問題児だらけの駐屯地が召喚されたようです(絶望) 作:CARUR
第四十六話「人種の壁」
ロウリア合衆国 首都ストー・キリDMの駅前(中央歴1642年2月4日)午後17時40分
仕事帰りや学校帰りで帰宅・・もしくは終日な為か、どこか友人と一緒に夕飯かカラオケボックスによるか・・・。もしくは同僚と一緒に酒を飲むためか駅前は人があふれていた・・・。しかし彼らの楽しみを妨害するかのような、抗議の団体が120人ほど居た・・・・。それは旧ロウリア王国が敗戦してきて、当地にかかわったキュルギュルとロウリア人との混血した国民と、ここ最近移民としてやって来た亜人に対してヘイトクライムを行う団体であった。主に人族の工業労働者が多く、出産頭数が多く成長速度の速い彼らに職を盗られてしまい、ほとんどが独身の労働者ばかりであった。
「帰れ!帰れ!亜人は帰れ!」
「地底人と亜人はこのロウリア王国を崩壊に導く存在だ!!我が国民は決起せよ!!」
そう街中で叫ぶが、とうとうその旧ロウリア王国民ですら怒りをあらわにする・・・。その掛け声はとある老人だった。
「止めぬか!!大バカ者が!!せっかく駐屯地・・・果ては近隣諸国に謝ったのにもかかわらず、またその過ちを繰り返すつもりか!!」
「そうだ!そうだ!もうその時代は終わったぞ!!」
青年や近くにいた仕事帰りの会社員も参加した。そして亜人たちと混血キュルギュル達も参加する。
「なんで国民なのに帰らないといけないの!?私たちは国のために尽くしているのに!」
「そうだ!そうだ!!」
「君たち!!今すぐ集会を禁止しなさい!!現在ここは警察と騎士団が包囲している!!手を上げなさい!」
すると近隣住民から通報があったのか、警官隊と騎士団が遊撃車にのってやって来たのだ、一般人は敵意のない事を証明するため手を上げたが、抗議団体は最後まで抗議を続ける。結果として、3人取り逃がしたものの団体のリーダー格を拿捕したため、今後は活動ができないと思い、ほっとした警官隊であった。だが別の日・・・。
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ロウリア合衆国地方列車内 2月7日午後16時20分
ここでは眼鏡をかけたキュルギュルの女子高生が、座席に座り本を読んでいた・・・。するとある男性3人が近づく・・・・。
「おい!ここ一般人向けの座席だぞ!お前は尻尾がでかいんだからキュルギュル用座席に座れ!!」
「い・・いえ!そこまで座席が込み合っているわけでもないから座ったのですが~・・・?一応・・・こう尻尾を寄せて・・・。」
「そうじゃよ・・・。今は混んでるわけではなのだからいいじゃないか・・・。」
男たち曰く、彼女の尻尾は65cm程の長さを持っていたため、マグマ重戦車60號のような「下半身が幼虫のようなキュルギュルが座る座席に行け」、と文句を言い出した。が、よく彼女を見かける老人は悪いことをしてないから良いじゃないかとフォローする。
そして近くにいた彼氏のような男が現れる。その少年は人族であった。
「おい!おれのサーリャに文句があるってのか?」
「何だ・・・?お前・・・・・?」
「俺はサーリャの彼氏!アルスだ!俺の彼女に文句があるのか!?」
「そうだよ!文句大有りだよ!こんな化け物みたいなやつらがポコポコ産みやがるせいで、俺らの職業が盗られるんだよ!!」
男の話を聞いた少年は歯ぎしりをする・・・。結局「連中は差別心でしか」と思った少年であった。そして男二人がサーリャを掴み上げ、キュルギュル専用席に向けて突き出す・・・・。
ドサッ!
「痛い!!!」
「てっめぇ・・・・!」
あまりのやりたい放題っぷりに憤るアルス・・・・。たがその直後に列車内に常駐している私服警官と、ここ近年存在が公表された戦車マグマ娘が現れる・・。
「そこの三人!!人種差別撤廃法案に抵触する!今なら発言を取り消せる・・・・。さてどうするか・・・?」
「いきなり見た目で判断か・・・・?差別主義者らしいな・・・!」
「ちっ・・・!わかーったよ!すいませんねぇ・・・・!」
「懲罰金として30万ロル(日本円で300万円)を徴収する!」
その後も不服な態度を示すが、結果警察に連行され懲罰金を支払ったのである。そしてあるところでは・・・。
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第1文明圏 ギリスエイラ公国 2月10日
ここはリビズエラ王国の東側に存在する貴族領地のギリスエイラ公国・・・・。ここでは混血歩兵種の親子が仲睦まじく歩いていた。彼らは人間のような二つ目もいれば、単眼のキュルギュルもいたのだが・・。
「うわぁ・・・・。つい最近現れて第二マグマ帝国のキュルギュルとか言う種族だ・・・。」
「いつ見ても異形だな・・・!特に目が一つとか・・・。おお・・・怖え・・・・!」
そうギリスエイラ国民がそうぼそぼそと話す・・・。だがこれはまだましな方であった・・・。彼らはそこの公国の宿屋に泊まろうとしたのだが・・・・。
「あのー一泊二日泊まりたいんですが・・・・。」
「申し訳ございませんが、ここは人間用の宿です・・・。魔族の方はご宿泊できません。」
突如見た目が違うという理由で魔族扱いされ、宿泊を拒否されたので抗議する家族・・・。
「私は人間ですよ!!いくら何でもひどすぎますよ!!」
「そうだ!そうだ!確かにちょっと体が違うけど・・・人間だぞ!!」
子供までが抗議の声を上げる・・・。だがそれでも宿屋の受付は、抗議を受け入れず無理くり追い出したのであった。そして彼らは偶然に、商業目的でやって来た会社員の団体と出会った。
連れて来た12人の内4人がキュルギュルであったのだが、同じく見た目で差別された上、自由行動をしている際に女性社員が性犯罪に巻き込まれるという事態になったのだ・・・。44話で第二マグマ帝国と合衆国の外交官が語っていたように、もし身体差別や性犯罪に巻き込まれても治外法権が認められないため、泣き寝入りするしかなかったのであった。
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ロウリア合衆国 首都ストーキリ・DM イルエス群
しかし彼らに関することでは暗い事ばかりではなかった・・。一部の国では、魔石を使って発電所等に勤務した際、異世界人ではないので魔素中毒症状にならないことと、重工業関連で発生する一部の有害物質に耐えることから、積極的にキュルギュルの採用するようになったのである。
そして以前から歩兵種だけではなく、マグマ武器娘の混血児もいたためか、一部情報開示もかねてロウリア混血マグマ武器娘の導入を決めたのであった。そして今回はその適合を受け、めでたく武器娘となった彼女彼らの入隊セレモニーが行われていたのである。
レイシト「貴官たちは生まれはこの国でありますが、異世界からやって来たキュルギュルとの混血で悩むことや辛い事もあるでしょう・・・。しかしそれを乗り越えて我が国の防衛を担い、そして選ばれた武器娘の貴官たちを祝います。」
元首であるレイシト・ハーク女王が訓示を述べた後、参列者の大統領と国防長官、USL陸軍総司令官・・・。そして陸軍兵士と親世代のキュルギュルが拍手を上げたのであった。なお記念すべきこのセレモニーに参加した、武器娘適合混血児は120人にも上り中には親同様の兵器の武装を使えるため、M4シャーマン程度しかない軍に、突如M1エイブラムスやT-84が配備されるという結果になった。
そして式がある程度終わると、彼らは車両形態と武器娘状態でのパレードを行ったのである。その様子を見た親世代と軍人はというと・・・。
マグマ戦闘ヘリ24號ハインド「あら、私と同じMi-24Dになったわね。ただなぜかKa-52もいるけど」
「まるで駐屯地みたいだな・・・。まぁ・・店の宣伝になるからいいか!」
マグマ重戦車1號1型「このアンバランス差を元の世界の軍に見せたら驚くわねぇ・・www。フフフフッ!!」
「あんま軍事に詳しくないからわからんが・・・・。まぁ・・如何にも未来感はあるな・・・。」
と、子供たちの姿を見て喜ぶマグマ武器娘もいれば、軍事に詳しくないがなんとなくハイテク感のあることに気付くロウリア人の光景などが見られたのであった。なおこのことを認可した駐屯地は、翌日記者達に「太陽神の使いである鉄竜に変形する女性とは、もしかしたらキュルギュルだったのでは?」という質問と考察を問われたが、マスコミ対応の福知山の返しはと言うと・・・。
「いえ・・・キュルギュルではなく、人間に近いアンドロイドのようなものです。」
と返したのであったが、ここから「もしかしたら微粒子レベルで駐屯地には、重大な秘密がある可能性が存在している・・・・・?」と話題になり、しばらくは陰謀論的・・・もしくは都市伝説的なうわさが増えていったのである。
噂の中では、「実は駐屯地の女性はほとんどが地底人で、彼らの持っている兵器はすべてマグマ武器娘に化けている」とか・・・、「実は地底人ではなく宇宙人」、「穏健派のラヴァーナル帝国人」、「実は太陽神の生き残りの末裔」などの都市伝説が作られたのは言うまでもない・・・。
次からマジでパーパルディア編の章を作ります。マジです・・・。
次回予告。
パーパルディア皇国では、今後の国家方針を決める会議が行われていた・・・・。が、しかし突如として皇国と関係のある文明圏外国が訪問し、皇帝とその部下を驚かせたのであった・・・。
次回第四十七話「皇国の意外な文明圏外国」