IS-蒼き鬼神ー リメイク版   作:種電

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やはり、納得がいかなかったので書き直ししました。

少し前にISのガチャガチャで五千円近く使ったのが原因だと思われます。


2/15.追加してます。


第十二話

「ーーーっは、はぁはぁはぁ」

 

ブルーとの戦闘を終えたコウは息が絶え絶えだった。いくら相手がアムロ達に比べ、弱いとはいえ、久々の戦闘は身体に応えた。

戦闘は動かすだけの体力の問題ではない、敵の攻撃を避けるための集中力、どう行動するかの咄嗟の判断力、もしもに対しての警戒と対応力などと体力以外にも精神力が必要とされている。特にコウのような”特別な素質”を持った人間は、他の人間よりも精神力を消費し易いのだ。

 

以前のように毎日が戦闘ばかりの頃なら慣れで体力は持っていたが、ここ五年間の平和な生活にコウが想像していた以上にそんなつもりは微塵もなかったが平和ボケしていたようで、たった一度の戦闘で体力がもう残り少ない。

しかも、最悪なことにコウの視界はボヤけ始めていた。

 

「はぁはぁはぁ、鍛え直し……だ、な」

 

コウがそう言い終わると同時にコウの視界は暗転する……だが、その暗転する間際に何かがコウの前に現れた様な気がしたが暗転する視界に逆らえず、コウの意識は視界が暗転する共に失い、コウはISを装着したまま、その場で倒れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ーーーブラボー、ブラボー‼︎」

 

アナハイム社日本支社の第六課と書かれた部屋からパチパチと拍手が鳴り響く。第六課の巨大モニターには先程のコウとブルーの戦闘が余すことなく、映像として映し出されていた。

それを見ていたのは数人の男女、その中で大興奮するのはアナハイム日本支社ゲーム開発第六課の課長である内海 束(うつみ たばね)である。内海はその場でクルクルと回り出し、内海の部下で第六課の係長であり、内海の右腕の黒崎 千夏(くろさき せんなつ)に抱き着く。

 

「黒崎くん、黒崎くん、見た!見た!」

 

「見ましたよ、課長」

 

「すっごいね、あの蒼いIS!」

 

内海は先程の映像で映っていたケンプファーが大層気に入ったようで映像を何度も何度もケンプファーがブルーを切り裂いた瞬間の映像を見る。

 

「黒崎くん、これ僕の”オリジナル”からのサプライズかな?」

 

「違うと思いますよ」

 

「だよねー、”世界初の男性IS乗り”なんて素晴らしい称号は贔屓にしている黒崎くんのオリジナルにあげるはずだもんねー!」

 

内海はそう言いながら、マシュマーがコウにISを託した映像や箒がコウに話しかける映像とコウがISを身に纏う瞬間の映像を流す。全て会場内にあった監視カメラを内海がハッキングして手に入れた映像である。

 

「マドカくん、どうだい?」

 

内海は先程から大人しく映像を観ているマドカと呼んだ少女に抱き着き、その豊満な胸にマドカの顔を埋める。

 

「彼はニュータイプ」

 

「マドカくんは賢いな、正解だ」

 

内海はマドカの回答に満足し、マドカの頭をくしゃくしゃに撫で回し、満面の笑みを浮かべる。

 

「そう、彼はニュータイプ!しかも超高レベルのニュータイプ!最高〜だね!」

 

「……俺は最悪だ」

 

「なんで?最高じゃん?」

 

「俺はニュータイプが嫌いだ、そのためにEXAMを作ったんだぞ」

 

そう言うのは、五年前に学会で二ュータイプの危険を唱え、ニュータイプを駆逐するEXAMを発表したが他の博士や教授達からは異端の研究と畏怖され軽蔑され、学会から追い出され、その後すぐに内海スカウトされたのがクルスト・モーゼス博士であり、ニュータイプを一人残らず駆逐するためにEXAMシステムを開発した男である。

クルストは画面に映るケンプファーを忌々しそうに睨みつける。

 

「怖いねー、マドカくん?」

 

いつものように張り付いた笑顔をマドカに向けるも、マドカはずっと映像を観ている。内海はつまんないなーと言いながら、黒崎に聞く。

 

「戦闘データはどうだい?」

 

「全て問題ありません」

 

「うーし、じゃ、次はその戦闘データを使おうか」

 

内海は自分のパソコンを操作し、先程の戦闘データをグラフ化し、全てを見比べながら、クスクスといつものように笑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ーーーさぁて、次回を楽しみに待ってね、コウ・カグラザカ大佐」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーIS博覧会から3日後。

 

今だ、世間は騒がしかった。

突如、IS博覧会と市役所、駅前に現れ、複数のISを無力化した青い人型兵器三体はその付近にいた民間人に発砲、死者は百人以上、重軽傷は二百人以上の大惨事となった。今回の事件は最も被害が酷かったIS博覧会に因んで、”IS博覧会テロ事件”と名付けられた。

そのテロはIS博覧会に来ていた各国の代表または代表候補達により、テロは鎮圧された。

 

だが、世間を騒がせているのはIS博覧会テロ事件だけではない。

IS博覧会の惨事を撮りにきていたマスコミの一部が会場内に入れるのを阻止していた警察の警備を強行突破、そのまま会場内に突撃した。

 

 

 

 

 

 

そして、撮った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ISから男性が出てくるのを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最悪にもその映像は何の狂気か無修正の生放送だった。もちろん、会場入り口付近にある死体の山を生々しく映し出した。

しかし、その惨事を忘れさせるかのように映し出されたのはISから男性が出てくる映像だった。

 

 

世間は世界の常識が揺れた。

 

 

 

ーーー世界初の男性IS乗り。

 

 

 

 

そのワードが人々の口から出るのは早かった。

そして、ISから出てきた男性は何者か?と人々は探りを入れ始めた。

だが、日本政府による情報操作により、一般人に情報が漏れることはなかった。

しかし、各国の政府などには今は情報公開をしないことを条件に情報を渡した。

 

 

 

それでもIS博覧会テロ事件から3日、世間と世界の話題はテロ事件と男性IS乗りの二つで持ちきりだった。

それほど、この二つの事柄は世界には衝撃的だった。何せ、今まで常識だったことが覆されたのだから。

 

 

ーーーISは女性しか使えない。

 

 

ーーーISはISでなければ倒せない。

 

 

その絶対的な常識がたったの一日で覆されたのだ、世界が騒がないほうがおかしい。

その騒がしさを良しとしない者は多くいる、喫茶店で苛立ちながらサンドイッチにかぶりつくISの開発者”篠ノ之 束”もその一人だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ーーーっち」

 

篠ノ之束は小さい頃からの行きつけの喫茶店で注文したサンドイッチとカフェオレの二つをパソコン片手に飲み食べをしながら、当たり前のように喫茶店で堂々と各国の国家秘密のデータベースに不正アクセス、所謂ハッキングをして、3日前のテロと男性IS乗りの情報を集めようとしていた。

 

「一つもない?どうして?」

 

各国の国家秘密のデータベースに何度も何度もハッキングを繰り返し、データを探すも何一つ有力な手掛かりが手に入らなかった。

普通ならこのデータベース達に入っているはずなのに一切ないのだ。

篠ノ之束はそのことに苛立ちながら、最後のサンドイッチを頬張る。その時、知っている気配と匂いに気付き、顔を上げるとそこには篠ノ之束が大好きな人間がいた。

 

「ちーちゃん!」

 

篠ノ之束が大好きな人間織斑千冬、愛称ちーちゃんが呆れた表情で篠ノ之束を見ていた。

 

「変装もせずによく食べていられるな」

 

世界的なお尋ね者である篠ノ之束が変装など一切せず、最早普段着になりつつある童話に出てきそうな洋服に身を包み、頭にはうさ耳をつけている、とても個性的な服装である。

対して、織斑千冬も普段着になりつつある女性用の黒いスーツを着ていた。

 

「久しぶり、ちーちゃん!」

 

篠ノ之束は先程の苛立ちを隠せなかった態度とは全く変わり、とても嬉しそうに笑う。それほど、篠ノ之束にとって、織斑千冬は大切な存在である。

 

「あぁ、久しぶりだな、束」

 

「えへへ、ちーちゃん、ちーちゃん!」

 

「で、お前はまたハッキングか?」

 

「そーだよ!」

 

「即答か……」

 

本来なら隠すべきことを即答で返す束に最早苦笑以外に何も出ない千冬であった。

千冬は苦笑しながら、束と同じテーブルの椅子に座ると束と千冬はお互いに向かい合うように座っている。

千冬はオーダーを取りに来たのは、人柄の良さそうな初老の男性でこの喫茶店のマスターで千冬と束の馴染みの人物の向井にコーヒーとカツサンドを頼む。

 

「で、何を探してる?」

 

「3日前のアレ」

 

「あぁ、アレか、アレなら全部手書きの文書だぞ?」

 

「うそぉ⁉︎」

 

「ハッキング対策らしい」

 

「く、やられた」

 

悔しそうに縮こまる束を見て、ニヤリと笑い千冬は店員が持ってきたお冷で軽く喉を潤す。

 

「……ちーちゃん」

 

「情報はやらんぞ」

 

「ケチ!」

 

「ケチで構わん」

 

「ちーちゃんのケチ、馬鹿、おたんこなす、阿呆、家庭壊滅女、この恋愛経験零、処女、ブラコン、ショ」

 

「ふん!」

 

「くぴっぃ⁉︎」

 

色々と言い過ぎた束に千冬は容赦無く顔面パンチを叩き込み、次の瞬間にはアイアンクローを決めていた。

 

「死にたいか、束」

 

「ごめんなさい、千冬様、死にたくないです」

 

ギチギチと絞められる手に恐怖を抱いた束は珍しく素直に謝る。すると、千冬はまったくと思い、アイアンクローから束を解放する……と同時に何か生暖かい目線に気付き、顔を向けると先程オーダーを取りに来たマスターの向井が注文のコーヒーとカツサンド片手に苦笑していた。

 

 

ーーー織斑千冬は生まれて初めて自殺を考えた。

 

 

そんな黒歴史決定な状況に陥った千冬は貰った注文の品を素早く食べ、素早く会計を済ませ、顔を真っ赤にさせ、店を出た。

 

「千冬ちゃん、まだ処女なんだね」

 

「うん」

 

この向井も人間嫌いが激しい束が心を許している数少ない人物であり、年上なら唯一の存在である。

祖父のいない千冬や親戚とは不仲の束にとっては祖父のような存在であった。

そして、顔を真っ赤にした千冬は早歩きである場所に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千冬が向かっていたのは都内にある大型の病院だった。その病院付近は物々しい雰囲気を漂わせ、とても平和な日本の都内にある病院とは思えないほど物々しい雰囲気である。

病院の周りには装甲車や対空車両などの兵器が並び、病院に入る者は厳重なチェックを受け、身分証明などをしなければならなかった。もちろん、千冬もその手続きを全て済ませ、ようやく病院内に入ることができた。

病院内も外と大差なく、フロアには銃火器を装備した兵士や各国の調査員など普通の病院にはいないような人間ばかりがいた。

 

そんな厳重な警備にため息しかでない千冬は真っ直ぐに受付に向う。もちろん、この受付も普通の受付係ではなく、軍人である。

 

「おはようございます、何のご用意でしょうか?」

 

「鬼子に会いに来た」

 

千冬がそう言った瞬間、フロア内の空気が止まり、周りにいた兵士や調査員の全員が千冬に目を向け、いつでも銃口を向けれるように構えた。

それを見た千冬はやはり自分が来て正解だった、山田先生なら確実に泣いていただろうとよくこけては泣く後輩を思い出した。

 

「どちら様でしょうか?」

 

「IS学園の教員、織斑千冬だ」

 

周りが千冬の名を聞いて、ざわつく。織斑千冬という名は世界的に有名な名前である。

特にISに関わる者なら知らない者は誰一人としてもいない、居たとしたら末代まで馬鹿にされるだろう。

 

「身分証を」

 

「あぁ」

 

千冬は受付に自分の身分証とIS学園の教員であることが書かれた書類や今回の訪問についてなどの書類も全て受付に渡した。

受付は置いてあるパソコンと手作業で身分証と書類を確認し、一枚のカードを千冬に手渡す。

 

「鬼子は今日も地の底です」

 

「ありがとう」

 

千冬は受付からカードを受け取り、そのまま病院のエレベーターに向う、その途中で懐かしい顔に出会う。

 

「久しぶりだな、クラリッサ」

 

「お久しぶりです、千冬さん」

 

ドイツ軍のIS部隊の副隊長を務めながら、ドイツの代表であり、千冬の後輩のクラリッサ大尉がいた。

二人は軽い世間話をしたあと、今日クラリッサが千冬を鬼子まで連れて行くことを説明した。

 

「麻耶は来なかったんですね」

 

「来てたら、今頃泣いてる」

 

「確かに」

 

山田麻耶、実力はあるがその内気すぎる性格に大の臆病なため、日本の代表を逃したというかなり珍しい元代表候補であり、現役のIS学園の教員である。

まぁ、もっとも臆病なで内気すぎる性格ゆえにまともにクラスを持てないのが欠点でドジやよくする失敗を除けばかなり優秀な人材である。

クラリッサとは同期で同級生でもある。

 

二人は地下行きのエレベーターに乗ると二人の武装した兵士も一緒についてくる、安全のためである。

エレベーターはそのまま病院の最下層に向かう、普段なら死体安置所や倉庫になっているような場所であるが今は違う、今はある人物……先程から言われている鬼子を匿うためにわざわざ病室が作られているのだ。

エレベーターが最下層に着くと最初に見えるのは検問であった。千冬やクラリッサとついてきた二人の兵士達にも病院に入る際に行ったことと同じことをし、鬼子がいる病室に向かえる。

 

「千冬さん、鬼子が三時間前に一度目を覚ましました」

 

「ほう」

 

「ですが、すぐに目を閉じました」

 

「一時的な覚醒か?」

 

「多分そうだと医者は言ってます」

 

千冬はそうかと言い、クラリッサ達と鬼子がいる病室に向かっていたときである。

 

 

 

 

 

 

ーーーバァン!バァン!

 

 

 

 

「「「⁉︎」」」

 

その鬼子がいる病室から銃声が鳴り響いた。千冬は一瞬何が起きているのかが理解できなかったが、間を入れずにクラリッサとついてきた二人の兵士は銃を手に取り、病室に向かって走り出した、その間も病室から銃声が鳴り響く。

千冬もそれを見て、銃声を聞いて理解し、許可を得て所持している拳銃を手に取り、クラリッサ達共に病室に突撃した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーそして、そこで有り得ないものを見た。

 

「あ、こっち見んな」

 

血塗れの鬼子、神楽坂幸が拳銃片手に立っていた。




ビルドファイターズの十五話は素晴らしい。
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