問題児だらけの駐屯地が召喚されたようです(絶望) 作:CARUR
クワ・トイネ共和国 地方都市タワウ。
皇国の戦争が終わってから7か月・・クワ・トイネ共和国の地方都市タワウ・・・。今までは軍用ワイバーンの繁殖で生計を立てていたが駐屯地により、輸出された航空機によりワイバーンの需要は完全になくなり、軍もパレード用に戦果の高かったワイバーンのみを保持することにしたため、最早ワイバーンの価値は食肉用のワイバーンの種馬ならぬ種竜にするぐらいしか価値がない状態であった。だがその軍用ワイバーンを殺さないようにするために、あるシステムが皇国との戦争前に作られたのだ・・・。そしてタワウ郊外に広大な競馬場の様なレース場ができたのだ。だが競馬場ではなく・・・・。
「さぁ!世界で初めて行われる軍用ワイバーンを用いたレース・・・・競竜!!第一回カナタ首相杯7000m!開始いたします!実況はライシュ・サワーと・・・。」
「私マホ・ノ・ブルボーがお送りします!」
そう・・・この世界初となる軍用ワイバーンのレースである。そして今日はその記念すべき日なのだ。競馬と違い過剰な賭けを禁止しており、中毒者が出ないよう割と嬉しい粗品(例として挙げるなら限定品の菓子やティッシュ箱3つ分)をもらえるというものだ。そしてなるべく安楽死処分をワイバーンにさせないよう延命治療を率先的にし動物愛護に務めるよう推奨している。レースに関しては競馬同様一着を競うが、最初に車のレース同様離陸を兼ねた助走を行いその後スタートラインから飛び立ちゴールを目指す。コース自体はかなり広く余裕をもって飛べるようになっている。
「それでは今回レースに参加するワイバーンを紹介しましょう!」
出走するワイバーン一覧
1⃣グレートファイト
2⃣サンダーボルト
3⃣サーヴァント
4⃣デストラクション
5⃣ホーリーナイト
⑥グレートオブブラック
7⃣ドラゴンキラー
8⃣クリムゾンフェニックス
9⃣スカイスター
⑩ブルーローズ
⑪ゴールデンイーグル
⑫シルバークロウ
と、いう12頭のワイバーンだ。
「まずは1番!グレートファイトです!この個体はクワ・トイネ公国時代にかなりの撃墜数を持つワイバーン6号の血筋を持つワイバーンです!最高速度270キロを誇る高速タイプのワイバーンです!!」
「続いて2番サンダーボルト!ロウリア合衆国空軍のラディ氏の飼っているヴァルキーの血筋を持つワイバーンです!」
「親竜同様、人間の女性が好きみたいですね・・・・。あぁ~!見てください!引く人の女性の胸元に顔を埋めていますよ!羨ま・・・けしからんですねwww」
「続いて3番サーヴァント!クイラ王国軍最速と言われたサーベラスの血を引くワイバーンです!」
「この子は確か・・・。ロウリア合衆国軍のジンギスカン氏が所有するワイバーンだった気がします。彼は最近ロウリア合衆国で流行り始めたライトノベルに出てくるキャラクターの名前を付けたらしいですよ?」
「4番デストラクション!これはなんと!まさかの元、野良ワイバーンです!ロウリア合衆国のワイバーンパイロットであるザキマ氏が野生のこの子を調教してこのレースに出場するまでに至りました!」
「この子はまだ若いながらも、なんと時速320キロを出すと噂されています。今後が楽しみな逸材です!」
「5番ホーリーナイト!こちらは聖騎士の名にふさわしい血統を持つワイバーンです!」
その後も解説は続いて行った。そしていよいよレースが始まるのである。まずはワイバーンたちが離陸準備に入る。騎手達は鞍に跨り手綱を握る。するとアナウンスが流れる。
『皆様大変長らくお待たせいたしました。ただいまより第1回カナタ首相杯を開始いたします!』
観客たちの歓声が上がる中、ファンファーレが鳴る。そしてついにレースが始まった。まずはスポーツカーのレースの様に一度慣熟運転ではないが、離陸をしながらレース場を飛行しコンディションを確かめる。問題ないと判断すると徐々に速度を上げていく。そして一周するとレース開始の合図が鳴り響いた。
一斉に12頭が加速しは自演る。その光景を見た人々は興奮を抑えられなかった。そして各選手が自分のワイバーンに鞭を入れながらコーナーを回り始める。最初の直線に入った時、12頭の中で3番サーヴァントがトップに立った。
「おおっと!ここで3番サーヴァントが先頭に立ちました!しかし他のワイバーンも負けじと追いすがっています!」
「やはり速いですねぇ・・・。流石軍用ワイバーンと言ったところでしょうか。」
そして2周目に入ると、4番デストラクションがトップに立った。
「おぉーっと!ここで4番デストラクションがトップに躍り出た!!やはり野良ワイバーンのスピードは素晴らしいですね!」
「えぇ、そうですね。それにしても凄い勢いで飛んでいきますね。」
「2番サンダーボルト!どうやら発情し・・・これ放送できますかねぇ・・・。」
「親竜の欠点がここで出てしまいましたね・・・・。」
飛行中にサンダーボルトが雄の象徴を膨張させながら飛行してしまったため実況席と観客席から冷ややかな言葉とブーイングが起きてしまった。だがそれでもサンダーボルトは必死に飛ぶ。そして2周目に入り、2番サンダーボルトと4番デストラクションのデッドヒートが繰り広げられていた。そしてファイナルラップに突入する。
「さぁ!最後の直線です!!誰が優勝するのか!?」
「頑張って!!サーヴァント!!」
「いけぇー!グレートファイト!お前なら勝てるぞ!!」
「サンダーボルト!!負けんな!!」
レースも終盤に差し掛かり、ラスト300mになったその時、サンダーボルトが白濁液を放出しながら飛行しその液が、ドラゴンキラーに掛かってしまうという、この世界で初めて行われたワイバーンのレース史上最初のレースでの珍ハプニングが起こったのであった・・・。
「おわっ!汚ねえ!俺の応援しているドラゴンキラーに掛けんじゃねぇよ!!」
「サンダーボルト!見損なったぞ!!貴様は最低だ!」
「あの子まだデビューしたてなのに・・・。可哀想・・・。」
「ドラゴンキラー大丈夫?怖くなかった?」
と、様々な声が聞こえてきた。そんな中、2番サンダーボルトと4番デストラクションのデットヒートは続いていた。だがサンダーボルトを抜くかのようにサーヴァントが追い上げてくる。
「おぉ!サーヴァントがサンダーボルトを抜いた!このままゴールインするか!?」
「がんばれ!あと少しだ!」
「頼む!もう少しだ!」
「いけ!サーヴァント!サンダーボルトを追い抜かせ!!俺たちの夢のために!」
「がんばって!サーヴァント!」
「行け!サーヴァント!俺達の英雄になれ!」
「負けないで!サーヴァント!」
「そうだ!諦めるな!お前は強い!頑張れ!」
「サーヴァント!」
観客席から3番サーヴァントの応援の声が聞こえる。その瞬間、サーヴァントは一気に加速し、遂に2番サンダーボルトと4番デストラクションを抜き去り、そのままゴールした。実況席と観客席は大いに沸きあがった。
「一着!!サーヴァント!!二着!!4番デストラクション!三着!!2番サンダーボルト!四着!!11番ゴールデンイーグル!」
「凄いレースでしたね!4番のデストラクションのワイルドさもさることながら3番サーヴァントの圧倒的な速さには驚かされました!」
「はい!それにしてもサンダーボルトのあの姿は後世に語り継ぐべきでしょうwww」
「それでは皆様、本日はご来場いただき誠にありがとうございます。また次のレースで会いましょうwwww。」
以下が順位となる
一着:3番サーヴァント
二着:4番デストラクション
三着:2番サンダーボルト
四着:11番ゴールデンイーグル
五着:1番グレートファイト
六着:12番シルバークロウ
七着:10番ブルーローズ
八着:9番スカイスター
九着:6グレートオブブラック
十着:5番ホーリーナイト
十一着:8番クリムゾンフェニックス
十二着7番ドラゴンキラー
と、言う順位となった。そして観客たちは盛大に拍手を送った。こうしてワイバーンレースはいろいろな珍事が起きたが無事に終わったのだ。そして表彰時にはクワ・トイネの首相のカナタが竜騎手にトロフィーと賞金を渡した。
カナタ「おめでとう。君とサーヴァントの走りは素晴らしかった!きっと君たちならこれからも活躍してくれるだろう。」
「はい。ありがとうございます!」
カナタ「デストラクションはすごい走りだったな。だが他のワイバーンたちも素晴らしい力を見せてくれた。これからも期待しているぞ。」
「はい!必ずやデストラクションは立派なワイバーンにしてみせます!」
カナタ「ああ、頼んだぞ。サンダーボルトは・・・。うん・・・・!鼻の下伸ばさないようにな!!」
「グルッ!?」
「言われてるぞ!!サンダーボルト!!」
親竜譲りの知能の高さから、人の言葉を理解し人間で言う所の「ぎくっ!」と言う擬音が聞こえてきそうな感じで反応していた。この時の竜騎手デルクとサンダーボルトのやり取りは後に迷シーンとなり、その後マスメディアに「コメディアンドラゴン」として取り上げられることとなるのであった。なおその後もサンダーボルトは問題行為を起こしたが、2年後に女性竜騎手であるマリナに変わると、次第におとなしくなり、その後は優秀なワイバーンへと成長する。そしてサンダーボルトは幾多の戦績を残していくのだ。そしてのちに名産竜となるワイバーンである「バルキリア」「ワンモア
こうして数々のドラマが起きるワイバーンレースの歴史が今始まったのであった。