エボルドライバーを持った元社畜が学園で無双するだけ 作:なぐなろく
「どういうことだ?」
ふと自分の思ったことを声にしてみる。もちろんこの白い空間に誰もいるはずもなく自分の問いかけは空に消えていく…
「答えてあげようか?」
わけでもなかったようだ。目の前に黒髪の少年が降り立った。歳は10代にしか見えない。
「単刀直入に言うね。君は前の世界…地球で亡くなった。ただそれはこちらの都合が悪いんだ。なので転生してもらうことにしたよ。」
「正気で言ってるのか?人の生死を傍若無人に決めて、お前は人類悪か?」
少年は困った様子で首を振りながら答える。
「違うよ。僕は転生先の世界と君の元いた世界の管理人。君たちで言うところの神っていう存在かな?」
そう目の前の少年は言った。某有名メーカーのキャップにスボンとシャツ、さらに裸足だ。背丈も140程度しかないのにそんなことが言えるのか?
「あ!お兄さん僕のこと10代にしか見えないと思ったでしょ!確かに見た目はそうかもしれないけど実は何百年も生きてるんだよ!」
目の前の少年はそう見えないが、これ以上突っ込んでも成果は得られないだろう。そう思い、周りを見てみる。
横上はコンクリートのようなもので出来ているが下を見るとあるのは地球のような青い星だった。その遥か上空に立っていて高所恐怖症ならダウンしてしまうほどの高さだろう。その上にガラスも無しに立っているので、それが不思議で仕方かなく、ずっと下を見ていると人類悪が話しかけてきた。
「あれが今から君が転生する星だよ。名前はユールって言うんだ。これからあの星がどうなっているか話すけど聞いてくれるかい?」
正直言ってこれからの未来は既に確定しているようだし、ここは聞いておく必要がありそうなので黙って頷いた。
「あの星は別次元の地球みたいな存在なんだ。人が住んでいて、独自の文明を築いている。ここまでは地球と同じだね。ただ地球と違う点は魔法が存在することだ。地球の科学が発展してるように、あの世界では魔法が発展している。まぁ地球の発展の仕方は異常だから地球を見ているとそこまで発展しているように見えないかもね。」
「ただ、あの世界は神としては貴重なサンプルなんだ。もちろん地球も大切だけど、あの星は今悪意が蝕んでいて、危険な状態なんだ。勝手な事情で悪いけど悪意のある敵からこの星を守って欲しい。もちろん対価はある。転生ボーナスがあるんだ。さぁ、何が欲しい?」
そんなものは一択だろう。
「このまま死ねる権利が欲しい」
「話聞いてた?まぁ気持ちも分かるけどね。この空間も長く持たないから早めに決めて欲しいんだけどな。」
前の世界に未練がある訳でもないし、転生もありだな。元に戻されてもブラック企業で働かされるだけだろうし。ただ転生ボーナスか。なんでも1つ手に入るらしいがなんも考えてないせいでなにも浮かばない。ここは本人に尋ねるのが1番だろう。
「なぁ、他の転生者はどんなボーナスを貰ったんだ?」
「君が初めてだから分からないね。ただ人間を見てると最強の力とかじゃないかな。あと人類悪って言うのやめてね。変に定着しても困るんだよ」
「使えない…ただ最強の力か。」
いいことを聞いた。ちょっと前からこれに憧れてたんだ。この力は最強と言ってもいいだろう。
「なら決めた。エボルドライバーとトランスチームガンが欲しい。もちろん戦闘で使える状態でな。」
「エボルドライバー…?仮面ライダービルドに出てくるやつ?そういえば好きだったもんね仮面ライダー。」
「そうだな。もちろん原作通り使えるようにしてくれよ?」
「もちろんだよ。向こうで使ってみたらおもちゃだったとか目も当てられないからね」
そう言うと人類悪の手元からエボルドライバーとトランスチームガンが出てきた。もちろんフルボトルも隣にある
「できたよー。あの世界に順応するために少し設定を変えてあるからね。まず燃料になってるネビュラガスが魔力に変更されてt」
「待て。魔力ってなんだ。聞いてないぞ」
「そういえば話してなかったね。まぁ魔力はざっくり言うと魔法の媒体。消費すると力に変わるんだ。まぁそこにあるのでも読んでよ。」
そういって人類悪が指さした場所には1枚の企画書風のものが置いてあった。一番最初の紙にはでかでかと
異世界転生マニュアル…神様を添えて…
と書かれていた。なんでマニュアル風なんだ。
「読みやすいかなって思ったんだ!」
「確かに読みやすいがそうじゃない。あと心を読むな。」
そういうと人類悪はニヤニヤとし始めた。正直キモい。あいつはほっといてこれを読むことにした。ここに書いてあることは歴史や地理など向こうの社会に関わってきそうなものばかりだった。通貨も乗っていたが、統一通貨ニェンで両替がいらないのは正直便利だと思った。日本とほぼ変わらない通貨価値だし。海外に行きたくないのはそういうところもあるし。
「なぁ。これって向こうに持ち込めないのか?」
「むりだよ。それ実は幻影だからここでしか存在できないんだ。」
エボルドライバーで遊んでいる人類悪が答えてくれる。転生に軽々しすぎやしないか?まぁ仕方がないか。こんなのもあるし。世界を救って欲しいとか始めてとかこいつも苦労してそうだしな。
人類悪がニヤついてるのは気に食わないが。
正直どれくらい時間が経ったかわからないが一通り覚えた。多分。
「おーぼえーたかーい?あ、言い忘れてたけどマニュアルを読んだ覚えはないけど何故か記憶にあるみたいな感じで覚えてるからそこは理解してね。これは幻覚の類だから見たかどうかを消さないといけなくてね…」
暇そうにしていた人類悪が変化に気づいたようで聞いてきた。いきなり本を閉じたりしたから当たり前か。心の準備も整ったし、しっかりと頷いた。
「なら大丈夫だね。自分がどんな設定で転生するかも大丈夫そうかい?」
「まさかこの歳にもなってもう1回学生やるとは思っていなかったが大丈夫だ。」
「りょーかい。向こう行ったら鏡とかで自分の容姿を確認してねー。」
「最後の方暇すぎてだれてないか?」
「そんなことないぞー!これからは楽しみになるしね。まぁ話はこれくらいにして行くよー!」
人類悪が指パッチンをした瞬間。体は閃光に包まれた。