炭治郎が蝶屋敷に滞在して数日後、怪我が癒えた炭治郎は機能回復訓練を受ける為蝶屋敷の道場へと来ていた。
「あ!炭治郎、怪我はもう大丈夫みたいだね」
「ああ!おかげさまでバッチリだよカナヲ」
「うん、良かったね炭治郎」
「あっ!そうだ、カナヲ!俺と禰豆子の為にカナヲまで命を・・ありがとう!俺達を信じてくれたカナヲの為にも俺頑張るから!」
「うん!頑張ろうね炭治郎」
炭治郎が道場に姿を見せると既に待機していたカナヲが炭治郎に話しかけて二人で話をしだす。
「いつまでも話してないで訓練を始めますよ、煌牙さんも待っているんですからね」
「俺はもう少しゆっくり『待ってますよね!』待ってます!」
アオイが訓練を始めようと二人を急かすように告げ、煌牙に話を振るが煌牙はもう少しゆっくりしてもいいんじゃないかとアオイに言いかけるがアオイの剣幕に押され意見を切り替えてしまう煌牙、そんな煌牙を見てた瑠花は何かを言いたげでジト目で煌牙を見つめていた。
まず炭治郎が最初に受けるのは、寝たきりで凝り固まった体を解す柔軟だったが、三人娘が炭治郎を解し始めると炭治郎は痛みを必死に我慢しながら耐え抜き柔軟が終わると既に事切れたかのようにその場に倒れこんでしまう。
「休んでないで次いきますよ」
そんな炭治郎に発破をかけるようにアオイは次の訓練の説明をしだす
次に炭治郎が受けるのは反射訓練、机に並べられた湯呑みの中には薬湯が入っており互いに掛け合うのだが、持ち上げた湯飲みを相手に抑えられるとその湯呑みを動かせず、いかに早く反射して薬湯をかけるかを鍛える訓練だが、炭治郎と向かい合う相手はカナヲであり開始の合図と共に薬湯をかけられる炭治郎は一瞬の出来事に呆然とするも
気を取り直しもう一度やり直すが、炭治郎が掴んだ湯呑みを抑えられ
またしてもカナヲに薬湯をかけられる。
その後何度もカナヲに挑む炭治郎だが結局薬湯をカナヲにかける事は出来ないままでいた。
「炭治郎全敗だな、反射からの動き出しや動作がカナヲに比べて遅い」
今までのやり取りを見ていた煌牙は、カナヲと炭治郎の動きを比較していて炭治郎はカナヲに薬湯をかけるのは無理だと判断する。
「お兄、私もアレやりたい」
「そうだな、瑠花もカナヲに相手してもらいな」
「うん」
訓練の様を見ていた瑠花も反射訓練に参加したいと煌牙に申し出ると
煌牙はカナヲに瑠花の訓練に付き合ってくれるように頼み、カナヲもそれを引き受けると瑠花はカナヲと対峙し互いに開始の合図を待つ。
結局瑠花も炭治郎と同様にカナヲに薬湯をかける事は出来ないでいたが、炭治郎より動き出しが早くカナヲも瑠花の行動に注意しながら薬湯をかけるといった訓練が続いていた。
その頃炭治郎は全身訓練、所謂鬼ごっこをしていたのだが引き受けるカナヲが瑠花と反射訓練をしていた為、代わりに煌牙が炭治郎の訓練相手を引き受ける事にし炭治郎は必死に煌牙を捕まえようと走り回っていた。
「炭治郎、もう少しだ!もう少しで捕まえられるぞ!頑張れ頑張れ」
(嘘だ!煌牙さんには余裕がある、ワザと捕まえられそうな距離を保って俺の出方を見ている)
炭治郎から逃げる煌牙は炭治郎が触れそうで触れない微妙な距離を保ちつつ炭治郎から逃げていたが、余裕の表情から炭治郎はワザと距離を保っていると判断しどう捕まえようか思考錯誤しながら煌牙を懸命に追っていると反射訓練を切り上げたカナヲと瑠花が煌牙と炭治郎の全身訓練を眺めていて瑠花が全身訓練に参加したいと言い出す。
「お兄私も参加したい」
「うし、炭治郎と瑠花・・ああそれからカナヲも参加な」
「え?私も?」
「カナヲは俺の継子でもあるんだろ?これも稽古だと思ってやってみなよ、まぁ捕まる気は更々ないけどな」
「絶対捕まえるから」
瑠花の参加表明に煌牙は炭治郎と瑠花に加えカナヲも全身訓練に参加するよう話すとカナヲはまさか自分も一緒に訓練に参加するとは思っておらずキョトンとした表情になるが煌牙は自分の継子でもあるから
これも稽古のうちだと話しカナヲに挑発をかけるとカナヲも煌牙の挑発に乗り本気で捕まえようと煌牙に駆け出す。
「はぁはぁーーやっぱりさっきの煌牙さんは本気じゃなかったんだ
動きがまるで違う、俺達とは比べ物にならない・・あれが柱」
「はぁ〜〜、でもあれでも本気じゃないんですよ、凄いのはカナヲさんです。
本気じゃないとはいえお兄から余裕の表情が少し消えました」
炭治郎、カナヲ、瑠花の三人は煌牙を捕まえようと走り回っていたが
煌牙の動きに翻弄された炭治郎と瑠花は次第に体力がなくなり一足先に脱落し煌牙とカナヲの追いかけっこを眺めながら呟いていた。
「本気で走ってるのに兄さんに少しも触れない」
「簡単には触らせないさ、言っただろ?捕まる気は更々ないって」
「・・・絶対捕まえる」
一人残ったカナヲだったが炭治郎、瑠花がいなくなった事で思う存分に動き回る事が出来るようになり自身の持てる最大限の動きで煌牙を追いかけるがカナヲの動きを見て距離を詰めさせないように動く煌牙を追い込む事すら出来ず、悔しそうに呟くとまだ余力のある煌牙がカナヲをけしかけるように返すと余程悔しいのか絶対捕まると呟くと
訓練の趣旨を無視して実戦さながらの動きで煌牙に迫る。
「ちょ!マジか!」
「絶対捕まえるって言ったから」
「カナヲがその気なら俺もマジでやるからな」
カナヲの急激な変化に驚きを隠せない煌牙だったが絶対捕まえると意地になってるカナヲを見た煌牙も絶対捕まらないと意地になり実戦さながらの動きで迫り来るカナヲを躱し続ける。
「凄い・・・カナヲも煌牙さんも・・柱ってあんなに凄いのか、煌牙さんに迫るカナヲも凄いけど煌牙さんはそれ以上に」
「まぁ柱ですからね、お兄は魔戒騎士でもあるから身体能力だけなら
柱随一だと思いますよ」
実戦さながらの動きで目紛しく動き回る二人を見て驚愕の表情を浮かべながら凄いと感想を漏らす炭治郎に普段見慣れてるからと冷静に説明をする瑠花、その隣にはアオイや三人娘が二人の攻防に目を見開きながら座っていた。
「カナヲ!今日はここまでだ」
「はぁはぁーー兄さん私はまだ」
「息切れしてるし汗だくだろ?また明日も稽古付けるから今日はここまでな」
「・・うん」
煌牙は今日の訓練をここまでと切り上げるもまだ悔しさの残るカナヲはまだやれると食い付くが煌牙にまた明日もやるからと諌められ渋々頷きその日の機能回復訓練は終わりを迎えた。
翌日も同じ訓練を繰り返すのだが、伊之助も加わり全身訓練は逃げる煌牙に対し炭治郎、伊之助、カナヲ、瑠花の四人が追いかけるのだが
昨日と同様に煌牙に触れる事すら出来ない日々が続いていた。
炭治郎が機能回復訓練に参加してから二週間後、回復した善逸が加わりアオイが善逸に説明を始めるが善逸の表情は緊張からか強張っていた。
炭治郎と伊之助が訓練から帰って来る度にゲッソリとした顔で帰って来る為訓練が怖いと思っていた善逸、その為強張っていたのだが伊之助が三人娘から柔軟を受け悶絶していると急に静かになった善逸が炭治郎と伊之助を外へ連れ出そうとする。
善逸の突然の行動に疑問を持つ炭治郎だったが善逸の怒鳴り声と怒りの表情に気圧されついて行く事にした炭治郎と伊之助、取り残された煌牙達はどうしたんだ?と疑問を浮かべる表情で待っていたが外から炭治郎や伊之助の怒る声と善逸の騒ぐ声が聞こえ始める。
善逸曰く、女の子達に触れて天国なのに地獄にいるような表情をするなとか訓練にかこつけて身体を触れるとか破廉恥な内容を恥ずかしげもなく叫び、嫌でも聞こえていた女性陣はその内容に顔を引き攣らせ
煌牙は顔を手を当て残念な表情をしていた。
そんなやり取りがありつつも、訓練は行われ三人娘から柔軟を受ける善逸は実に楽しそうに笑顔を浮かべ幸せな表情になり伊之助は善逸を見て感嘆としていた。
反射訓練もアオイを相手に紳士的な対応で勝ちを得るもアオイに引かれ、全身訓練もアオイに抱きつき殴られるという善逸の女好きな一面が表れる訓練になっていた。
だが一見楽しそうな訓練もここまで、反射訓練にカナヲが参加すると
全員カナヲに薬湯をかけられ一勝も出来ないまま、煌牙の待つ全身訓練が始まる。
カナヲの意地から始まった実戦さながらの鬼ごっこは炭治郎、伊之助、瑠花も真似をして煌牙を捕まえようと躍起になるが未だ触れる事は出来ず初参加となる善逸はその目紛しく動く煌牙を見て絶対無理だと騒ぎ出し渋々参加するが結局触れる事は出来ずにいた。
翌日、朝から蝶屋敷に訪問客が訪れカナエが対応しに玄関に向かうと
玄関で楽しそうな会話が聞こえ始める。
「お久だね〜〜カナエさん♪」
「久しぶりね桜花ちゃん♪ゆっくりしていってね♪」
「うん♪煌牙は〜?瑠花もいるみたいだけど〜」
「朝餉の支度中じゃないかしら?桜花ちゃんも一緒に食べましょう」
「うん♪煌牙の作るご飯美味しいからね〜♪」
朝から蝶屋敷に訪問した桜花、煌牙と瑠花の様子を見に来たのだが
本来の目的は別にあり、今日はその目的を果たす為に蝶屋敷に来ていた。
「みんなきたよ〜お久だね〜♪」
「お姉⁈」
「よっ桜花、久しぶりに桜花の顔見れて安心したよ」
朝餉の時間は皆で一緒に食べる為、居間に集まっていた蝶屋敷の面々
桜花は今の戸を開け元気な挨拶をすると瑠花は驚くが煌牙は安心した表情で煌牙に話しかける。
「あ〜〜〜煌牙〜久しぶりに煌牙に逢えたよ〜、瑠花もしばらく見てなかったから心配してたんだよ〜〜?」
「あっうん、そうだね・・久しぶり」
煌牙、瑠花の姿を見た桜花は嬉しそうに二人に話しかけるが、瑠花はぎこちない返事を返してしまう。
瑠花は桜花の事を嫌っていないのだが、桜花のぶっ飛んだ性格から出る意味がわからない謎発言に煌牙みたくツッコミが出来ない瑠花、真面目な性格の瑠花は桜花を苦手としておりそれゆえぎこちなくなっていた。
「ふぉ〜〜♪煌牙ちゃんの妹集結だよ〜〜♪」
「んん〜?貴方が朔弥さん?私は桜花だよ〜〜よろしくね〜♪」
「うんうん♪私も会いたかったよ〜♪合い言葉は〜〜♪」
「「ベストマッチ♪」」
「あーー‼︎そうだった‼︎こいつら最悪の組み合わせだった!しのぶ!二人でこいつらを抑えるぞ!柱二人での合同任務だ」
「え?・・すみません煌牙さんあの二人を抑えるには私は力不足です
柱としてなんとかしたいのですが〜申し訳ありません、いえ決して面倒くさいとか思ってませんよ?」
「・・・終わった・・・・平和な日常が崩れ去る」
「あらあら〜♪煌牙君そんなに落ち込まなくても良いじゃない♪きっと楽しいわ」
「カナエさんはね!瑠花協力してくれ」
「お兄私は無理!」
「ザルバ!」
「・・・俺様は寝ている、寝ているから起こさないでくれ」
「アオイさん!キヨちゃん、スミちゃん、ナホちゃん!」
「「「「無理です!」」」」
「カナヲだけが最後の頼みだ!」
「えっと・・その」
「カナヲちゃん♪銅貨で決めるのはどうかしら♪」
「うん・・え?」
「「はい!アルトじゃ〜〜ないと〜‼︎」」
「・・・・・・・は?」
「・・・・・・」プルプル
「煌牙〜今のは銅貨とどうかをかけた小粋なギャグだよ〜♪」
「だよねだよね〜♪煌牙ちゃんはわかってないなぁ〜」
「知らぬが仏ってこうゆう事なんだな〜」
桜花と朔弥、二人のやりとりを見た煌牙は忘れてはいけない最悪の組み合わせを思い出しカナエ以外に協力を求めるがあの二人を抑える事は不可能と協力を拒否されるが最後の頼みとしてカナヲに協力を申し出る煌牙、カナヲは無理だと思いつつも煌牙に協力してあげたいと迷っていたが桜花が銅貨をかけたギャグを言い出すと桜花と朔弥のだが二人が口を合わせて謎の発言を繰り出す。
謎すぎてツッコミが出来ないでいた煌牙にギャグの説明をする桜花と
ギャグを理解出来ない煌牙に皮肉を言う朔弥、あまりの展開に煌牙は
明後日の方向を眺めながら諦めたように呟いていたが、煌牙の後ろでは何かツボにハマったのかしのぶが蹲りながら必死に笑いを堪えていた。
そんなドタバタした朝を迎えた蝶屋敷だったが、なんとか朝餉を終えると煌牙は逃げるように炭治郎達の病室に向かい炭治郎達に一連に出来事を話すと、桜花の事が気になっていた炭治郎は挨拶をしようと桜花の元に駆け出し、煌牙の妹を一目見ようと善逸もまた炭治郎の後を追うのだった。
「あっ!あの、桜花さん」
「ん〜?あれ?箱を背負った子だ〜♪無事だったんだね〜♪十二鬼月って言ってた鬼さん君が斬ったの?」
「あ、いや頸を斬ったと思ってたんですが直前に自分で頸を飛ばして
・・結局頸を斬ったのは富岡さんです」
「なるほどね〜」
「あの!あの時助けに行けなくてすいません!助けに行きたかったんですが十二鬼月の相手で精一杯で・・無事で良かったです!ホントに良かったです!」
「気にしないで〜♪君は素直な子だね〜♪もしかして竈門炭治郎君って君?」
「はい!竈門炭治郎は俺です」
「そっか〜♪煌牙やお母さんが命を懸けた子がどんな子か気になってたんだよ〜〜♪」
「すいませんでした‼︎俺達のせいで煌牙さんや他の人達にも迷惑かけて」
「・・そうだね、皆君達の事を信じてるからね、君はその信頼に応えないと!だから!絶対に死んじゃ駄目だよ?」
「はい!」
「おねぇさ〜〜ん、俺すぐに死んじゃいそうだよぉ〜〜、俺を守ってぇ〜〜」
「大丈夫だよ〜〜♪そうゆう子に限って案外しぶといからね〜♪
というか君は誰〜?」
「俺は我妻善逸です、おねぇさん」
「善い・・蒲公英君よろしくね〜」
「なんで言い直したのーー‼︎言い直す必要なかったよねぇ!ねえ!」
桜花を探し回っていた炭治郎は、縁側で一人寛ぐ桜花を見つけ大きな声で話しかける。
炭治郎の声に反応した桜花も炭治郎に話しかけ二人で色々な話をしていると善逸も話に加わり三人で会話を続けていた。
話題は機能回復訓練に切り替わり炭治郎は反射訓練でカナヲに手も足も出ない事や全身訓練で煌牙に近づく事すら出来ない事を桜花に話していた。
「君達はカナヲちゃんを見てどう思う」
「可愛いし、煌牙さんを追ってる時太ももがチラチラ見えるから目の保養に『うわ〜下衆眼鏡と同類だね〜〜』」
桜花からの質問にいの一番に答えた善逸、カナヲの容姿や訓練の最中邪な目でカナヲを見ていた事を自ら喋る善逸を可哀想な目で蔑む桜花と炭治郎、二人の視線に居た堪れなくなった善逸は炭治郎に文句を言い始める。
「やめろーーっ!何でそんな別の生き物見るような目で俺を見てんだ、炭治郎お前も男だろ!男なら可愛い女の子に目がいくのは当たり前だろ!太ももが見えたら釘付けになるだろ!炭治郎よく考えてみろ、ドサクサに紛れて女の子を触る絶好の機会なんだぞ‼︎何が悲しくて毎日野郎を触りに追いかけなくちゃいけないんだよ‼︎女の子を触る為に俺は頑張ってるんだ・・・何か言えよ‼︎」
言い訳じみた事を炭治郎に話し同調を得ようとする善逸だったが、ひたすら終始無言で憐れむ炭治郎に逆ギレしだす善逸、桜花は自分もそんな目で見られてるのかと思い、身を捩ると善逸は桜花を安心させようと一言呟く。
「あ!大丈夫ですよ、おねぇさん胸ないから」
「・・・は?・・・・蒲公英君今何て言ったのかなぁ?生涯まな板って聞こえたけど、違うよね?そんな事言ってないよね?」
「あばばばばっ!そんなごど一言も言ってないですぅーーっ‼︎怖いっ‼︎おねぇさんが怖すぎるーー‼︎炭治郎助げで、何でもするからーーっ‼︎」
「今のは善逸が悪い!いくら桜花さんが貧乳でも言っちゃいけない事を善逸は言ったんだ!ちゃんと謝るんだ!」
「・・・へぇ〜〜炭治郎君もそうなんだ〜〜そっかそっか〜〜」
「へ?あ!いや、今のは違うんです!いや違くはないけどそうじゃないんです」
「・・・はぁ〜〜炭治郎君変なトコで馬鹿正直だよね?おかげで気が抜けちゃったよ」
「すいません」
「炭治郎ーー‼︎ありがどぅーー‼︎俺生きてるぅ〜〜?死んでないよねーー‼︎」
安心させるつもりが桜花にとって言ってはいけない事を言ってしまった善逸、桜花の逆鱗に触れた善逸は恐怖で腰が砕け必死に炭治郎に助けを求めるも炭治郎は善逸が悪いから謝るように言うが炭治郎もまた言ってはいけない事を言ってしまい桜花の逆鱗に触れる。
慌てた炭治郎は必死に取り繕うと、毒気を抜かれた桜花は溜息をつきながら怒りを鎮め、炭治郎と善逸は事なきを得て再度質問に答える。
「見た目じゃないけどあの子は俺達と音が違うよ、上手く説明出来ないけど煌牙さんに近いような。兄妹だからと思ってたけど」
「俺もカナヲは俺達と匂いが違うって、どちらかと言うと柱の人達に近いような、それに目が良いのか」
「なるほどね〜君達とカナヲちゃんの違いはわかってるわけか」
「俺達とカナヲは何が違うんですか?」
「君達は四六時中全集中の呼吸使ってる?」
「え?やってないです、やった事ないです、というか出来るんですか?」
「もちろん♪朝も昼も寝る時も常に全集中を維持するのとしないのじゃ天地程の差があるからね〜〜♪」
「でも!全集中は少し使うだけでもキツイのに、それを四六時中」
「うん♪柱は当たり前として既に習得してる人達もいるしカナヲちゃんもそうだしね♪」
「それがカナヲと俺達の違い」
「だね〜♪」
「それを習得したら煌牙さんに」
「近づく事は出来るよ〜〜♪」
自分達とカナヲの違いを善逸は耳で、炭治郎は匂いで違う事を話すと
桜花は少し考えながら、二人に常中の事を話し始める。
柱は当たり前としてカナヲも常中を習得している事を話し、桜花の話を聞いた炭治郎は納得した面持ちでカナヲとの違いを理解するとやる気に満ちた顔で習得へと意欲を燃やすのだった。
その日に昼、やる気に満ちた炭治郎は訓練を受けに行くとそこに煌牙の姿はなく代わりにしのぶが道場に立っていた。
「今日は用事があるそうなので煌牙さんはお休みです、代わりになるかは分かりませんが今日は私がお相手しますね」
桜花本来の目的、同じ魔戒法師であり桜花達魔戒法師の祖でもある朔弥に会いに来たのだが魔戒関連の事もあり煌牙、ザルバも話に加わる為、それをしのぶに話すと今日はお休みという事でしのぶが煌牙の代わりを務めるのであった。
「しのぶさん‼︎よろしくお願いします‼︎」
「今日はいつにも増して元気ですね竈門君」
「はい!今より強くなれる事が分かりましたから」
「今より強く?ああ、常中の事ですね頑張って下さい」
「常中?桜花さんが言ってたのは常中っていうんですね」
「ええ、全集中の呼吸を常に、それが常中です」
「カナヲも常中を習得してるんだよね?」
「うん、最終選別を受ける時も常中を使ってたよ」
「だからあの時、あんな動きが」
やる気に満ちた炭治郎は元気よくしのぶに挨拶をすると、今日はいつにも増して元気だと笑顔で返事をし、常中という今より強くなれる方法を知った炭治郎が嬉しそうに話し出す。
カナヲに話を振ると最終選別の時も常中を使ってたと話すカナヲ、最終選別の時を思い出しながら炭治郎はカナヲに感嘆の目を向けたいた。
「最終選別ですか、煌牙さんや桜花さんもあの頃既に常中を習得してましたね」
「しのぶさんは煌牙さんや桜花さんと同期なんですか?」
「はい、同期ですよ」
「しのぶ姉さん、私兄さんやしのぶ姉さん達の最終選別の話を聞いてみたいです」
「俺も聞きたいです」
「そうですね、なら話しちゃいましょうか」
最終選別と聞いたしのぶは当時、同期である煌牙や桜花が既に常中を習得していたと思い返しつぶやいているとしのぶの言葉に反応した炭治郎が興味ありげに聞き返してくる。
カナヲもしのぶや煌牙達の最終選別の話は今まで聞かされた事無かったのでこの機会に聞いてみようとしのぶにお願いすると炭治郎も同じだったようで、しのぶは話せない内容でもないのでこの場にいる全員に当時の話をする事にした。
藤の花が咲き乱れ幻想的な雰囲気が漂う藤襲山、石段を登り切ると開けた場になっており、そこには今年の参加者であろう少年少女達が既に集まっていた。
参加者は様々で中には緊張して表情の固い者、己の実力に自信があるのか堂々としてる者、自身の刀を大事そうに抱えてる者等数えで十五人の参加者がこれから始まる最終選別を待っていた。
「この中で一体何人の人が生き残れるのかしら」
つい先程到着したしのぶは一体何人の人が生き残れるか考え、参加者達を見渡していた。
しのぶは姉であるカナエに最終選別がどのような内容なのか事前に聞かされており出来る限りの準備をしてこの選別へと来ているのだが
見渡す限り他の参加者は刀一本と最低限の荷物を包んだ風呂敷程度の者ばかり、この先の七日間を自力でどうにか出来ないようじゃ鬼殺隊に入っても命を落とす、それを見越しての選別なのだろうが必要な事は最大限準備することもまた生き抜く為の手段であるとしのぶは考えていた。
「到着〜〜♪煌牙〜〜私が一番のり・・・じゃなかった〜〜多分煌牙がドベだよ〜〜♪」
「だろうな、途中で桜餅食べたいって桜花が言い出したからこうなる事はわかってた」
「それ言っちゃう〜?煌牙が言っちゃう〜?おっちゃんよもぎ餅に桜餅、あとおしるこも。焙じ茶も急須で出してって堪能してたのは誰ですか〜〜?」
「俺ですね、はい。食べ過ぎた感は否めません」
恐らく最後の参加者であろう二人組の少年少女、煌牙と桜花は他の参加者に比べ緊張感のかけらも感じられない話をしながらこの場へとやって来て到着した二人を見たしのぶは呆れた眼差しを二人に向けていた。
(あの二人は何なの?緊張感のかけらもないじゃない、荷物はおろか刀一本も持ってないなんて、ここは観光で来る所じゃないわよ)
緊張感のかけらもなくまるで観光で訪れたような煌牙と桜花の態度に
内心苛立ちを覚えたしのぶ、この先の選別ですぐに命を落とすだろうがそれは本人の自業自得、最終選別は遊び半分で参加していいものじゃないと割り切ると二人から目を背けしのぶは自分の日輪刀を見つめ出すのだった。
(たとえ鬼の頸が斬れなくても私は・・)
小柄故に筋力の少ないしのぶ、鬼の頸を斬る事が出来ないしのぶは斬る事より突く事を重きに修行を重ねこの選別に参加していて、たとえ頸を斬れなくとも鬼狩りになると意気込み刀を見つめていた。
「皆さん今宵は鬼殺隊最終選別へとお集まりいただきありがとうございます。私は最終選別を案内します産屋敷あまねと申します」
煌牙達が到着してから間も無く、最終選別の案内人が現れ参加者達に向かって話を始め出し、参加者一同は一斉に案内人へと振り返る。
今回やって来た案内人、産屋敷あまねは鬼殺隊現当主 産屋敷耀哉の妻であり彼女は今回の参加者の一人に鬼殺隊の希望になる可能性を秘めている者がいる事を耀哉から聞かされておりこの場に赴いていたのだった。
あまねは参加者達に最終選別の説明を話すと、ようやく選別が開始され参加者達は意を決して山の中へと向かって行く。
煌牙達は説明を聞きながら何か考えていたようで、山の中へと向かう前にあまねに質問をするのだった。
「あの、この選別生き延びる事が条件で鬼を絶対に倒さないと駄目とかじゃないんですよね?」
「そうですね。生き残る事が条件、鬼を殺さなくても生き延び七日後にこの場に戻る事が出来れば」
「わかりました。ありがとうございます」
煌牙の質問に答えたあまねは山の中へと向かう煌牙達を優しく見守りながら呟いていた。
「あの子が私達の希望」
煌牙と桜花は山の中へ歩きながらこの選別の事を話していた。
「煌牙〜この選別ってやっぱりアレだよね〜」
「俺達が過ごしたあの山の試練とほぼ同じだな、七日間ずっと篭るってのが違う所ぐらいか?」
「生き残るだけなら楽勝だね♪」
「仮にそうだとしても油断はするなよ、生き残るなら目の前の脅威は潰さないといけないし何があるか分からないからな」
そんな話をしながら山に入る二人、山に入る途端二人に向かって話しかけて来る者がいた。
「ちょっと貴方達!此処からは遊び半分で立ち入っていいとこじゃないわ!」
二人に向かって忠告してくる少女、しのぶは遊び半分で参加したような二人の前に立ちはだかりこの先に行かせまいと再度忠告をする。
「貴方達何を考えてるの?刀一本も持たないでこの先に行くつもり?
此処から先は鬼が出るの、死にたくないのなら今すぐ引き返して!」
忠告するしのぶの表情は二人に対する怒りが表れており、今すぐ引き返すよう言い放ちながら睨みつける。
二人を最初見た時は私には関係ないと割り切っていたがいざ選別が始まると心配になり無駄に命を落とす必要はないとこうして二人がやって来るのを待っていたしのぶ、そんなしのぶの背後から鬼が現れしのぶに襲いかかろうと迫り来る。
迫り来る鬼に対し向かい合う形になっていた二人は即座に動き出し煌牙はしのぶを庇い桜花は鬼に飛び蹴りを放つ。
「え?今何が・・」
「ちょっと鬼さん〜〜今煌牙が怒られてるとこなんだから邪魔しないで〜」
「桜花、今良いこと言ったと思ってるだろ?怒られてるのお前もだからな」
咄嗟の出来事に事態を掴めないしのぶをよそに余裕のあるやり取りをしている煌牙達、鬼を目の前に臆する事もなく佇む二人にしのぶは唖然とした表情で二人を見ていた。
「俺を蹴った小娘ー!貴様から喰い殺してやる!」
蹴り飛ばされた鬼は起き上がると桜花を睨み付けながら激しく怒り桜花を喰らうと叫び出して走り出してくる。
「鬼さん静かにして‼︎」
そう言いながら桜花は自身が着ている羽織の懐から日輪刀を引き出すと抜刀せず鞘ごと日輪刀を鬼に叩きつける。
「がぁっ⁈」
「へ?今何処から刀出したの⁈」
頸へと直撃した衝撃で呻き声を上げ足を止める鬼、一連の流れを見てたしのぶは桜花の懐から日輪刀が出てきた事に驚き目を見開く。
「ん?何処からって、懐からだよ〜♪」
「懐って、そんな刀仕舞えないわ!」
「あんたの言いたい事は分かる、とりあえず目の前の鬼を片付けてからな」
懐から出したと言う桜花に対し、しのぶは子供の身長で日輪刀を懐に仕舞うには無理があると否定するのだが、しのぶを遮るように煌牙が前に出ると煌牙もまた羽織っていた羽織から日輪刀を引き出し抜刀すると一瞬で鬼に近づきその頸を斬りつけ目の前の鬼を片付ける。
「貴方も⁈一体貴方達は何なの?刀一本すら持たないで参加したと思えば何処からか刀を持ち出して・・・意味が分からないわ」
「俺達は何なの?って鬼殺隊に入る為に参加したんだから皆と同じ『同じじゃない!貴方達が日輪刀を引き出したのは明らかに不自然よ、普通じゃないわ』」
「普通じゃないよ〜♪私達は守りし者だから♪」
「守りし者?・・・確か前に姉さんが言ってた古の」
「古から受け継がれてきた人の想い、私達はそれを受け継いでいくの♪煌牙はまだ魔戒騎士見習いだけどね」
「そうだな、でも必ず認めてもらう!牙狼になって悲しみの連鎖を断ち切る」
煌牙も懐から日輪刀を引き出すのを見てしのぶは現状を理解出来ず混乱していると煌牙から皆と同じだと言われ、すかさず煌牙達は普通じゃないと言い返すしのぶ。
そんなしのぶに桜花は自分達は守りし者であり普通ではないと答えるとしのぶは以前姉であるカナエに鬼殺隊に古から伝わる守りし者の話を聞いていた事を思い出す。
煌牙と桜花もまた守りし者としての使命を語り煌牙は必ず牙狼になるとこの場で誓うのだった。
「ちょっと待って!貴方達が他の参加者達と違うのは分かったわ、でもどうやって日輪刀を出したのかしら?」
「ああ、俺達の羽織は特別なんだ。俺が持ってる日輪刀があるだろ?
この刀を羽織の内側に」
煌牙達が他の参加者と違う事は理解したしのぶだが、どうやって日輪刀を出したのか分からないしのぶはその謎を突き止めたく煌牙達に食い下がると煌牙は自分達の羽織は特別だと言い、手に持つ日輪刀を羽織の懐に収めると日輪刀は羽織に飲み込まれるかのように消えていく。
その様を見ていたしのぶだが、その常識を超えた不可解な現象に我を忘れて固まり立ち尽くしていた。
「固まったな、俺も最初見た時はこうなってたな」
煌牙もしのぶと同様に初見で同じ反応をしており当時を懐かしむように呟いていた。
暫くしてしのぶが我に帰ると先程の不可解な現象は忘れたいのかこの先の七日間の行動予定を二人に話始める。
夜は日の出の方角の東に向かい、昼は日が傾く西に向かい少しでも安全な時間を稼ぐ事を考え行動すると二人に話すと煌牙は自分の考えをしのぶに話すのだった。
「だったらさ俺達と一緒に行動しないか?一人より二人、二人より三人の方が負担も分散出来るし生き残る確率は上がるだろ?」
「確かにそうね、七日間一人で行動するより協力した方が安全だわ、でも相応の実力があってこその話、足手まといじゃ逆に危険だわ」
「それも一理あるな、とりあえず俺達の『私は鬼の頸を斬れないの』」
「貴方達の実力は先程の動きで理解出来てるわ。足手まといは私、私は鬼の頸を斬れないの、腕力が少ないから鬼の頸を斬れない・・・・だから『なら俺達が守る、足手まといだから置いてけって俺達は認めない』」
「でもさっき一理あるって」
「言ったけど何だ?だからと言って見捨てるようじゃ守りし者として失格だ」
「そうだよ〜♪それに鬼の頸を斬れなくても別の方法があるんだよね?鬼の頸を斬れません、別の方法もありません、でも最終選別には参加しますってそれこそ遊び半分だしね〜〜♪」
「遊び半分って言った事根に持ってるのね、それについては謝るわ」
「端から見れば俺達が遊び半分に見えたのは仕方ないよ、俺達も自覚してたし」
「まぁ日輪刀無くてもやり過ごす事出来そうだけどね〜♪同じような山で半年間過ごしたし〜♪」
「向こうの方が酸素濃度薄いけどな」
「・・・・貴方達って規格外ね、どんな修行を・・いえ聞きたくないわ。私が悩んでたのが馬鹿みたいじゃない」
こうしてしのぶは煌牙達と行動を共にする事にし一同は山の奥へと進んで行くのだった。
道すがら自己紹介をした三人だったが、鬼殺隊でも有名な四ノ宮の名を聞いたしのぶは二人が四ノ宮の者である事に驚いていたが四ノ宮ならば二人の修行がどんな修行だったのかを理解して苦い顔をしていた。
暫くの間歩進めてといると煌牙はふと立ち止まり、耳を澄ますと進んでいる方向とは別の方向を振り向き、桜花達にここで待つように言うとその方向へと一目散に駆け出していく。
「煌牙さんどうしたのかしら?」
「煌牙は耳が凄く良いんだよ〜♪何か聞こえたんだろうね〜♪」
煌牙の突然の行動を不思議に思うしのぶと行動の理由を理解している桜花、二人は煌牙が戻るまでその場で待っていると一人の参加者を連れた煌牙が戻って来た。
先程煌牙が聞いた音、参加者の助けを求める声と下卑た鬼の声だったのだが助けを求める声を聞いた煌牙は即座に動き出し、日輪刀を引き出しながら声の聞こえた場所へとたどり着く。
その勢いのまま日輪刀を抜刀しすれ違い様に鬼の頸を刎ねると助けに求めていた参加者に振り返り話をしながら負傷した参加者を抱えると桜花達の待つ場へと戻り負傷した参加者の手当を桜花に頼む。
するとしのぶは荷物の中から医薬品や治療に必要な道具を取り出し参加者の手当を始め、それを見ていた煌牙や治療をやろうとしていた桜花もしのぶの手際の良さに見惚れ治療の一部始終を見守っていた。
「しのぶは凄いな、医学の心得があるのか?」
「ええ、一応薬学と医学は多少心得てますが」
「ならこの七日間は安泰だな」
「えっ?」
「いやさ、この七日間鬼を斬り続けて生き残る実力があったとしても
自分の体調を常に万全に保たないと厳しいんじゃないかって、俺達は人間だし鬼みたいに傷がすぐに治るわけでもないからしのぶのような人が居てくれたら心強いなって」
「それはそうだけど、半年間山で過ごした貴方に言われたら複雑だわ」
「そうか?半年間とはいえ安全な場所で寝泊まりしてたからな、安全な場所が分からないこの山の方が危険だと思うけどな」
煌牙としのぶが会話してる中、桜花は辺りを歩き回り何かしらの準備をして煌牙達に声をかける。
「煌牙〜♪安全な場所がないなら作れば良いんだよ〜♪」
そう言うと桜花は懐から魔戒筆を取り出し、宙に印を描き始める。
すると桜花達の周りの木々達を起点に光の膜が結成され簡易的な結界が施される。
先程桜花が歩き回り結界の起点となる魔戒符を木々を貼りつけていて
木々の周りにはいつの間にか採取していた藤の花を添えて鬼避けの結界を作った桜花はドヤ顔で二人に話しかける。
「ふふ〜〜ん♪煌牙〜〜♪しのぶちゃ〜〜ん♪どやぁ〜〜♪」
「ははは、桜花最高だ!」
「凄いけど・・・なんかこう・・・反則だわ」
勝ち誇り自信に満ちた顔でドヤる桜花に最高だと笑う煌牙、いとも簡単に安全地帯を作り出す桜花に最終選別とは何なのかと頭を抱えるしのぶ、負傷した参加者もこの状況について行けず唖然としていた。
煌牙達はこの場を拠点にする事にして、参加者を探し生存者を増やすことに注力し山を駆け回っていた。
それから三日後、拠点に集まった参加者は十人になり既に参加者の半数を超えていた。
煌牙が助けた参加者には尾崎さんがいて、鬼に囲まれ一心不乱に日輪刀を振り回していた時に煌牙に助けられ拠点へと案内され事なきを得るが、煌牙が助けた参加者には癖の強い者もいてコイツ助けなくても良かったんじゃ?と煌牙は内心思っていた。
「丁度良い所に安全な場所があるじゃねえか、俺は安全に最終選別を突破したいからな、これなら俺でも突破出来るぜ。鬼殺隊に入れば安全に出世してそれなりの金を貰いそれなりの暮らしが出来るぜ」
「・・・・安全な出世って何だよ、鬼殺隊以外で出世目指せよ」
癖の強い参加者の自分語りに、煌牙は聞こえないようこっそりと突っ込み関わらないようその場を後にする。
そんな参加者は結界を張った者が傍にいれば自分は安全だと桜花に付き纏い桜花はそのウザさから物凄く不機嫌になって殺気を辺りに撒き散らしていた。
その結果藤の花の効果もあって鬼が結界の周りに近付く事すら無く最終選別は終わりを迎える事になる。
最終選別最終日、煌牙は念の為に参加者を探し回っていたがこれ以上参加者を見つける事は出来ないでいた。
生存している参加者は十人、煌牙達を含めて十三人が生存しているが
残り五人は最終日の夜を迎えても見つからない事からすでに鬼に喰われているのだろうと拠点へと引き返そうとした瞬間、今までにない鬼の気配を感じ取った煌牙はその気配のする方向を見据え殺気を飛ばしてみる。
殺気を飛ばた瞬間、鬼の気配は霧散し煌牙は深追いする必要はないと拠点へと足を進める。
煌牙の殺気を当てられた鬼、後に炭治郎と相見える手鬼は放たれた殺気に自分の頸が跳ね飛ばされた錯覚に陥り慌ててその場から逃げ出していた。
拠点に戻った煌牙は参加者達と朝を迎え七日間に渡る選別も終わると
全員揃ってあまねの待つ集合場所へと歩み出す。
「お帰りなさいませ」
集合場所で待つあまねが合格者達を迎え、隊服の支給や鎹鴉の手配
日輪刀の原料である玉鋼の選別等必要な手続きを済ませると合格者達は生存と合格の喜びを実感し煌牙達にお礼や握手など友好に意を示すとそれぞれ帰る場所へと足を進め始める。
「煌牙〜しのぶちゃん、わたし達も帰ろ〜♪」
「そうですね、煌牙さん桜花さんありがとうございました。次会うときはお互い鬼殺隊同士、無事を祈ってます・・それから煌牙さん・・牙狼になれるよう応援してますよ」
「ああ、ありがとうしのぶ」
参加者達が居なくなると桜花も帰ろうと二人に促し、しのぶは二人にお礼を言って二人の無事と煌牙に声援を送る。
しのぶの激励にお礼を返し桜花と二人で引き返そうとした瞬間あまねに呼び止められ不思議そうな顔をしてあまねに振り向く煌牙。
「俺に何かご用でしょうか?」
「はい、まずは合格おめでとうございます。次期黄金騎士継承者四ノ宮煌牙様。貴方が合格したらお館様の元へお連れするよう仰せつかっております、御同行願えますか?」
「・・・・へ?・・・俺何か粗相を・・」
「あっ、心配なさらないでください。お館様はただ話がしたいだけだと思いますから」
「あっ・・・そうですか・・はい」
お館様である耀哉の願い、黄金騎士牙狼の称号を受け継ぐ可能性のある唯一の存在、煌牙と話をしたいとあまねに頼みこうして煌牙は合格早々産屋敷邸へと足を踏み入れる事になる。
「じゃあ煌牙またね〜〜♪」
「では失礼します」
そんな煌牙をよそに桜花としのぶはそれぞれ帰宅して煌牙はあまねに連れられて産屋敷邸へと歩き出した。
「今年は半数を超える合格者が出たみたいだよ、これもあの子のおかげなのかな?そうは思わないかいザルバ」
「さあな、仮にそうだとしても牙狼に認められてもいない小僧など俺様は認めないがな」
「というわけなんです」
しのぶは自分達の最終選別の話を締めくくると、炭治郎達は自分達の最終選別は何だったのかと頭を抱え一同顔を見合わせると苦笑いをして本日の訓練を開始するのだった。
FF7リメイク買おうか悩み中、いやバイオ3も欲しいのよ
そもそも去年買ったバイオ2をまだやってないという