問題児だらけの駐屯地が召喚されたようです(絶望)   作:CARUR

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いつの間にか八月経っていた・・・。もう模型だけやりたいです。


第百八話「震災」

パーパルディア帝国  

 

駐屯地率いる八紘連合とパーパルディア皇国(現、パーパルディア帝国)の戦争から復興しつつあるパーパルディア帝国。その皇都エストシラントでは何事もなくいつもの日常が流れていた。そしてそれは皇都の中心に位置する皇帝府でも同じであった。

しかし、その平穏は突如として破られる事になる。皇都エスシラントから南西にある港町ミィーシリーにおいて震度7.5の地震が発生。そして続いてその3時間後に皇都エスシラントでも震度6の地震が発生し、帝都民は恐怖に包まれた。この2つの地震により、エスシラント沿岸には津波が発生し、高さ7mの津波が町を飲み込み、その地の港は壊滅した。しかし、避難訓練と地中海の街並みに近い高台の多い土地のおかげで沿岸部は何とか死傷者を出さずに済んだが・・・。皇都エスシラントでは八紘連合との戦争前の建物が多くあったため、被害が甚大であった。皇都エスシラントでは早速治安を維持するために軍が派遣され、火事場泥棒や流言飛語を取り締まるし始めた。

 

ルディアス「雷亞?白良司令官に連絡してくれ・・・・。ここは地震に詳しい白良司令官の助言が必要だと。」

雷亞「わかりましたわ。おそらく言わなくてもニュースで知っているでしょうが。」

 

 皇帝であるルディアスは、白良との連絡先を持っている雷亞に白良との通信を命令した。そして電話には本人は出なかったが通話相手の雷子曰く「すでに向かってる。」との事で、ルディアスは安堵の溜息を漏らした。

そして3時間後、白良達が乗ったエアンペルによって皇都エスシラントの上空を見た後空港に着陸した。エスシラントは皇都だけでなく、周辺の町や村も津波と地震によって壊滅し、まさに惨状であった。

 

白良「これはひどいな・・・。津波の被害は?」

ルディアス「おかげさまでな。避難訓練が功を奏したようだ。」

白良「それはよかった。しかし・・・首都が一番悲惨でありますな。」

ルディアス「ああ。しかし、皇都の復興には時間がかかるだろう。」

白良「それはそうでしょうな・・・。今現在治安維持と流言飛語を取り締まるために軍が動いているのは聞きましたが・・・。消防や警察の救助隊では足りないので工兵部隊などを派遣すべきです。」

ルディアス「ああ。それに関してはすでに人を送っているが・・・。問題は工兵部隊のやる気だ・・・。かつての貴族階級や貧困層や中間層の人員を混ぜているから如何せん統率力がな・・・。それに重機の数も少ない・・・。それに土木作業は体力も必要だからな。」

白良「確かに・・・。ですがおそらく世界から救助部隊や復興部隊が来るので今いる部隊と救助隊でがれきに埋もれた人を助けましょう。」

ルディアス「そうだな・・・。だがそれでも足りなかろう・・・。余自らが大使館に電話してもう少し増援を要請する。」

白良「陛下自らですか!?しかしそれでは。」

ルディアス「いや、余が直接話した方が良いだろう。それに・・・この惨状は余の罪でもあるしな・・・。」

白良「陛下・・・。わかりました。では私は救助部隊や復興部隊を連れてくる人員を手配して来ます。」

ルディアス「ああ、頼んだぞ。」

 

 そして白良はヘリコプターに乗って一度エストシラントを離れた後、救助隊や復興部隊を連れてくる人材を手配した。早速第二マグマ帝国とロウリア合衆国から追加の人員が来るようになった。そのおかげか、救助活動のスピードは早くなった。だがそれでも救えない人間はいた・・・。

 

「くそっ!!岩でできているから日本の住宅と違って簡単にはいかないな!!」

「これは電気ノコとかよりバケットアームのショベルとかでやった方がいいんじゃないのか?」

「だな・・丁度零一式戦車のショベルカータイプがあるし。あれを使おう。」

 

 そしてしばらくしてショベルカータイプの零一式戦車Ⅱ型がやってきて、瓦礫をどんどん積み始めた。ちなみに零一式戦車Ⅱ型のショベルカータイプの他にクレーンタイプ、ブルドーザータイプ等様々な種類が存在する。しかしクレーンタイプのみは余り役に立たなかった。だが、他のタイプは土砂崩れが起きた場所の瓦礫をどんどん撤去していき、救助活動のスピードは早くなっていった。しかしそれでも助からない命はあった・・・。

 

パーパルディア帝国兵「う・・おぇえええええ!!」

「ったく・・・吐いている場合か!!」

「無茶言うなヨ亀村!パーパルディア兵がお前みたいな自衛官みたく災害派遣に慣れているとおもうなヨ!!」

 

 若いパーパルディア兵が瓦礫に埋まった遺体を見て嘔吐し、年配の兵士が叱責していた。若い兵士は若いゆえか、地震や津波など災害に慣れていないらしい。

 

「おい!こっちに怪我人がいるぞ!!助けてくれ!!」

「わかった!!今行く!!」

 

 一方、他の救助隊のメンバーである自衛隊員は怪我人を見つけていた。この地震と津波で大怪我をした人が続出しているようだ。しかしまだまだ助けるべき人は多くいる・・・。そして1日目にして死亡数が1万人を超えた。そして翌日、ルディアスは皇帝府で頭を抱えていた・・・。

 

ルディアス「白良委員長よ・・・余には力がない・・・。」

白良「陛下・・・。そのお気持ち・・・わかります・・・。しかし今は国民に寄り添う元首の姿を国民に見せるべきです。」

ルディアス「だが・・・どうすればいい・・・。」

白良「ここは被災地に訪れて被災者の話を聞くといいでしょう。被災者の心の支えになるのは陛下しかいません・・・。私はこれからこの国の国防省の長官と新規の兵器の購入の一時停止か銃器のみの購入にするのかを話し合ったり、そして同盟国や友好国との経済協力について話し合わなければなりません。」

ルディアス「そうか・・・。わかった・・・。白良委員長よ、苦労をかけるな・・・。」

白良「いえ、陛下こそ・・・1人で抱え込む必要はありません。私も陛下と同じです。今は一人でも多くの人を救うために行動しましょう。」

ルディアス「ああ。そうだな・・・。」

 

 こうしてルディアスは皇都に訪れ、被災者たちの心の支えになる事を決めた。しかし、いまだ雷亞と結婚したことを恨まれており、一部の民からは罵声や石を投げつけられた。それでも大半は皇帝のことを敬ってくれて、そして支持してくれる民がほとんどだった。

 

ルディアス「そこの子供よ。何か困ったことはないか?」

「ぜーんぜん!でも遊べないのがつまんない。」

ルディアス「そうか・・・。なら余がこの近くの避難所や子供が多くいる避難所に娯楽用品を届けるようにしよう。あと食料は困ってないか?」

「うーん・・・。食料は食べれても遊べれないのがね・・・。」

ルディアス「そうか・・・。ご婦人方?貴女方も困ってないか?」

「ええ。ですが食べれるだけでも・・・。」

ルディアス「ならば余が食料を届けよう。」

「あ・・・ありがとうございます!!」

 

 そしてルディアスは被災者たちの心の支えになる事を決めた後、皇都内の避難所に娯楽用品や食料などを届けた。しかし、それでもまだ多くの被災者がいた・・・。その一方白良はパーパルディア皇国の国防省に訪れていた。

 

白良「これはどうも長官殿。私は駐屯地の政策提案委員長の白良です。」

「これは白良殿。本日はどういったご要件で?」

白良「実は、現在貴国は大地震と津波によって壊滅的な被害を受けており、被災者が大勢います。そこで私は貴国の兵器製造を一時停止して銃器のみの製造にするよう提案しに来ました。」

「うむむ・・・。確かに今は復興とインフラ整備に多額の予算を使う必要がありますから・・・。」

白良「はい。ですが今は被災者の心の支えになる為、復興が必要です。それに戦争に備える

のは後でもできます。今は被災者の支援を優先すべきです!」

「そうですな。銃器と兵員輸送車と輸送ヘリ、そして歩兵携帯型ロケットランチャーの製造は一時停止し、銃器のみの生産に切り替えます。」

白良「ありがとうございます!ですが海軍に関しては下手に止めると逆に資金がもったいないのでそのままにしてください。ただそれより後の新造艦の建造は中止にしてください。」

「わかりました!」

 

 そして白良は国防省長官に銃器のみの製造を提案する事に成功した。その後、一時的であるが皇都の被害状況は比較的改善されつつあった・・・。しかし治安は最悪で、いまだに暴力が振るわれる等犯罪が多発していた。そして機動隊を4時間おきに巡回させ、犯罪を未然に防ぐようにした。だがそれでも治安は悪く、不満が募る一方だった。

 

「暗君ルディアスは贅沢な生活を送っている!!!」

「機械女の雷亞を妃にした暗君ルディアスは恥を知れ!!」

「そうだそうだ!!ルディアスは暗君だ!!」

「ルディアスは今すぐ処刑すべきだ!!それが皆の幸せのためだ!!」

 

 一部の不満を持つ者はルディアスの悪口や政治批判を言いふらし、その内容はどんどん過激になっていった。特に機械女といえる武器娘のFH70の雷亞が結婚した事は未だ極右極左問わず国民の怒りを買っていた。

 そして現在、国民からは「税金を無駄に使って贅沢な生活をしている」と批判されていた。しかしルディアスは雷亞に言われ質素な平民の生活を送っており、贅沢な生活をした事はなかった。そして彼はデモ参加者を招いた。

 

ルディアス「今回はデモ参加者に余の生活を見てもらう。余が質素な生活をしているのを国民に見てもらい、少しでも国民に理解してもらう。」

「嘘だ!!どうせ贅沢な暮らしをしているに決まっている!!」

「そうだ!!奴隷に働かせて自分だけいい生活しているに違いない!!」

「機械女にあんなことやこんなことをさせて楽しんでいるに違いないぞ!!」

雷亞「・・・だそうですよ。貴方?」

ルディアス「だがもう以前のような贅沢な生活はやめた!!ではまず朝食からだな。」

 

 ルディアスは質素な生活を送っており、朝食もパンとスープそしてサラダという質素なものだった。ただ彼の分だけではなく、雷亞の分の食事も用意されており、彼女も一緒に食事をしていた。なお夕食も共に取る事が多いが・・・。

 

「嘘だ!!どうせ贅沢な暮らしをしているに決まっている!!」

ルディアス「次は洗濯だ!!使用人を雇っていない!!精々式典用の礼服を洗ったりするときに頼むくらいだからな・・・。」

 

ルディアスは洗濯も自分でしており、洗濯機で洗いその後は干していた。ただ彼の洋服の量は少なく、雷亞の服が多く縮んだりしないよう下着も含め全て気を使っていた。

 

ルディアス「次は掃除だ!!無論王宮はさすがに業者を雇ているが住んでいるところは自分で掃除機をかけ、ベランダやトイレも掃除しているぞ。」

「嘘だ!!どうせ贅沢な暮らしをしているに決まっている!!」

ルディアス「次は炊事だ!使用人を雇っていないから全て自分でやっているからな・・・。雷亞はたまに手伝ってくれるが・・・。」

「嘘だ!!どうせ機械女にあんなことやこんなことをさせて楽しんでいるに違いないぞ!!」

雷亞「・・・だそうですよ。貴方?」

 

 あんなことやこんなことの意味が解らないルディアスは不思議そうな表情を浮かべていた。彼は性の隠語が皆無な為、あんなことやこんなことの意味を知らなかったのである。無論雷亞はその意味を理解しており、顔をニヤニヤしながら言った。

 

雷亞「逆に私があんなことやこんなことして楽しんでいますよ。いつも熱い夜を過ごしていますから。」

ルディアス「そ・・・そうなのか・・・。」

雷亞「そうですよ?例えばこんなことやこんな・・・。あれ?どうしましたか?」

ルディアス「い・・・いや、ちょっと恥ずかしくなっただけだな・・・。」

 

 ようやくルディアスは意味が解り顔を赤くした。いちゃいちゃぶりをみたデモ参加者たちは、ちょっと引いていたがそれがきっかけで少し冷静になったのか、質素な生活に理解を示し始めた。そして帰っていったのだ。

 

「思ったより質素な生活しているんだな・・・。」

「ああ、全くだ。」

 

 ルディアスは国民から理解を得たが、それでも一部からは嫉妬や妬みを抱かれていた。しかし彼はその事を気にせずに雷亞と共に災害復興と被災者支援に励んだのだった・・・。

 そして1ヶ月後・・・皇都の被害状況は改善されつつあったが、沿岸部は戦争時に艦砲射撃の際に残った不発弾により復興作業が伸び悩み、インフラ整備の遅れや不発弾処理作業に手間取っていた。それでも仮設住宅の設置や食料の配給などある程度は改善されていた・・・。しかしまだまだ復興は長く最長20年はかかると白良が予想し、今後一部旧式の兵器を各国から輸入してパーパルディア帝国軍の戦力増強を図る事を決めたのだった・・・。

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