ですよ!榴香~、パパじゃなくてママがお馬さんよ~!」

白良「しょうがねぇな・・・じゃあ次は母さんの上に乗るか!」

雷子「やった♪」

 

交代し雷子が馬の役になる。すると榴香は嬉しそうに雷子に乗って手を上げる。

榴香「きゃ~!」

雷子「ふふふ・・・可愛いわね榴香は♪」

 

子供が産まれてからというものの二人は本当に仲睦まじくなり、そしてとても幸せな家庭を築き上げる。だが、幸せというのは永遠に続くものではない。世界はまた戦乱の渦に飲み込まれようとしていた・・・。そんなことを知らずに榴香はすくすくと育っていた。

 

雷子「さぁて次は武器娘状態でお馬さんするからねぇ~」

白良「おい!武器娘状態でお馬さんするなんて卑怯だろ!ずるいぞ!(G・ロードランナー風)」

雷子「はっはっは!子供を喜ばさればよかろうなのだぁぁ!!」

白良「ぐぬぬ・・・!」

 

 と、まあこんな調子で白良家は幸せムードで一杯だった。そしてそれは白良の家族だけでなく、駐屯地にいる者達も一緒だった・・・。市ヶ谷も自衛官の三井と結婚し子供も設け幸せな家庭を築き上げた。子供には愛那と名付けた。

 

市ヶ谷「よしよし・・・いい子ねぇ~愛那~」

愛那「きゃっきゃ!」

三井「にしても駐屯地中イチャイチャしすぎだよな・・・」

市ヶ谷「まあ、いいんじゃないんですか?それに・・・私達も・・・」

三井「ん?・・・ああそうだな。」

 

 そして駐屯地の他の自衛官達も皆幸せムードだった。10式戦車は生まれた子供に戦菜(せな)と名付け、そして子煩悩に。

10式戦車「よ~しよちよち♪元気で可愛い子に育ってねぇ~♪」

戦菜「むう~!」

 

 ちなみにこの戦菜、案の定10式戦車にそっくりであり、父親の顔つきは全く似ておらず完全に母親似であった。戦菜は元気いっぱいでよく走り回り、目を話せばどこに行ったかわからなくなってしまい、戦車の如く悪路・・・階段や冷蔵庫の上をヨチヨチ歩き二人を困らせる。しかしそんな愛くるしさに駐屯地中がメロメロだった。




次回予告


とうとう先進11ヵ国会議に招かれた駐屯地と八紘連合国の国々・・・。今回の会議の内容は魔帝対策であったが・・・。


次回第百四話「開幕!先進11ヵ国会議」
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