問題児だらけの駐屯地が召喚されたようです(絶望) 作:CARUR
パーパルディア皇国 皇都パールネウス 6月10日 午後20時30分
ここでは皇国陸軍総司令官のアルデが汗を流し、ストレスのあまり書類をぶちまけていた。占領したアルタラス、ゲリラ戦で手に入れようとしたフェン王国、そして属領地帯での戦いがすべて連敗していたからだ。彼は脳内で「元をたどれば駐屯地自ら戦力を見せてきたのに、それを無視して戦争を起こしたレミールのせいだ!」といら立ち仕舞には酒を飲み始めた。そこに副官がやってきて報告する。
「司令官殿!少し落ち着きに・・・」
アルデ「うるせぇっ・・・!お前俺とカイオスに感化された奴だから殴らずに済んでいるが、本来なら殴り飛ばしているぞ!!何度言えばわかるんだ!!」
「申し訳ございません!ただ翌日御前会議ですから、お酒を飲んでいる場合では・・・」
アルデは酔いながらも、明日行われる皇帝主催の御前会議に出席するための酒を飲むのをやめ早めに眠りについた。一方カイオスはと言うと駐屯地の諜報部と連絡を取っておりあることを進めていた。それは近代的な小銃を扱える反レミール派の兵士をワームホールプルトンを用いて駐屯地に送り育成するという計画だった。
カイオス「ふぅ・・・(にしても我が国はとんでもないことをしてしまったなぁ)」
そう思いながら彼は机にある書類を見た。そこには文明圏外国・準第三文明圏とマグマ帝国の同盟国にある第二文明圏からの抗議文書であった。そしてその内容はパーパルディアを罵倒するものばかりであった。
『貴国の行った蛮行に対し我々は断固として抗議するものである』
『列強国が非力な国に行うべき行動ではない』
『このようなことをすれば必ずや報復されるであろう』
カイオス「くそぉ・・・まさか蛮族と思っていた連中にここまで負かされるなんて・・・」
彼の予想では文明圏外国はもっと弱いはずだったのだ。しかし現実は非情であり、彼らの強さは圧倒的であった。そのため彼は翌日の御前会議に皇帝の意思を無視し、無理やり自分の謀反行為と言える計画を遂行していることを告げようとしたが、それが成功する保証はないと見極めた。まぁ・・仮に行ったところで国家反逆罪により処刑されるのは間違いないだろう。そう考えつつ彼は眠りに落ちた。翌朝、御前会議が始まったのだ。参加者は以下である。
皇帝:ルディアス
外務局(第一から順に):エルト、リウス、カイオス。
財務局;ムーリ
皇国皇軍:アルデ
情報局:クベルパ
国家戦略局:ラベージ
臣民統治機構:パーラス
農務局:スイバー
都市計画局:レミール
「で・・・では御前会議をはじめます」
アルデは皇帝の機嫌が悪いことに気が付いた。おそらく昨日の件だろうと思いつつも口を開く。
アルデ「陛下・・・我が国はとんでもない相手に戦争を起こしてしまいました」
ルディアス「それはわかっている。して敵の強さはどうなのだ?」
アルデ「定期的に交信する魔信が届いておらず、行方不明となった戦列艦の数は200隻を超えております。それに属領に関しては独立戦争が発生し、蛮族に反逆されました。おそらくスイバーの方も報告があるでしょう・・・。」
スイバー「属領地帯で育てていた食料はおそらく蛮族に奪われたと思われます。それと属領にいた皇国人との連絡が途絶えています」
ルディアス「なんということだ・・・。それで今後の方針は?」
アルデ「まず我が国としては今あるワイバーンオーバーロードとリントヴルムロードの生産をさらに増やす必要があります。次に海軍ですが・・・残念ながら我が海軍の戦力ではあの敵に勝つことは不可能と判断します。そこで我が国には陸軍とワイバーンの強化をお願いします」
ルディアス「うむわかった。海軍については無理だな。陸軍とワイバーンの方はどうするつもりだ?このままでは負けるぞ」
アルデ「はい・・・そのことですが私は今回の敗北の要因は敵の兵器の性能の高さにあると考えています。当初はゲリラ戦を用いて戦えば勝てると思っていましたが、それは間違いだったようです。蛮族のマスメディアと呼ばれる情報機関がなかなか報道せず、進軍スピードを下げれませんでした。それに敵はおそらく捕虜を取らずわが軍の兵士を殺しまくっていたため、情報の共有ができず対応が遅れました。そのため、ゲリラ戦をしても意味がなかったのかもしれません」
その話を聞きルディアスも負けを確定したような顔をしていた。だが彼は皇国人のプライドもあり、「降伏したら偉大なパーパルディア皇国は滅びてしまう・・。だがこれ以上はライカに嫌われてしまうかもしれない・・・。どうしたら。」と葛藤しはじめた。そんなアルデは話を続けた。
アルデ「そこで私から提案なのですが、ここは列強第4位の我が国の誇りにかけて徹底抗戦すべきです。幸いにも駐屯地が輸出した銃を上手い事複製できたのでそれを量産します。さらに戦車と呼ばれる鋼鉄の地竜に対抗できる新型の大砲を配備することで敵を撃退することが可能になると思います。また銃を持たせた竜騎士を配備し、空からの攻撃も可能となります。これで多少なりとも有利になります。」
カイオスは「(確かに銃は複製できたが、所詮は劣化品の銃。故障率が高く、まともに運用できないだろう。それこそガリン銃を使った方がましなレベルだ。まぁ・・・アルデもあくまで可能性の話をしているだけだ)」
と考えていた。彼はこの後、アルデを誘いクーデターの準備をするため駐屯地の諜報部と無線で会話を始めた。その内容はいかに皇国人を戦後傲慢にならないようにさせるかを話し合っていたのだ。
カイオス「今回はアルデに直々に来てもらいました・・・。」
アルデ「彼に言われ反乱兵の育成と銃器の量産を始めました。」
『わかりました。ご苦労様です。さて・・・。今回は多大な犠牲を出すかもしれません・・・。それは大規模空爆を行おうかと思っています。そのため事前にビラを撒いて国民に避難を促します。おそらく逃げない者もいるとは思いますが、こちら側としてはなるべく本土の皇国人に対して無益な殺生をしないようにしたいのです。』
カイオス「はい、了解しました(まぁ傲慢な皇国人は絶対に駐屯地と連合軍の戦力を理解できずに爆撃に巻き込まれるのは間違いないだろう。まぁ私としては家族が無事でいてくれたらいいか・・・。)」
その後も会議は続いたのだ・・・。だがこの参加者でこの戦争の原因がレミールだという事を知っていたものはいなかった。一方駐屯地率いる連合軍はアルタラス王国・・・いやアルタラス社会主義共和国の空軍基地に戦略爆撃機と護衛の戦闘機が着陸しようとしていた。
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アルタラス社会主義共和国 7月23日 午後15時30分
『管制塔よりロウリア空軍B-02へ。滑走路16Lへの進入を許可する。繰り返す、滑走路16Lへの進入を許可する。』
「ラジャー。」
そう言うと機体は滑走路へと向かい着陸し、後続のB-02も次々と着陸していき、パーパルディアに対して戦略空襲を決行する準備が整えていた。一方の連合軍海軍もアルタラスの沿岸部に停泊しておりその様子は物々しくも壮観な光景であった。その様子を見たアルタラス人は「一体何が始まるんだ?」という疑問を抱きつつ見ていた。一方観戦武官としてマイラスとラッサンが、連合軍旗艦の巡洋艦田所に乗艦し、艦橋で艦長のソマ少佐に戦況について説明を受けていた。
「来週あたりに行われる攻撃は恐らく大艦隊による航空攻撃と艦砲射撃で侵攻してくる敵地上部隊に対する殲滅作戦だと思うんですが・・・。」
ラッサン「この攻撃はおそらくこの世界初になる大規模な作戦となるでしょうね・・・・。空母だけでも20隻近く・・・。駆逐艦に至っては24隻は超える数ですからね。」
ラッサン「しかし、あの艦の大きさは何ですか?あんな大きさの船は見たことありませんよ!」
ソマ「あれは駐屯地の兵器らしいですよ。確かモンタナ級とかいう戦艦で・・・。この世界最強の船だとか・・・。」
マイラス「たしか主砲にレールガンと呼ばれる兵器を装備していたはず。射程距離が280km以上を超える兵器だったかな・・・。」
ラッサン「280km先まで届くのか!?それはすごいな・・・。」
マイラス「あぁ・・・。それと対空砲もすごいぞ。なんでもコイルガンと呼ばれる技術を使っているらしく、音速で高高度を飛ぶ航空機を面制圧で撃墜できるそうだ。」
ラッサン「そんなことができるのか・・・。」
ラッサンはその説明を聞いて絶句していた。一方のモンタナ内部にいる艦娘形態のモンタナは、これから行われる皇国に対する攻撃作戦に乗る気ではなかった。なぜなら彼女はモンスターだけしか殺したことしかない為、自分の砲撃で人を殺すことをあまり好まなかったからだ。だが命令であるため仕方なく参加することにした。
モンタナ「(事前に艦砲射撃予告のビラを撒くつもりだけど、あの皇国人はプライドが高いから本当に逃げてくれんかしら・・。)はぁ~・・・。」
彼女にとって今回の戦争は憂鬱でしかなかったのだ。何故なら来週行われる艦砲射撃でもし皇国人が避難しなければ総勢1万人近い規模の虐殺を行う事になるからだ。そのため彼女の心には罪悪感が渦巻いていたのだ。そして来週・・・パーパルディア皇国沿岸部に空襲及び艦砲射撃予告の宣伝ビラが配られたのであった。だが、皇国人は呆れていた。
「蛮族が飛行機械を使って強襲?馬鹿々々しい。」
「我が国の戦列艦は魔法防御膜があるからな。たかが空飛ぶトカゲの攻撃など通用せんわ!!」
「パーパルディア皇国は強い!列強第4位だ!!ワイバーンやドラゴンごとき雑魚どもの攻撃なんぞ効かんわ!!!」
「パーパルディア皇国万歳!」
と、まるで危機感を持っていないのだ。だが、皇国軍上層部もビラの内容を軽視したものが多かったのだ。まともなのはアルデくらいであった。彼はビラの内容を見て「(これは・・・。)」と呟いたのだ。彼はビラを見た後、カイオスにこう進言したのだ。
アルデ「カイオスさん。私は余り彼らの兵器を見ていないのですが、これはシャレにならなそうですかね・・・。」
カイオス「ああ・・・。これはかなりまずいぞ・・・。クワ・トイネだけでも大型の飛行機械が20機・・・。そして駐屯地を除けばその駐屯地との同盟国の大型飛行機が合わせて100機以上あるはずだ。それに、護衛機にすら爆弾を積めるからな。我々の想定では100発程度の爆弾が投下されると思っていたが、まさかの1000発のようだ。おまけに、護衛機はジェット機と呼ばれる音より早い速度で空を飛ぶ飛行機械もある。」
アルデ「これは・・・どう考えても私たちに勝ち目はなさそうですね。」
カイオスは「うむ・・・。だが、とりあえず国民が避難してくれればいいのだが・・・。
が、彼らの思惑とは逆に、誰一人逃げずにいつも通りに過ごすものもいた・・・。だがその裏ではある人物たちがこの国に入ってきたのだ・・・・。
「それぞれ皇国人に変装できたか?バレたら皇国軍基地司令部強襲どころじゃなくなるぞ。」
「大丈夫だ。オイレ博士のオクトパスカムのお陰で、皇国顔つきを真似る事ができた。」
彼らは駐屯地娘の鯖江達が率いる特殊作戦群、戦略自衛隊などの世界各国の特殊部隊であった。彼らの目的はこの国の情報の入手であった。まず第一に皇国陸軍総司令部基地の視察、第二、サンレアと護衛の舟岡の捕らえられている収容所を探し出す事である。彼女たちの任務は艦砲射撃の日と同じ日時で行われる予定であり、そのため潜入も兼ねた作戦となった。そして一週間後とうとう皇国の終わりが始まる。
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パーパルディア皇国 遠海 8月1日 午前6時20分
ここでは駐屯地率いる連合軍の艦艇が艦砲射撃の準備を完了していた。センゼンカイキ化護衛艦「かが」からA-01Dエボルトが200機ほど発艦し、上空へと向かっていった。また、連合軍の空母からも艦上攻撃機であるBTAブルーティカスと護衛機のF-35BライトニングIIとセンゼンカイキ化護衛艦いせの艦載VTOL戦闘機「蛇鶴」が発進した。そして艦載機は同盟国の空軍機と合流する・・・。今回の作戦は、まず初めに航空機による大規模空襲を行い、その後に艦砲射撃による殲滅攻撃を行うものであった。戦力は以下となる。
戦闘機。
P-01:RDを20機、F01Fマタキャット20機、F-2ヴァイパー・ゼロ2機、F-35BライトニングⅡを7機。
攻撃機。
A-01Dエボルトを200機。BTAブルーティカス20機、P-02Bシールダー20機。
爆撃機
BB-01ドラゴンマフィア40機、零一式戦略飛行爆撃艇20機。零二式戦略飛行爆撃艇20機、マグマ起動要塞ベア10機。
艦艇
駆逐艦12隻。巡洋艦15隻、空母21隻。LSM-02ロケット中型揚陸艦20隻、センゼンカイキ化「いせ」「ひゅうが」「かが」「たかお」「あたご」。MB-001モンタナ。
センゼンカイキ化艦娘の艦載機
ステルス戦闘機「心神」200機、ステルス攻撃機「夜鷹」150機、早期警戒機「仏卵」3機、VTOL戦闘機「蛇鶴」23機、大型哨戒攻撃機「青龍」5機。
と言う、かなりの戦力となっていた。とくに強力なのはセンゼンカイキ化した護衛艦娘のいせ達であった。彼女達は、護衛艦からそれぞれ超巨大航空戦艦化したり、超巨大巡洋艦化しているうえに武装がレールガン化されているため、湾岸の建物を粉塵にできるほどの火力を持っていたのだ。
そして、連合軍艦隊は対艦ミサイルをVLSに大量装填し、LSM-01級大型戦車輸送艦にはロケット弾を3000発、105㎜迫撃砲を50門搭載し、いつでも砲撃ができる体制を整えていた。そして・・・艦砲射撃が始まろうとしていた・・・。
『各員に次ぐ。これより我が軍は皇国に対し攻撃を開始する。繰り返す。これより我が軍は皇国に対して攻撃を行う。』
「「「了解!!」」」
こうして、皇国軍に対する一方的な虐殺が始まったのだった・・・。今回彼らが艦砲射撃する場所は皇都エスシラントに隣接する湾岸都市ソマと港町エストレリータであった。この二つの街は皇国第1の都市で人口もかなり多く、多くの工場や造船所がある場所であった。そのため、そこにある全ての建物を破壊しつくす必要があったのだ。
ラディ「目標!ソマ!これより爆撃を行う!!全機攻撃を開始せよ!」
「「了解!!!」」
全機が一斉に攻撃を開始した。まずクラスター爆弾である零一式収束爆弾が投下された。このクラスター爆弾には子爆弾が約2000個内蔵されており、それらが広範囲に分散して爆発したのだ。その結果半径500mの範囲にいた人間は全て死亡した。次に戦略爆撃機部隊による100㎏爆弾の投下が開始された。これらの爆弾は着弾すると炸裂し、周囲を吹き飛ばしていった。
「助けて・・・。」
「死にたくないよ・・・。」
「痛い・・・誰か・・・。」
「ママァー!!!」
「お・・・俺の腕がないぞ・・・。」
地獄絵図とはまさにこのことだろう。建造物はすべて破壊され、人も肉片となり果てていく・・・。
「畜生め・・・。なんなんだあいつらは・・・。」
「くそっ・・・。俺たちが何をしたって言うんだ・・・。」
「おい・・!あれを見ろ!船がいるぞ!」
「なんだよあの船は!?あんな船が見たこともない・・・!」
皇 国人の見た船は沿岸部に接近したロケット中型揚陸艦である。そして、そこからロケット弾と迫撃砲の砲弾が雨あられのように降り注ぐ。一方皇国海軍はただ手をこまねているだけではない。皇国海軍本部では海軍総司令官のバルスが命令を下し、迎撃艦隊が出撃しようとしていた。
しかし、既に制空・制海権は連合軍に握られており、上空からは航空隊の攻撃によりなす術もなく次々と破壊されていく。さらに、海軍基地にも艦砲射撃が行われ、大量の小型ミサイルとクラスター弾頭の爆弾とレールガンによる攻撃によって壊滅的打撃を受けたのだった。
皇国海軍総司令部では、慌ただしい雰囲気になっていた。それもそのはず、今まで無敵を誇った皇国の海軍があっという間に壊滅したからだ。
バルス「くそぉ・・・!やはり敵に回すのではなかったか・・・。皇帝陛下にお伝えしろ!『とうとう連合軍が我が国に攻めてきた。』とな!!」
「ハッ!」
通信兵は急ぎ、なんとか報告を終えれたのだが、最終的にはバルスのいる司令部は艦砲射撃により全滅したのであった・・・。その後も攻撃は続く・・・。
DODODDODODODODODODDO!!!
BOOM!!BOOOM!!BOOOM!!
「こちら艦橋!そろそろ砲弾とロケット弾が無くなりそうだ!停止次第次弾装填だ!」
『了解!』
ロケット中型揚陸艦からロケット弾と迫撃砲の弾が発射され続ける。すでに皇国の沿岸部は壊滅状態である・・・。だが未だに砲撃は終わらなかった。とうとうセンゼンカイキ化艦娘と、史上最強最大の戦艦・・・モンタナによる艦砲射撃が開始される。
ジリリリリリッ!!
モンタナ「レールガン装填よし・・・。これより艦砲射撃を行う・・・。ひゅうがさん・・・いせさん・・・たかおさん・・・あたごさん・・・。援護をお願いします。」
いせ「任せてちょうだい。」
「「「了解!!」」」
モンタナ「撃ち方始めぇえ!!」
ズドォオオオオンッ!!!
轟音と共に戦艦モンタナから超巨大砲弾が放たれ、音速を超える速度でソマとエストレリータに向かって行く。そして彼女たちの撃ち込んだのは榴弾である・・・。平均50㎝オーバーの艦砲から発射される榴弾の威力はすさまじい物だった。着弾と同時に爆発し、半径1000m以内の建物は吹き飛ばし、その上その範囲内にいた住民は強力な榴弾から発せられる熱波で即死した。仮に生き残っても、爆風により発生した破片が襲い掛かり、その上熱波で皮膚を溶かした。
「熱い!体が溶けるぅ!!」
「助けてくれ!!痛いいたいぃ!!」
「ママァー!!どこぉ!!」
「お・・・俺の腕がないぞ・・・。」
その惨劇はただの艦砲射撃ではなくもはや上陸作戦を支援する砲撃並みであった。いや・・・。もはや東京大空襲や広島長崎に対しての原爆投下に近いレベルである・・・。その後は対艦ミサイルを用いて皇都エスシラントの沿岸部を徹底的に攻撃した。その結果、街は完全に破壊され、生存者もいなった・・・。こうして、皇国海軍は完膚なきまでに叩き潰されたのだ。これは後に言う『ソマ艦砲射撃』と『エストレリータ艦砲射撃』である。
それから数時間後、ようやく連合軍による艦砲射撃が終わった。その光景を見たバルスの同級生であるシルガイアは絶句していた。彼は去年あたりにバルスとよくつるんでいたが、まさかこんなことになるとは思っていなかった。同窓会で話した際に「戦死が怖くないのか?」と言った際に、バルスは・・・。
『心配することはない!!ま!精々俺が死ぬときは皇国が滅びる時だろうよ!!』
と言って笑っていたのを思い出していた・・・。そして、目の前に広がるのはまさに地獄絵図のような光景だった。かつて繁栄を極めた美しい街並みはもはや見る影もなく破壊されつくしている・・・。
シルガイア「これが戦争か・・・。そしてこれがチュウトンチなる軍団とその連合軍の力なのか・・・。なんということだ・・・。」
そう言いながら彼は皇国の敗北を確信せざるを得なかったのだった・・・。だがこれだけでは終わらなかった・・・。彼がそう思っていたときには、連合軍の戦略爆撃機部隊が皇国の主要都市を空襲するために向かっていたのだ・・・。そして異世界で行われたもので、史上最悪最低の作戦が開始されたのだった・・・。
次回予告
とうとうパーパルディア工業地帯に戦略爆撃機を行う連合軍。だがそれはとても正義の戦いと言えるものではなかった。焼き焦げる街・・・・無垢な市民が死んでいく・・・。
次回、第七十三話「デュロ空爆」