問題児だらけの駐屯地が召喚されたようです(絶望)   作:CARUR

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第六十四話「偽りの決戦

フェン王国 ゴトク平原から19㎞地点の田園地帯 午前11時20分

 

 ここでは皇国軍が埋めていった鹵獲された地雷を片っ端から破壊していた・・・。駐屯地の地雷処理車などを用いていたが、戦後を考えて入念に地雷を探査し除去をしていた。この時に対戦車地雷を見つけるのに役になったのはクイラ王国陸軍のドワーフの兵士であった。彼らは身長が低く地面に匍匐した状態で作業をした際に仮に地雷が密集しておかれても、背が低いため面積が小さいため接地面積が少なくて済むのだ。この光景を見た地雷処理兵は「あのドワーフ達の方が俺達より優秀だな」とこぼしていたという。しかし、この作業も終わりつつあった。

 

「これで最後か?」

「はい。と言ってもドローンや犬型ロボットのおかげもありますがね」

 

そう言って兵士はようやく最後の地雷を掘り出し、無効化させたのだ。これでこの辺りの地雷は全てなくなった。だが、まだ安心はできない。何故なら地雷探知機にも引っかかっていないものがあるかもしれない。それを注意しながらマインローラーを付けた零一式主力戦車を歩兵の前に走らせていったのだ・・・。

 

 

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パーパルディア皇国 宿

 

サンレア「これは・・・ひどい・・・!」

 

 彼女はフェン王国で起きた皇国兵による虐殺した写真を見て顔をしかめた。そして途中で吐いていしまった。だがこの情報を皇国側に対しての交渉材料として使うために彼女は必死になって耐えた。そしてもし皇国外交局と交渉するときにどう喋るかを紙に書いていった。すると扉からノックする音が聞こえた

 

コンコン!

 

サンレア「誰ですか?」

 

「皇族の方があなたに会いたがっています・・・。失礼のないように対面するのが良いかと・・・。」

サンレア「分かりました。今行きます。」

 

彼女は急いで身支度を整えて部屋を出て行った。一応護衛の特作群の船岡に出かけることを伝え、その人物に会いに行った。その人物は少年皇族のサディスであった。

 

サンレア「サディスさん!!どうしてここに?!」

サディス「サンレアさん。実は・・・いや外務局のカイオスから頼まれ、この国のワイバーンの基地の地図を持ってきたんだ。」

 

サンレア「ええっ!「声が大きい!」あっ・・・すみません・・・でもなぜ・・?」

 

 サディスはこの国のワイバーン基地の位置が記された地図を彼女に渡した。サンレアは渡された地図を懐に入れ隠したのであった。だがサディスはこのためにサンレアに会いに行ったのではない・・・。本当の目的は別にあったのだ。それは彼女が駐屯地に帰ってしまう前に好意を告げたかったからだ。

 

サディス「あ~・・・。どこか行かないか・・・?せっかくだし・・・。」

サンレア「うーん・・・。じゃあ、港に行ってみたいです。海を見たいんです。」

サディス「分かったよ。」

 

 二人は仲良く手をつなぎながら歩いていき、港へと向かっていった・・・。一応船岡は二人の後を付いていく。ただサンレアも海に行きたいのではなく、あくまで調査も兼ねた散歩なのだ。

 

サディス(チャンスがあれば告白しよう・・・)

サンレア(サディスさん・・・なんで緊張しているんだろう・・・?)

 

 そんなことを考えているといつの間にか港についていた。そして目の前にはパーパルディア皇国の港町の風景が広がっていた。彼女は目の前に広がる光景を見て感動の声を上げた。

 

サンレア「すごい綺麗ですね。」

サディス「うん。そうだな。」

 

 二人とも無言になり景色を眺めていた。しばらくすると彼女はあることに気が付いた。それは奴隷の姿であった・・・。彼女の目線の先には若い女や幼い女の子達が鎖につながれたまま座っていた。彼女は思わず目をそらしてしまった。

 

サンレア(こんな酷いことが・・・。私達の国では考えられない・・・。)

 

サディス(外交官の彼女の見られては困るだろう・・・。)

 

 彼女はこの国に対して強い嫌悪感を感じた。そう思ったサディスは彼女に話しかけることにした。

 

サディス「たしか・・・駐屯地は奴隷制を廃止させるよう同盟国に働きかけるとか言ってなかったか?あ~・・・。少し気になるが奴隷がいない状態でどう、あんなふうに発展するんだ?奴隷を廃止してしまったら豊かにはならないと思うが・・・。」

 

サンレア「あの・・・そもそも奴隷がいるから豊かっていう理由の意味が分かりません・・・。そもそも人間は生まれながらにして平等なはずです・・・。それは・・・財産の格差があるかもしれませんが。人を無理やり働かせたりして富を得たとしても、それは決して幸福とは言えないと思います・・・。」

 

 サディスはその言葉を聞いて内心驚いていた。なぜならそれがこの世界の列強諸国の文化であったからだ。この世界のほとんどはムーか神聖ミリシアル帝国以外中世くらいの文明レベルしかないのだ。しかし、駐屯地の指導によって発展している文明圏外国と準第三文明圏は違う。他の国と違い、20世紀か21世紀・・・いやもしかしたら現実社会より文化文明・・・民度が高いかもしれない。だが、サディスはサンレアの言葉が理解できなかった。この国の人間にとっては当たり前のことであり疑問を持つ者などいなかった。だから奴隷制度がない国が存在するということ自体が信じられない事だったのだ。

 

 

サディス「では、なぜあんなに発展するんだ?そこがわからない・・。」

 

サンレア「たぶん・・・皆が頑張っているからじゃないかと私は思います。それぞれ美味しいものが食べたい・・・、新しい服を買いたい、きれいになりたい・・・。そういった欲望をかなえたいから、働いて国が潤って欲しいから頑張れるんじゃないでしょうか?それによく生まれで差別することをこの世界はしますが、なぜそのようなことが起きるのか、私にはまだわかりません。確かにエルフやドワーフや獣人などの種族はいますが、なぜ同じ人族同士でそんなに差が出るのでしょう?」

 

 そう語る彼女・・・サンレアの目はまっすぐで、曇りがなかった。サディスは自分の価値観とは全く異なる考え方をするサンレアに驚き、同時にこの国の国民とは違う考えを持っている事に尊敬の念を抱いた。そして、サンレアのことさらに好きになった。彼は今まで自分の国の人間以外の人種は奴隷として使うものであり、それ以外の価値はないと考えていた。だがサンレアの考えを聞くうちにサディスは自分が間違っているのではないかと思い始めた。

 

サディス「なるほどな・・・。そういう時代がいずれ来るのか・・?いや、来て欲しいものだな。」

サンレア「はい!きっと良い未来がやってきますよ!」

サディス「そうだな!俺達ならできるさ!」

 

 二人はお互いに笑いあった。そして二人は帰ろうとした・・・・・その時である。突如二人の前に棒を構えた男が現れた。その男はサンレアを見るなり、いきなり襲い掛かってきた。サンレアはとっさにその攻撃をよけた。その攻撃はサンレアに向けられていた。

 

サディス「貴様!!何のつもりだ!!」

 

サディスは突然の事態に激怒し、彼女を守ろうとするが相手は屈強な男である。サディスは敵わないと思い、剣に手をかける。

 

サンレア「サディスさん!!逃げてください!!」

サディス「馬鹿野郎!!!お前を置いていけるか!!」

 

 サディスはサンレアを守るように立ちふさがった。だが、次の瞬間、別の場所から屈強な男がサンレアの背後から現れた。そしてサンレアを羽交い絞めにする。サディスはそれに気を取られ、棒で勢いよく背中を叩かれた。そしてサンレアを拘束していた男も彼女を殴ろうと拳を振り上げたが・・。

 

サンレア「えい!!」

 

バキィッ!!

 

 サンレアは自分を掴んでいる男の股間を蹴りあげた。だがその蹴りはただの蹴りではない・・・武器娘の蹴りである・・・。腐っても対空戦車娘のサンレアのけりを受けた男の股間は赤く血で滲んでおり、男は悶絶していた・・・。一方の護衛でついてきた船岡も同様に謎の男たちに襲われていた・・・。彼は敵の攻撃を紙一重で避けていく、そして短剣で敵の首を刺し、拳銃で相手の頭を撃つ。すると一人の男は倒れたが、もう一人の男はナイフを取り出して船岡に向かってきた。

 

「くそぉおおお!!!」

 

 船岡は相手が振り下ろしてくる腕を掴みそのまま投げ飛ばした。投げ飛ばされた男は地面に叩きつけられ気絶した。そもそも船岡は特作群所属であり、マグマ戦争では船坂弘のような隊員であり、危うくマグマ幼虫の餌にされかけた所を心停止した状態で復帰し、調理担当のマグマ歩兵の大きい眼球を正拳で潰し、その後も様々な地獄を見た後生き抜いた猛者である。つまり、船岡は人間ではなく、人間の形をした何かなのだ。ある程度蹴散らした後サンレアとサディスの様子を見かけるが、すでに行方が分からなくなっていた。

 

船岡(しまった・・・。)

 

 船岡はすぐに走り出した。だが、二人を見つけることはできなかった。そして駐屯地に連絡を取ろうとしたのだが騒ぎを聞きつけた、住民が皇国の治安維持機構の官憲に通報をしたらしく、船岡は拘束されてしまう・・・。事情を説明するも受け入れてはもらえず、船岡は留置場に入れられてしまう。はたして二人の行方は・・?

 

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フェン王国 ゴトク平原  午後12時00分

 

DODODODODODODODODO!!!

 

 

PI------------------!BASYUUUUN!!

 

「くそっ!!敵の対空砲火がキツイ過ぎる!!」

 

 

 クワ・トイネ空軍所属のBTAブルーティカスがチャフを巻き、皇国軍に鹵獲された対空ミサイルや対空砲火を回避しながら攻撃をするが、敵の数は圧倒的であった。敵は牽引式対空砲や自走式対空砲トラックを用いて弾幕を張り、ブルーティカスを攻撃する。その砲撃で味方の機体は次々と被弾し撤退していく・・・。一方駐屯地や連合軍も火砲支援や戦車による制圧を行おうにも、鹵獲された対戦車弾やトラップが仕掛けられており思うように進軍ができない状況だった。

そんな中、A-1スカイレイダーとも天山を掛け合わせた外見の零一式木製雷撃機「天音」による低空爆撃が開始された。天音の投下する爆弾は焼夷弾であり、草陰や起伏に隠れた皇国兵を焼き殺していった。しかしそれだけではない・・・。続いてやってきたのは追撃攻撃機のP-02Bシールダーが上空を飛び回り、対地攻撃を開始してきたのだ。

 

BUOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOON!!

 

 

「くたばりやがれ!!パ皇!!」

 

 A-10のような機関砲の音を周囲にまき散らすP-02Bシールダー・・・。外見はP-02マシュライト・・・もとはP-51マスタングなのだが、同軸機関砲に30㎜機関砲、両翼には200kg爆弾が装備されており、運動性能は悪いものの強力な掃射力と搭載力により、地上部隊にとっては悪夢の機体となった。機関砲の砲弾には炎魔法を付与しており、命中すれば爆発炎上を引き起こす恐ろしい兵器である。その上装甲も複合装甲20㎜に対して内部装甲に、金属粉配合の強化プラスチックを用いているので対空砲火でも貫通できない。

 

「畜生!!奴らは空の悪魔か!?」

「撃て!!撃ち落と・・・BA!!」

 

BOOOOOOOOOON!!

 

皇国の兵は必死に応戦するも、シールダーの火力の前になす術もなく撃破されていく。そして、攻撃機部隊によりある程度攻撃を終えると、99式自走155㎜榴弾砲とFH70部隊による榴弾の雨が降り注ぐ。その砲撃で敵の陣地は火の海に包まれる。

「クソ!!なんだこの威力は!!」

 

「撤退だ!!」

「駄目です!!脱出できません!!後ろは蛮族の車ばかりで包囲されました!!銃撃が激しくて身動きが取れません!!」

「ちくしょう!!」

 

ドォオン!!ズドンッ!!

 

 迫撃砲の砲撃と戦車の砲撃によって、追い込まれていった・・・。だが駐屯地と連合軍の攻撃は続く・・・。海軍の対艦ミサイル攻撃と陸軍の攻撃、そして空軍の空爆で敵の陣地を徹底的に破壊した。そして、敵の残存兵力は散りじりになって逃げていく。が、すかさず駐屯地の攻撃ヘリコプター部隊が現れる。

 

AH-64A「一匹たりとも逃がさないわ!!」

AH-1W「逃がしはしない!」

 

BARARARARARARA!!BOOOOM!!!

 

 アパッチの機銃掃射で次々と皇国兵が血祭りにあげられていく。そして、鹵獲した装甲車やテクニカルなどが次々と破壊されていき、最終的にはスクラップの山が出来上がっていた。皇国兵の将校は降伏を決めた・・・。彼らは第三文明圏での降伏方法である旗を振って降伏した。が、しかし・・・。

 

冬川「あれはなんだ?旗を振りだして?何かの合図か?」

 

「おそらく降伏のようなものですかね・・・。」

 

 冬川は双眼鏡を使い、その様子を見ていた。そして、皇国の兵士たちが一斉に旗を振る謎の行為を不思議がっていた。すると前線復帰した勝田が冬川と自衛官の間から現れる・・・。

 

勝田「なぁ・・・白良って事前にパーパルディア皇国に、降伏するときは白旗を揚げるよう連絡済み・・・・だったよな?じゃあ何であいつら白旗じゃなくて変なパフォーマンスなんだ?ハッ!あれが降伏のやり方なのか?!

「ただの見栄じゃないですか?どうせ、あいつらは「俺達は列強国だから、あんな低能民族に負けるはずがない」とか思っているんでしょうね・・・。」

 

 

勝田「俺さぁ…今思ったけど・・・都合がよくねぇか?今まで散々一般人を蹂躙、虐殺、レイプしておいて、自分たちが不利になったら、まるでゲームを止めるかのように降伏?そんな事が許されるのかってなぁっ!!!!

 

 

話しは続く。

 

勝田「皇国兵がとんでもねぇクズで救いのないような奴らで白旗じゃなくてよかったよ。ハハッ!一方的に殺される死の恐怖……次は……お前たちの番だ!!!撃てぇぇぇぇぇっ!!

 

冬川「お前ら!まてっ!」

 

春日井「総員!!射撃返し!」

 

「こちら合衆国陸軍第3歩兵隊・・・。合衆国海兵隊に次ぐ・・・爆撃をしてくれ。」

『了解しました。』

 

冬川の制止を聞かず、駐屯地による攻撃が始まる・・・。ロウリア合衆国軍海兵隊のF01F‐2が皇国軍陣地上空に飛来する。そして、対地攻撃を開始する。爆弾投下と同時に、陸娘達と兵士たちは勢いよく皇国兵に向け銃撃や砲撃を開始した。その様子はこの世の地獄と言える光景であった・・・。

 

ババババババババッ!!!

 

 

「なぜだ!!降伏の合図をしたのに・・・己!蛮族がぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 

DODODODODODODODO!!BOOM!!

 

 

 そう言い放つドルボであった。その後生き残った皇国兵は一人残らず殺され、捕虜となった者はいなかった。あまりの容赦なさに冬川は嘆いていた・・・。そして戦闘を終えた後駐屯地娘たちは息を切らしながらその場に座るのであった。春日井は戦友の大久保の仇討ちが出来たことに満足していた。

 

春日井「これで・・・大久保や死んだ駐屯地娘達の無念も晴らせたかな・・。」

岐阜「っすね・・・。でもまだ残存兵力がいるかもしれないので油断はできないすよね。」

 

 

 こうしてフェン王国のでの戦いは、残存した敵兵を処理して終わると思っていた一同であった。が、まだ戦いは終わっていなかった。翌日、鯖江の率いる第6部隊は航空支援と自走対艦ミサイル砲の支援で、北部方面に向かう・・・。肝心の無線が封じられてしまい皇国兵は右往左往してしまい、その隙に一気に制圧していく。だが物事はそんな簡単には終わらない。突如として逃げ惑う皇国兵がその場で止まり始まる・・・。そして正気が無くなったように彼女たちに向かう・・・。すると敵兵全員が同じ動きで発砲し始める。

 

鯖江「伏せて!!敵の様子がおかしいよ!!」

 

仙台「手榴弾!」

 

カチャン・・・カチャン・・BOM!!

 

 仙台の投げた手榴弾によって吹き飛ばされる皇国兵たち。だが、やはり様子がおかしく、顔面に手榴弾の破片が刺さったり、手足が吹き飛んでも仲間の死体を平然と踏んづけながら向かってくる。そして、彼らは銃剣突撃を仕掛けてくる。が、歩兵戦闘車の前には無意味であり、瞬く間に皇国兵の命を奪っていく。そして、彼女は敵の異変に気付く。

 

鯖江「・・・子供!?」

 

ベイス「僕の名前はベイス・・・。ざっと・・・レミール様の親衛隊だよ。僕は君たちに恨みはないけど・・・命令なんだ。ごめんなさい。」

鯖江「へぇ・・降伏するのなら今のうちだよ?」

 

ベイス「あなた方が降伏するべきでは・・・・・ほら。」

 

 ベイスと名乗る少年は、物陰から洗脳した一般人・・・もしくは凌辱され衣服がはだけた状態の女性たちが武器を持ち現れる。鯖江は怒りを露にする・・・もはや捕虜とせずそのまま殺そうと思ったのだ・・・。まずは狙撃兵を呼びだし、いつでもベイスを射殺できるように待機させておく。一方で仙台の持つスタンドであるソリッド・スネイクの能力である記憶をUSB状に抜き取って保存させ、洗脳された一般人を仮死状態にさせる。そして、鯖江は攻撃指示を出す。スタンドは、この世界の常識で言えばありえないほどの正確さと速さで、女性や一般人を仮死状態に追い込む。だが、終わりが見えないほど洗脳された一般人が現れ、疲弊し始める。その時だった。

 

仙台「あぁ・・・もう限界ですわ・・・。これ以上USBメモリーを作り切れない・・・!」

 

鯖江「無理しなくていいよ。ありがとうね。後は私たちに任せて!」

 

 鯖江はそう言うと、狙撃兵にサインを出す・・・。が、しかしベイスのを守るかのように洗脳された女性が盾となり失敗。結果、肉弾戦闘で洗脳された一般人を追い込み、あしらい始める彼女達・・・。鯖江たちは、一般女性を人質に取られてしまう。が、彼女らには人質を気にしている暇はなかった。鯖江たちが苦戦している中、他の部隊は残党狩りを始めていた。そんな中、とある皇国軍の将校が自国に連絡を取る・・・「わが軍は敗走しつつあり、魔物を使った輸送も限界あり、至急撤退を進言する」と。

 

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パーパルディア皇国 その日の夜

 

 アルデは汗を流していた。理由は簡単。ゲリラ戦を起こせば駐屯地の率いる連合軍は、厭戦ムードになり、講和に傾くのではないかと考えていたからだ。彼の考えは見事に外れることとなる。そもそも福知山と立川の写真だけによる駐屯地の報道のみでは、中立性がないため各国の民間報道機関が取材するべきなのだが、謀反を起こしたフェン王国兵や残存した皇国兵を考慮して、記者がそもそも立ち入ることができず、皇国の思うように報道されなかったのだ。想定の甘さを後悔していた。彼は「隠しても仕方ない」と思いレミールに報告しに向かったのだ。

 

アルデ「レミール様・・・どうやら戦況はイマイチのようです。」

レミール「何?それは本当か?」

 

アルデ「はい。どうやら蛮族の国民たちの戦意を下げることはうまくいきませんでした・・・。現在、残存した我が兵はゲリラ攻撃を仕掛けています。しかし、海軍はすでに壊滅状態・・・。ワイバーンを飛ばしても飛行機械によって撃墜される始末・・・。勇逸フェン王国兵の一部が謀反を起こしたため、蛮族達の進軍速度は下がっていることは喜ばしいことです。」

 

 レミールは舌打ちをする。確かに駐屯地と連合国は、この世界では人口や土地において圧倒的に劣るはずだ。だが、技術力と兵器の運用能力は世界トップクラスであり、皇国が誇る陸戦部隊と海軍でも敵わないのだ。レミールは苛ついていた。なぜならば、このままでは皇帝であるルディアスに良い顔をされないのだから。そして彼女はある決断を下す。

 

レミール「こうなれば殲滅戦だ!あとで皇帝陛下に殲滅戦を行うことを許可してもらう・・・。して、アルデ?アルタラス王国はどうなった?そろそろ皇国民も入植している頃合いだろう?」

アルデ「はい。すでに皇国民の入植者はアルタラスに向かっています。軍の方も鹵獲した武器などを沿岸部に運び、配備しています。」

レミール「わかった。私はすぐに皇帝陛下に殲滅せんを取り掛かる。お前は引き続き、フェン王国にゲリラ攻撃を続けよ。」

アルデ「はっ!!」

 

彼女はそう命じると外務局の建物から出ていく・・・・。そして、彼女は悪女のような顔を浮かべ皇帝の住む城に向かうのであった。駐屯地と連合軍は本陣を打撃したことに成功したが、同時にフェン王国の国土の大半が皇国兵と謀反兵により占領されてしまっており、いまだ戦争は終わっていなかった。果たしてフェン王国を開放できるのか・・・?一方のアルタラス王国はどうなっていたか・・・?

 




フェン王国での惨劇が起きていた時、パーパルディア皇国に占領されたアルタラス王国は、悪夢の統治が行われていた。

第六十五話「地獄の統治」
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