問題児だらけの駐屯地が召喚されたようです(絶望)   作:CARUR

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第八十八話「情報公開」

クワ・トイネ共和国 首都クワ・トイネの放送局 (中央歴1641年9月2日午後14時00分)

 

 ここではクワ・トイネ駐屯地の新司令官となった白良雷子が、元司令官の白良和影と共にテレビを通じてあることを話す。それは駐屯地による情報開示であった。今まで秘匿していた駐屯地娘と武器娘・艦娘の存在。魔王ノスグーラの遺伝子を元に作られたDeMn部隊の情報公開を行うためクワ・トイネやロウリアなどの同盟国の国々にテレビを通じ一般人にも分かるように説明をするのである。

 

雷子「みなさんこんにちは。私はこの度、クワ・トイネ駐屯地の新司令官になった白良雷子です。よろしくお願いします」

 

白良「司令官から政策提言委員長になった白良和影です。」

 

「今回は雷子司令官はなぜ、今まで秘匿していた情報を公開することにしたのですか?」

雷子「はい。実は我々は隠し事をしていました。それは駐屯地の一部の女性兵士が人間ではなく、人工的に作られた少女・・・もしくは軍用機の魂を人工的に作られた存在でした」

「え?じゃあ彼女たちはロボットだったということですか!?」

白良「いえ、ロボットではありません。正確に言うならばクローン人間ということになります。」

「クローン人間とはなんでしょうか?」

 

白良「簡単に言いますと人工的に作られた人間のことです。ただ彼女たちはクローンはクローンでも若干違いがあります。通常のクローン人間は母親の胎内で育つのですが、駐屯地娘と呼ばれる女性はキュルギュルの細胞をまぜ、強制的にクローンの提供元の女性と同じ体に成長させます。彼女たちはよく兄弟の話をしますがあれはほぼ提供元の女性のことを話していると思ってください。一方武器娘と呼ばれる女性はデザイナベイビー・・・。いわば遺伝子を弄りまくって作った子供に兵器の魂を呪術的に乗り移らせて生まれた存在です。

そのためか、人間離れした筋力と異常なまでに容姿の整った顔立ちをしております。またAMTRS部隊と呼ばれるマグマとの混血部隊には特殊な技法でキュルギュルの細胞を直接移植して作り出された存在もいます。彼女達は人間ではありますが人間ではないのです。そんな彼女たちですが私達のために命をかけて戦ってくれています。どうかそのことを分かっていただきたいと思います」

「なるほど・・・。しかしなぜのそのことを秘匿されていたのですか?」

 

白良「それはですね。もし敵国にその情報が知らされてると事前に拉致や誘拐などされる危険性があるからです。彼女らはその国の機密であり財産でもあるため、そういった危険を避けるために隠しておりました」

「なるほど・・・」

白良「あとはそうですね・・・。これは言っていいのか分かりませんが、彼女たちの一部はこの世界の男性と付き合ってる者もおりまして・・・。つまりそういう関係になってる者もいるということです。もし彼女達と彼らに子供ができたとしましょう・・。なぜかは知らないのですが駐屯地娘か武器娘と人間の男性から生まれた場合子供は母親の特徴と容姿を97%似てしまうのです。なのでもし出産した場合その子供が恐ろしく母親に似てしまい中にはそれを良く思わない両親もいるかもしれません。私たちの世界では良くありました・・・。いわゆる姑嫁問題というものです。こういったトラブルを回避するためにも隠しておりました」

 

「なるほど・・・。ありがとうございます。ですが白良司令官の道徳教育によって、おそらくそんなことをする親なんていませんよ。だってエルフや獣人のいる世界ですよ?いまさら差別何ていう前時代的考えを持ってたらこの世界で生きていけませんからね!」

白良「そうなんですかね?確かに言われてみるとそうかも知れませんね。」

 

 そうしてDeMN部隊の説明を終えた後放送は終わったのであった。このことはパーパルディア帝国でも放送されたが、とうとうパーパルディア人のプライドを徹底的に破壊してしまい、「やはり神の種族だ!この種族に逆らったからこそパーパルディアは負けたんだ!!」などと狂信的な宗教信者を生み出す結果となる。

 そしてこの出来事がきっかけで全世界へと駐屯地の存在は公表され、さらに転移国家いや・・・転移軍事集団駐屯地の存在が世界に広まることになるのだった。

 

 

──

 

神聖ミリシアル帝国 首都ルーンポリス

 

 ここでは駐屯地と情報公開の出来事を聞くミリシアル8世がいた。ミリシアル8世は会議室で報告を聞いており、その内容を聞き驚きを隠せなかった。なぜならば今まで秘匿されてきた秘密が次々と明かされたからである。

 まず駐屯地についてである。駐屯地の存在についてはミリシアルも報告により知っていた。だがその詳細は全く知らなかったのだ。まさか女性の兵士のほとんどが人工物でしかもクローン人間であるということに驚愕していた。次に情報公開である。駐屯地がこの異世界を苦しめた魔王ノスグーラから作った兵士軍団を持ち、その兵士たちは、キュルギュルとの混血でありただでさえ強いキュルギュルに魔王の遺伝子を組み込むことでより強力な肉体を手に入れた存在だということが判明したのである。

 

ミリシアル8世「もはや我が国を遥かに凌駕する技術力を持っているな・・・。いや・・下手したらもしラヴァーナル帝国が復活しても勝てるかもしれないぞ」

 

「諜報員の調査でもクワ・トイネなどの国々のの装備は我々よりも上回っています。特に最近建造されたクワ・トイネの戦艦に関しては40㎝級連装砲を3基備え付けているとか・・・。その上建造コストが低く作れるようにしているため、もしくかしたら我が軍の戦艦を上回る性能を持つ可能性もあります」

 

ミリシアル8世「このままではまずいな・・・パワーバランスがおかしくなり我々はともかく国民はプライドを保っていられなくなる・・・。早急に駐屯地とその同盟国の機嫌を損なわないようにせねば」

 

 しかし、この世界の上位文明圏にとってプライドというのは非常に重要なものであり、そのプライドを崩すということは、死を意味するものであった。そのためミリシアル8世が危惧していた通り、各国の国民は上層部の考えと異なり駐屯地とその同盟国に対して反感を抱くようになるのだった。

そんな中、とある国の王城ではある会議が行われていた。その国はアニュンリール皇国という他国とは一切の関わりを持たない謎の多い国だった。そのアニュンリール皇国の首都は皇都マギカレギアにて皇帝のザラトストラが配下と会議を行っていた。

 

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アニュンリール皇国 皇都マギカレギア

 

 

ザラトストラ「皆のもの。本日集まってもらったのは他でもない。ついに文明圏の下等種共が上位文明圏の神聖ミリシアルとムーの兵器に匹敵する軍事力を持ち始めたそうではないか・・・。その影響の原因は転移国家であるチュウトンチなる小規模な軍事基地だと聞いている。そこで我等はどうすべきか話し合いたいと思う。何か意見のあるものは挙手せよ」

 

すると1人の男が声を上げる。

 

「陛下。恐れながら申し上げます。これは好機かと思われます。今ならあのチュウトンチのもつ駐屯地娘や武器娘なる兵器を我が国でも模倣して作ることが出来れば、いろんな戦法を取れます。例えば民間人に見せかけて国家に紛らわせた後破壊活動を行ったり、敵国に潜入して内部から破壊工作を行うことも出来ます。また敵地深くまで潜入し、敵国の情報を探ることも可能でしょう」

 

ザラストラ「なるほど・・・それは楽に侵略できそうだな・・・。しかし模倣できるものなのか?確か駐屯地とやらは、この世界のものではない技術を多量に使っていると聞く。その技術はおそらく転移国家の技術であろう。この世界のものとは根本から違う可能性がある。そうなると再現するのは無理ではないのか?」

「いえ・・・。それは不可能ではありません。現在チュウトンチの技術を研究していますが、原理自体は我々の世界にある技術力で再現可能です。しかし問題は材料と時間と金がかかるということでしょうか。」

ザラストラ「どうにかならぬのか?」

「そうですね・・・。材料は恐らくこの世界でも入手が可能です。ただ時間がかかります。最低でも10年は必要かと・・・。お金は・・・。正直わかりません。とにかく莫大な費用が掛かることだけは間違いありません。それと問題なのは、駐屯地娘はともかく武器娘です!魂を兵器に宿らせる技術は私には理解不能です。ですから武器娘の製造はあくまでそれに近い兵器程度にとどめるしかありません。」

ザラストラ「ふむ。やはり時間がかかるか・・・。」

「はい。それに武器娘を作れたとしても、肝心の駐屯地娘の製造は未知の領域となります。なので、どうしても時間がかかることは避けられないかと・・・。」

 

 そう、何としても武器娘の開発に入りたかったのだが、残念なことに、この世界ではまだ無機物の魂を入れる魔法なんてものは発見されていなかったので、どうしようもなかったのだ。

 

「それともう一つ問題があります。先程言ったとおり駐屯地は様々な技術を持っており、その中には我々の知らない高度な技術があると考えられます。もしその技術を手に入れた場合、我々にとって大きな脅威となる可能性があります。」

ザラストラ「確かにな・・・わかった。ではまず駐屯地娘に近いものを平行して作りつつ、武器娘の製造方法を探っていくことにしよう。」

 

 こうしてこの日からアニュンリール皇国では、駐屯地の真似事を始め、それと同時に駐屯地娘に似たものを作り出したのであった。だが、後にできたのは不完全な人のようなものであったのは知らなかったのだ。そしてすでにアニュンリール皇国は駐屯地による衛星と超高速偵察機により既に国力を見破られてその上でゆする材料として利用されていたのである。

 

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駐屯地 本部練 情報司令部会議室(中央指揮所の隣)

 

 ここでは新たに設立された情報司令部にて出雲八重がアガルタ法国の偵察機とスパイ・パトローラーによる偵察情報を元にグラ・バルカス帝国について分析をしていた。司令官の雷子に報告する前に彼女たちは情報をまとめておく必要があったからだ。

 

出雲「ではこれより、敵の分析を行います。まず未確認国家の大気状況は光化学スモッグ、PM2.5、酸性雨などが確認されました。これは地球相当の1950年以前かそれ当たりの環境意識の低さを示しています。軍事力はおおよそ1960年代相当の兵器が多数ではありますが、これに関しては同盟国に輸出した兵器で対応可能でありましょう。しかし未確認国家の海軍基地には大和に似た戦艦らしきものが確認できます。この事から、未確認国家は転移国家の可能性が高く、その証拠に彼らは日本の艦艇に酷似したものを持ちながら街並みはどこかヨーロッパ風の文化が見られます。」

「う~む。見れば見るほど謎だな・・・!戦闘機はどこか橘花みたいなデザインだし、戦車は五式中戦車をソ連戦車っぽくした

ような感じか・・・。」

「出雲さん、それより問題は彼らが転移国家であるならば、なぜこの世界にやって来たのかです。この駐屯地と言い例の国家と言い、いったいどこの誰がこんなことをしているのか・・・。」

出雲「それはわからないですが・・。おそらく彼らもなんらかの理由でここに来ているのでしょう。」

「そうですか・・・。しかし同盟国に輸出した兵器もそろそろCタイプクラスのバージョンを作ってあげないといけませんね。」

「えぇ。自走砲関係はほとんどグレードアップしてませんね。初期生産型ばかり量産しています。」

「まぁ仕方ないですよ。あくまで遠距離からの砲撃支援用ですから。それに射撃支援機器を搭載しなくても練度が高いんでなおさら配備が進まないんですよね。」

 

 

 そう会議をし続け翌日雷子に提言すると、彼女はその報告書を見て政策提言委員長の白良と話し合い、その結果、アガルタ法国に転移国家と思われる国家であることを伝え、彼らの技術力の高さから警戒を促すとともに、一応謝罪を例の転移国家にするように進言したのだ・・・。

 

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翌日 駐屯地

 

白良「おい!雷亞!お前・・・何を考えているんだ!今日新聞を見たぞ!ルディアスと結婚と妊娠ってどういうことだ!」

雷亞『ん?その意味ですが?そのままの意味だけど?』

白良「勝手なことするなよ!ただでさえパーパルディアには極右勢力がまだいるんだぞ!刺激するようなことするんじゃねえ!しかも妊娠だと?兵器の魂を持った外交官ごときが実は『戦争する前から実は付き合ってました。』って言うのか?そんな話あるわけないだろうが!」

雷亞『・・・。だってサンレアに子供がいるのよ?彼女にはまだ父親はいない・・・。私の娘を安心させるには結婚が一番いいと思ったのよ。だから結婚したの。まぁ・・・妊娠に関してはルディアス陛下に責任を負わせるのもありますし、パーパルディア人のプライドをへし折るにはちょうど良いと思ってね・・・。』

 

 電話越しでそうやり取りをする・・・。雷亞は突如としてルディアスと会見を行い、結婚することを記者たちに暴露したのだ。もちろんこのことはパーパルディア帝国中を駆け巡り、マスコミや政治家たちは大騒ぎとなった。帝国に駐留する連合軍の総司令部は統治計画に支障をきたしたため、頭を悩ませたという・・・。一方の雷亞はルディアスの肩に馴れ馴れしく頭に置きながらこう言ったのだ。

 

雷亞「ふふふ・・・。ルディアスさん~♬大好きですわぁ・・・。」

そう言ってキスをしたのだ。

ルディアス「くぅ・・・!(例の映像のせいで私はこの女に自身と国家の運命を握られている・・・!今すぐにでも雷子司令官にこの女を差し出してやりたいが、下手に動けば余計な問題を起こすことになる・・・。どうすれば・・・。)」

 

 ルディアスは悔しさのあまり歯ぎしりをして怒りを抑えた。それに関してはいずれ18禁版の方で話すとするが、一言で言えばハニートラップ・・・とは言えないが彼女が自身の娘であるサンレアの養父にルディアスを選び、産後で不安定そうなサンレアの精神を安定させるために結婚することによって、彼を利用しようとしたのだ。

 

ルディアス「もしお前が私より死んだあと例の動画を公表するからな!憶え・・・。」

 

ぎゅうっ!!

 

雷亞「ふーん。武器娘の奥さんに逆らったらどうなるかわかりますよね?だからいい子にしてくださいねぇ~♪」

 

 彼女はルディアスの股間と肩を掴み、武器娘特有の強力な握力により彼の急所を掴んだのである。

 

ルディアス「ああああっ!!!(こいつ・・・!なんてことを!これじゃぁ私が彼女に従うしかないじゃないか!)わかった!!!もう何も言わないから離してくれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

 こうしてルディアスは雷亞に自身の命を人質に取られ、従うしか選択肢がなくなったのであった。そしてこの日から彼は彼女の尻に敷かれる人生を送ることになったのである。だが後にルディアスも彼女のことに惚れ、その関係は良好だったという・・・。が、それは後の話である。今現在このような状態である・・・。国民たちが納得するわけがない・・・。その日を境に王宮に・・・・。

 

「ふぁぁ・・・。門番も楽じゃないなぁ・・・。それにしてもなんで皇帝陛下はあんな女を・・・。」

「仕方ないだろう?なんせあの兵器、外交官のくせして妃なる女だ。変なことをして不審者を見逃したら殺される・・・。」

「まぁな・・・。それにしてもあの体すごいよな。胸もおっきいし、スタイル抜群だし、顔も美人だし・・・。」

「ほんとだよな。」

 

そんな会話をしながら兵士たちは雷亞に関する話をしていたが、突如としてトラックが直進してくる!そのトラックのスピードはあからさまにこちらに殺意を持っているかのように思えた。

「うぉ!?なんだ?」

「敵か!?」

 

 兵士2人がそう言うと、そのトラックは二人の目の前で爆発し、城門ごと吹き飛ばしたのだった。そしておそらく本陣と思われる不審者が場内に進入するもM4を装備した近衛兵により足を撃たれて拘束された。犯人の証言により彼らは旧パーパルディア皇国軍の兵士によって構成された極右勢力の残党であることがわかっており、戦後初の爆破テロが起きたのであった。その後元軍人上がりの残党は即刻見つけ次第逮捕及び処刑され、この事件は完全に終息したと思われた。だがある日ルディアスが雷亞と一緒に復興している皇国軍基地を訪れていた時、事件は再び起こった。基地にやってきた皇帝ルディアスを眺めようと近隣住民がやってきたのであったが・・・・。

 

「国賊ルディアスに死を!!」

 

雷亞「陛下!危ない!伏せてください!」

 

 そう言うと彼女は夫を伏せさせる・・・。近くの近衛兵と連合軍のMPがナイフを持った一般人を制圧する。だがこれはまだよかった・・・。とうとう過激な一般人による雷亞・・・もしくはルディアスに対する嫌がらせが始まったのである。その内容は学校に見学にやってきたルディアスに対して火炎瓶を投げたり、石を投げつけたりする行為が相次いだ。中には雷亞に対し爆破魔法を付与した小包を送り付ける者もいたという・・・。これには流石のルディアスも激怒し、強力的な自虐教育を国民に行うよう連合軍司令部に頼み込んだのだが、連合軍は「治安維持に協力しますが、国民を無理やり教育するなど我々のやり方に反しています。それは無理です」と返答したのであった。

 

 




次回予告

復興と発展しつつある準第三文明圏と第三文明圏の国々・・。新たなる経済協力機構と軍事協定を作りつつある・・・。

次回第八十九話「第三文明圏のその後」
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