金色の刃   作:ちゃんエビ

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原作進行でようやく3分の1ってとこか

無限列車編せめて後1回ぐらいは観に行きたい


19 夢

牙柱四ノ宮煌牙達の死亡報告から一週間後、柱達は鬼殺隊当主“産屋敷輝哉“に呼び出され緊急の柱合会議が行われようとしていた

 

産屋敷邸に続々と集まる柱達、この会議が開かれる理由を知っている柱達の顔付きは全員妙に険しかったり浮かない顔をしていて、誰も口を開く事なく輝哉が現れるのを待っていた

 

「急な呼び出し済まなかったね、牙柱の不在で色々と大変な時に足を運んでくれた事を嬉しく思うよ」

 

柱達が集まる部屋に輝哉は足を踏み入れると柱達に向かい合って座り込み柱達に挨拶をすると

 

「お館様におきましてもご壮健で何よりです!これからも変わらぬご多幸をお祈り申し上げます」

 

「ありがとう義勇」

 

義勇が他の柱よりも早く挨拶を返し、輝哉も返事をすると他の柱達はまさかの義勇かと唖然とするも気を取り直し輝哉に頭を下げだした

 

「皆も既に知っている事だが、牙柱である煌牙が上弦の壱との交戦の末に死亡したよ。血縁の妹、隊士栗花落カナヲも煌牙と共に・・しのぶは両者との繋がりが強かった分この痛みは計り知れないだろうね」

 

「・・・お気遣いありがとうございます」

 

「だが私は煌牙達は密かに生きているんじゃないかと睨んでるんだ、しのぶ・義勇・実弥君達はあの場にいて何か感じた事はないかい?」

 

「・・・煌牙さん達が・・・・あっ!申し訳ありません!私が見て思った事は煌牙さん達は凄まじい程の斬撃を浴びて斬り刻まれたのかと・・それ程までに酷い有様でしたが」

 

「・・・・だが四ノ宮達の肉片は見当たらなかった・・・お館様・・俺は四ノ宮達は生きていると思います」

 

「冨岡!テメェ良い事言うじゃねえか‼︎お館様!宜しければ推察の御説明を聞かせてもらえないでしょうか」

 

「その前に君達に紹介しなければならない者がいるんだ、私の推察は彼女の推察でもあるからね」

 

輝哉・しのぶ・義勇・実弥を中心に話が続く中、輝哉がそう言うと襖が勢いよく開かれ

 

「・・・・・・・・もしかして・・・お通夜?」

 

その一言に実弥は

 

「んなわけねぇだろ‼︎馬鹿な事言ってんじゃねぇ!」

 

そう実弥が言うと

 

「良いツッコミだね♪スケ・・不死川さん♪」

 

「お前今かなり失礼な事言おうとしなかったか?」

 

「まさか〜♪スケベ柱とかおはぎ大好き顔面ヤクザとか私が不死川さんに言うわけないよ〜♪」

 

「・・・・桜花‼︎言ってんじゃねぇか‼︎しかも悪口追加されてんぞ!この貧乳が‼︎」

 

「・・・・桜花ちゃん必殺の型!永久不全!漢狩り!」

 

輝哉の紹介でやって来た桜花、実弥とのやり取りで禁句を言われた桜花は実弥に金的を狙った蹴りを放つが慌てて回避した実弥は顔を青ざめて桜花に文句を放つ

 

「テメェ!ガチの必殺じゃねぇか‼︎それに自業自得だろうが!」

 

「不死川さんなら絶対避けると思ったんだよ〜、それに私が言った事は悪いと思ってるよ?でも不死川さんあれから元気なかったから私なりに元気付けようかなって♪」

 

「お、おぅ・・・ならまたおはぎ・・・余計なお世話だ!気を遣ってんじゃねぇ!」

 

「へへ♪いつもの不死川さんだね〜♪」

 

そう会話していると

 

「桜花、そろそろ続けてもいいかな?」

 

「あっ!お館様!挨拶するの忘れてた〜」

 

「構わないよ桜花」

 

「じゃ!お言葉に甘えて〜〜、新しく牙柱になりました四ノ宮桜花です!とりあえず煌牙の代理って形だけどよろしくね〜♪」

 

柱就任の挨拶を気軽に話す桜花、桜花は煌牙は生きているという意味を含め代理という言葉を付け加えるとしのぶはその言葉に反応して

 

「桜花さん!代理って!桜花さんは煌牙さん達が生きていると!そう思う根拠があるんですね!」

 

「確証はないよしのぶちゃん!実際煌牙と上弦の壱の戦いを見た人はいないし!でもね、煌牙達は多分生きてる!あの時現れた斬吼狼が怪しいんだよ〜♪」

 

「私も桜花と同じ意見だよ、煌牙と上弦の壱との戦いを機に斬吼狼が現れ朔弥さんを連れて行った、きっと煌牙達に関わる何があると私は思う

魔戒騎士や法師について細かい事は私も分からなくてね、皆に理解出来る言葉を持ち合わせていないのが残念だよ」

 

「魔戒法師でも分からないよ?あれから一週間何の音沙汰もないし斬吼狼が何処に行ったのかも分からないし、煌牙達が生きているとして連絡がないのはそうしなきゃいけない理由があると私は思うの、だから煌牙達は死亡扱いのまま様子を見ようってお館様に相談したの」

 

「煌牙達の生存が確定ではない以上、皆に淡い期待を持たせるのも酷だからね。この話はここだけにして他言無用でお願いするよ」

 

桜花達がそう話すと柱達はそれに頷き皆の了解を得ると輝哉は

 

「それともう一つ、十二鬼月の一人下弦の肆が鬼無辻を裏切り私達についた件だが君達はどう思う?」

 

輝哉から衝撃の発言が出た事であの場にいなかった柱達は驚きを隠せずにいたが十二鬼月だという事もあり零余子を認める意見など出る筈もなかった

 

「確かに相手は十二鬼月、君達が言う通り私もすぐには信用は出来ない

それに斬吼狼が連れ去ってしまい行方知らずだからね」

 

輝哉がそう言うと桜花が続け様に

 

「私も十二鬼月を信用出来るかと言われたら信用出来ない!だけどお母さんは命をかけて下弦の肆を庇った!やり直す機会を奪ってはいけないって」

 

「花蓮らしいね・・・それに十二鬼月を煌牙が見逃すとは思えない、賛否両論はあると思うがこの件は一時保留とし再度改めて処遇を決めようと思うが皆もそれでいいかい?」

 

「煌牙が見逃したってんなら何か理由があるんだろ?十二鬼月を認める認めないは別として理由くらいは聞かないとな!」

 

「うむ!四ノ宮の真意を確かめてから処罰しよう!俺は一時保留に賛成する‼︎」

 

「煉獄さん処罰するんじゃ真意を確かめる意味ないと思うけど・・そこがまた素敵♪」

 

「・・・俺も四ノ宮の真意を確かめてから十二鬼月を処罰しよう!」

 

「僕はどっちでも・・・煌牙さんの方が気になるし」

 

「嗚呼!四ノ宮!南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏!」

 

「悲鳴嶼さん!勝手に煌牙さんを殺さないで下さい‼︎まだ生きてる可能性もあるんですよ!」

 

「・・・(南無阿弥陀仏・・四ノ宮は成仏しなさそうだが・・牙狼の鎧にしがみついていそうな気が・・)」ムフフ

 

「悲鳴嶼さんは微妙だが皆煌牙の生存を信じてんだな!あと冨岡急に笑うんじゃねぇ!」

 

輝哉の提案に柱達が各々意見を出すと桜花は

 

「ねぇ!私の柱就任って話皆賛成でいいのかな?」

 

と桜花は柱達に尋ねると

 

「いいんじゃねぇか?てか牙柱を継ぐならお前しかいねぇだろ」

 

「四ノ宮妹は過去に十二鬼月の討伐実績もある!実力は問題無い!」

 

「桜花ちゃんが柱なんて可愛い上にカッコいいわ」

 

「俺も甘露寺と同じ意見だ」 

 

「僕も良いと思うよ、面白い術もあるし」

 

「私も四ノ宮桜花の柱就任に意義はない」

 

「私は勿論賛成ですよ!」

 

「やるからにはしっかりやれよ」

 

「四ノ宮が戻れば(柱を降りるのか?お前達は魔戒騎士と魔戒法師、二人で牙柱を継ぐのはどうなのか、それはそれで)面白い」

 

「冨岡さん、煌牙さんがいないから通訳はいないんです!ちゃんと意味が分かるよう喋って下さい」

 

「しのぶちゃん♪富山さんは煌牙が戻ってきた時に私が柱就任してるって反応が楽しみなんだよ〜♪そうだよね?富山さん♪」

 

「・・・・冨岡だ・・富山じゃない・・・俺の言った事と違うがそれはそれでアリだな」

 

「いや言葉足らずで何が違うのか分かりませんよ?富山さん」

 

「・・・胡蝶・・俺は嫌われるのか?」

 

「と富山さんが仰ってますが皆さんどうなんでしょうか?」

 

柱達の会話が続く中しのぶの一言に柱達は押し黙り反応に困っていると

 

「俺は嫌われてない」

 

義勇の呟きに柱一同は可哀想な眼差しを向けると

 

「柱合会議って面倒臭いよ〜!」

 

場の空気に居た堪れなくなった桜花はそう言うと柱一同はギョッとした顔で桜花を見て輝哉は苦笑いをしながら

 

「そうだね面倒臭い会議はこれで終わりにして今日は解散としようか」

 

会議が面倒臭いと言われると思ってなかった輝哉はそう言ってこの場を締め桜花を連れて部屋を後にした

 

「お館様まだ話があるの?皆の前じゃ駄目なやつ?」

 

鬼殺隊当主の輝哉に失礼な話し方で何の用かと尋ねる桜花、輝哉はそんな桜花の態度を気にしてないのかそのまま用件を伝える

 

「桜花に預けておきたい物があるんだ、付いてきてくれないかい」

 

そう言って輝哉は桜花と共に屋敷の奥へと向かっていくのだった

 

 

 

 

それから一週間後〜

 

「今までお世話になりました!」

 

「俺がいなくて寂しいよね?俺残った方がいいよね」

 

「「「寂しくありません‼︎」」」

 

「ガハハハ!ウメー!」

 

「ちょ⁈お前今食うなよ!」

 

蝶屋敷に滞在していた炭治郎達、煌牙達の死亡報告を聞いて泣き崩れるも強くなって煌牙達の意志を繋いでいくと決意を新たにするとより一層訓練に身を費やし今では常中を維持出来るようになっていた

 

炭治郎達の新しい日輪刀もなんだかんだありながら届き、怪我が完治したことによりしのぶから退院を認められると鴉から任務の報告が届く

 

そして炭治郎達は今出発しようとしてしのぶ・きよ・すみ・なほ達に見送られていた

 

 

「竈門君、これから君達が向かう任務には炎柱の煉獄さんが合流します

竈門君の使う呼吸について何か分かると良いですね」

 

「はい!しのぶさんありがとうございます!任務が終わったらまた来ますね」

 

「そうですね、その時は怪我で運び込まれないようにして下さいね♪」

 

「はは・・気をつけます」

 

炭治郎達はしのぶ達と別れると任務へと向かう為に歩き出すが少し先に義勇が炭治郎達を見送る為に待っていて炭治郎は義勇の元に走り出した

 

「冨岡さん!わざわざ来てくれたんですか?」

 

「怪我はもういいのか?」

 

「はい‼︎バッチリです!」

 

「そうか」

 

義勇はそう言うと用が済んだのかさっさと歩き出し炭治郎達の前から消えていってしまう

 

義勇との短すぎる会話の後炭治郎達は任務の地へと向かう為に列車に乗る事になり駅に訪れていた

 

「・・・おい!おい‼︎おい‼︎な・・な・なんだこの生き物は〜‼︎コイツはアレだぜ!この土地の主!この土地を統べる者!この長さ威圧感間違いねぇ!今は眠ってるようだが油断するな!」

 

「いや汽車だよ、知らねぇのかよ」

 

「シッ!落ち着け!まず俺が一番に攻め込む」

 

「待つんだ伊之助!」

 

「あん⁈」

 

「この土地の守り神かも知れないだろう?それから急に攻撃するのも良くない」

 

「いや汽車だって言ってるじゃんか、列車!分かる?乗り物なの、人を運ぶ、この田舎モンが!」

 

初めて列車を見た伊之助と炭治郎に突っ込みを入れる善逸、そんなやり取りをしていると

 

「猪突猛進‼︎」

 

伊之助が鼻息を荒げ列車に向かって体当たりをしだす

 

「止めろ!恥ずかしい!」

 

善逸が伊之助に注意をしていると、

 

「何をしている貴様ら!」

 

「コイツら刀持ってるぞ」

 

「警官だ!警官を呼べ〜」

 

伊之助の奇行に駆けつけてきた駅員は炭治郎達の格好を見て警官を呼ぼうとする

 

「やばいやばいやばい!逃げろ〜!」

 

善逸は慌てて炭治郎と伊之助を抱え必死にその場から逃げ出すと

 

「駅員さん警官を呼ぶ必要はありません、この場は私に任せてくださいませんか?」

 

「誰だ!・・・・あ・・貴方は・・失礼しました!」

 

「構いません!では私はこれで失礼しますね」

 

「はい!お気をつけてお嬢様!」

 

駅員はそう声をかけられてその場を引き返すと

 

「さてと・・あの三人はどこに逃げたのかしら?」

 

そう言いながらお嬢様と呼ばれた者は逃げた炭治郎達を探しだした

 

 

 

「伊之助のおかげで酷い目にあったぞ!謝れ!」

 

「はぁ⁈だいたい何で警官から逃げなきゃいけねぇんだ!」

 

「政府公認の組織じゃないからな俺達鬼殺隊、堂々と刀持って歩けないんだよホントは、鬼がどうのこうの言っても中々信じてもらえんし混乱するだろ」

 

「一生懸命頑張ってるのに」

 

「まぁ仕方ねぇよ、とりあえず刀は背中に隠そう」

 

駅の構内に隠れた炭治郎達はそう話していると伊之助は誇らしげに笑いドヤ顔をしながら背中を見せるが、上半身が裸であり日輪刀が隠れていない為丸見えであった

 

「丸見えだよ、服着ろ馬鹿」

 

そんな伊之助に突っ込む善逸、それと時を同じくして列車が発車する汽笛が鳴り響き

 

「ヤバっ!もう出発だ警官いるかなぁ?」

 

「いても行くしかないよ」

 

「勝負だ!土地主〜!」

 

そう言いながら三人は動き始めた列車を追いかけ伊之助・炭治郎が一足先に乗り込み乗り損ねた善逸が必死に列車を追いかける

 

「炭治郎〜伊之助〜」

 

そう言いながら手を伸ばし炭治郎達に引き上げてもらおうとする善逸

炭治郎達も善逸に手を伸ばし引き上げようとすると

 

「まさかの駆け込み乗車ですか!警官は呼ばないよう手配したんですから心配しなくても良かったのに」

 

そう言いながら手を伸ばし炭治郎達と善逸を引き上げると炭治郎達は

手伝ってくれたお礼を言おう振り返る

 

「手伝ってくれてありがとうござ・・桜花さん⁈」

 

「え?桜花さんってあの?・・・いやそっくりだけどさ!違う人だよ!こんな清楚なお嬢さんが桜花さんのはずないって」

 

「あいつはなんかポンコツ臭がしてたからな!」

 

「なるほど!私にそっくりのその桜花って方は清楚感ない上にポンコツ臭が漂っているんですね!」

 

「善逸!伊之助!失礼だろ!この人も桜花さんと同じポンコツ臭がするんだ!この人に謝れ!」

 

「いやお前が一番失礼だろ」

 

「でも無自覚で煽ってくるところが炭治郎君らしいと私は思いますよ」

 

「すいません!そんなつもりはなかったんです‼︎・・・あれ?俺名前教えたっけ?」

 

「ええ!随分と前にお互い自己紹介はしてますよ?」

 

「・・・やっぱり桜花さんだ!善逸!伊之助!この人は桜花さんだよ!臭いも同じだし間違いないよ」

 

「嘘だろ!顔はそうだけど見た目とか雰囲気とか全然違うじゃんか!詐欺だよ!これは詐欺だ!」

 

「あの女猫被ってやがったのか!」

 

列車の最後尾で炭治郎達はそう会話していると

 

「まぁここには私達しかいないしもういいや♪普段の私からは想像付かなかったでしょ〜♪」

 

「はい!でもどうしてこんな事を?」

 

「お仕事だよ?鬼殺とは違うお仕事、まぁ食事会なんだけどね!お国がどうとかお偉いさんの難しい話が飛び交う堅苦しい食事会に行ってたんだよ、んでそのまま任務に合流したからこんな格好なの」

 

「お国?お偉いさん?桜花さんあんたいったい何者なんだよ⁈」

 

「ん?私は四ノ宮桜花だよ?それ以外の何者でもないよ〜♪」

 

「いやいや!そんな筈は・・四ノ宮・・四ノ宮ってあんたまさか!」

 

「急にどうしたんだ?善逸」

 

「炭治郎!四ノ宮だよ!四ノ宮財閥‼︎聞いた事くらいあるだろ」

 

「いや、俺は聞いた事ないな」

 

「ちょ⁈お前どんだけ田舎モンだよ!」

 

「蒲公英君♪そっちの話は鬼殺とは関係ないし説明しなくていいよ〜♪

まぁそうゆー場では四ノ宮家の令嬢として振る舞わなくちゃいけないから喋り方も変えなくちゃいけないんだよ〜♪面倒臭いよね〜♪」

 

「桜花オメーさっき警官がどうとか言ってたよな」

 

「うん♪この鉄道も四ノ宮財閥が運営してるからね〜♪駅員さんに呼ばないよう頼んだんだよ〜♪『警官を呼ぶ必要はありません、この場は私に任せてくださいませんか?』ってね♪」

 

「おぉ!オメー実はスゲェ奴だったんだな」

 

「良い・・・桜花さんのお嬢様口調凄く良いよ〜!桜花さん俺と結婚してくれ〜」

 

「無理♪」

 

「即決で振られた‼︎」

 

「ん〜とね、私達は鬼殺隊、明日の命の保証もないのに将来の約束なんて出来ないよ♪」

 

「っ‼︎・・・あの桜花さん!煌牙さんは・・・」

 

「・・・・・とりあえず着替えてもいいかなぁ〜?この格好堅苦しいんだよ〜♪」

 

「あっすいません!」

 

桜花は炭治郎達と一旦会話を切り上げると煌びやかな衣装をその場で脱ぎだし

 

「ちょ⁈桜花さんどこで脱いでるんですか⁈」

 

まさかこの場で着替えるとは思ってなかった炭治郎は赤面しながらそう桜花に言うと

 

「ほほう〜♪炭治郎君はムッツリだね〜♪でも残念♪衣装の下には魔法衣を着用してるのだ〜♪」

 

桜花は炭治郎をからかいながら楽しげにそう言うとドヤ顔でいつもの格好を見せつける

 

「・・・何で・・何で衣装の下に隊服着てるんだよぉ〜‼︎違うだろ!衣装脱いだらなんかこう!眼の保養みたいな‼︎そうゆーの期待するだろ‼︎返せ!俺の期待を返せ‼︎出来ないなら隊服を脱いで期待に応えろ〜!」

 

桜花のあられもない姿を期待していた善逸はそう言いながらキレ出すと

 

「・・・・・・・」

 

炭治郎から哀れみというか何か違う生き物を見るような眼差しを向けられ

 

「いや!お前も期待しただろ!顔真っ赤にしてさ〜!この期に及んで掌返しとかなんて炭治郎だ!」

 

炭治郎を巻き込んで共犯にしたかった善逸は炭治郎の裏切りを受け憤慨していると

 

「期待させて申し訳ないけど人前で下着姿とか裸とかありえないよ?私もそうゆーとこ見せたくないし・・煌牙は見た事あるけども」

 

「ええぇ⁈」

 

「は?・・あのヤロー‼︎何で一人だけ羨ましい事してるんだよ〜!もういないけど謝れ‼︎俺に謝れ!」

 

「まぁ私達の修行時代の話だけどね♪半年間煌牙とほぼ二人きりで暮してたからさ♪変な遠慮は疲れるし煌牙なら見られてもいいかなって♪」

 

「煌牙さんの事信頼してるんですね」

 

「うん♪家族だし口に出して言わないけど私のお兄ちゃんだからね♪」

 

「半年間って言ってましたけどどんな修行だったんですか?」

 

「え〜とね〜♪鱗滝さんが住んでる狭霧山みたいに酸素濃度が薄い山で藤襲山の最終選別みたいな事を半年間」

 

「え?・・・それ修行なんですか?寧ろ自殺しに行くような」

 

「嫌だ〜!羨ましいと思ったけど地獄じゃんか!爺ちゃんが育手で良かったよ〜」

 

「山の王ならそれくらい当然だ!オーガはそこで野性を磨いてたんだな!」

 

「野性は知らないけど心肺機能とか身体能力の上昇は間違いないよ♪でも全集中の呼吸や日輪刀を使わないで鬼の相手するから意外と危ない修行だったかもね〜♪」

 

「いやいやいや!意外でもじゃなく危険です!全集中の呼吸を使わずに鬼と対峙するなんて!それも鬼殺隊に入る前の子供が」

 

「でもこうして生きてるし〜♪たまに隊士の特訓の場として修行してる時あるから炭治郎君達もやってみたら〜?」

 

「いや・・・それは遠慮しときます」

 

「うんうん!俺に死ねって言ってるようなもんだし絶対行かないからな」

 

「ウォォォ‼︎そこで鍛えれば俺はまた一つ山の王に近づくんだな!ワクワクが止まらねーぞ!」

 

 

「あっ!列車内に煉獄さん待たせてるんだった!皆も煉獄さんと合流しようよ〜♪」

 

列車の最後尾で未だに話し込んでいた炭治郎達は桜花の一言でようやく列車の中に入る事にし、桜花は魔法衣で艶やかな着物姿に変装すると炭治郎達の後に続き列車内に入っていった

 

「桜花さん、煉獄さんはどこに?」

 

「ここから四両先の客車に座ってましたよ?お弁当を差し入れしましたので今頃食事をなさってるかもしれませんね」

 

「え?桜花さん見た目と口調が」

 

杏寿朗の居場所を桜花に尋ねる炭治郎に桜花はお嬢様口調で返事をすると突然の様変わりに驚く炭治郎、そんな炭治郎の耳元に近いた桜花は小声で呟く

 

「列車内には四ノ宮財閥に関わる人達も乗ってたりするの、車掌さんとかもそうだしね。私達四ノ宮家が鬼殺隊と繋がってる事を知っているのは財閥の中でもほんの僅かだし、鬼殺隊としての私が表に出るのはあまり良くないの」

 

「どうしてなんです?」

 

「簡潔に言うと鬼殺隊が将来的に鬼じゃなく人を殺す為の組織にならない為かな?」

 

「え?人を殺す?意味が分かりません!」

 

「・・・分かんなくていいよ?そうならない為に四ノ宮家があるんだし

炭治郎君は禰豆子ちゃんの為に頑張ればいいと思うよ」

 

「・・・?」

 

「まぁそうゆー事でよろしくね」

 

桜花は炭治郎にそう説明すると煉獄のいる車両へと歩き出し炭治郎達もそれについて行くのだった

 

 

 

「美味い!美味い!美味い!」

 

桜花達が向かった四両先の客車、そこにはひたすら美味いと連呼しながら弁当を貪る杏寿朗の姿が見えた

 

その杏寿朗の周りには食べ終えた弁当の空箱が山のように積み重なっており炭治郎達はそれを見て唖然とする

 

「・・・煉獄さんの食欲が旺盛なのは重々承知してましたがいくら何でも食べすぎだと思いますよ?」

 

「この弁当が美味くてな!それにまだ足りないくらいだ!」

 

「そうですか・・・私は席を外しますのでごゆっくりどうぞ」

 

「む?隣に座ればいいだろう?遠慮は無用だ」

 

「いえ、こちらの事情で遠慮させていただきますね」

 

「ならば仕方ない!それにしても馬子にも衣装とはこのことだったのだな」

 

「褒め言葉として受け取らせていただきます、では失礼します」

 

桜花と杏寿朗はそう会話すると桜花は少し離れた座席に一人で座り残された炭治郎達は杏寿朗と対面する

 

「煉獄さんお久しぶりです」

 

「うむ!弁当は美味いぞ!」

 

「はぁ、それはこの空箱を見れば分かります」

 

「そうか!ならば良し!」

 

「・・・え?・・・あの・・」

 

「美味い!美味い!」

 

「・・・・あの!煉獄さん‼︎」

 

「美味い‼︎久しいな!美味い!裁判の時以来か!美味い!」

 

「食べるか喋るかどちらかにして下さい!」

 

弁当を貪り続ける杏寿朗と話をしたい炭治郎、両者の話が噛み合わず炭治郎は杏寿朗が弁当を食べ終わるのをひたすら待つ羽目になってしまった

 

「俺に聞きたい事があると胡蝶から聞いたぞ!」

 

「あ、はい!そうなんです!俺の家に代々伝わるヒノカミ神楽という神楽がありまして、那田蜘蛛山での戦いで死を覚悟した時に父さんが舞っていた記憶が頭に浮かんで、その神楽の呼吸に切り替えたら斬れないと思った糸が斬れたんです」

 

「その呼吸と禰豆子のおかげで十二鬼月を追い詰める事が出来て、炎柱の煉獄さんならヒノカミ神楽について何か知ってるんじゃないかと」

 

「うむ!そういう事か!だが知らん!ヒノカミ神楽という言葉も初耳だ!君の父がやっていた神楽を戦いに応用出来たのは実にめでたいがこの話はこれでお終いだな!」

 

「えっ⁈ちょっともう少し・・」 

 

「俺の継子になるといい、面倒を見てやろう」

 

「待って下さい!そしてどこ見てるんですか」

 

「四ノ宮妹だ!」

 

「いや!桜花さんを見ながら喋らないで下さい!」

 

「四ノ宮がいなくなり四ノ宮妹も色々と抱え込んでいるだろう!普段の言動から想像付かないがな!」

 

「そう・・ですね・・・」

 

「炎の呼吸は歴史が古い」

 

「話が変わった⁈」

 

「炎と水の剣士はどの時代でも必ず柱に入っていた、炎・水・風・岩・雷が基本の呼吸だ、他の呼吸はそれらから枝分かれして出来たもの、霞や雲、牙は風から派生している」

 

「はい!煌牙さんの型は風を巻き込んでいました」

 

「溝口少年!君の刀は何色だ!」

 

「⁈俺は竈門ですよ!色は黒です」

 

「黒刀か、それはキツいな」

 

「キツいんですかね」

 

「黒刀の剣士が柱になったのは四ノ宮、遡れば初代牙柱しか存在しないからな、両者共に黄金騎士牙狼の称号を得た者達、つまり牙狼になれない黒刀の剣士は柱になれない!更にはどの系統を極めればいいのかもわからないと聞く、牙の呼吸にしても四ノ宮より四ノ宮妹の方が型が冴えてるからな!」

 

「煌牙さんでも呼吸を極められないのか」

 

「同じ黒刀同士、本来なら四ノ宮の継子が望ましいのだが四ノ宮はいないからな!俺が鍛えてあげよう、もう安心だ」

 

(煌牙さんとは違うけど面倒見のいい人だな・・・煌牙さん・・・俺煌牙さんと一緒に強くなりたかったです)

 

杏寿朗と話をした炭治郎、求めていたヒノカミ神楽の情報は得られなかったものの杏寿朗から稽古をつけてもらえる事になった炭治郎は杏寿朗の面倒見の良さに煌牙を重ね思いを馳せる

 

そんな中走る列車の速さに興奮した伊之助が窓から身を乗り出し競争しようとすると

 

「危険だぞ!いつ鬼が出てくるかわからないんだ」

 

杏寿朗の忠告に善逸は顔を青ざめて

 

「え?嘘でしょ⁈鬼が出るんですかこの汽車」

 

「出る」

 

「出んのかい!嫌ァーーーッ!鬼の所に移動してるんじゃなくここに出るの嫌ァーーーッ‼︎」

 

「短期間のうちにこの汽車で四十人以上の人が行方不明になっている、数名の剣士を送り込んだが全員消息を絶った!だから柱である俺と四ノ宮妹が来た!四ノ宮妹はこの汽車を運営している大元でもあるからな」

 

「はーーーっ!なるほどね‼︎降ります‼︎」

 

杏寿朗からこの汽車で鬼が出ると言われ泣きながら降りたがる善逸、そんな折に背後からこの汽車の車掌がやって来て切符の確認を行いだす

 

「切符拝見します」

 

「何ですか?」

 

「車掌さんが切符を確認して切り込みを入れてくれるんだ」

 

初めて汽車に乗った炭治郎は車掌が切符の確認をすると知らないでいたが杏寿朗が説明をしている折に車掌は切符に切り込みを入れる

 

(ん?何だろう?嫌な臭いがする)

 

鼻のきく炭治郎は客車内に漂う嫌な臭いを嗅ぎ取ると

 

「拝見しました」

 

切符の確認を終えた車掌がそう言うと何かの気配を感じた杏寿朗が立ち上がり車掌に下がるよう伝えると共に非常時だから帯刀してると言って

客車内に出現した鬼を見据える

 

「その巨躯を隠していたのは血鬼術か、気配も探りづらかった、しかし!罪なき人に牙を剥こうものならばこの煉獄の赫き炎刀がお前を骨まで焼き尽くす‼︎」

 

日輪刀を鞘から引き抜きながら杏寿朗はそう言うと

 

ーー炎の呼吸 壱の型 不知火ーー

 

力強い踏み込みで鬼に突進し日輪刀を一閃する杏寿朗、出現した鬼は杏寿朗によってあっさりと頸を斬り落とされると

 

「すげえや兄貴!見事な剣術だぜ!オイラを弟子にしてくだせぇ!」

 

「いいとも!立派な剣士にしてやろう」

 

「おいらも」

 

「おいどんも」

 

「みんなまとめて面倒見てやる」

 

「煉獄の兄貴!」

 

「兄貴!」

 

杏寿朗の見事な剣術に感動し弟子入りを志願する炭治郎・善逸・伊之助

みんなまとめて面倒見ると引き受ける杏寿朗を兄貴と祭り上げる・・・夢を見ていた

 

「切符を拝見します」

 

「切符持ってませんよ、その必要はないので」

 

「・・・そんな・・・お嬢・・・様・・なんで」

 

「ここ最近無限列車にて行方不明者が多数います、このままだと我が四ノ宮財閥の沽券に関わりますので、四ノ宮財閥を代表して私が無限列車の調査に来ました」

 

「・・・・降りて下さい・・・お嬢様を巻き込むわけには」

 

「巻き込む・・・なるほど!乗客の皆様が眠っているのは貴方の仕業という訳ですね、切符を切る音と同時に眠ったように見えたので・・鬼と繋がってますね」

 

「どうして・・それを」

 

「それはこちらの事情なのでお教え出来ませんが、鬼がいる事くらいは知ってますよ」

 

切符を拝見する車掌とそう話す桜花、狼狽える車掌に鬼の存在を突きつけると

 

「へぇ〜まだ眠ってない乗客がいたんだ、なら俺が直接眠らせてあげよう、君にも幸せな夢を」

 

「待って下さい!この方は・・この方だけは」

 

「君死んだ妻と娘に会いたいんじゃないの?君にとってこの娘がどうとか俺には関係ないよ、それじゃあおやすみ」

 

「そんな・・・お嬢様」

 

「君もよくやってくれたね、家族に会えるいい夢を」

 

車掌の後ろから口の生えた手が蠢き、血鬼術の力で桜花を強制的に眠らせると車掌にも術をかけ昏睡させると眠りにつかなかった数名の男女が手だけの鬼に話しかけ炭治郎達に縄をかける指示や注意事項を説明する

 

鬼は先頭車両にいて暫く動けないと言うと数名の男女に時間を稼ぐよう言い残しその場を後にした

 

「どんなに強い鬼狩りだって関係ない、人間の動力源は心だ精神だ、精神の核を破壊すればいいんだよそうすれば生きる屍だ、殺すのも簡単、人間なんて皆同じ硝子細工みたいに脆くて弱いんだから」

 

列車の先頭車両の屋根に立ちそう言う鬼、“下弦の壱 魘夢“

 

魘夢は薄ら笑いをしながら列車の走る先を見つめながら呟く

 

「幸せな夢を見ながら死ねるんだから幸せだよね」

 

 

 

 

「・・・・皆寝ちゃった・・・煉獄さん起こさなきゃ」

 

魘夢の血鬼術で炭治郎達を含め全員眠ってしまった列車内で即座に目を覚ます桜花、辺りを見渡し眠る炭治郎達を見て真っ先に杏寿朗を起こそうと動き出す

 

「私達は沢山の人の想いを背負いながら戦ってるんだよ、甘い夢に浸ってなんかいられないの!」

 

桜花はそう言いながら杏寿朗のそばに寄ると杏寿朗の肩を揺らしながら呼びかける

 

「煉獄さん起きて!大変なんだよ!煉獄さんの大好きなお芋が食べられてるよ‼︎早く起きないとお芋なくなっちゃうよ‼︎」

 

桜花は杏寿朗の好物の芋で釣れば起きないかと試してみるが杏寿朗は起きる反応もなく未だに眠ったままだったが密かに腹の音だけが反応していた

 

「お芋で起きないとは重症ですな〜、それに変な縄結んでるし知らない人と繋がってるし・・・斬ったらマズイかな?」

 

眠りから覚めない杏寿朗に困っていた桜花は杏寿朗の手首に巻き付いていた縄が知らない乗客と繋がっている事を見て日輪刀で斬れば起きるかもと考えていた

 

そんな時に

 

ガタ ガタガタ バタン

 

「むー?」

 

炭治郎のそばに置いていた箱の中から目が覚めた禰豆子が顔を出して箱の中から出てくる

 

「むーー」

 

『むー♪』

 

「むむ⁈」

 

『むむむむー♪』

 

「むーむ!むむむ!むむむむー!」

 

『むー♪むーーむ♪むむむ、いやゴメン何言ってるか全く分かんない」

 

「むむ⁈・・・‼︎むむむーむー」

 

「禰豆子ちゃんだよね?炭治郎君の妹の、私は四ノ宮桜花!煌牙の妹だよ!分かる?煌牙」

 

「むーむむーむ♪」

 

「ふふ♪禰豆子ちゃん‼︎皆の事任せていいかなぁ?私は鬼を探す、禰豆子ちゃんは皆を起こす、皆を守る為に一緒に頑張ろ?」

 

「むーむー‼︎」

 

そんな禰豆子の真似をして意思疎通を図る桜花だったが結局言葉が通じず意思疎通は諦めると自己紹介に移り桜花は炭治郎達を禰豆子に任せて

鬼を探すべく別の車両へと移っていった

 

 

「さてと素敵な夢を見せてくれた鬼さんにはちゃんとお礼しないと」

 

そう言いながら先頭車両方向に歩く桜花は花蓮から譲り受けた日輪刀を魔法衣から取り出すと腰に挿し車内の気配を探る

 

「さっきよりも鬼さんの気配が濃くなった、気を引き締めないと」

 

先頭車両に近付くにつれ鬼の気配が濃くなったのを感じとった桜花は日輪刀に手をかけながら

 

「趣味が悪いよ?様子見なんてしないでさっさと出てきたら?斬吼狼」

 

前方に注意を払いつつ桜花は背後から感じる気配にそう言うと気配の主斬吼狼が桜花の目の前に影を生み出しその影の中から姿を見せる

 

「へぇ?気配を感じ取る感覚が敏感なんだな、良いじゃねえか」

 

影の中から出てきた斬吼狼は桜花の気配探知能力が優れている事に感心しそう話すと桜花は斬吼狼を睨みながら話し出す

 

「煌牙達は?生きてるんだよね?何か知ってるんでしょ?」

 

煌牙達の生存が気になる桜花は斬吼狼にその事を尋ねると斬吼狼からの返答は

 

「・・さあな・・・そんな事よりまずは下弦の壱をどうにかした方がいいんじゃないか?」

 

斬吼狼は煌牙達の事には触れず列車内に潜む下弦の壱を先にどうにかした方が良いと桜花に言うも桜花はその答えに納得がいかず斬吼狼に詰め寄る

 

「何で⁈どうして教えてくれないの‼︎」

 

そう声を荒げる桜花だったが斬吼狼は桜花の反応に応える様子もなく

 

「いずれ分かるさ・・アイツらはもう」

 

そう小声で呟く斬吼狼、その声が桜花に聞こえるはずもなく桜花は

 

「この任務が終われば絶対教えてもらうからね!」

 

そう斬吼狼に言うと桜花は今やるべき任務に集中し先頭車両に向かい歩いていくのだった

 

「さてと俺も久しぶりにやりますかね」

 

斬吼狼はそう言いながら桜花とは反対方向に歩き出し後方車両へと移っていった

 

 

桜花と斬吼狼のやり取りが行われてた同時刻〜

 

下弦の壱魘夢の術により眠らされていた炭治郎達、幸せな夢の中で家族と過ごしていた炭治郎は危険を知らせる自分自身の幻覚により夢の中だと認識し禰豆子の血鬼術と自害という決死の手段で夢から醒めると慌てて飛び起き車両内を見渡す

 

「はぁはぁ・・生きてる・・・禰豆子‼︎ありがとな禰豆子のおかげで助かったよ」

 

慌てて飛び起きた炭治郎の大声に驚いた禰豆子は座席の影に隠れながら炭治郎の様子を伺っていたが炭治郎に声をかけられヒョコヒョコと近付くと炭治郎に頭を撫でなれ嬉しそうな顔をして身を任せる

 

「む〜む〜」

 

そんな炭治郎と禰豆子だったが前方の車両から凄まじい気配を嗅ぎ取った炭治郎は座席の下に隠していた日輪刀を引き出し臨戦態勢に入りだす

 

「禰豆子気を付けろ‼︎とてつもなく強い鬼の臭いがする!この列車に巣食う鬼かもしれない」

 

そう言いながら警戒する炭治郎、気配が近付くにつれより一層と濃くなる鬼の臭いに炭治郎は自分の今の力量より圧倒的に格上の鬼だと察すると緊張で体が強張り冷や汗が滲み出してくる

 

「落ち着け!呼吸を乱すな!自信を持て!俺はあの時より強くなった!

煌牙さんが鍛えてくれたんだ!俺は出来る奴だ!頑張れ俺!頑張れ!」

 

そう大声で自分自身を鼓舞する炭治郎、日輪刀を構え此方に向かってくる鬼を迎えていると車両の戸が開き鬼が車両内に入ってくる

 

「・・・おい!自分を鼓舞するのは勝手だが声がデカイ‼︎」

 

炭治郎にそう言いながら近付く鬼“斬吼狼“ は車両を見渡していると

 

「お前はあの時の⁈まさかお前がこの列車の乗客を」

 

そう斬吼狼に詰め寄る炭治郎は警戒を更に強め斬吼狼を凝視していると

 

「逆だ小僧!俺は乗客を守りに来たんだ、鬼ではあるが俺も煌牙と同じ魔戒騎士だ!」

 

炭治郎の問いかけにそう答える斬吼狼は一瞬で炭治郎との距離を詰めると炭治郎の頭に手を置きクシャクシャと頭を撫で出す

 

「前に見た時より強くなったな、あれから必死に頑張ったんだろ?

お前のその努力はお前を裏切らない!」

 

炭治郎にそう言いながら斬吼狼は軽く笑うと炭治郎は涙目になりながら

修行の出来事を話し出す

 

「煌牙さんが!煌牙さんが鍛えてくれたんだ!強くなって煌牙さんと一緒に戦えるように必死に頑張った!けど煌牙さんは!・・・煌牙さんはもう・・・」

 

「む〜〜〜」

 

そう言いながら泣き出す炭治郎と禰豆子、それを見た斬吼狼は居た堪れずに炭治郎と禰豆子の肩を掴むと

 

「その想いを糧にして更に強くなれ!」

 

そう言いながら斬吼狼は炭治郎と禰豆子の顔を交互に見つめる

 

「はい!俺は!俺達は強くなります!誰かに悲しい思いをさせない為に!大切な人達が笑えるように」

 

炭治郎は袖で涙を拭うと斬吼狼に強く宣言し斬吼狼はフッと笑みを浮かべて炭治郎に語りかける

 

「良い面構えだ!それはそうとお前、さっきまで俺を警戒していたが急に警戒を解いたな!信用してくれるのは有り難いが俺が嘘をついてる可能性もあるんだぞ?鬼だからな」

 

出会い頭に警戒していた炭治郎が安心しきって警戒を解いた事が不思議に思う斬吼狼は炭治郎にそう聞くと炭治郎は自信ありげに斬吼狼に答えだした

 

「俺は臭いで嘘をついてるかわかるんです!貴方から嘘の臭いはしなかったし人を喰った嫌な臭いもしませんでした!それに!煌牙さんと同じような臭いがするんです!だから!俺は貴方を信じます」

 

斬吼狼にそうハッキリと言う炭治郎、その炭治郎の真っ直ぐな目に斬吼狼は笑い出し炭治郎はキョトンとした顔で斬吼狼を見ていると

 

「面白いなお前!まだ名前を聞いてなかったな!俺は斬吼狼、人間の時の名前は御影総悟だ!」

 

「俺は竈門炭治郎!こっちは妹の禰豆子です!」

 

「むーむー」

 

そう言いながら互いに自己紹介をすると

 

「妹は鬼か・・・だが他の鬼とは違う優しい気配だ!炭治郎、可愛い妹だな」

 

「はい‼︎ありがとうございます‼︎」

 

「むーむ♪」

 

禰豆子から感じる鬼の気配が他の鬼達とは違う優しい気配だと感じた斬吼狼は優しく炭治郎に語りかけると禰豆子を認めてもらえて嬉しい炭治郎は元気よく礼を言い禰豆子もご機嫌にむーむー言っていた

 

「さてと、状況が状況だ!のんびり話してる場合じゃないな」

 

「はい!皆鬼の術で眠らされて起きないんです!それに早く鬼を見つけて倒さないとこのままじゃ」

 

「そうだな、このままじゃ乗客達は鬼の餌、さっさと鬼をぶった斬らないとな」

 

「鬼は一体何処に・・」

 

「炭治郎・・先頭車両に向かえ!恐らく下弦の壱は先頭車両にいる!桜花も一緒にな」

 

「下弦の壱⁈桜花さん?」

 

「俺は最近まで無惨の糞野郎の元で諜報活動してたからな、下弦の連中の気配は覚えてる。この列車から感じる気配は下弦の壱の気配だ、一足先に目覚めた桜花が先頭車両に向かっていたから今頃下弦の壱と対峙してるかもな」

 

「鬼無辻・・無惨‼︎・・あの!鬼無辻は!『炭治郎、奴の話なら後で聞かせてやる、今は下弦の壱の討伐と乗客の安全が優先だ』・・はい!今は目の前の人達を守らないと」

 

「炭治郎、俺は万が一に備え車両に残る、炭治郎は桜花と合流して下弦の壱を頼む」

 

「分かりました!総悟さんが味方でいてくれて凄く心強いです!禰豆子!禰豆子は善逸達を起こしてくれ!」

 

「むー」

 

斬吼狼と炭治郎はそう会話すると二手に分かれ炭治郎は下弦の壱を倒す為に先頭車両へ、斬吼狼は乗客の安全を考え車両内で待機していると禰豆子は炭治郎から言われた通り善逸達を起こす為に血鬼術で縄を燃やし始める

 

「むー」

 

「鬼の血鬼術を燃やす炎か、魔導火みたいだな」

 

そう言いながら斬吼狼は禰豆子の血鬼術を見つめると眠っている乗客達を見渡し

 

「総悟か・・・その名で呼ばれたのは久しぶりだな」

 

斬吼狼は炭治郎に人間だった頃の名前を呼ばれ感慨にふけると魔法衣から魔戒剣を取り出し車両内で待機するのだった

 

 

 

 

その頃桜花は先頭車両まで辿り着き車両内に鬼がいないと感じると車両内ではなく車両の外、屋根にいると察し窓から身を乗り出して強引に屋根へと登っていく

 

「ふぅ〜窓から屋根に登るなんて良い子は真似しちゃ駄目だからね」

 

恐らく誰も真似しないだろう芸当に一人突っ込みを入れる桜花、そう言いながら桜花は鞘から日輪刀を抜刀し背後から感じる鬼の気配に振り返り車両の屋根に立つ下弦の壱魘夢を見据える

 

「さっきは素敵な夢を見せてくれてありがとう!おかげでなんの躊躇もなく斬ることが出来るよ」

 

桜花はそう言いながら魘夢を睨みと魘夢は少し驚いた顔をしながら桜花に話しかける

 

「もう夢から醒めたんだ、折角幸せな夢を見せてあげたのに」

 

魘夢はそう言って左手の甲を桜花に向けながら再び眠りにつかせようと術を発動する

 

「もう一度お眠り!今度は幸せな夢じゃなく悪夢だけど」

 

そう言いながら魘夢の術が発動すると桜花は強制的に眠りにつくが眠りについた瞬間、覚醒すると咄嗟に前傾姿勢になり更に身体を倒して転倒寸前まで傾け地面と顔が平行になった瞬間体重移動を利用して足に力を入れると一気に魘夢へと踏み込む

 

踏み込みによる加速と高速で走る列車の相対速度を利用した桜花の突進

は一瞬で魘夢に肉薄し、桜花は低空から体を起こしながら日輪刀を振り上げる

 

ーー牙の呼吸 漆の型 荒狗鷲ーー

 

踏み込みの勢いと低空から体を起こした勢いを利用した遠心力の効いた下方からの斬り上げで魘夢に斬りかかる桜花

 

高速で走る列車の追い風をも利用した風の巻き起こしでまともに身動きが出来ない魘夢は桜花の斬撃をまともに受けて真っ二つに斬り裂かれ体が左右に分かれると桜花はその場から後退し玖の型を放つ構えに移る

 

「桜花さーーん‼︎」

 

「えっ⁈マジ⁈」

 

車両の継目を利用して車両の上に登ってきた炭治郎が桜花と魘夢が立つ車両の後方から現れ桜花は慌てて玖の型の発動を止める

 

「桜花さん‼︎俺も加勢します‼︎」

 

「あ・・うん・・ありがとう」

 

ヤル気十分な炭治郎の言葉とは裏腹に一人でも良かったと思う桜花は微妙な返事をすると炭治郎は気合いを入れ直し真っ二つに裂かれた魘夢と向かい合う

 

「あれ?君も起きたんだ、おはよう!幸せな夢の中に浸っていれば幸せなまま死ねたのに」

 

そう言いながら魘夢は左手をかざし再び桜花と炭治郎を眠らせようと囁く

 

ーー血鬼術 強制昏倒催眠の囁きーー

 

魘夢の囁きにより再び眠りにつく二人だが眠りについた瞬間に再び覚醒すると炭治郎は日輪刀をかざし魘夢に向かって走り出す

 

ーー水の呼吸 拾の型 生生流転ーー

 

回転する度に威力が増していく拾の型を放ちながら魘夢に近付いていく炭治郎、桜花も炭治郎に合わせるように魘夢に向かって走り出すと日輪刀を構え型を放つ動作に入る

 

ーー牙の呼吸 捌の型 六根清浄・舞天狼ーー

 

桜花と炭治郎、二人が両方向から魘夢に迫る中魘夢は再び二人を眠らせようと血鬼術を発動し囁く

 

「眠れ」

 

その囁きを聴く度に二人は睡眠状態に陥るが瞬時に覚醒、再び魘夢へと駆け出し魘夢へと迫る

 

(俺の術が効いてない⁈いや、確実に効いている!この二人は俺の術を見破り夢の中で覚醒の為の自決を繰り返しているんだ・・・夢の中とはいえ何度も自分で自害するなんて普通じゃない・・コイツらは異常だ)

 

術で何度も眠らせても覚醒し迫ってくる二人に驚異を感じた魘夢は必死に術で抵抗するもその度に覚醒し次第に距離を詰める二人に怖れを抱く

 

「眠れ」

 

そう言いながら術で眠らせる魘夢、その夢で炭治郎は家族からなじられ疎まれる悪夢を見せつけられ家族を侮辱された怒りを爆発させる

 

「そんな事言う筈がないだろう‼︎俺の家族が‼︎俺の家族を侮辱するなぁぁぁぁ‼︎」

 

覚醒した炭治郎はそう叫びながら怒りの一撃を魘夢へと叩き込む

 

桜花もまた炭治郎と同様に家族から見放され、煌牙にも嫌われるという夢を見せつけられ怒りが込み上げていた

 

「私と煌牙の絆はそんな簡単に切れる絆じゃない‼︎私は黄金騎士牙狼を支える魔戒法師“四ノ宮桜花“私の誇りを侮辱しないで‼︎」

 

そう言いながら桜花は流麗な太刀捌きで魘夢へと斬り掛かる

 

そんな二人の刃は魘夢に差し迫り桜花の斬撃は魘夢の全身を、炭治郎の刃は魘夢の頸を斬り裂き魘夢はバラバラに斬り裂かれた全身と頸が泣き分かれる

 

(手応えが殆ど無い⁈これも夢か?)

 

魘夢の頸を斬った炭治郎は斬った際に違和感を感じそう言うと頸を斬られた魘夢の頭部が嘲笑うかのようにニヤリと笑みを浮かべ炭治郎達に告げる

 

「あの方が柱や裏切り者に加えて耳飾りの君を殺せと言った気持ち凄くよくわかったよ存在自体がなんかこう、とにかく癪に触ってくる感じ」

 

そう言いながら魘夢は頸から肉を生やし蠢き出すと炭治郎は驚愕の表情で魘夢に釘付けになる

 

(死なない⁈)

 

「素敵だねその顔そういう風を見たかったんだよ、うふふふ、頸を斬ったのにどうして死なないか教えてほしいよね、いいよ俺は今気分が昂揚してるから」

 

驚く炭治郎の顔を見て魘夢は気分が昂揚し饒舌になりながらその理由を話し出す

 

「赤子でもわかるような単純なことさ、うふふ、それがもう本体ではなくなっていたからだよ、今喋っているこれもそうさ頭の形をしているだけで頭じゃない君がすやすやと眠っている間に俺はこの列車と融合した!この列車の全てが俺の血であり肉であり骨となった!うふふ、その顔いいねいいね、わかってきたかな?つまりこの汽車の乗客二百人余りが俺の体を更に強化する為の餌、そして人質、ねぇ?守りきれる?君達は二人でこの汽車の端から端までうじゃうじゃとしている人間達全てを

俺におあずけさせられるかな?」

 

そう言うと魘夢は薄笑いを浮かべながら融合した列車に潜り込むと炭治郎は慌てて魘夢に斬りかかるが間に合わず魘夢はその場から消えていく

 

「桜花さん⁈」

 

「分かってる、でもちょっと厄介かも」

 

「え?」

 

「牙の呼吸の型は風を己が刃とする型が殆ど、乗客のいる狭い車内だと迂闊に使えないんだよ」

 

そう話す桜花、風を巻き込み刃を生み出す牙の呼吸、その特性故に列車内のような閉鎖的な空間だと乗客を巻き込んでしまう為、桜花は今の状況を厄介だと感じていた

 

「俺一人で守れるのは二両が限界です!それ以外は安全が保証出来ません!型が使えなくても桜花さんは俺なんかよりずっと強い!桜花さんの力を貸して下さい‼︎」

 

炭治郎は型が使えなくても桜花は自分より強いと桜花は鼓舞し一瞬に乗客を守ろうと頼み込むと

 

「言われなくても最初からそのつもりだよ?型が使えないから戦えないなんて牙柱失格だし煌牙に呆れられるからね、それに車内には斬吼狼がいる!」

 

「そうだ!列車内には総悟さんや禰豆子がいるんだ!それに煉獄さんや善逸、伊之助が起きれば乗客の皆を守る事が出来る!」

 

二人はそう話すと車内に戻ろうとするが、後方車内から伊之助の雄叫びが聞こえ始めやがて伊之助が屋根を突き破り現れる

 

「ついて来やがれ子分ども!ウンガァァアア‼︎猪突猛進!伊之助様のお通りじゃあぁぁ‼︎」

 

気合十分とばかりに張り切る伊之助、禰豆子の血鬼術“爆血“の炎で縄を燃やした事で覚醒した伊之助はこれまでの鬱憤を晴らそうとやる気を漲らせていると車内前方にいる炭治郎の叫びが聞こえてくる

 

「伊之助ーーッ‼︎この汽車はもう安全な所がない!眠っている人達を守るんだ!この汽車全体が鬼になってる、聞こえるか‼︎この汽車全体が鬼なんだ‼︎」

 

伊之助にそう叫ぶ炭治郎、その叫びに伊之助は納得した様子でいた

 

「やはりな・・俺の読み通りだったわけだ、俺が親分として申し分なかったというわけだ‼︎」

 

伊之助はそう言うと先程突き破った穴から車内に戻り、列車内の乗客を襲い始めた魘夢の肉塊に突撃する

 

ーー獣の呼吸 伍の牙 狂い裂きーー

 

「どいつもこいつも俺が助けてやるぜ!須く平伏し崇め讃えよこの俺を

伊之助様が通るぞぉぉ‼︎」

 

そう叫びながら四方八方に二対の日輪刀を振り回し乗客に絡みつく肉塊を斬りつけていく伊之助、

 

その後方車内では禰豆子が乗客に襲いかかる肉塊を爪で引き裂きながら奮闘しているが蠢き出す肉塊の多さに必死に対応するのが精一杯な禰豆子は坊主頭の少年に迫る肉塊に僅かばかり反応が遅れ必死に手を伸ばすがそんな禰豆子の腕を肉塊は絡め取り動きを封じようとする

 

禰豆子は残ったもう片方の腕で肉塊を引き裂こうと鋭利な爪を伸ばすもその腕さえも絡み取られ、両足も拘束されてしまい完全に身動きがとれなくなってしまう

 

禰豆子の両手足を封じた肉塊は禰豆子の手足を引き千切るべく力を加えていくと禰豆子の体はミシと音を立て悲鳴をあげ始めると禰豆子はその痛みから思わず目を閉じてしまう

 

そんな時禰豆子の後方車内から稲光のような光が迸ると同時に落雷が落ちた音が鳴り響き禰豆子を拘束していた肉塊が斬り裂かれる

 

目を閉じていた禰豆子はその目を見開くと禰豆子の目の前には拘束していた肉塊を斬り禰豆子を助けた善逸が既に次の型を放つべく構えていて

禰豆子はそんな善逸の姿をつい見つめてしまう

 

ーー雷の呼吸 壱の型 霹靂一閃六連ーー

 

狭い車内にも関わらず善逸は視認出来ない速度で縦横無尽に駆け回り車内に蠢く肉塊を斬り裂いていく

 

「禰豆子ちゃんは俺が守る」

 

型を放った善逸はそう言うと禰豆子は善逸に魅入ったように善逸に視線を送るが善逸は鼻提灯を膨らませながらフガフガと寝言を言いながら寝ていたので禰豆子は目が点になりながら一瞬思考が停止してしまう

 

 

「ハッ!姑息な手段を使うと思ったらコレが狙いだったわけか、随分と手間のかかるやり方だな、まあ阻止するがな」

 

善逸達がいる車両の更に後方では斬吼狼が蠢く肉塊を次々に細切れにしながら乗客を守っていると

 

「何よこれ⁈私達こんなの聞いてない!」

 

車両内が蠢く肉塊によって覆われた事で狼狽る一人の女性、魘夢の指示で炭治郎達と夢で繋がっていた者達は魘夢の指示の先にある目的など知る由もなくこの状況に怯えていた

 

この者達は炭治郎が覚醒した際に目を覚ましていたのだが、車両に近付いて来る斬吼狼の威圧感に気圧され気を失い、少しして目を覚ますとこのような状況で半狂乱気味に斬吼狼に問いかける

 

「ねぇ⁈あの人は私達に幸せな夢を見せてくれる筈だったのよ?なんなのよ!これは!これじゃまるで地獄じゃない」

 

そう言いながら膝をつき項垂れる女性、斬吼狼は騒がれると邪魔だとばかりに女性の首に軽く手刀を入れ気絶させると他の者達も同じように気絶させる

 

「悪いな騒がれると邪魔だから大人しく眠っていろ、お前達は悪い夢を見ているんだ!起きた頃には全て終わっているさ」

 

そう言うと斬吼狼は不敵な笑みを浮かべ背後に立つ人物に話しかける

 

「ようやくお目覚めか、当代の炎柱さんよ」

 

「うむ、うたた寝している間にこんな事態になっていようとは!よもやよもやだ、柱として不甲斐なし!穴があったら入りたい‼︎」

 

そう言いながら日輪刀を引き抜き踏み込む構えを見せる杏寿朗、寝ている隙に鬼の策略を許してしまった事を恥じ杏寿朗はこの事態を解決すべく気合いを漲らせる

 

「話は聞いている!斬吼狼とやら、俺は前方車両三両を守る、君は後方の三両を頼む」

 

「任せておけ」

 

斬吼狼と杏寿朗はそう話すと斬吼狼は後方車内に移動しようとするが

杏寿朗は斬吼狼の肩を掴むと

 

「この件が片付いたら四ノ宮について聞きたい事がある!四ノ宮は同じ志を持つ仲間でもあり同じ釜の飯を食べた家族でもある!それに失意に沈んでいた父上を救ってくれた恩人なのだ!」

 

そう力強く話す杏寿朗、その目に宿る熱い視線に斬吼狼は少し間を置くと

 

「桜花にも同じような事聞かれたな、まあ教える事なんざないけどな!

アイツらは・・・まあいずれわかるさ」

 

そう言いながら斬吼狼は足早に後方車両に移ると魔戒剣で肉塊を斬り裂いていくのだった

 

「いずれわかるか・・俺は信じている!四ノ宮は必ず戻って来る!不可能と言われても諦めず可能にした男だ!牙狼に選ばれた男だ!四ノ宮に恥じないよう俺も責務を全うしよう‼︎」

 

そう言いながら杏寿朗は力強く踏み込み前方車両へと駆け抜けるのだった

 

 

 

 

   

 

 

 

 

 

 




これ書いてて思う、他の作品の方が書き易い
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