問題児だらけの駐屯地が召喚されたようです(絶望) 作:CARUR
パンドーラ共和国 首都 (中央歴1641年6月4日午後14時20分)
アルタラス社会主義共和国(旧アルタラス王国)が皇国人から解放されている一方、パンドーラ魔法公国・・・いやパンドーラ社会主義共和国ではパーパルディア皇国に侵攻する準備が行われていた。首都の軍事基地では多くの戦車と車両並べられており、そ若い女性の兵士が演説を熱心に聞いていた。
シュタインヴァ「我々パンドーラ社会主義共和国は列強国であるパーパルディア皇国の蛮行に対し断固たる態度で臨むものである!我が国には世界最強の兵器がある!我々の力があればパーパルディアなど敵ではない!!!」
「そうだ!!」「私たちの力を見せ付けてやるんだ!」
「皆殺しにしてやる!!!」
兵士らは興奮して叫ぶ。そしてその女性士官は兵士たちにこう言った。
シュタインヴァ「君たちの奮戦を期待しているぞ!! 皇国の犠牲になっている女性の解放を!! 自由を取り戻すのだ!!!」
『オオオオーーッ!!』
「いいか貴様ら! 今回の作戦は我が軍の初陣だ! 気合を入れていけよ!」
指揮官らしき女性がそう言うと、男性兵士が戦闘機KP-1クラァエに搭乗するため走り出す。ジェットエンジンを勢いよく噴かせて離陸していく機体を見て他の機体も離陸し始める・・・。アラドE.555をもした戦略爆撃機BBR-1ファイズが轟音を上げて飛び立っていく。続いて攻撃機のBVP178を模した攻撃機AnFー1が離陸していった。一方の陸軍も続々と車両が基地から発進していく
シュタインヴァ「良いか!男性兵士は少ないから問題はないが、決して性犯罪を犯すな!!汚らわしい皇国人と同等の存在になってどうする!?」
『Verstanden!!』
シュタインヴァ「お前達には祖国の自由のために戦う義務がある! 誇り高き軍人として恥じぬ戦いをしてみせろ!!」
『Verstanden!!』
シュタインヴァ「我々は皇国にとらわれている女性を解放するために戦っている!! これは正義の戦いなのだ!! 我々こそが正義であり、弱き女性を強くする!これがDas Recht der Frauen auf Leben!女性生存権だ!」
彼女の演説を聞きながら歓声を上げ進軍する兵士達・・。シュタインヴァの提唱した女性生存権と言う思想は東方生存権を、元にしたものだった。彼女はこの世界の文明レベルの低さから来る男尊女卑に危機感を抱いていた。そのため、女性は男よりも優れているという前提のもと、より強く生きていくべきだと考えていた。思想の内容は・・・。
・新パンドーラ共和国は国防の強化を図るとともに女性が子供を作りやすい環境を作るため、女性の教育及び身体能力を男性同様に向上させる政策を行う。
・男女平等を実現するため、新パンドーラ共和国憲法において男女差別を禁じる。また、パンドーラ共和国の法においても、男女差別を禁止する。
・男女共に兵役義務及び就職率の向上を図る。
・パンドーラ共和国軍においては全ての兵科で男性と女性の比率を同じにする。ただし、部隊ぐるみでの虐め及び性犯罪は決して許さない。
・パンドーラ共和国では女性同士の陰湿ないじめを禁止する。また、職場におけるセクハラやパワハラなどの行為も禁止とする。守れなかったグループは他国の風俗店に強制連行され、強制的に売春させられることになる。
・パンドーラは科学国家を目指すため、魔法研究を行いつつ基礎科学を発展させる。
・パンドーラは先進技術を積極的に導入し、産業の発展に努める。
・パンドーラは男女問わず優れた才能を持つ者を評価し、優遇する。持たない者も長所を生かし努力を怠らないよう励むこと。
と、言うものであった。このほかにも福祉制度の充実や生活保護のなどの記述もありナチスとはかなり違う思想であった。そして、これらの政策によりパンドーラは急速な発展を遂げていくことになる。そのことを知らずに属領にいる皇国人は悠々自適に暮らしていた・・・。しかし、彼らの人生はここで終わることをまだ誰も知らない。
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パンドーラ共和国と皇国属領の町(旧ベスチバル王国) 午後14時50分
ここでは駐屯地とチィシン帝国との協力で育成された戦闘員が、パンドーラ軍が来るまで待機していた。その人数は戦闘員50人と現地で育成した兵士が200人だ。現地兵士は女性や老人が殆どだが、全員が銃火器を装備しており、中には銃剣を取り付けた小銃を持った兵士もいた。無線機によって定期的にパンドーラ軍の進行度が報告されていた。
『こちらパンドーラ軍。現在貴殿たちのいる場所から5㎞圏内にいる・・・。わかりやすいように地上で合流しよう』
「了解した。こちらもすぐに向かう」
通信が終わると兵士は全員武器を持ち、戦闘態勢に入りつつ洞窟から現れる。しばらくすると、戦車35両と装甲兵員輸送車40両、自走砲10両が到着した。その光景を見た皇国軍は歓喜の声を上げる。そして近くにあった廃墟を司令部にすると作戦を練り始める。そして・・・。
シュタインヴァ「良いか!この戦いは皇国を徹底的に追い出すためのものだ!我が国の力を見せつけてやるのだ!!奴らに恐怖と絶望を与えよ!!」
『オオーーッ!!』
兵士らは気合の入った声で叫ぶ。そして戦闘員とパンドーラ軍は進軍を開始した。そして第一陣としてパンドーラ空軍による大規模空襲が開始する。目標は皇国の基地である。パンドーラ軍の戦闘機は皇国の基地に対して機銃掃射を開始する。
DODODODODO!!
「なっ・・・なんだあれは!ワイバーンじゃないぞ!? まさか・・・ムーの飛行機k・・・バッ!?」
「おい!大丈夫か?・・・うわぁああ!? 助けてくれぇえ!」
「敵襲! 敵しゅ・・・グハァ!?」
皇国の基地は大混乱に陥った。BBR-1ファイズによる大空爆により基地は火の海となり、滑走路も破壊され、多数のワイバーンロードと竜騎士が爆死した。そして属領軍は右往左往するが何とか陸軍の方は持ちこたえる。
「畜生!! 何だってんだ!? あんな兵器見たことがない! あの空飛ぶ鉄の塊は何なんだ!?」
「知るわけないだろ! いいから撃て! 撃ち落とすんだ!!」
彼らはマスケット銃で撃ち落とそうとするが高度5000m以上を飛ぶ航空機には中々当たらない。一方パンドーラ空軍の攻撃はまだ終わらなかった。今度は攻撃機AnF-1による攻撃が始まる。AnF-1は200㎏爆弾を投下して次々と皇国の兵士を殺していく。そして陸上では戦闘員が自国の国民に対して「いよいよ反逆の時が来た! 我に続け!」と言って皇国兵を虐殺し始める。
「ひぃい・・・嫌だ・・・死にたくない・・・」
「お前らよくも俺の家族を・・・死ね!」
「この悪魔どもめ!地獄に落ちろぉおおお!!」
DADADADADA!!
「ぐあぁ・・・くそ・・・俺は・・・こんなところで死ぬのか・・・?」
「蛮族のくせに・・・!お前たちなんか・・・滅んでしまえ!」
「お前たちに俺たちが殺せるものか!! 死んでしまえ!!」
パンドーラ軍の襲撃により皇国軍は各地で分断され、各個撃破されていく。そしてこのような革命がどんどん第三文明圏でも行われていく・・・。
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皇国領クーズ(旧クーズ王国) 旧首都ダストル 同時刻
ここでは皇国人がいつも通りにクーズ人を痛めつけていた。しかし、この日を境にこのような光景は見られなくなる。沿岸部ではチィシン帝国軍の揚陸艦部隊により、零一式主力戦車Ⅱ型8両、零一式水陸両用戦車スセイ10両が現れ。アルタラスと同様に駐屯地に輸出されたT-26を模した軽戦車T-01パヌプ、BMP-1を模した歩兵戦闘車BMP-01キャベリナ、T-65を模したT-02アボルが上陸し現地で育成された戦闘員が乗り始める。そして、皇国兵を次々と蹂躙していく。皇国兵は次々と殺されていき、皇国兵の持っていたライフルは一般人に鹵獲され、皇国兵の死体から装備を奪っていく。また、皇国軍はパンドーラ軍が到着する前に壊滅してしまった。その情報を聞いた皇国は焦り始め、本国へ連絡をする。
アルデ『おい! どういうことだ! なぜ我が部隊が壊滅したのだ!?』
「わかりません・・・。突然、空から現れた謎の飛行物体によって我々を一方的に攻撃したとしか・・・」
アルデ『クソ! 一体何なのだ・・・。こうなれば仕方がない! 我が国の誇りにかけて奴らを殲滅するのだ!!』
皇国軍はプライドだけは高かったため、パンドーラ軍に対して宣戦布告を行う。そして皇国属領軍全体に通信が入るとパンドーラ軍に対して女性を用いた肉の盾作戦を決行する。これは属領地の皇国人女性か女性をを使ってパンドーラ軍の侵攻を妨害するというものだ。アルデはフェン王国で序盤あたりは進行速度を落とすことに成功したのを聞いていたためこの作戦を立案する。だがこの作戦を実行したのであるが・・・。
「良いか!皇国人女性は撃ち殺せ!だが盾にされた属領の女性は殺さず救助しろ! 皇国兵を追い出せ!奴らの思うツボになるな!」
「了解しました」
「よし!進軍開始だ!!」
こうしてパンドーラ軍と皇国軍の戦いが始まる。皇国軍はパンドーラ軍に砲撃を行いつつ、肉の盾を使いながら進んでいく。が、パンドーラ軍の狙撃銃部隊が的確にリントヴルムやウマを操縦する皇国兵を射抜いていき、皇国軍はパンドーラ軍を近づけないように必死に応戦するが、数で負けている上にパンドーラ軍は戦車などの近代兵器がある。結果は見えていた。そしてパンドーラ軍の攻撃機により皇国軍の陣地は爆撃される。
ドガァアアン!!
「ぎゃあああ!?」
「た、助けてくれぇえ!!」
「撤退だ! 撤退するんだ!!」
パンドーラ軍の圧倒的な火力の前に皇国軍は次々と駆逐されていった。が、しかし女性が多いパンドーラ軍に対して肉の盾作戦をしたのだ。それが許されるはずもなく・・・。
「皇国人め・・・!許さない!よく女性をモノの様に!!死ねぇえ!!」
ZYASYU!! グシャ! ザシュザシュ!
「ぐあぁ・・・」
パンドーラドーラ軍の兵士が皇国兵を射殺すると他の兵士も「そうだ!よくやった!」と言って皇国兵を殺す。一般人もそれに続き、皇国の民間人を殺して回る。この行為を見た皇国軍は激怒して反撃を開始するが、パンドーラ軍の戦車部隊に阻まれる。
PAPAPAPAPAN!!
「ぐあっ!くそっ!」
パンドーラ軍の戦車部隊は皇国軍に対して榴弾を発射し、爆発で皇国兵は吹き飛ばされていく。そして皇国軍はパンドーラ軍の砲撃により次々と撃破されていく。だがそれだけではなくシュタインヴァが自ら指揮するFH70を大型化した205㎜榴弾砲FH01と、17cm K18をSFチックな外見に改良したKP-17を搭載した榴弾砲Pdkー1のそれぞれ10門が皇国軍に狙いを定めていた。そして砲撃を指示する。
「撃て!」
ダダンッ! ズッドォオオオン!!! ズドンッ! ドゴオオッン!!!
「軽自走ロケット砲部隊!前進せよ!!皇国兵を殺せ!!」
続いてケッチェンに30cm ネーベルヴェルファー42型の発射機を搭載した、Mrk-1が攻撃を開始する・・・。一両につき発射機が40本である。それが10両展開している・・・。それが皇国兵に向けて発射されていく。
DODODODODODODODO!!BOBOBOBOM!!
「ぐぁっ!!」
「うわぁあ!!」
「ぎゃああ!!」
ドカン!ドカアァン!!
「なんだあれは・・・」
「あんな武器見たことないぞ!!ええい!報告だ!少しでもこの情報を本国に伝えるのだ!!」
「ダメです!魔信が使えないように妨害され伝書鳩のいる基地はすでに制圧されております」
「な、何だと!?くそぉおお!こんな時に通信障害など・・・。クソッタレェエ!!」
パンドーラ軍はある程度皇国兵を掃討すると、皇国軍は撤退し始め、パンドーラ軍はそれを追撃して皇国軍の拠点を制圧していった。こうしてパンドーラ軍と現地軍は皇国属領をどんどん占領していき、皇国は焦り始めるのであった。そして他の革命軍司令官と協議した領地まで占領すると独立宣言を皇国に行うのだった。革命軍司令官と初代大統領のハキは国民に宣言する。
ハキ「国民の皆様!我々はとうとう憎きパーパーパルディア皇国から独立し、自由を手に入れることが出来ました!これからは我々の力を合わせて、列強諸国にも劣らない国を作り上げていきたいと思います。我々には希望がある!そしてそれぞれ違う国の民もいるともいますが、同じ未来を目指す同志として手を取り合いたいと思っております。どうか私達にご協力をお願いいたします!!」
「「「ワァアアーーー!!!」」」
「「「ウオオオー!!」」
そして他の場所では同様に独立戦争を始めていた。各地で反乱が発生し、各地の皇国属領を奪還していく。そしてその勢いのまま、独立を勝ち取る・・・。他の国の革命軍も決起し始め、皇国は一気に駐屯地側の連合軍に周囲を囲まれるのであった。
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神聖ミリシアル帝国 首都ルーンポリス
ミリシアル8世「・・・・そうか。第三文明圏の皇国属領地はほとんど旧来の国民の元に帰ったのか。それにしても駐屯地の技術力と軍事力・・・。恐ろしいものだ」
皇帝の座る玉座の前で宰相が答える。神聖ミリシアル帝国と駐屯地の関係は現在談話中のまま止まっており、お互いの情報を知らないままであった。そして今現在帝国情報局局長のアルネウスの報告を聞き終えたところだ。ミリシアル8世も彼の情報網には一目置いていたが、それでもまだ知らないことが多い。彼は報告を続ける。
アルネウス「はい。それとどうやら駐屯地率いる連合軍はパーパルディア皇国に対し大規模な航空攻撃と艦砲射撃を計画しているようです。被害にあわないよう自国民の避難を要請しているとのことでした」
ミリシアル8世「大規模爆撃と艦砲射撃?一体どれほどの規模なのだ?」
アルネウス「現時点では使う航空機と艦艇の写真と機体情報しか渡されていませんが・・・。少なくともこのような機体と艦艇が・・・。」
アルネウスはそう言って複数枚の写真と資料を皇帝に渡す。そこには戦略爆撃機富嶽2型。B-52Cを模したBB-04ホワイト・フォートレス。そして零一式水上戦略爆撃飛行艇、BB-01、マグマ戦略爆撃機95號。さらには超巨大戦艦らしきものまである。どれもこれもが強力な兵器であり、この世界ではオーバーテクノロジーとも言える代物だった。そしてそれを見たミリシアル8世は驚愕する。
ミリシアル8世「なっ!なんだこれは!ムーの航空機と違いすぎるぞ!!これが文明圏外国に輸出した技術だというのか!?」
アルネウス「はい・・・。信じられないことですが・・・。それだけではありません・・・。艦艇の数は少ないですが・・・護衛の「天の浮舟」・・・彼らでいうところの戦闘機などには、空対地・艦対空などの機能を持った誘導魔光弾らしきものがあるようです・・・」
ミリシアル8世「馬鹿な!誘導魔光弾だと!そんなものはラヴァーナル帝国の持つ兵器ではないか!それが何故駐屯地が・・・!いや・・・そういえば駐屯地はムー同様転移国家と言うのは聞いていたが、まさかこれほどの科学力を持つとは・・・」
アルネウス「はい・・・。しかも彼らはクワ・トイネに伝承する太陽神の使いが使っていた兵器の能力を持つ女性と少女を回収し、艦艇の一つであるモンタナに関しては我が国の艦艇を上回る970mと言う巨体を持つようです。他にもここ近年第二文明圏を牛耳り始めた第二マグマ帝国と名乗る、駐屯地の同盟国と思われる勢力もあります。この国は蟻な種族のキュルギュルがおり、短期間で人口を爆発的に増やしています。その上に近隣諸国に傭兵と駐屯地同様兵器の輸出とインフラ整備を行い急速に勢力を拡大中とのことです」
ミリシアル8世「うむぅ・・・。なんということだ。そんな2か国をパーパルディアは敵に回したのか・・・。そしてその戦力がパーパルディアに向かうと・・・。うむ・・・早急に国民に避難命令を出さねばならぬか・・・」
アルネウス「はい・・・。すでに皇国側に悟られないように、自国民は撤退済みです。あとは宣戦布告をするだけで、あとは皇帝陛下のご決断次第です」
ミリシアル8世「なぜパーパルディアに悟られないようにせねばならないのだ?」
アルネウス「はい。下手に国民を避難させては我が国に亡命する皇国人が続発するかと思われます。そのためあえて知らせなかったのです。まぁ・・・。自分が最強とうぬぼれている皇国人が逃げるとは思いませんが・・。」
ミリシアル8世「そうか・・・。確かにそうだな・・・」
ミリシアル8世は今回の件について考え込む。そしてすぐさまパーパーパルディア皇国に宣戦布告の文面を書き記し、それだけではなく世界中に神聖ミリシアル帝国が皇国に宣戦布告したことを伝えたのであった。
次回予告
皇国軍司令官のアルデはとうとうストレスにより、翌日の御前会議に影響が出かねないほどの飲酒をしてしまう。その一方でアルタラス社会主義共和国の空港には、連合軍の航空機が補給のために着陸し、連合軍海軍も軍港に艦艇を停泊させていた。そして連合軍はパーパルディア皇国のエスシラント周辺の港町エストレータと、港都市ソマを艦砲射撃の準備をしていた・・・。
次回第七十二話「不利なる皇国」