ガールズ&パンツァー ~捨てられた男の娘~   作:ニキ・ラウダ

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いよいよターニングポイントに差し掛かります。こっから走るコンピューターセナたんの本領発揮!


第15話 プラウダ高校へ行って来ました。

セナは、突如大洗の学園艦へとやってきたダージリンに連れられ、プラウダ高校の隊長のカチューシャと副隊長のノンナの元へとやって来ていた。

セナは目の前に座る金髪ショートヘアで自分より少し身長が高い、カチューシャをじっと見つめている。嫌気が差したのか、カチューシャが口を開いた。

 

「ちょっと!なんでこんなチビを連れてきたのよ!」

 

チビと呼ばれたセナは口元を手で隠しながら、フフッと微笑んだ。

 

「わたくしの事を小さいと仰っていますが、カチューシャさんは127cm、わたくしは125cmでたった2cmしか差がありませんわ?」

「なんですって!?カチューシャを馬鹿にしてっ!粛清してやる!」

 

セナが無理して丁寧な言葉を使っているのを見たダージリンは、少し悩んだような表情を見せた。

 

「セナ?前に座っているのはプラウダの隊長だけど

、無理して丁寧な言葉を喋る必要はないのよ?」

 

セナは、ダージリンの言葉を聞くと、ニッコリとした表情をダージリンに見せ、セナの笑顔を見たダージリンは顔を少し赤らめる。

ノンナと呼ばれる黒髪の美人な女性が紅茶をダージリンとセナの元へ持って来ると、ダージリンに対して口を開いた。

 

「準決勝は、残念でしたね。」

「去年カチューシャ達が勝った所に負けるなんて」

 

カチューシャは、少し馬鹿にしたような口調でダージリンに言った。

 

「勝負は時の運と言うでしょう?」

 

ダージリンとセナの前に紅茶が置かれ、ダージリンはノンナにお礼を言った。

 

「ありがとうノンナ」

「いいえ」

 

ノンナがセナに紅茶を渡すとセナはニッコリと笑顔を見せお礼を言った。

 

「ありがとうございます♪」

「っ///」

 

ノンナは、セナの笑顔を見ると少し顔を赤らめ、それを見たダージリンはノンナに対して微笑んだ。

 

「この娘も、中々の可愛さでしょう?」

 

ノンナは「はい!そうですね!」と言いそうになった口を抑える。ノンナの反応を見たダージリンは満足そうな表情を見せると、カチューシャの方に向き直った。

 

「次は、準決勝ですのに余裕ですわね?練習しなくていいんですの?」

 

ダージリンがそう聞くと、カチューシャは余裕そうな顔を見せた。

 

「燃料がもったいないわ?相手は聞いた事もない弱小校だもの」

 

「でも、隊長は家本の娘よ?西住流の」

 

ダージリンがそう言うと、カチューシャは「えっ!?」っと驚いたようなリアクションを見せ、ノンナの方を向いた。

 

「そんな大事な事!何で先に言わないの!?」

「何度も言ってます。」

「聞いてないわよ!」

 

ダージリンが「ただし」と付け加えた。

 

「妹の方だけどね。」

 

ダージリンがそう言うと、カチューシャはホッとしたような表情を見せた。

 

「なーんだ。」

 

ダージリンが急にセナの頭を撫でたので、セナは顔を真っ赤にしながら、身体をビクンとさせた。

 

「ひゃん///」

「後・・・この娘も、居るから油断しない方が良いわよ?」

 

カチューシャがセナを見ると、セナは気持ち良さそうにダージリンに身体を寄せおり、それを見たカチューシャは、セナの可愛さに顔を真っ赤にした。

 

「こんな奴が何だって言うのよ!?」

 

ダージリンはセナの頭を撫でながらカチューシャに言った。

 

「知らないかしら?中等部の頃、隊長達の間で騒がれていた・・・走るコンピューターよ?」

 

セナの正体を聞いたカチューシャは紅茶を吹き出し、ノンナは目を見開いて驚いていた。

 

「けほっ!けほっ・・・ちょっと!ノンナ!なんで早く言わないのよっ!」

「情報が全く無いのでわかりませんでした。」

 

ダージリンは話を続ける。

 

「そして・・・全てのポジションをこなし、2回戦のアンツィオ戦では、体調不良で試合に出れなかった西住流の娘に変わって隊長を務め、見事圧勝したのよ?」

 

カチューシャは、純粋にセナが欲しいと思った。全てのポジションをこなせて、隊長も出来る・・・それに・・・ノンナに肩車されなくても、人を見下ろす事が出来る・・・それに・・・かっ!可愛い!

カチューシャはセナを睨むと、セナを指差した。

 

「ノンナ!私!アイツが欲しい!」

「ひっ!」

 

セナは少し怯えて、ダージリンにムギュっと身体を押し付ける形でしがみついた。セナに抱き着かれたダージリンは頬を赤らめ、セナを優しく抱き締めた。

 

「あまり、セナを怯えさせないで頂きたいですわ・・・ビックリしてしまっています。」

 

カチューシャは、子供が親にオモチャを買ってと駄々をこねるような感じで、ノンナにずっと「セナが欲しい!」と言い続けていたらしい。

 

次の日・・・セナは、長砲身となったⅣ号をみほ達と眺めていた。セナは、その場に居た自動車部のナカジマを見ると戦車について質問をした。

 

「ナカジマさん?戦車が長砲身になったという事は、戦車の重心が若干前の方に来ているという事ですよね?」

 

ナカジマは、セナの方を見ると真剣な顔で頷いた。

 

「うん。若干重心は前に来てるよ?」

 

セナは、麻子の方を見た。

 

「麻子さん。少し戦車を走らせて貰えますか?」

 

セナの様子を見たナカジマは苦笑いを浮かべた。セナは、気になる事があると徹底的に改善しようとする癖があるからだ。

麻子は頷くと、戦車をフィールドまで持っていった。

みほは、ポカンとした表情を浮かべながらセナに質問をした。

 

「今から何をするの?」

 

セナは少し微笑んで、みほにウィンクをした。

 

「直ぐにわかります♪では麻子さん!タイムを測るので!置いてあるパイロンを目印にグルッと一周して下さい!」

 

麻子は頷くと戦車を発進させた。セナはストップウォッチを片手に持ち、走っている戦車を眺めていた。

 

「やっぱり・・・コーナーを曲がる時に戦車が若干膨らみ気味になってる・・・これじゃ曲がりにくいし、車重も変わってるから、タイムが前より落ちているかも・・・」

 

麻子のタイム計測を終えると、セナは、麻子に質問をした。

 

「麻子さん。Ⅳ号が前より乗りにくくなかったですか?」

 

麻子は、頷くと少し顔をしかめた。

 

「曲がりにくいし、加速が前より悪くなった。」

 

セナは少し考える素振りを見せると、みほに先程測ったらタイムと長砲身になる前のタイムを見せた。

 

「えっ!こんなに変わるの!?」

 

みほは、タイムを見ると驚いていた。長砲身になる前と後では、タイムが2秒も違うのだから。

セナはナカジマの方を見ると、ナカジマはセナが何をしたいか察したのか整備工場まで戦車を持っていった。

セナは整備工場へと入ると、自動車部の4人にⅣ号のスペックを聞いた。

 

「車重は?」

「27t」

 

セナは顔をしかめた。

 

「重すぎる・・・なんでそんなに重くなったんですか?」

 

セナの質問にナカジマは気不味そうに答えた。

 

「マイバッハの12気筒エンジンを積んでるし、この前社外の履帯に変えて、長砲身も付けたから・・・」

「馬力は?」

「300馬力だけど、経年劣化で250馬力まで下がってる。」

「足りない・・・」

 

セナは自動車部の方を向くと手をパンと叩いた。

 

「車重を3t軽くして、馬力を上げましょう。」

 

ツチヤは首を横に振った。

 

「無理だよ・・・万策尽きた・・・」

「エンジンオーバーホールは?」

 

セナにそう言われると、自動車部の4人はお互い目を合わせ会った。

その後、セナは自動車部の4人とⅣ号を分解していた。

 

「エンジンを外して、それが終わったら車軸のベアリングの交換と、履帯も変えましょう。その後は余計な物を取り払って軽量化です。」

 

自動車部とセナはエンジンをクレーンで降ろすと、各自作業に取りかかった。ツチヤとホシノはエンジンオーバーホール、ナカジマとスズキは履帯の交換、セナは車軸のベアリングの交換を行った。

作業が一通り終わった所で、あんこうチームのメンバーがセナの様子を見にやってきた。後ろには、おかっぱ頭の女の子3人が居る。

 

「あっ!?皆さんお揃いでどうなさったんですか?」

 

みほは、照れくさそうにセナを見た。

 

「えっとね?セナ・・・さんの様子を見に来たのと、新しく入った人を紹介しようと思って。」

 

どうやら、みほはセナが心配で見に来たようた。セナは後ろの3人の内の1人は見覚えがあった。

 

「あっ!風紀委員の!」

 

3人の内の一人もセナを見て声を上げた。

 

「あっ!アンタ!冷泉さんをリアカーに乗せて私の注意を無視したヤツ!」

 

麻子は少し笑うとセナに彼女を紹介した。

 

「セナ・・・そど子だ・・・」

「そど子って言わないで!私は園田みどり子!」

 

時間が経って外を見ると、夕方だった為セナは、みほ、沙織、優花里、華、麻子と帰りにケーキを食べて帰った。

 

次の日、セナと自動車部は、改良したⅣ号を持って再び練習用のフィールドに来ていた。そこには、あんこうチームのメンバーと生徒会も居た。Ⅳ号を改良したと聞いていたが、皆それで問題が解決したのかどうか半信半疑だった・・・桃は特に疑っている。

 

「二木?改良して逆に遅くなったんじゃないだろうな?」

 

セナは微笑むと指を3本立てた。

 

「私が、改良そしてセッティングしたⅣ号に乗れば昨日よりタイムが3秒上がります。」

 

それを聞いたあんこうチームのメンバーは驚いた。

 

「「「「「さっ!3秒!?」」」」」

 

桃は目を見開いて驚いた。

 

「そんな馬鹿な!」

 

ツチヤが桃に言った。

 

「昨日、自動車部4人も一緒に改善したんです。」

 

そのやり取りを見た杏は笑うとこう言った。

 

「まっ!とりあえず走らせてみたら?」

 

麻子も半信半疑でⅣ号に乗り込む

 

「そんな馬鹿な事が・・・っ!」

 

麻子がⅣ号を発進させると驚いた。加速は抜群に良くなって、カーブを曲がる感じも前よりも一段と良くなっており、ハンドリングも自分に合ったような感覚になっていたからだ。

セナは、外からⅣ号の動きを眺めながら、みほと沙織と華と優花里と楽しそうにお喋りをしていた。

桃がストップウォッチで測ったタイムを見た瞬間目を見開いた。

 

セナが整備工場でアイスを食べながら、自動車部の4人と談笑していると、生徒会がセナの元へとやってきた。

 

「二木?一体Ⅳ号に何をした?」

 

セナはアイスを食べながら桃の方を見た。

 

「教えても構いませんが条件があります。」

「何だ?」

 

桃がそう言うと、セナは条件を話した。

 

「まず、私のレギュラーの保証を。そして、決勝戦で結成されるであろう、自動車部の彼女達と同じチームでポルシェティガーに乗せてください。」

 

セナがそう言うと、桃は顔をしかめた。

 

「正気か?貴様は西住のお願いで、レギュラーにしているだけだぞ!」

「断るなら今すぐこの大洗を出て、プラウダに転校します。」

「そんな乱暴な!」

 

セナはアイスが入っていた容器を近くにあったテーブルまで歩いて持って行き、桃もセナに続いた。

 

「私が改良したⅣ号は速かったですか?3秒速かったですか?」

「3.5秒速かった・・・」

 

桃がそう言うと、セナは最後の一口を食べて、容器をテーブルに置き、ゴマすりをして笑顔で桃の方を見た。

 

「では・・・"大洗の今後"の事を踏まえて、どちらがお得か良く考えてから連絡を下さい。」

 

セナは「では」と言うと、皆に手を振りながら整備工場を後にした。その後、生徒会室で杏はニヤニヤしながら桃に肘を付いた。

 

「桃ちゃん、セナちゃんに見事に1本取られたねぇ~」

 

柚子はセナの言葉に疑問を浮かべていた。

 

「でも・・・セナちゃんは"大洗の今後"と言っていましたけど~もしかして、廃校になることを知っているんじゃ・・・」

 

その後生徒会室には重い沈黙が流れていた。

 




次はプラウダ戦です!大洗にとって重要な戦いになってきますが、セナにとっても重要な局面になって行きます!次回お楽しみに!
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