身内の不幸やなんやかんで遅れてしまいました。
あと、グリッドマンを久々にみました。
やはり、いい作品だ!
あと、ファークライ4クリアしました。
レイジバーストは買いますよ、もちろん
レビル将軍、フルネームはヨハン・エイブラム・レビル中将。
地球連邦軍所属で地上と宇宙の双方の総司令官で、大鑑巨砲主義だった連邦軍上層部にMSの必要性を訴え、ガンダムの始まりである【V作戦】を実行させた連邦軍のMSの祖とも言える人物である。
その実力は名将と呼ばれるほどで、後の時代にもその名は知られ、後にドゴスギア級【ゼネラルレビル】を建造されるほどの人物でもあった。
ただ、惜しくもレビル将軍は一年戦争中に停戦協定を呼びかけてきたジオン公国の公王デギン・ソド・ザビと共にギレン・ザビの策略により、デギン公王とレビル将軍、そして両方の護衛艦隊ともにコロニー・レーザーの攻撃により、この世から消滅した。これがレビル将軍の最後である。
レビル将軍を失った連邦軍は方向性や団結力などを失い、ティターンズという過激派を生み、さらにジオン残党軍にあれほどの余力を残してしまい、長年に渡り、連邦政府の悩みの種となった。
後の様々な歴史家は言う、連邦の腐敗の加速もジオン残党の勢力拡大もレビル将軍が健在なら全て未然で防げたかもしれない・・・・と。
それほどまで、言われるほどにレビル将軍は有能である。
コウは目の前にいる老人、レビル将軍はかつての敵であることはもちろん認識してはいるが、今は時代が世界が違うのだ。
敵対する理由がない、最初は驚いたが深呼吸をし、自らを落ち着かせ、まっすぐにレビル将軍を見た。
「お久しぶりです、レビル将軍」
「相変わらずいい目だ、君とこうやって会うの二回目かな?」
「ははは、ボケたんですか?くそじじぃ、介護施設行って来いよ、三回目だ」
ただし、悪態はつく。
「・・・・その悪態も久しぶりだな」
「ふん、で、何で生きてんの?」
「ギレンくん達と同じじゃよ」
「ふーん、そう、ヨカッタネ」
コウは自分で聞いておきながら、全く興味がなさそうに後ろ首を掻いた。というか、さっさとくたばれと言いたげな顔をしていた。
「一回目はわたしが捕虜の頃、二回目は君が捕虜の頃か」
「そうだな、互いに顔を合わせたのが二回とも捕虜とか笑えんな」
コウが初めてレビル将軍と出会ったのはルウム戦役において、レビル将軍は【黒い三連星】達により、捕虜として捕まったときである。
その時、コウはたまたま彼らがレビルを守る艦隊に攻撃を仕掛けようとしたときに近くにおり、彼らが前に進むための支援を行った。その後、捕虜となり、連行されるレビルに呼び止められたのが最初の出会いとなった。
そして、時が過ぎ、レビルが脱走し、V作戦が決行され、連邦軍にも量産型MSが行き渡り、始めたころである。
コウが率いる部隊は連邦軍基地に強行偵察を行った。その時である、謎の緑色の光を放つガンダムタイプらしきMSに襲撃された。
からくもコウはそれを撃破するも機体は中破の状態になってしまったので、部下を生かすために囮となり、捕虜として捕まった。
そして、その緑色の光を放つガンダムらしきMSを視察に来ていたレビルと今度は捕虜として再開を果たす。
これが恋愛物の映画なら、コウはレビルを逃がし、今度はレビルがコウを逃がすために一緒に逃げるとか、そんな展開になるのだが・・・・生憎、一人は総合年齢がおっさんと爺さんの絵面的に誰得だよの状態になってしまうのでそんなことは起きるはずもなく、コウは普通に助けに来た部下達と脱出した。
「そういえば、そうだったな」
「ま、こうして会えるとは思わなかったが」
「確かに、な」
あはははと二人は笑い合い、その視線をモニターに移した。
その目は一夏を品定めしようとする目だった。
「ーーー白式改」
一夏はテム・レイから渡された待機状態のIS【白式改】を見て、呟いた。
白式改は待機状態にも関わらず、そのサイズはコウやセシリアの待機状態に比べ、遥かに大きかった。
そのサイズは一夏の手が簡単に入るサイズだ、いや入らなければならないのだ。何故なら白式改の待機状態は白いガントレットだからだ。
「コウ達に比べたらデカいですね」
「確かに移動させるのには不便かもしれないが、身を守るためなら便利だ」
篠原涼がそう言うとテムは素早く速く首を縦に振り、肯定する。
「お、織斑一夏くん!?」
「は、はい!?」
「さ、さささっそく、つけてみたら、どどぉゴッホ!ゴッホォ!?」
「テム博士、落ち着いてください。」
「貴方は生まれつきの酸素欠乏症なんですから」
いや、生まれつきというか死因だよな・・・・あれ、違ったけ?
最早、ちぐはぐの記憶しかないコウは篠原社長に手渡された酸素吸入器を全力で吸う酸素欠乏症のテム・レイ博士を見ながら思っていた。
ま、どうでもいいか。
「あ、ありがとうございます」
「た、大変なんですね」
「彼は優秀ですから、助かりますよ」
優秀というかキチ○イだよ、というか大変というとこは否定しないのかよ。
コウは欠伸を噛み殺しながら、一夏達のやりとりを見守っていた。
「とにかく装着を」
「は、はい!」
一夏はテム博士に急かされ、白式改を腕に装着した。
すると、一夏は眩い光に包まれたーーー。
力が欲しいと願ったのはいつだろうか?
ーーー答、誘拐されたとき。
自分が強ければと何度後悔しただろうか?
ーーー答、友人が虐められたとき
もっと強くなりたいと渇望したのは何故だろうか?
ーーー答、姉が世界最強となったとき
だが、自分は変わった?
否、変わっていない、停滞している。
ーーー何故、自分は停滞しているのだろうか?
答、それは自分の怠慢。
ーーー何故、怠慢をしたのだろうか?
答、周りが自分より優れてるから。
それは弱さだ、怠慢だ。
それを何度戒め、悔いた回数は覚えていない。
だが、いくら戒めても悔いても自分は弱いままだーーー自分、織斑一夏は弱者だ。
しかし、これからは違う。
戦えるのだ、自分は。
戦えるのだ、この白式改がいれば。
自分は戦える。
ーーーコウと戦える!
「ーーー」
コウはモニター越しに新型IS【白式改】を身につけた一夏を見ながら、苦い顔をしていた。その表情からは後悔や悲しみが見てとれた。
その表情を見たレビルはコウの隣まで歩き、コウが見ているモニターを並んで見て、コウに問いかけた。
「随分と苦い顔だね、どうしたのかね?」
「別に」
コウはそれだけを言うとモニターから目を放し、レビルに背を向け歩き出した、どうやら帰るつもりらしい。
「帰るのかい?」
「ここにいる理由がない」
「本当にそうかね?」
「・・・・」
「君はまだ帰るべきではない、私はそう思うが?」
レビルが指を指した方には白式改を装備した一夏が空を飛び、特別観覧室から出ようとしていたコウを見ていた。実は特別観覧室はモニターとガラス越しに見ることが会話を拾うならモニターで見た方が早く、また特別観覧室は通常の観覧席よりも上の方にあるので会場の中央で行われているやり取りを見るのには適さないためにモニターがあり、モニターをは味わえない臨場感を見るためにガラス越しに見えるようにされている。
コウは心底嫌な顔をしながら、部屋に戻り、ガラス越しであるが一夏と向き合った。
コウはマイクを手に取った。
「何の用だ?」
『コウ、勝負だ』
一夏は白式改に装備されていたのであろう刀をコウに向ける。
が、コウは顔色一つ、眉一つ動かさずに冷たく言い放った。
「ーーー断る」
『っ、なんでだ!?』
一夏は断れる可能性を予測し、考えていた。しかし、実際に言われてしまうと簡単には納得がいかなかった。
コウは一夏が噛み付いてくるがそんなことを気にせず、背を向けて歩き出した。
『コウ!逃げるのか!』
「はぁ、人聞きの悪い・・・・俺は小動物を虐める趣味はない」
『しょ、小動物!?』
コウに人間とすら扱われてないことに一夏は怒りを覚えたが、そんな一夏を無視して再び歩き出すコウに一夏は叫ぶ。
『コウ!なんでなんで勝負してくれないんだ!?』
「・・・・簡単だ、貴様が弱いからだ」
『!?』
「ISに乗って間もない奴と戦ってもつまらん」
一夏は何か言い返そうとしたが言葉に詰まった。確かに自分はISに乗って間もない、というかこれでまともに使った回数は五回にも満たない。
ほんの何回かはコウがISという物を知るために学校に問い合わせ、他の使用者、先輩方に許可を貰い、ほんの数回乗ることはあったが理一夏は理解があまりできなかった。
コウはその時ため息を漏らしながら、やはり回数を重ねければ無理かと若干だが落胆しながら、後片付けをしていたのを一夏は覚えている。
結局、その時の一回とその後は二回程度しかISに乗っておらず、今だにISを乗りこなすことは出来ておらず、コウやセシリア、簪達に比べてしまえば圧倒的に搭乗回数が少ない。
故に仮に今コウと戦っても勝てないことぐらい、一夏はわかっている、わかっているのだが理解しているとは言っていない。いや、違う、自分ちゃんと理解している、どう足掻いても、逆立ちしても、どんな作戦を練ろうとも今の自分では神楽坂幸には勝てない、むしろ傷一つつけられるか怪しいことぐらい。
痛いほどにわかっている。
コウは一夏の考え、悩み続けている顔を見て、ため息を漏らす。
迷信だがため息を漏らした回数だけ幸せが逃げるというが、コウは今までの人生を思い起こせば、その迷信が真実であってもおかしくはないなと笑ってしまう。
しかし、笑ったのは頭の中だけで表情には一切出さずにコウは呆れた顔をしながら、呟いた。
「条件だ」
『え?』
「条件をやる、それをクリアしたら、対戦でも決闘でもしてやる」
『本当か!?』
「あぁ、まずは一つ、夏休みまでの今後の期末、小テストなどの点数が表示されるテストで提示する点数を超え続けることだ」
用はコウが提示する点数を一回でも下回れば、そこでアウトだ。
もちろん、IS学園のテストがある全教科だ。
「ちなみに点数は80以上」
『は、80以上!?』
一夏は伊達に進学校に進もうとわけではなく、成績は普通の高校の教科なら問題はまったくない。
しかし、問題はIS学園の教科の範囲の広さである。普通の高校の必須教科の他にIS学園ゆえのIS関連の教科が何種類かあるが一夏はこのIS関連の教科は苦手で時折赤点を取り、追試を受けることもある。
さらにIS学園は日本以外に海外からも来ている生徒は多くいるため、普通の高校の必須教科の一つである英語は【選択言語】に変わっており、一般生徒は最低でも二つ、自国以外の言語を選び、それを別々の教室で学び、テストも別々の教室で行われているのだ。
しかも、一般生徒は二つだけで構わないが代表候補になると最低でも五つ選ばなければならないのだ。
もちろん、コウや一夏も代表候補生扱いなので最低でも五つ選んでいる。ちなみに一夏が選んでいる言語は英語、フランス語、ドイツ語、中国語、ロシア語であり、成績は芳しくない。
さらに、IS学園は一夏が本来目指していた藍越学園に比べ、かなり偏差値が高く、教科のレベルもかなり高いのだ。
それ故にだ、それ故に一夏の平均点は60点から70点代を行き来している。お世辞にも良い成績は言えないのだ。
そんな一夏に今後の期末や小テストなどのテストで80点を上回るのはかなり難しい。
『ちょ、ちょっと待ってくれ、コウ!?』
『俺の平均点知ってるだろ!。
』
「二つ目は」
コウは一夏の悲痛な叫びを無視して、第二の課題を提示した。
「学年は問わない、ISで代表候補に一勝しろ」
『えぇ!?』
「その三、毎朝やっている朝練のIS学園周回を二週以上やる」
『えぇ・・・・』
無理だ、俺には無理だ。
一夏の心は砕けた、ただでさえ、一つ目の課題がクリアできるどうか怪しいのに、自分より実力がある代表候補に一勝なんて、今の自分には無理だし、毎朝やっている朝練のIS学園周回マラソンは一周でバテるような体たらく・・・・そんな状況なのに夏休みまでなんて無理だ、無理に決まっている。
ーーーだけど。
『わかった、やってみる』
諦めたくない。
やってみないとわからない。
「ふっ、期待はしているぞ」
コウはそれだけを言うと特別観覧室を後にした。
残されたレビルは一夏に微笑みかけるとコウとは別の扉から特別観覧室を後にした。
一夏は誰もいなくなった特別観覧室から目線を外し、強く自分の手を握り、白式改の感触を確かめながら誓う。
(コウ、待っていてくれ!俺は俺は必ず!!)
強く誓う一夏を千冬を見上げているとついつい笑みが零れてしまう。
そして、篠原社長の前でだらしなく笑みが零れてしまっていることに気付いた千冬は慌てて気を締める。そんな千冬を見て、篠原社長は少し笑う。
「強い弟さんをお持ちで」
「ま、まだ尻の青い手のかかる弟です」
「でも自慢でしょ?」
「そ、それは・・・・」
千冬は篠原社長の問いに口籠ってしまうと篠原社長は再び笑い、失敬失敬と言うと帰り支度を始める。
「まぁ、結果はともかく楽しみしてますよ、彼らの対戦を」
「・・・・全力を尽くします」
「お願いしますね、では」
篠原社長は必死に酸素を補給しているテム博士に声をかけ、第二アリーナを後にした。
気恥ずかしなった千冬は咳払いをし、一夏にさっさと降りて、自室に帰るように命じた。
ーーーそして、時は流れ。
ーーークラス代表戦当日、第一回戦コウVS鈴の試合が行われようとしていた。
本作ではIS学園の授業時間の総数は昼休みなどを含み、九時間となっており、八限目まであります。