問題児だらけの駐屯地が召喚されたようです(絶望)   作:CARUR

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今回は一万文字逝ってしまったので初投稿です。

前に深いとこ削ったところが染み出した・・・。


第十九話「ルミノ来鍬」

アルタラス王国 王都ル・ブリアス (時系列は中央歴5月24日)

 

 

 フィルアデス大陸の西側に位置し準第三文明圏と呼ばれるアルタラス王国。人口1500万人を抱え、文明圏外に近い国としては、国力も人口も大国である。温暖な気候であり、王都にある建設物はインドのタージマハルに然り、中東地域の丸みを帯びたを建築様式を持っている。地球に似た果物もあるが温暖な気候のものが多く、プッロナと呼ばれるパイナップルの外見を持つ果物は、第三文明圏では大人気の特産品である。そしてその王宮では二人の親子が話していた。父親の方はオスマントルコ帝国時代中期の軍服に、交差した布を掛け合わせた衣服を身にまとい、WW1のドイツ軍人のようなひげを蓄えているアルタラス王国の国王であるのがターラ14世、一方娘は、サーベルを携え青い軍服を着て、長い髪の毛をポニーテルにしているのは、騎士団長と姫も務めるルミノ姫である。

 

 

 

「父上・・・私にどの様なお願い事を?」

 

「うむ・・・・。単刀直入に言うとな・・・。ルミエスの代わりにクワ・トイネ共和国?に行ってもらいたいのだ・・・・。」

 

「私ですか・・・?一介の騎士団長であるこの私が?」

「先月ルミエスをロウリア王国・・いや今はロウリアガッシュウコクか・・・。そこに行かせたときにまぁ・・いかんせんドジばっかりふんでな・・・・。」

 

 

「確かにお姉さまは、男性のみ入る公衆便所に入ってしまったり、バスと呼ばれれる乗り物から降りるとき顔から落ちたとか・・・・。しかも銃を持って後ろにのけぞった後、放り投げ日本の教官の頭に銃が激突するということがありましたね・・・・・。」

 

「あの後注意したのだが、やはり起こりに怒れなかった・・・・。」

 

「父上!!そこは厳しくしませんと!」

 

「無理じゃ!!あの舌を出す仕草を出してみろ!!えっ?かわいいだぞ!!数週間前に外交官の親子が、来てだろ!?そして母親の雷亞氏は『娘がかわいくてしょうがない』と言っていたがあれと同じやぞ!!」

 

 

「ええぇ・・・」

 

「ともかくルミエスの代わりにクワ・トイネに行ってくれ。それに・・・もう許可もとってしまってあるしな。出航は4日後だ。楽しみしてくれ」

 

 

 泣く泣く父親の命令により、クワ・トイネ共和国に向かったルミノであった。

 

 

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クワ・トイネ共和国 マイ・ハーク港 8時20分(中央歴1640年6月4日)

 

 

 クワ・トイネの客船で向かったルミノ・・・・。同国の艦船による護衛で物々しい船旅となったが、一国の姫でもあり女性騎士でもあるルミノは、「方が4門しかないのにどう戦うのか?」や「城のような船」と冷静になりつつも興味津々であった。

 そして客船から降りるルミノ・・・。今回はルミノのみだけではなく護衛のルリセイドも来ていた。

 

 

「姫様ご覧ください・・・前に比べるとものすごく船舶の行き来が増えてますよ。」

 

ルミノ「ああ・・・・。しかも最近ではムー国のものより大型の艦船も購入したといっていたな・・・。」

 

ルリセイド「しかし・・・本当に女性兵が多いのでしょうか・・・?」

ルミノ「そのようだが・・・・。」

 

 

「お待たせいたしました。お二人型がアルタルス王国の外交官でいらっしゃいますね?」

 

二人の前に現れたのは白い女性の服と弾薬ポケットを付けた女性の姿だった。

 

ルミノ「貴殿は・・・・?」

 

善通寺「私は日本国自衛隊の即応機動部隊兼戦略自衛隊所属の善通寺琴と申します。」

 

ルミノ「私の名前はアルタラス王国の姫でもあるが、騎士団隊長のルミノ・サチューテというものだ。」

ルリセイド「私は副隊長を務めるエルーナ・ルリセイドと申します。」

 

 

 

 お互いに自己紹介をする・・・、善通寺とアルタラス王国の使者の二人。そしてバスでクワ・トイネ軍の精鋭の集まるデンヴェー基地に移動する一行。その道中バスの中では案の定・・・・。

 

 

 

ルミノ「この国に向かう時にクワ・トイネ海軍の護衛によってきたのだが、砲が4門では少ないのではないか?」

 

善通寺「私は陸軍兵士に近いので海軍のことは知らないのですが、我が国と輸出した艦艇には優秀な射撃装置がついているので、あの数で十分です。しかも飛行機械やワイバーンを撃ち落とせる機能も付いているので心肺りません・・。」

 

ルリセイド「にわかには信じがたいですね・・・・。」

ルミノ「そして貴国は音より早い飛行機械を使い、ロウリア王国のワイバーンを撃ち落としたとか・・・・。」

 

善通寺「(うぁ・・・・いぶきさんやジョージアナさんが言ってたけど、まさかこんなに質問攻めにあうとは・・・。相手が中世の人のだから子供に説明するより難しいわねぇ・・・・。)」

 

 

 

 予想以上の質問攻めにあい、顔が曇り始める善通寺・・・。そして50分にわたって、交通制度、法律、軍事にわたって説明したのであった・・・。

 そして50分かけてデンヴェー基地に着いたのであった。

 

 

 

 

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クワ・トイネ共和国 クワトイネ県デンヴェー基地

 

 

 

 「うぉりゃああああああああああっ!!!!」

 

「甘い!!それじゃすぐに犯されるわよ!!」

 

ドガッ!!

 

 

「いたぁっ!!!」

 

 

 基地ではえげつないような訓練が行われていた。白兵戦の訓練が行われており、女性自衛官のCQCにより飛ばされる女性兵士・・・・。一方では。

 

 

松本「誤差12㎝・・・・あなたぶれ過ぎよ重営倉。」

「ひえぇぇぇ・・・・・。」

 

 

高知「おまんはへたなやっちゃなぁ・・・!!」

「すっ・・・・すいません。」

 

高知「あいなら夜の海でも組み立てるぜよ!やり直し!!!・・・・次やったらシオス王国4か月間マグロ漁ちゃ・・・!!」

「クキキキキ・・・・。」

 

 そこではえげつない訓練が行われていた。射撃訓練では、少しだけでもずれたら重営倉(農作業)で、暗闇でも組み立てれらるように目隠しをして小銃を組み立てる訓練をし、戦車部隊では実戦さながらの激しい訓練が行われている。

 脱走しようとモノなら、男は熟練老人整備員の七十七野茂呂に4時間キスをされ、女性なら74式戦車(AMTRS)による伊尻兄貴音MAD作品を4時間視聴という地獄を味合うことになる。クワ・トイネ軍の歴史史上もとい、過酷な教導基地と言われるであろう過酷さである

 

 

ルミノ「なっ・・・なんという風景!」

ルリセイド「しかしいくら何でもやり過ぎではないのでは・・・??」

 

 

善通寺「旧ロウリア王国軍の侵略があった以上、これくらいの軍事訓練と実戦に近い戦闘を体験をしておかなければ、また侵略されますからね。もちろん対話も必要ですが・・・。」

 

ルミノ「だが・・・・。」

 

顔をうつむける善通寺・・・。

 

善通寺「ここにいる教官・・・いや我が国の自衛隊員は、死線を乗り越えた強者でしてね・・・。キュルギュル・・・・例の一つ目の地底人の侵攻があった際には、我が国の隊員は高い練度を誇っていましたが、いざとなると物量により押されたり、心身がやれたり・・・。だからこそ・・・・・。」

 

 訳を話しつつ、体を徐々に震わせ握りこぶしを作る善通寺・・・・。

 

ルミノ「そう・・・だったのか・・・・・。」

 

善通寺「はっ・・・!少し暗い話でしたn・・・・・・コラァ!!!!そこぉ!!誰がてぇ抜けっていったぁぁぁぁ!!!???」

 

「ひえぇぇぇっ・・・・!」

 

善通寺「歩幅なめているの!!!???そんなんじゃすぐに見つかるわよ!!!」

 

ルリセイド「(姫様より恐ろしいな・・・。)」

ルミノ「(これほどの練度は世界でも類を見ないであろうな・・・・。)」

 

 

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デンヴェー基地 車両格納庫 9時10分

 

本来は車庫として使われているが、見学者用ブースにできる機能も備わっており、今回は正式に中尉として赴任したイーネ達も来ていた。

 

ルミノ「まるでパーパルディア皇国のリントヴルムだな・・・・・。」

 

ルリセイド「この角ばったデザインといい無骨なデザイン・・・。この機械の名前は?」

 

善通寺「はい!名前は零一式主力戦車シュイです。時速は74㎞、主砲の大きさは82mmライフリング砲。と無反動砲を一門を備え付けられています。」

 

ルミノ「らいふりんぐとは?」

 

 

善通寺「ライフリングとは、銃にも使われている技術であり、らせん状の溝を砲身や重心の内側に作ることで射程距離や弾速を早くする部位のことです。」

 

ルリセイド「無反動砲は・・・・。読んで字のごとく反動がないのですか?」

 

 疑問を善通寺にぶつけるルリセイド・・・。しかし、魔法が主な世界の住人に作用・反作用の法則をわかりやすく説明するのは難しかったためか、「少しの反動はある」と説明したのであった。するとルミノが、一直線に並んだケシヒキリ部隊の面々に近づき・・・・。

 

 

ルミノ「うむ・・・・貴官の名は?」

イーネ「私の名前はイーネ・コルメスと申します、第一軍ケシヒキリ大隊の隊長を務めていただいております。」

 

ルミノ「女性というのに大変だな・・・・。してその重装備だが・・・何キロあるのだ」

 

イーネ「そうですねぇ・・・移動時は30Kg・・・行軍時には40㎏です。」

ルミノ「よっ…40㎏だと!?」

 

 本来なら移動用ならば最大20㎏までであるが、予備の弾薬及び食料、工作器具等を入れるためどうしても重くなるのである。一応ポイズアラゴ謹製のダイタランシー防弾チョッキの重さが4㎏程度で済んでいるため比較的重くはないのだが・・・。ちなみに、現実の軍隊とは違い、隊長には通信用のノートパソコン、部下にも草切鎌や鉈も入れているのである。

 

 

ルリセイド「鉈と鎌・・・・これに関しては何に・・・・。」

 

イーネ「ほとんどは野営地を作る際の草を刈り取ったり、中型の木を伐採する際に使います。ちなみに、ロウリア合衆国軍ではセクシー本が配られているとか・・・。」

ルミノ「セクシー本とは・・・?」

 

イーネ「主に裸体の女性の写真集ですね。」

 

 いつもの表情で解説するイーネだが、ルミノは顔を赤く染めた。

 

ルミノ「なっ!?/////らたっ・・・なんという破廉恥の物を持っているのだ!!!」

ルリセイド「戦場で姦淫を起こして、戦後になっても淫らな書物を戦場に持ち歩いてるとは・・・度し難いですな・・・。」

 

善通寺「いや・・まぁ・・戦場での性犯罪を低下させるためには・・・、まぁあらかじめガスを抜いとくというか・・・・。発散しておくべきというか・・・。」

 

 ●ロライブかにじ●んじのVtubeの如く目を右往左往動かし、他国の国家元首の娘の前でどうオブラートを包んで話せばいいのか模索しながら話す善通寺。するとイーネが・・・。

 

 

イーネ「ロウリア軍が、二度と戦場で性犯罪を犯さないようにする処置なので致し方ないといえば、致し方ですが・・・。一応どの刑罰が下るのかを座学で行ったり、それを監視する女性兵士の採用を集めたりしているのです。」

 

ルミノ「刑罰・・・・。もし戦場で姦淫を起こしたらどのような刑罰が?」

イーネ「男女関係なくですが、死刑や無期懲役ですね。無抵抗の一般人を射殺して同じですね。」

 

ルミノ「うむ・・・かなり厳しいな・・・・。」

 

 

その後も零一式自走砲ジソイの解説をしたり、M24狙撃銃や64式小銃改の解説をしたのであった・・・。そして一行は次に向かったのはVR訓練室であった。そこでは模擬砲撃訓練が行われていた。

 

 

ルミノ「ここは・・・・?全員顔を覆っているようだg・・「だんちゃーーーーーーーーく!今!!!」」

 

ルリセイド「っ!!!!!!??????」

 

「装填!!!」

「15・14・13・12!!!撃----っ!!!!!」

 

 ルミノが部屋に入るとたん急に大声を上げる兵士。105mm榴弾砲を模した操作台と模型の砲弾を用い、VRゴーグルにより砲撃訓練を行う。なお教官にも見えるように、前方にプロジェクターが写っているため、兵士の動作と砲撃を見ることができるようになっているのである。

 

 

雷禰「・・・よし。本日の訓練はここまで。傾注・・・。」

 

VRゴーグルを外し一列に並びだす兵士たち。そして雷禰が反省点を述べ始める。

 

雷禰「前回に比べると動きに無駄がなくなったわ‥‥。あとはもっと撃破率を高めにして・・・・。以上。」

 

「「「「ありがとうございました!!!」」」」

 

ルリセイド「あのー・・・?一体どんな訓練を?黒い仮面をかぶって・・?」

 

雷禰「主にりゅう弾砲の訓練をしている・・・・。VRを使うことによって狭い軍事基地でも、砲撃練習をすることができる・・・・。」

 

善通寺「雷禰さん!!少しは敬語を・・・・」

 

ルミノ「ぶいあーるとは何なのだ?」

 

雷禰「バーチャルリアルティと呼ばれる技術で、まぁわかりやすく言うと、動く魔写を専用の眼鏡で見ると、実際に体験しているような感じになる器具のこと・・・・・。この練習室はいわば体で覚える目的で作られた・・・・。」

 

ルミノ「本当に体験した気がするのか??」

 

雷禰「丁度乾燥したゴーグルがある・・・・。よかったら・・・」

 

 

 雷禰にサイズを調節してもらってゴーグルを装着するルミノ。なおそのあとゴーグルを掛けていたため、空間感覚が狂い内部の映像に集中しすぎたため混乱してりゅう弾砲の操作台につまずき、姉同様に顔から突っ込んだのであった。

 その後もいろんな施設を見学した二人であった。次に向かった場所は・・・・。

 

 

 

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クワ・トイネ共和国 クワ・トイネ県 中華食堂「紘周飯店」(12時15分)

 

 

ルミノ「熱っ…熱っ・・・・。でもうまいな!!」

 

ルリセイド「はい!とてもおいしいですね!」

 

CM-11「それはよかったネ。この世界に中華料理を広めたかいがあったアルヨ。」

 

善通寺「(そばは邪道。はっきりわかんだね・・・・)」

 

 基地の視察を終えた二人は、台湾軍と商人のカー・パプリが共同経営(ただし兵士の収入はたった一~三割)をしている、中華料理店で食事をしていた。すると台湾混ぜそばを食べながらCM-11に質問をするルミノ。

 

 

ルミノ「しかし台湾は元はちゅうごく?の国なのか?それとも元々は原住民がいたのか??」

 

CM-11「アイヤーー・・・・歴史が細かいから説明難しいアルネ。私は外省人という大陸の方から逃げてきた人の血が入ってるヨ・・・。でも中には日本人や原住民族の血を引く人も居るヨ。まぁ元は原住民族の国アルネ。その後オランダという国の植民地にされたネ、でも大陸のから亡命した人が解放してけどすぐ政府が崩壊したアル。でその数千年後に大陸の支配下に置かれるけど、負けて日本に渡されるネ。こっからは彼に聞くといいアルヨ。」

 

「えっ俺かぁ・・・?・・・・ごほん!では日本に統治された歴史を語らせてもらいます。」

 

 そうして台湾軍兵士による日本統治時代の話が続いた(なおCM-11は厨房に戻った)。そして30分後・・・・。

 

 

ルリセイド「いやはやおなか一杯になりましたね。それに台湾の歴史にも詳しくなったような気がしますね。」

 

ルミノ「なるほど・・・日本がここまで技術を支援するのは大昔から得意だったのだな。そしてデザートの香芋酥(シアンユィスー)は、パイのサクサクした触感だけではなくアン?の軽い滑らかな触感がしていいな!」

 

善通寺「たまたま入った。台湾料理店で満足していただきて良かったです・・・・。」

 

 台湾の歴史を聞いて料理の感想を述べる二人。なお善通寺はジョージアナ同様に、昼食費を白良・・・・ではなく雷子に押し付けたのであった。雷子「なんで?(疑問)」 

 そしてショッピングモールに向かった一行。ちなみにこの時ルミノが文房具に混ぜて購入したものが、クマのぬいぐるみであった(なおルリセイドはえげつない柄のネグリジェを買ってた。)。

 

 

 

 

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翌日   10時40分

 

コマーイ県ラサーダ海軍基地

 

 

 ホテルで待ち合わせていた、かがと合流したルミノとルリセイドの二人。そしてマイハーク近くのホテルから、海沿いに沿って30分以上かけて着いたのはコマーイ県のラサーダ海軍基地である。

 ここは、マイ・ハーク港と違いもともと海底が深いのだが、小さな海魔がいるため港としては全く使えなかったのだが、駐屯地が来たことにより、超音波式害獣撃退機を設置したり、海魔を駆除したりしたため軍港だけではなく、民間の貿易港としても作れるようになったのである。ちなみにラサーダ海軍基地は40年前の海軍の総司令官からとったとか。

 

 

ルミノ「うむ・・・かなり発展しているな・・・。」

ルリセイド「あの船のほとんどが、ほぼ少人数で動いているのを聞くと驚きますね・・・。」

 

かが「あっ!ちょうど停泊してましたね!あれが新しく導入された巡洋艦「田所」と航空母艦「高木」ですよ!あそこのドックにあるのは建造中の航空母艦の宇崎です!!」

 

ルミノ「なっ・・・!?なんという大きさだ!!」

 

ルリセイド「パーパルディア皇国の戦列艦や竜母より大きいではありませんか!」

 

 二人の前に停泊しているのはオールバニ級ミサイル巡洋艦を模した田所型巡洋艦「田所」、そして海上にはエセックス級を模した高木であった。そして港で待っていた、田所の乗組員につれられ田所に移動した3人。

 

20分後

 

 

前部砲塔

 

ルミノ「まるで城みたいな船だな・・・・。そして砲も大きい・・・・。」

 

ルリセイド「30㎝砲が2門ついたものが2基もあれば、戦列艦のように数で補う必要がないのですね!」

 

かが「あっ!言い忘れていましたが皆さん離れないようにしてくださいね??結構入り組んでいるので。」

ルミノ「うむ!会い分かった・・・・。」

 

ルリセイド「こんなに銃や迎撃する機械があるとワイバーンロード・・・いや魔帝の兵器を一騎たりとも寄せ付けなさそうですよ・・・。」

 

ルミノ「しーうすというのは、どれくらいの威力があるのだ?」

 

かが「そうですね・・・・。我が国のファランクスは、毎分4500発ですが、ピースキーパーは毎分3400発となってますね!」

 

ルミノ「まっ…毎分で3400!?敵が跡形もなく消えるのでは・・・・?」

 

かが「ピースキーパーは15mmなので・・・・、まぁ7秒当たっただけでも跡形に亡くなりますね。」

 

 

 そしてその後も、ファーウーンミサイル発射管を見学したり、VLSを見た二人であった。次に内火艇を使い移動したのは高木型空母一番艦の「高木」であった。

 

 

高木飛行甲板

 

 クレーンに引き上げてもらい甲板に上がる三人・・・。すると甲板ではあることが行われていた。

 

ルミノ「おおっ・・・飛行機械が所狭しと・・・・。ひゃっ!」 

 

ヴォォォォォーーーーーーーーン・・・バシュッ!!!!キキキキ・・・・!

 

 

 プロペラ音をなびかせ、アングルトデッキに着艦をすると着艦フックがワイヤー引っかかり、ブレーキ音を

 

 

ルミノ「紐を引っ掛けて着艦とは・・・・。ものすごいやり方ですな・・・。」

 

かが「ワイバーンと違い着艦速度・距離が速いのと長いので、紐というか着艦ワイヤーをつけて着艦距離を減らさないと海に落ちてしまいますからねぇ・・・。」

 

ルリセイド「しっかしすごい数ですな、」

 

かが「いえ・・・本来なら格納庫にもう20機か入れられるんですが、まだ予算が掛けれないってことで、格納庫にあるのも含めて17機程度しかそろってなくて・・・。しかも建造だけに5億クル(50億円)かかって・・・・。今分割で払っている感じですね。」

 

ルミノ「5億クルというと・・・・我が国の通貨に直すと・・・。」

 

ルリセイド「だいたい4500万アヤル(日本円にして4億5100まんえん)・・・・。飛行機械も多少は買えますな。我がアルタルスと王国と交易すれば、良質の魔石を輸出しますよ?」

 

 さりげなく魔石の購入を進めるルリセイド、しかし加賀も負けずと「PAPAに参入すれば、武器を安く購入できてインフラをほぼ無償で整備する」と返したのであった。

 そして艦橋に向かう一同、そしてそこにいたのは教練をとっていたいぶきであった。

 

いぶき「うん・・・全体的によくなってきているな。艦との連携や航空機の着艦スピードが格段に改善されている。今回の訓練はここまで!傾注!!」

 

 訓練を終え終礼をする一同。そして操縦訓練と人員の交代に移る艦橋内部。そしていぶきのもとに近づく一行。

 

 

かが「どーぉ?VTOLと違って教練は難しそうだけど!」

 

いぶき「いやこの世界に来る前に、ほうしょう型空母で5回くらい乗ったから何とかって感じだ。で、そちらのお二人方は?」

 

 

ルミノ「私はアルタルス王国のルミノ・サチューテと申す。階級は騎士団長であるが、姫としても働いている。」

 

ルリセイド「私は護衛のルリセイドと申します。」

 

 

いぶき「私は伊吹空穂です。現在は空母の教練を指揮しています。」

 

自己紹介を終えると。艦内を案内するいぶき。なお格納庫を見せようとしたが、今現在艦攻仕様のTBAブルーティカスが3基と弾薬、フォークリフトしか置いてないためいまいち見せるものがなかった。

 

 

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空母内通路  12時

 

 

ルミノ「格納庫はかなり広かったな。して・・・搭載数は最大でどれくらいなのだ?」

 

いぶき「宇崎型空母はプロペラ機のみなら、元のエセックス級を考えると124機を乗せることができますが、流石に維持と費用を考慮し、船体を少し短くし100機に減らしました」

 

ルミノ「え・・・・セックs・・・・!?」

かが「アメリカという国の古戦場のからとったので別にやましい意味は・・・・」

 

ルリセイド「姫様・・・エセックスですよ」

 

 さりげなくこの小説が削除されかねないことを言いかけるルミノ。宇崎型空母は見た目こそは戦後仕様のエセックス級を基に作られているが、いぶきの言う通り建造性と維持費を考えて船体を少し短くしのである。そして食堂の前に着く一行。

 

いぶき「さてそろそろ昼食にいたしますか?」

 

ルミノ「海軍の料理か・・・・どのような料理なのか・・・?」

 

いぶき「ロウリア合衆国ではバイキング形式ですが、クワトイネではプレート形式になっています。」

 

 乗組員の食事風景を見ると、パレットの上には白米と、わかめスープ、チャーシュー、キャベツのサラダ、果物が乗っており、おまけに野菜ジュースがついていた。

 

 

ルリセイド「かなり野菜率が多いですな・・・。」

いぶき「脚気や壊血病を防ぐために昼食は野菜率を高くしてあります。夜は蛋白質や無機質を多めにとるメニューとなっています。」

 

ルミノ「壊血病は我が国でも海軍兵士が鳴りかけるのですが、脚気とは・・・?」

 

伊吹「ここでビタミンという成分の説明をしなければいけませんね。え~~まずビタミンというのは」

 

 異世界の住民にビタミンと脚気・壊血病の説明をするいぶき。なお脚気は、ビタミンB1の不足から起きる病気で、原因としては白米とアルコール依存、慢性的な下痢である。

 一方壊血病はビタミンCの不足から起こり、ひどいときには古傷が開くという恐ろしい病気である。主に陸沿い島伝いで移動しない新航路で移動する帆船に起きた。幾多の探検家が予防法を編み出したがどれも降下のないものばかりであった。

 

ルミノ「しかし長い航海の時には野菜・・・特に果物が腐ってしまうだろう?どうするのだ?」

いぶき「冷蔵庫と呼ばれる、機械を使い食品を冷やしたり凍らすことのできるを積んでいるので腐りはしませんね。」

 

ルミノ「凍らしたり冷やしたりできる・・・・。まるで私の魔法みたいだな。」

かが「えt!?氷魔法みたいなのが使えるんですか!?」

ルミノ「ああ・・。冷やしたり、完全に凍らすのは無理だが敵の動きを止めるくらいはな。世界でも5人くらいしかいないらしい。」

いぶき「はあ・・・魔導士が炎と回復魔法を使えるのは知っていますが、氷までは使えないのですか・・・?」

 

ルリセイド「魔帝でも使えませんからね。理由は不明ですが。」

 

 そして話しながらも料理をよそってもらう二人。なお空母宇崎のカレーは、若干鶏肉の油がきつめである。そのためほとんどの船員がお代わりをしないのである。

 しかしルリセイドはともかくルミノの評価は上々だった。

 

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空母甲板

 

 

 再び甲板に戻る二人。なぜ、甲板に戻ったかというとルミノが、艦内歯医者室と酒保室を見学している際に「戦闘機に乗ってみたい」といったため、いぶきが特別に許可を出したためなのである。

 

 

ブルゥゥゥゥゥーーーーーン・・・・・・・。

 

ルミノ「そろそろ発進か?」

 

「ええ。私たちは彼らの動作によって発艦に移ります。」

 

 ターボプロップ特有の音が周囲に響く。そしてカタパルトに誘導され、発艦位置に着く。ルミノが乗っているのは烈風を基に作られた、複座型の零一式艦上戦闘機「烈嵐(れつらん)」に搭乗した。一方ルリセイドは、TBAブルーティカスに搭乗した。

 そして甲板統制員に導かれた後、エンジンを最大にまでふかし、カタパルトを使い飛んでいく烈嵐。なおこの時二人は、飛行甲板から発艦した際特有の降下現象に驚いた模様。しかしその後の遊覧飛行では・・・。

 

 

ルミノ「おおっ・・・。すごい光景だな・・・・。まるで馬の上に乗ったような気分だな。」

 

「ハハッ。馬どころかワイバーンより早いですよwwww。」

ルミノ「貴官は元はワイバーン部隊に所属していたのか?」

「いえいえ実は、馬の調教師でした。」

ルミノ「なっ・・・なんと・・。まさか馬の調教師とは・・・。」

 

そして談笑している一方ルリセイドは・・・・。

 

ルリセイド「まさかで後ろ向きにとは・・・・・。前の方が・・・。」

「いやぁ・・・すみませぇん・・・・。後部機銃しか乗せるところがなくて・・・。」

 

ルリセイド「この銃の発射速度はどれくらいなのですか?」

 

「一分間に639発撃てますねぇ!」

 

ルリセイド「いっ・・・一分間に639発!?先ほど聞いた巡洋艦の対空砲の発射速度聞いてから感覚がマヒって来ましたね・・・・。」

 

そう談笑し続けた二人であった。その後一般人が酔わない程度の旋回や急降下を体験した後、空母に着艦したのであった。

 そして翌日の10時15分に、船を使って帰っていった。そして二人の報告には、大満足と興味がわいたターラ14世はその2か月後に、クワ・トイネ及びロデニウス諸国と国交を結んだのである。そしてその後日本と国交を結ぼうと宣言をした。が、しかしその宣言の翌週になんと魔王が復活してしまったのである。そして日本は一時的に教官の派遣や、外交行為を停止、連合国司令官と各国対応者を一時帰国となった。その報告を聞きしょぼくれていたターラ14世であった。

 

 

 

 

 




 今回はいろいろ突っ込んだせいで結構長くなってしまいましたね・・・。
ちなみに高木型空母の名前の由来は、からかってくるヒロインが出てくる漫画作品のヒロインからとりました(説明しなくてもわかるはずですwww)。

次回はいよいよ魔王戦に入りますが、重要な外伝を書いているため遅れますので、五呂祥ください。

次回予告

ある日のトーパ国で世界の扉を監視している兵士がだべっていると、突如空が黒く変色し、そこには1万年前に封印されたはずの魔王軍の兵士たちが一挙に城塞都市トルメスの前に現れたのである。
これにより駐屯地と大東洋条約機構の国々が集団的自衛権を行使するために一勇に集まった。


次回、第十九話「魔王、復活」

さぁ~~て、次話もサービスサービスぅ!!!

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