クラリッサはハマーンと共にジオニック社から空港に行き、ハマーンが会社用に持つ個人格納庫に向かう。そこにはマシュマー、ラウラ、セシリア、鈴が居て、暇潰しに簡易テーブルの上でトランプのババ抜きをしていたのだろう。既にセシリアとラウラは抜けており、鈴とマシュマーの残る手札を見るにラストらしい。
鈴がマシュマーの手札を慎重に選び、一枚を抜こうとした。
「待て、リン!」
「何よ」
「ほんとぉーに、それでいいのか⁉」
「いいわよ」
「本当にか!」
「しつこい!」
マシュマーが鈴が抜こうとする一枚を意地でも離さない。
だが、鈴も意地でも抜こうと必死に引っ張る……そして、ついにその一枚が抜かれ、鈴は確認する。
「よし、あっがりぃー」
「おのれぇぇぇ!」
いえーいと喜ぶ鈴と本当に悔しそうにテーブルをガンガン叩くマシュマー。安物の簡易テーブル故に叩くたびに酷く揺れ、置いてあるトランプは軽くだが宙に浮く。
「マシュマー」
「ハッ、ハマーン様⁉」
「仲良くやっているな」
「ハッ、ありがとうございます!」
「相変わらず、残念そうだなマシュマー」
「き、貴様は変態!」
「誰が変態だ⁉」
クラリッサとマシュマーはその場で口論を始める。だが、いつものことなのでハマーンは気にせず、鈴達に近寄る。
「君達が来年の代表候補か?」
「「「はい!」」」
「今更かもしれんが、私はハマーン・カーン、若輩ながらジオニック社の社長を務めている」
「自分はドイツ代表候補ラウラ・ボーデヴィッヒ少佐であります」
「私はイギリス代表候補セシリア・オルコットです」
「中国代表候補凰 鈴音です、よろしくお願いします!」
「ふっ、頼んだぞ」
ハマーンは行くかと代表候補三人に言い、用意されている飛行機に向かう。三人はハマーンについて行き、マシュマーとクラリッサもお互いに睨み合いながら、飛行機に向かう。
そして、飛行機は日本に向け、発進する。
ー日本 空港ー
飛行機は無事日本の空港に着陸し、数時間に及ぶ空の旅は終わった。この日もハマーン達以外に他国から日本に来る外国人の客は多い、ISの登場につき、昔に比べ数倍以上の来日する外国人が増えたと同時に入国が厳しくなりもした。
様々な検査や事前調査を全てパス出来た者のみが入国できるのだ。一部ではこれはおかしいと異議を出す者がいるが、今の日本は昔の日本と違い、IS学園という大きな爆弾を背負っているのだ。
IS学園は世界中の最新の設備や技術、最新のISが多く集められる世界的にも重要な場所なのだ。日本は他国と違い、銃器などの殺傷力がある物の規制が厳しく、また治安もいい方である。
また病気や災害などに関しても高い対応能力を持っているのがIS学園が作られた理由だと言われている。
というのが、表の理由。
実際はISなんて代物を作ったのは日本。なら、日本がIS専用の学園を実費で作り、経営費も日本持ちね!あ、でもISに関するデータは我々に渡すこと!じゃないとお前ら皆殺しね!と国連から脅されという真実を知る物は少ない。
まぁ、今ではそれが裏目に出て、日本はISのデータを利用して国連ではかなりの発言力を持つようになってしまったが。
そんな日本で明日IS博覧会が開催されるとあるだけに空港のロビーを埋め尽くすほどに人がいた。
そんな人ゴミをハマーン達が行くはずもなく、VIP専用の道を使う。
こうして、ハマーン達は日本に現れた。
とりあえず、ハマーン達は日本政府から指定されたホテルにチェックインするために日本政府から用意された車に乗り込む。
「凄い人ゴミだったわね」
「えぇ、いよいよ、明日ですからね」
そう、いよいよ、明日にはIS博覧会が開催されるのだ。
「あぁ、そうだ、君達は明日は私の護衛はしなくていいぞ」
「え、それは何故?」
ラウラはハマーンに当たり前の疑問をぶつける。今回彼女達が日本に来たのは、IS博覧会のためではない、ハマーンとマシュマーの護衛のためだ。
「君達は明日はIS博覧会に行くことになった、私とマシュマーだけで会いたい人がいるのだ」
「既に君達の上には承諾を貰っているから大丈夫だ」
そういう二人だが、はいそうですかと納得できるはずがない。
彼女達は代表候補と代表、言われた仕事をちゃんとこなす義務とプライドがある。
「何、大丈夫だ。もしものために、今回は”持ってきている”」
そう言って、ハマーンはマシュマーにアレをと言うとマシュマーは懐から二個のペンダントを取り出した。
一つは白い石がついており、もう一つには青い石がついてある。
「我がジオニック社が世界に送る自信作、第三世代IS”キュベレイ”と」
ハマーンは白い石をラウラ達に見せ、残る青い石を掲げる。
「ーーーそして、これは問題児の第二世代IS”ケンプファー”だ」
ーーーそして、時間はIS博覧会が開催され、何処かで爆発が起きたところまでに戻る。
会場は騒ぎになっていた。
当たり前だ、聞きなれない爆音を聞いたのだ。誰だって、恐怖に駆られる。
だが、こんな時こそ、人は冷静にならなければならない……軍人なら尚更である。
ラウラとクラリッサは何があったのかを確認を取ることにし、周りにいる他国から来た代表やその候補生に連絡も取り、集まっていた。すると、クラリッサの連絡を受け、日本の自衛隊から来ていた泉 輝軍曹が本部から届いた指示を皆に伝えた。
「みんな、聞いて、本部によると最寄りの駅と市役所で爆発を確認。また、その付近で不審なトラックが駅と市役所に一台づつ、現れたらしいの」
泉軍曹の報告に若干だが、場の空気が一気に重くなる。
これは想定されていた事態かもしれない、あの巫山戯た予告状を実行に移したかもしれないと。
「代表又は現在IS学園に通っている代表候補生のみ、二手に別れ、見て来いって」
「私達はどうすれば?」
IS学園に通っていない代表候補生を代表して、セシリアが泉軍曹に尋ねる。今、泉軍曹達がいなくなれば、残るのはラウラ、鈴、セシリアと日本とフランスの代表候補生の二名、計五名だけだ。
泉軍曹とクラリッサと他のメンバーでどうするかを軽く話し合い、ラウラ達の行動が決まる。
「この場に待機かな」
「隊長達はもしものために待機を」
「わかった」
ラウラともかく、他のメンバーはまだ実戦経験がないに等しく、下手に動かれるよりは爆発現場よりは安全な会場に居てくれた方がよいと判断した。
また、何かあってもラウラなら対応が可能で、いざとなればラウラが指揮をとればいい。
クラリッサ達は二手に別れ、クラリッサ班は市役所に、泉軍曹班は駅に向かった。
「……行ったか」
「どーすんの?」
「とりあえず、避難指示ですか?」
「それはもうやってるみたいだよ?」
ほらとフランス代表候補生が指を指す方を見ると会場スタッフが避難指示を行っていた。
「早いな……ところで名前を聞いてなかったな」
「えと、僕はフランス代表候補生のシャルロット・デュノア」
中性的な印象を受けるシャルロット。
「……日本代表候補生の更識 簪」
やる気がないのか、若干目を閉じそうなのが更識 簪と各々に名乗り、ラウラ達も名乗る。
お互い、同じ歳なのだから、気楽に呼び合うなり、ファーストネームで簪は名前で呼び合うことになった。
五人が避難指示を手伝うとしたときである。
「ーーートラックが突っ込んでくるぞー‼」
「「「「「⁉」」」」」
五人が声がした方を見ると同時に一台のトラックが会場内に突っ込んできた。
そして、トラックから白い煙が噴出される。ラウラ達は咄嗟にISを展開するが、白い煙により、前が見えない。
「何が起きて……」
「あれを⁉」
ISのハイパーセンサーのおかげで白い煙の中でも視界が確保されていた。その白い煙の中で突撃してきたトラックの荷台がゆっくりと開き、中から一機の機体が現れた。
一方、その頃。
クラリッサ班と泉班は爆破された各所の救助と不審なトラックを調べようとしていた。
その時、市役所に来ていたハマーンはただならぬ気配を感じ、マシュマーに命ずる。
「マシュマー!」
「ハッ!」
「今すぐ会場に戻れ」
「え、会場に?」
「あぁ、この場は私がなんとかしよう」
「で、ですが……」
「マシュマー、行け!」
「は、はい!」
ハマーンはマシュマーが会場に行く前に蒼い石をマシュマーに託した。こうしなければならない気がしたのだ。
走り行くマシュマーを見届け、憎悪の気配を感じるトラックを見るとラウラ達と同じように荷台が開く。
クラリッサ達の方も調べていたトラックの荷台が開く。
ーーーそして、三箇所同時に蒼い機体が現れた。
その肩には【BD】【01】と書かれていた。
没ネタ
箒「そういえば、電話番号変えたのだ」
幸「へぇ」
箒「0721-1919」
幸「絶対、その電話番号に電話しねぇ」
箒「ちなみにメアドはanaru※@0721だ」
幸「最悪じゃねぇか」
箒「あと、今私はノーパンだ」
幸「おい、痴女」
箒「パンツいる?」
幸「帰れ」
あれぇーおかしいぞぉー