今回の話は完全な自己解釈自己都合で勝手に進めております
まあほぼオリジナルですが
一応しょぼい戦闘シーンもあります
生温い目で見ていただけたら幸いですm(._.)m
産屋敷邸の一室では鬼殺隊当主 産屋敷耀哉と柱の面々が向かい合い
報告、今後の方針、議論が交わされ煌牙は炭治郎とは別の隊律違反
魔戒法師朔弥との一件を話そうとしていた。
「皆んなに聞いてほしい事があるんだ。炭治郎達とは浅草で会ったんだけどさ、炭治郎の記憶から無惨を辿ったけど手掛かりになるような事は見つからなかったよ、まあ奴の声と自らを完璧に近い生物と自称してる傲慢な性格だって事はわかったけど」
「奴の気配なら俺様が覚えている。だが妙だ、昔の気配と違うような
もしかすると奴は気配を変える事が出来るのかもしれん。厄介な奴だ」
「煌牙、ザルバそうだとしても貴重な手掛かりだよ、私達は鬼無辻に関する情報を持ち合わせていないのだからね」
「ザルバ」
「わかっている、俺様が既に話をつけておいたじきに来るだろう?」
「ザルバ誰か呼んだのかい?」
「ああ、とある魔戒法師をな。奴なら無惨の情報を掴んでいるはずだからな」
無惨に関する情報を持ち得ない鬼殺隊、僅かな情報でも欲しい耀哉に
ザルバは思いもよらない助っ人を呼び寄せようとしていた。
「魔戒法師って事は煌牙の知り合いだよな?どんな奴なんだ?」
「ん〜〜色々と残念な人ですよ・・いや鬼でもあるか。規格外過ぎて
説明が難しいから本人から聞いてください」
魔戒法師と繋がりのある煌牙なら知り合いの筈だと考えた天元は煌牙に聞いてみるが規格外過ぎて説明出来ないと煌牙は天元に答えると
ザルバを見つめながら柱達の反応を待つ。
「鬼だと?煌牙お前鬼をここに呼んだというのか?」
「まあそうと言えばそうなんですけどね、実際のところホントに鬼かどうかわからないんですよ。本人は鬼だと言ってるけど美味そうに飯食べてるし日光浴もしてるし、俺達の知る鬼の常識から外れてるんで」
「いやそれ普通に人間だろ?日の光が平気な鬼なんて聞いたこともねぇよ」
「まあそうなんだけど、それが原因で無惨から狙われてるらしいんですよ。無惨ちゃんのウキウキハッピー鬼ライフとか何とか言ってたし」
「は?何だそりゃ?派手に意味が分からねぇぞ」
「大丈夫ですよ俺もわかりませんから」
「煌牙さん、その方とはいつ知り合ったんですか?」
「三年前かな?牙狼を継承した後にザルバから知らされたんだよ」
「三年ですか、その間煌牙さんはまた誰にも言わずに秘密にしてたんですね?」
「嬢ちゃん、煌牙を責めないでやってくれ。俺様が口外しないように煌牙に頼んだんだ、煌牙はそれを守っていただけだ」
「なら仕方ないですね、ですが何故今になって私達に話す事にしたんです?」
「時が来たからだ」
「どういう事でしょうか?」
「長きに渡り不在だった黄金騎士を受け継ぐ者が現れた、無惨を完全に討滅するには牙狼の存在は必要不可欠だったからな」
「ふむふむ、今がその時というわけですか」
天元に続きしのぶも質問をするが煌牙の代わりにザルバが答え出す。
ザルバ曰く無惨を討滅するには牙狼の存在は必要であり、煌牙が継承した今だからこそ表舞台から姿を消した朔弥の存在を教え、接触させようとしていた。
「煌牙、奴がここに到着したみたいだ」
「あっそうなの?」
「煌牙お前さんが迎えに行かないとおそらくここまで来ないだろう」
「さすがにあの人でも鬼殺隊本部に勝手に入れないって事か、お館様ちょっと席外しますね」
「いや、私も一緒に行こう。当主である私が出迎えなければ失礼だからね」
「わかりました」
朔弥が鬼殺隊本部である産屋敷邸に到着した事を感知したザルバはその事を煌牙に教え、煌牙がいないとこの場まで一人で来ないだろうと予想したザルバは煌牙に迎えに行かせようと煌牙に喋りかける。
基本無遠慮な朔弥だがさすがに鬼殺隊本部には勝手に入れないだなと
少しだけ朔弥を見直した煌牙は迎えに行こうと耀哉に一言告げると当主である耀哉が出迎えないのは失礼だと煌牙と共に部屋を後にする。
屋敷を出て正門の前に立つ煌牙と耀哉、隠が正門を開くと幼さの残る
あどけない少女が二人の前に立っていた。
見た目こそ幼い少女なのだろうが、齢400歳を超える所謂ロリババアであり自身の強力な法力の影響で肉体の成長が止まっており鬼化も相まってこの400年もの間変わらずにいた稀代の魔戒法師朔弥、その朔弥は正面に立つ煌牙と耀哉に目を向けると頭を下げ耀哉に実に丁寧な対応をしだした。
「お初目にかかり光栄至極存じます。御当主様自ら出迎えて下さる事
に感謝と共に愛好の意を表します」
「こちらこそ初めまして、私も貴方に会うことが出来て凄く嬉しく思うよ」
「マトモに喋ってる⁉︎かつてない衝撃なんだが」
耀哉に対し丁寧な挨拶をする朔弥と朔弥に会えた事に喜びを表す耀哉
二人の挨拶を見ながら煌牙は朔弥の言動から予想出来ない丁寧な対応に衝撃を受け、つい口に出してしまっていた。
「煌牙ちゃん私もちゃんと挨拶出来るんだよ〜?見直した?見直した?ねぇねぇ」
「うわーさっきの台無しだろ」
「朔弥さんは面白い方だね、かしこまらなくて構わないよ。その方が話しやすいからね」
「ふっふぅ〜♪耀哉ちゃんがそう言うならそうするねぇ〜♪」
「切り替え早っ⁉︎」
「煌牙構わないよ朔弥さんは最古参の鬼殺隊の方だし寧ろ私の方が敬意を表さなくてはいけないのだからね」
「そうだよ〜煌牙ちゃん♪私は煌牙ちゃんのパイセンなんだよ〜♪」
「いやあんた先輩の威厳ないからな?」
「二人のやりとりを見てると仲の良さが伺えるね、しのぶが嫉妬してしまうかもしれないね」
「いやいや、しのぶもツッコミ属性ですがこの人にツッコミ入れるのキツイですよ?」
「・・・・しのぶも大変だね」
「あっ耀哉ちゃん!体調良くなってるみたいだね?完治までは難しいかもだけど普通に生活するなら問題ないかな?」
「やはりあの薬は貴方が送った物だったんだね、おかげ様でこの通り視力も回復してこうして歩けるのだからね。感謝してるよ」
「うんうん♪煌牙ちゃん♪私凄いでしょ?ねぇねぇ〜♪褒めて〜♪」
「朔弥さんありがとう!お館様が回復したの朔弥さんが裏で何かしたのかなって思ってたけどやっぱり朔弥さんだったんだな。ホントに凄いよ、マジでありがとう!」
「え?・・・あ・・うんありがと・・煌牙ちゃん(またあしらわれるって思ってたけどホントに褒めてくれた、嬉しいな〜♪)」
朔弥を迎えてから三人でやりとりをしていたが、本題へ移る為に柱達の元へ向かう三人、朔弥は最古参の鬼殺隊員ではあるが顔見知りの鬼殺隊は煌牙だけしかいないので鬼である自身が柱達の元に向かうのは心細くそれを誤魔化すように煌牙にしがみつき歩き出した。
「どうしたんだ?朔弥さん」
「えっとね、私って見た目は人だけど一応鬼だし柱達の前に行くのちょっと怖いかなって、煌牙ちゃんゴメンね」
「そっか、朔弥さんゴメンな俺達が呼んだんだし無理して怖い思いをさせる気はないよ」
「ありがと煌牙ちゃん、でも大事な事だしちゃんと話をしないといけないから・・・ねぇ煌牙ちゃん?抱っこして?煌牙ちゃんが抱っこしてくれたら大丈夫だから」
「朔弥さんがそれで安心するなら別にいいけど」
不安がる朔弥を安心させようとする煌牙、朔弥の提案を受け入れた煌牙は朔弥を抱き抱え歩き出すと耀哉もまた朔弥を安心させようと話しかける。
「朔弥さんは私が既に容認しているからね今回は皆の是非を問わず認めて貰わなければならない。私が説得するから安心してくれないかな?」
「ありがとね、耀哉ちゃん」
耀哉の発言に礼を言う朔弥、三人は柱達の待つ部屋へと向かうと
耀哉は部屋の戸を開け朔弥を部屋に迎え入れる。
「魔戒法師だと聞いたが派手に小さな子供じゃねえか」
「うむ!鬼だとも聞いたが見た目は人間と変わらない!不思議だ!」
「でも何となく鬼のような気配も、でも可愛いわ」
「嗚呼、魔戒法師でありながら鬼になるとは嘆かわしい」
「だが鬼にしては妙な気配だ、意味がわからない俺には理解出来ない」
「何で煌牙さんに抱きついてるの?」
「・・・四ノ宮(お前は面倒見が良い、炭治郎達の時もそうだ。お前のおかげで炭治郎達は救われたと言ってもいい感謝している)」
「こいつが人間だろうが鬼だろうが関係ねェ!無惨の情報を知っているか知らねぇかが大事だろぉ!」
「そうですね、私達の最大の目的は無惨を倒す事その為に彼女を呼んだのですから(何故煌牙さんが彼女を抱えているのかは後で煌牙さんから聞く事にしましょう。私としては此方の方が大事なんですけどね)」
耀哉と共に煌牙に抱えられた朔弥が入室すると朔弥を見た柱一同、天元・杏寿郎・蜜璃・行冥・伊黒・無一郎・義勇・実弥・しのぶの順に喋り出すと耀哉は煌牙を自分の隣に座らせ話し出す。
「皆んな彼女が先程話に出ていた魔戒法師の朔弥さんだ、彼女は400年も前から鬼殺隊に貢献してくれた方なんだ失礼の無いようにね」
「彼女はね病に冒されていた私を救ってくれた方でもあるんだよ、彼女のおかげで私は今こうして皆の顔を見て話す事が出来る、これ程嬉しい事は無いよ」
柱達に朔弥を紹介する耀哉、昔から鬼殺隊として貢献していた事、自身を救ってくれた事を柱達に話すと煌牙に抱きついていた朔弥は抱きついたまま顔だけを柱達に向けニコッとはにかんだ笑顔を見せる。
「親方様を救うとは派手にやるじゃねえか!」
「鬼だとしても親方様が救われた事に変わりはない!感謝する!」
(キャー!何あの笑顔とっても可愛いわ、もう一度笑ってくれないかしら?可愛いわ)
「嗚呼、親方様を救うとは神の施しの如し」
「だがどうやって助けた?仮にも鬼だろう?人間に与する意味がわからない」
「煌牙さんの知り合いって凄いね」
「魔戒法師だからな」
「あの坊主達の事もそうだが、煌牙が信用する鬼ってのはよくわからねぇ!」
「良いじゃないですか、親方様が救われてるんです。私は彼女と仲良くしたいと思いますよ」
朔弥が鎹鴉を通して耀哉に送った薬、その名も〈産屋敷バスター〉
一見怪しい薬にしか見えないのだが耀哉は自身の勘で安全だと察し
薬を飲み始め次第に侵攻していた病は縮小していき今では額の一部にその病状が表れているまでに治っていた。
その耀哉が柱達に話をしようと一声掛けると柱達は全員鎮まり返り耀哉の話に耳を傾ける。
「朔弥さんはね確かに鬼かもしれない、だが鬼殺隊にとってとても貴重な戦力でもあるんだ、何より我々が知る事が出来ないでいた鬼無辻の情報を掴んでいるのだからね」
耀哉が柱達にそう話すと柱達は皆、朔弥へと視線を移し朔弥が話し出すのを待っていると、視線を感じた朔弥は煌牙から手を離し体勢を反転すると正座で座っている煌牙の膝上に座り直し柱達に話し始めた。
「チャオっす♪柱の皆んな初めましてだね魔戒法師の朔弥だよ♪一応皆んなのパイセンなんだよ〜♪そゆことでヨロシク〜♪」
「「「「「「「「「うん?」」」」」」」」」
(さっき柱達の前だと少し怖いっていったよね?何コレ?いつも通りじゃん)
煌牙に話す時と同じように気軽に挨拶をする朔弥、まさかこんな喋り方するとは思ってもなかった柱達は耳を疑い思わず聞き返してしまう
そんな朔弥に対し煌牙は先程の発言はなんだったのかと頭を抱えていた。
(なるほどな、色々と残念とはこうゆう事か煌牙)
鬼とはいえ人間にしか見えない朔弥、400年経っても幼い子供の容姿をしている朔弥、見た目と年齢が噛み合わない事と喋り方が年齢に対し余りにも幼いというか桜花に近い事から天元は煌牙の言っていた色々と残念の意味を察し心の中で一人呟いていた。
「早速だけど皆んなが知りたがっている無惨ちゃんの事話しちゃうよ〜♪え〜とね〜まずは無惨ちゃんの根城?あれは場所の特定は無理かもね、鳴女ちゃんって言う鬼がいてね空間を操る血鬼術を使うんだけどそれがないと無惨ちゃんの根城、無限城に入れないと思うよ」
「次は無惨ちゃんの目的で良いかな?無惨ちゃんはね太陽を克服したいんだよ、もうね夏に海で日焼けする気なんだよ、黒い無惨ちゃんになりたいんだよ。ブラック無惨ちゃんになりたいんだよ。えっ?既にブラック上司?うん知ってる〜♪それとね青い彼岸花っての探してるみたいだよ、なんの事か分からないけど無惨ちゃんにとって大事な事らしいよ?」
「あっ、それとね無惨ちゃんは始まりの呼吸と牙狼を恐れているよ
煌牙ちゃんが牙狼を継承して鬼や下弦を一杯斬ってるからいつか牙狼に無惨ちゃんが斬られるんじゃないかって」
「最後に無惨ちゃんの秘密、無惨ちゃんはね脳が五つ心臓が七つあるんだよ?」
「無惨ちゃんの事で知っているのはこれくらいかな?ついでだけど上弦の壱の事も話しとくね名前は黒死牟、月の呼吸を使う剣士の鬼だよ
煌牙ちゃんの他にもう一人魔戒騎士がいるんだけど昔黒死牟に負けちゃったの」
朔弥は無惨に関する情報をこの場にいる全員に話すと疲れたのか煌牙にもたれかかり髪を弄り出す。
朔弥から無惨に関する情報を聞かされた一同、情報を整理しつつ内容を理解しようとしているが一部理解出来ない内容があり、実弥が朔弥に問い詰め出す。
「無惨の目的が太陽を克服するって事は分かったが海で日焼けってどういう意味だぁ!黒い無惨とかブラック無惨とか意味がわからねぇ!」
「うんうん♪いい質問だね〜♪でもね特に意味はないよ?テキトーに言っただけだし、あっ!日焼けしなくても既に日に焼ける体だったね♪」
「煌牙さん?魔戒法師ってこんな人達しかいないのですか?」
「師匠はマトモだからな?桜花とこの人が残念なだけで」
実弥の問い掛けに適当に答えた朔弥、魔戒法師ってこんなのばっかなの?と思わずにいたしのぶは煌牙に少々失礼な質問をするが、少なくとも花蓮はマトモであり桜花と朔弥この二人が残念なだけと煌牙は答えた。
「少々話が逸れてしまったようだけど鬼無辻や上弦の壱に関する情報を集める事が出来たのは我々にとって大きな一歩になると私は思っている。鬼無辻が太陽を克服した場合今以上の脅威になるのは目に見えているからね、何とかして根城への侵入経路を確保したいものだね」
「私の術で空間を固定したり、同調したりして侵入経路を作れそうなんだけど鳴女ちゃんの術の出現箇所が不特定だからね〜」
「なあ?斬吼狼は無惨の元で情報を集めていたんだろ?何とかならないの?」
「そっか斬吼狼ちゃんが呼ばれる時に鳴女ちゃんの術が発動するね
斬吼狼ちゃんに頼んでみるよ♪新しい魔導具作らないとな〜♪」
「斬吼狼、本名は御影総悟だったね彼も私達に協力してくれるのかい?」
「さすが耀哉ちゃん♪よく知ってるね〜♪魔導騎士は守りし者、人を守るのが使命だし鬼になった今でも私達の味方だよ?」
「なあ、あんたらは鬼なんだろ?煌牙が言ってたが普通に飯食うし日に当たっても平気だってのは本当なのか?」
「ホントだよ♪美味しいご飯食べてると幸せだよね〜、鮭大根食べてるとホッコリするもん♪あっ煌牙ちゃん後で鮭大根作ってね〜♪」
「・・・・」ピク
「それに日の光を浴びても平気だよ♪無惨ちゃんは私を取り込んで太陽を克服したいみたいだし日頃は日中に活動して夜は寝てるよ♪とは言っても斬吼狼ちゃんは日の光は駄目だけどね〜」
「一つ気になるのですがどうやって太陽を克服したんですか?」
「ふっふ〜♪昔ね無惨ちゃんの細胞や血を手に入れる機会があって、それを元に色んな材料を混ぜ合わせて私の術を重ね掛けして鬼になる薬を作ったの。まぁ無惨ちゃんの血だけで鬼になるから正確には鬼になっても人間のままいられる薬ってとこかな?だから克服したというより最初から日光は平気なんだよ?」
「薬・・あの!鬼を人間に戻す事って出来るのでしょうか?」
「出来るよ♪とっておきの材料があるし♪出来れば無惨ちゃんの血が一番だけど無惨ちゃんの血の濃ゆい十二鬼月、上弦の血が集まれば作る事出来るからね♪」
「・・・・朔弥さんにお願いがあります」
朔弥の来訪により鬼殺隊に光明が見え始めた今回の柱合会議、耀哉は朔弥からもたらされた情報を元に今後の方針を定め柱達に話し終わると解散となり柱達は各自帰路に着く。
朔弥も今後は鬼殺隊に本格的に復帰する事を決め、しのぶからの強い要望で蝶屋敷で共に治療と薬の開発を行う事になり朔弥はしのぶと共に蝶屋敷へと歩き出す。
「これから宜しくねしのぶちゃん♪」
「こちらこそ宜しくお願いします朔弥さん」
「なあ?何で俺も蝶屋敷に向かう事になってるの?帰りたいんだけど」
「煌牙さん、お館様から頼まれたじゃないですか?竈門君達と共に行動してくれって」
「いやそうだけどさ、炭治郎の怪我治ってからじゃないの?」
「まぁ良いじゃないですか、怪我が治ったら機能回復訓練もありますし煌牙さんが手伝ってくれたら私達も助かります」
「もしかして・・泊まり込みじゃないよね?」
「いえ、暫くの間蝶屋敷が煌牙さんの帰る家ですよ?何ならずっと居てくれても構いませんよ?」
「うんうん♪しのぶちゃん良い事言った〜♪煌牙ちゃんずっと居てね?一緒に寝よ♪」
「却下、婆さんの介護じゃないんだし。それに任務はともかく管轄の方はどうするんだよ」
「そんなに離れてないじゃないですか、カナヲも一緒に巡回しますから煌牙さんも楽になると思いますよ」
「う〜〜んまぁ良いけどさ〜・・・それよりもだ!何で富岡さんも一緒にいるの?」
「四ノ宮が鮭大根を作るからな、那田蜘蛛山での借りを返して貰おうと思っていた」
帰りの道中しのぶと朔弥に捕まった煌牙は半ば無理矢理のような形で連行され歩きながらしのぶに不満を言っていたが、しのぶに言いくるめられて渋々納得すると煌牙達の数歩後ろを歩く義勇に何故義勇も一緒にいるのか気になり義勇に聞いてみる事にした。
会議の最中朔弥は煌牙に鮭大根を作ってもらうと言っていたのだが
その言葉に誰にも気付かれることなく一人反応した義勇、煌牙の作る鮭大根を気に入っていた義勇は那田蜘蛛山での一件を理由に鮭大根にありつこうと考え共に行動していた。
「那田蜘蛛山での借り?あ!あの猪か!」
「え⁉︎猪ですか?」
「あ、いや猪だけど人間というか・・うん!絡まれなくなかったから富岡さんに押し付けたんだ」
那谷田蜘蛛山で出会った猪の被り物をした隊士、見た目から厄介事に巻き込まれると予想した煌牙は義勇に押し付け逃げ出した事を思い出すと反応したしのぶにその出来事を説明しながら四人は蝶屋敷へと向かって行く。
「フハハハ!今宵の肴は別格よのぉ」
とある集落で賑やかな音色と共に住民が踊りそれを楽しそうに見つめる男がいた。身の丈10尺を超える筋骨隆々のその男は踊りの中心に突き刺さる一本の柱を見つめ舌舐めずりをすると近くにいる初老の男性に声を掛ける。
「村長よぉこの村にあんな別嬪がいたとはなぁ儂は早くあの娘を喰いたくてのぉ」
「もう少しもう少しだけお待ち下され、この地をお護りくださる守り神様に捧げる儀が終われば直ぐにでも」
村長と呼ばれた初老の男性は筋骨隆々の男にそう答えると怯えた表情で逃げるようにその場を後にする。
村長が守り神と崇めるその男は鬼でありこの地を護る代わりに月に一度生贄を捧げる、用心深いこの鬼はこのやり方で食糧である人間を確保し鬼殺隊に見つかる事なく長年生き抜いてきた。
その鬼は柱に括り付けられた生贄である少女を品定めするように見つめると早く喰いたくて仕方なく口から涎を垂らして踊りが終わるのを待っていた。
柱に括り付けられた生贄の少女、もうじき鬼に食べられ命を落とすと理解しているのか怯えた表情をして体を震わしていた。
この少女は元々この村の住人ではなく偶々この村に用事があり訪れていただけの少女だったが、訪れた時期が悪かった。生贄を捧げる時期でなければ少女は無事に帰れたのかもしれない、だがその時期に来てしまった。鬼に捧げる生贄を決めようと集まっていた村人に何も知らない少女は用事を済ます為に近づき話しかけると村人達はこの少女を今回の生贄にしようと画策し少女を縛り上げると柱に括り付け夜が来るのを待っていた。
やがて踊りが終わり儀式が終わると同時に鬼はおもむろに立ち上がり
興奮しながら少女に近づく。
「見た所齢十二か十三ってとこか、まだガキだが極上の贄には変わりねぇ」
鬼は巨躯から伸びる太い腕で少女を掴もうと手を伸ばすと少女は目を瞑り深く息を吸い始める。
「全集中」
少女がそう言うと同時に縛られていた縄が解け鬼の前から姿を消す。
「ガキが消えた?」
突如目の前から消えた少女を見失ない混乱する鬼は辺りを見渡しながら少女を探そうとするが少女の姿が見当たらない。
「あのガキ何処に消えたぁ!」
「消えてないよ、貴方の死角に回り込んでいただけだし」
少女を見失ない苛立つ鬼が叫ぶと後ろから少女の声が聞こえ鬼は少女へと振り返る。
そこには先程まで怯え震えていた少女が凛とした表情で立っていた。
村娘のような格好をしていた少女はいつの間にか鬼殺隊の隊服を纏い
手には真珠色に染まる日輪刀を持ち目の前の鬼を斬らんと日輪刀を構え始める。
「このガキ!鬼狩りだったのかぁ!だが何故だ?儂は鬼狩り共に見つからないよう人を喰ってきたはずだ!」
「そんなの知らないよ、私に伝令が来たんだもん。お兄は忙しいしお姉も動けないし仕方じゃんか」
鬼殺隊に見つからないよう村人に崇めさせ慎重に生きてきた鬼は何故鬼殺隊に見つかったのかわからず狼狽えるが、少女は鬼に文句を言うと息を吸い込み型を繰り出す。
ーー雲の呼吸 肆の型 流れ雲ーー
摑みどころのない雲の如く独特の歩法で緩急をつけ鬼の死角に回り込む少女、先程鬼から消えたように動いた時もこの型を使い鬼の死角に回り込んでいた。
死角に回り込んだ少女は鬼の首を斬ろうと跳躍しすかさず次の型を繰り出す。
ーー雲の呼吸 壱の型 断ち雲ーー
日輪刀を右手に持ち腕を交差する少女、水の呼吸壱の型と酷似しているが左腕は右腕の肘裏に添え刀を振るう瞬間、左腕で右腕を弾き出し斬撃の速度を加速させて鬼の首に刃を振るう。
だがその刀が鬼の頸を跳ね飛ばす事は敵わなかった、鬼殺の剣士とはいえまだ腕力の少ない少女、巨躯の鬼の頸を跳ね飛ばすにはまだ力が足りなかった。
それを理解していた少女は足りない力を補う為に壱の型を使ったのだが巨躯の鬼の頸を跳ね飛ばすには跳躍しなければならず踏み込むによる力の伝達がうまくいかず鬼の頸半分で刃は止まってしまう。
「ほう?ガキにしては良い動きだ、だが残念だったなぁ所詮は非力なガキ小細工をしようが儂の頸を斬る事は出来なかったなぁ!」
鬼は少女に振り返る事なくそう言うと自らの血鬼術を発動し少女に襲いかかる。
ーー血鬼術 舞踊蛇骨ーー
自らの血を硬度の骨に変える血鬼術を操る鬼 骸武 骸武は血鬼術で蛇のようにうねる骨を生成し後ろにいる少女へ骨を振りかざす。
少女は縦横無尽に暴れまわる骨を肆の型で躱し骸武との距離を開けると
はっ!と骸武の周囲を見渡す。
少女の見渡す光景は暴れまわる骨によってグチャグチャになり原型を留めてない村人達の血で辺り一面が真っ赤に染まっていた。
「うっ・・村の人達関係ないじゃん!なんでこんな酷い事」
「鬼狩りが来た時点でこの村は用無しだぁ!それにお前を生贄に出した村人をお前は恨まないのかぁ?」
「縛られようがどうとでもなったし、下手に事を荒立てたら貴方逃げてたでしょ?だからこの状況を利用する事にしたから別に恨んでないよ」
少女は凄惨な光景に一瞬気持ち悪くなるが気を取り直し骸武を問い詰めると骸武は村は用無しと村人を始末し少女に村人を恨んでないのかと問い返す。
少女は縄で縛られてもどうとでもなると鬼が現れるまで生贄の振りをしようと考えていた為村人の事を恨んではいなかった事を骸武に告げると再び日輪刀を構え呼吸を整え始める。
「儂を斬るつもりか?お前のようなガキじゃ儂を斬る事は出来ん、さっきも斬れなかったじゃろ。儂の血鬼術はこれだけじゃない」
骸武は少女にそう言うと新たな血鬼術を発動し骨を鎧のように纏わせていく。
ーー血鬼術 武骨骸殻ーー
血鬼術で骨を鎧のように展開した骸武、その鎧から刺々しい骨が無数に突き出ており間合いに近づく事も容易ではなくなっていた。
「小娘お前はもう儂に近づく事も出来ない、仮に近付けてもこの鎧ごと頸を斬る事は出来まい!大人しくしてれば苦しまずに喰ってやろう」
骸武は少女に諦めるように言うと手に持つ骨を鞭のようにしならせ少女に襲いかかる。
少女は肆の型を駆使して躱し続けるが、呼吸が続かずに躱す勢いが落ち始めうねる骨が遂に少女の小さな体を捉える。
少女は力を振り絞りギリギリのタイミングで骨を躱すが完全に避けきれず足に深い裂傷を負いその場に倒れこんでしまう。
(足をやられた!あの鬼を倒すには伍の型を使うしかないのに、これじゃマトモに型を使えない)
少女は唯一鬼を倒す可能性のある伍の型を使おうと考えていたが足に裂傷を負い伍の型が使えないと分かるとよろめきながら立ち上がり日輪刀を構え骸武を見据える。
「まだ立ち上がるか?頸を斬れず儂に近づく事も出来ずにいるというのに諦めないとは・・なんと愚か!可哀想な娘だ、鬼狩りに儂を殺す事を強要され諦めることも出来ないとは」
「違う!私は私の意志で戦っている、誰にも強要なんてされてない」
深い傷を負ってもなお立ち上がる少女に哀れみの言葉を投げかける骸武、少女はそれを否定するように叫ぶが骸武は少女の言葉に耳を貸すつもりはなく、骨をしならせて少女を殺そうと腕を振るう。
ーー水の呼吸 肆の型 打ち潮ーー
少女の背後から突如、義勇が現れ流麗な太刀捌きで迫り来る骨を斬り落とし少女の危機を救う。
「動けるか?動けなくても根性で動け、じきに他の柱が来る」
「は、はいありがとうございます水柱様」
義勇は少女に振り返る事なく鬼を見据えながら少女に何とかしてこの場を離れように告げると少女は義勇にお礼を言い足を引きづりながらその場を離れようと歩き出す。
「お前儂の馳走を逃しやがったなぁ!許さんぞ!今すぐ殺してあの娘を喰らってやるわ」
「俺も頭にきている、お前のせいで鮭大根が遠のいたからな」
義勇と骸武、互いにとって好物は違えどこれから食べる事が出来ると思っていた矢先邪魔が入り互いに腹を立てあい睨み合っていた。
時を遡る事半刻前、蝶屋敷へと向かう四人に突如として伝令が下される。
任務に就いていた己の隊士からの報告が途切れ現場に一番近い四人に鬼の討伐令が下されて鮭大根を楽しみにしていた義勇は一目散に走りだしこの場に来ていた。
己の隊士とは少女の事であり、捕まっていた事から連絡が出来ず本部から応援要請を出されていた。その少女は義勇から少し離れた場所で動けなくなり蹲って他の柱が到着するのを祈っていた。
程なくしてしのぶと煌牙、煌牙に背負われた朔弥が到着ししのぶは少女を見るや応急処置をしようと少女に近付き止血剤を打とうと手持ちの注射器に手を伸ばす。
「しのぶちゃん待って待って〜、この子は私が治すから〜」
朔弥はしのぶに待ったをかけると煌牙から飛び降り少女に自作の薬を飲ませようと懐から小瓶を取り出す。
「ねぇこれ飲んで?すぐに怪我治るからね」
「はい」
少女は朔弥から手渡された薬を疑う事なく一気に飲み干すと朔弥は魔戒筆を取り出し少女の足に術を施す。
朔弥の薬と術の効果で少女の傷は塞がり少女は元気に立ち上がると朔弥にお礼を言って頭を下げる。
「ありがとうございます、魔戒法師ってやっぱり凄いですね」
「ふっふぅ〜♪それほどでも〜・・・何で私が魔戒法師って知ってるの?」
「ふぇ?あっその・・蟲柱様もありがとうございました」
「え?私は何も・・私ここにいる意味あるのでしょうか?」
少女からお礼を言われた朔弥はご機嫌な口調で自身を褒めようとするが少女が何故自分が魔戒法師だと知っているのか疑問になり少女に聞くと少女はしまったと言わんばかりに慌てて誤魔化すようにしのぶにもお礼を告げその場を凌ごうとする。
お礼を言われたしのぶだがしのぶ自身何もしていない上に専売特許である治療も即完治させる朔弥に軍配が上がりしのぶは自信をなくし落ち込んでいた。
「しのぶ、この治療は即効性がある代わりに生命力を消費するんだ
とてもじゃないが一般の人には使えないし、本当なら時間をかけて治すのが一番だよ、だから俺はしのぶが絶対にいないと困る」
「煌牙さん・・・貴方って人は・・・でもありがとうございます」
落ち込むしのぶを見かねた煌牙はしのぶを励まそうと声をかけるが
しのぶは最後の言葉を何気なく言う煌牙に呆れるも嬉しく思いお礼を言うと煌牙を見つめる。
「後は任せろ」
その煌牙の視線は既に鬼の方を向いており、今までにない激しい殺気を鬼へと放ちながら少女の頭をひと撫ですると一言掛け鬼へと掛け出して行く。
その頃義勇は骸武の猛攻を避けつつ間合いに飛び込むタイミングを伺っていた。
少女とは比較にならない実力を持つ柱、その危険性を感じ取った骸武は最も強力な血鬼術を発動し義勇に迫り猛攻を仕掛けていた。
ーー血鬼術 八岐の蛇骨ーー
骸武が生み出せる最大の血鬼術 八岐の蛇骨 空想上の怪物八岐大蛇を彷彿するするような八本の蛇骨が鎧を展開した骸武と一体化し凄まじい速度と手数の多さしなる軌道で義勇を近付けまいとしていたが義勇は必要最低限の動きで蛇骨を躱し隙を見て本体である骸武の頸を斬ろうと型を繰り出す動作に入りだした。
「富岡さん!コイツは俺が消し去るから変わって」
「四ノ宮・・・任せた」
義勇が型を繰り出す瞬間凄まじい勢いで向かって来る煌牙が義勇に交代するよう話すと煌牙の激しい殺気を感じた義勇は刀を鞘に収めると
その場から離脱して煌牙に視線を向けこれからの戦いを静観していた。
義勇ならば刀を鞘に収めた状態でもその場にいるのは問題ないのだが
煌牙が繰り出す型の方が問題なので巻き込まれまいとその場を離脱していたのだった。
「次から次に鬱陶しいわぁ!儂はあの娘を喰らうと決めとるんじゃ邪魔をするなぁーー‼︎」
少女を喰らいたくてたまらない骸武は怒りに任せ八本の蛇骨を煌牙に差し向け一思いにカタをつけようとする。
「お前誰に手を出したのか分かってるのか?」
煌牙はそう言いながら骸武へ激しい怒りを見せ、迫り来る蛇骨を跳躍して躱すと次々に襲い来る蛇骨をも足場にして軽快に躱し続け空中に飛び上がると牙狼剣で召喚陣を描き骸武の間合いへと着地する。
煌牙が立ち上がると同時に牙狼の鎧が装着され煌牙の激しい怒りに反応してか魔導火が燃え上がり瞬時に烈火炎装へと変わっていく。
「黄金の鎧⁈嘘だ!何故こんな化け物が儂の前に」
牙狼の黄金の鎧を見た骸武は恐怖で震え上がりその場から離れようと
牙狼目掛けて再び八本の蛇骨を突進させる。
「お前はもう黙ってろ」
牙狼がそう告げると型を繰り為に力強く大地を踏みしめ渾身の力で牙狼剣を振り抜く。
ーー牙の呼吸 玖の型 大蛇薙ーー
炎の呼吸玖の型煉獄を参考に編み出された牙の呼吸玖の型、大蛇を薙ぎ払うかの如く凄まじい轟音と共に暴風と巨大な真空の斬撃刃が周囲の大地ごと抉り斬り薙ぎ払う。
烈火炎装状態の牙狼が放つ玖の型、魔導火を纏ったその斬撃は迫り来る八本の蛇骨ごと骸武本体も文字通り消し飛ばし、煌牙は牙狼の鎧を送還すると牙狼剣を鞘に収め義勇と共にしのぶ達の元へと歩き出す。
「煌牙さんが戦っている姿二年ぶりに見ましたよ」
「私も煌牙ちゃんが実際に戦う姿見るの初めてだよ♪」
「だが(四ノ宮のあの凄まじい殺気は今までに感じた事はなかった
俺も頭にきていたが四ノ宮はいったい・・もしかしたら)鮭大根が好きなのか?」
「富岡さん少し空気を呼んでくれませんか?何故牙狼の話から鮭大根に繋がるのでしょうか?言葉足らずも度が過ぎると皆さんに『俺は嫌われていない』」
(富岡さん!分かりません!今日の富岡さんは分かりません擁護出来なくてすいません!)
(俺は嫌われていない・・・う〜ん、似てるな〜名前なんだったかなぁ〜金髪ツンツンのイケメン意外と豆腐メンタルだった事は覚えてるんだけど〜あのゲーム面白かったな〜)
(この微妙な空気は何ですか?もしかして水柱様と蟲柱様ってあまり仲がよろしくないのでしょうか?私この空気居た堪れないです先に帰っても・・・無理ですよね・・お兄助けて)
しのぶと朔弥が牙狼の鎧を纏って戦う煌牙について話し出していると
義勇は煌牙の怒りの理由を考えていた事を口にするがまたしても言葉が足らずしのぶから指摘を受けると義勇はしのぶの発言より先に自ら嫌われていないと反論をする。
この発言により場の空気が変な事になり、煌牙は今日の義勇の真意を上手く掴めず擁護出来ない事を謝り、朔弥は義勇の言葉から某RPGの主人公を思い出し名前を必死に思い出しており、少女は場の空気に居た堪れなくこの場から逃げ出したい気持ちで一杯だったが元々は自分の任務だった為無理だと悟ると自分の兄に助けを求めていた。
「富岡さん、私は富岡さんが思っている事考えている事をちゃんと知りたいんです。富岡さんにも何か事情があるのでしょうし全てを話して欲しいとは言いません、少しずつでもいい富岡さんの想いを皆さんに託して欲しいんです、富岡さんも誰かの想いを受け継いで今があるんじゃないでしょうか?」
「(錆兎・・)俺は・・俺はお前達とは違う」
「富岡さん」
「しのぶ!富岡さんにも事情があるんだ今はまだ無理かもしれないだけどいつか富岡さんもきっと・・とりあえず帰ろう、鮭大根作らないとだしな」
「そうですね、帰りましょうか煌牙さん・・・・・何をしているのでしょうか?」
しのぶは義勇を諭すように自分の想いを打ち明けると義勇は自身の過去を振り返り、自分は他の柱達と違うと話す。
しのぶは再度説得しようと話しかけるが義勇の事情を考慮した煌牙に止められ諭されると帰ろうと告げる煌牙へ振り向き一緒に帰ろうとするしのぶだったが、煌牙の現状を見てしのぶは渇いた目線で煌牙を問いただす。
煌牙の隣には少女がいてその少女は煌牙に縋り付くように体を寄せ煌牙に抱き付いていた。
「ん?何って妹が俺に抱き付いてるだけだろ、そう怒るなよ」
「へ?妹?ちょっと待って下さい!煌牙さん桜花さんの他に妹がいたんですか?私聞いてませんよ?」
「あれ?言ってなかったっけ?六つ違いの妹がいるって・・まあいいや」
「いやよくありませんよ、何しれっと流してるんですか?」
「悪かったよ、ほら瑠花皆んなに挨拶しような」
「うん・・えっと、あのその・・四ノ宮瑠花と言います!一年前に鬼殺隊に入隊しました階級は己です。お兄のように強くはないしお姉みたいに魔戒法師ではありません!いきなり柱達の前で挨拶させられて
何かの拷問かと思ってますがよろしくお願いします。」
「煌牙さん・・・まともな妹がいて良かったですね、拷問はいささか正直過ぎると思いますが自分の意見をハッキリと言えるのは素晴らしいと思いますよ。瑠花さんでしたね私は蟲柱を就任している胡蝶しのぶです、今後ともよろしくお願いしますね」
「はっはい!よろしくお願いします蟲柱様」
「そんなにかしこまらなくても大丈夫ですよ?なんなら名前で呼んでくれても」
「いえ滅相もございません、恐れ多くて」
「そうですか、いつか呼んでくれる事に期待してますね。富岡さんも自己紹介ぐらいしたらどうです?」
「富岡義勇」
「・・・あっはい!お兄からよく聞かされてます、先程は助けて頂きありがとうございました」
「そうか(四ノ宮があれほど激怒していたのは妹が絡んでいた為か)」
「ふおぉ〜♪煌牙ちゃんの妹キターー‼︎私はね魔戒法師の朔弥だよ♪
こう見えてスッゴーーーーイ魔戒法師なんだよ♪えへへ〜♪」
「朔弥ちゃんですね、先程はありがとうございました」
「うんうん♪一応瑠花ちゃんより年上なんだよ〜♪」
「お兄そうなの?」
「まあ400年は生きてるし物凄く年上だな」
「・・魔戒法師って色々と規格外過ぎるよ、主に残念な方向に」
「いや流石に師匠はマトモ『お姉に比べたらでしょ?お兄お姉と一緒にいるから感覚が麻痺してるんだよ、四ノ宮家でマトモなのはお父さんとお兄だけだよ』はい、そうですね」
少女が煌牙の妹だったと衝撃の事実を知らされた一同、一悶着ありながらも自己紹介を経て蝶屋敷へと帰る事にしたが、煌牙がいない四ノ宮家で花蓮と桜花の相手は不可能と判断した瑠花は父の泰造に二人を押し付け煌牙に付いて行く事を決め五人は蝶屋敷へと歩き出した。
柱業務で忙しい煌牙、瑠花もまた任務で家を空ける日もあり煌牙に甘える機会が少なかった瑠花はここぞとばかりに甘え足が痛い理由を口実に煌牙におぶさり嬉しそうに顔を埋める。
朔弥も煌牙に甘えだすが煌牙から自分で歩けと厳しい言葉を投げられる。桜花や朔弥には比較的厳しい煌牙だが小さな頃から可愛がっている瑠花には甘い煌牙、しのぶはおぶさっている瑠花を見て密かに羨ましいと思い自分もおぶさりたいと考えていた。
そんな中義勇は好物である鮭大根がようやく食べられると僅かにだが頬を緩め笑っていた。
義勇が笑う。鬼殺隊の中でも一大事なこの珍事は誰にも気付かれることなく密かに幕を閉じたのだった。
全ての手札は切りました
これ以上新規のオリキャラは出ません安心して下さいw
次回は個人的に楽しみにしてる蝶屋敷生活です。
善逸「ようやく俺にも出番が・・・え?ギィヤァァァァ死にたくない死にたくないこんな糞みたいな作品に勝手に出されて俺は殺されるんだ逃げよう今すぐ逃げよう」
炭治郎「善逸落ち着け!気持ちは分かる!実は俺も同じ事を思っていたんだ、我慢するんだ!我慢我慢我慢我慢」