ありふれた職業で世界最強【魔を滅する転生業】   作:月乃杜

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 どっかで聞いたサブタイトルである。





第14話:名前で呼んで

.

 戦わないにしても操られかねないし、香織と愛子先生にはライドプレイヤーに変身して貰う。

 

 香織は兎も角としても、愛子先生は身長が低い。

 

「な、何で先生はちみっこいんですかぁぁっ!?」

 

 だから愛子先生は有らん限りに叫んだという。

 

「さっさと進むぞ」

 

《ZERO ONE DRIVER!》

 

 ユートは仮面ライダーディケイドの変身を解除し、腰にはゼロワンドライバーを装着した。

 

 バックル部分のみだが、腰に据えるとヒデンリンカーが左側から伸びて、右側に合着する事により装着が成されるのだ。

 

「本当に自己主張が激しいんだね……」

 

「ビルドドライバーとか、ジクウドライバーなんかも似た様な感じだぞ」

 

「そうなんだ……」

 

 香織の感想に律儀な答えをユートが返しながらも、黄色い飛蝗が描かれているライジングホッパープログライズキーを手にする。

 

 ライジングホッパープログライズキーを、腰に装着したゼロワンドライバーのバックルへ近付けると……

 

《AUTHORIZE》

 

 認証された音声が響く。

 

 トランスロックシリンダーのロックが解除されて、ライジングホッパープログライズキーを展開。

 

 ポーズを取って叫ぶ。

 

「変身っ!」

 

 右側のライズスロットへと装填した。

 

《PROGRIZE!》

 

 左側のライズリベレーターが展開され、プログライズリアクタが解放される。

 

《TOBIAGARIZE RISING HOPPER!》

 

 飛蝗型ライダモデル顕れると、ユートに合着するかの如く飛び上がった。

 

《A JUMP TO THE SKY TURNS TO A RIDER KICK!》

 

 黒いインナースーツに、黄のアーマーに赤の複眼、飛蝗をモチーフとした仮面ライダーゼロワン・ライジングホッパーに変わる。

 

「確か、仮面ライダーゼロワン……だったっけ?」

 

「まぁね」

 

 ゼロワンドライバーは、まだ色々と使用頻度も少ないが故に、使える時に使っておきたかった。

 

「さぁ、一気に突っ切る! 僕に付いて来い!」

 

「あ、はい……」

 

 いつもとは違う荒々しさのある科白に、雫は思わず見惚れてしまっていたが、すぐに返事をする。

 

 どうも可成り真剣に恋する乙女と化したらしい。

 

 ティラノサウルス擬きやラプトル擬きを叩きつつ、亀裂の様な穴が空いた壁を見付けて全員で入る。

 

「【創成】!」

 

 ユートは自分の技能を用いると、亀裂みたいな穴を閉じて余計な魔物が入って来ない様にした。

 

 広い空間になっており、緑色の球が浮遊している。

 

「ふん、この緑の球が操る為の某か……か。無駄だ、僕にこんなもん効かんよ。勿論、仮面ライダーに変身した雫達にもな!」

 

 言うだけはあってか確かに仮面ライダーサソード、仮面ライダーサガ、更には二人のライドプレイヤーが魔物みたいに操られる様子は全く以て無い。

 

「フッ、備え有れば憂い無しとはこの事だ。出てきたらどうだ? それで隠れている心算とはな」

 

『ギィッ!』

 

 現れたのは全身が緑色、人間の女性を模した姿だが気色悪さが目立ち、頭には赤い花が咲いていた。

 

「アルラウネっぽい魔物、アルラウネ擬きか或いは……似非アルラウネだな」

 

 どっちにしろ偽者扱いに違いは無いが……

 

 操れない事に似非アルラウネが首を傾げているが、女性みたいな外観な癖して可愛らしさの欠片も見当たらなかった。

 

「僕が殺るから、君らは少しばかり下がっていろ」

 

「私もちょっと戦ってみたかったんだけど」

 

「サソードの実験は後で、僕もまだ使用頻度が少ないゼロワンドライバーを使いたいからな」

 

 黒を主体に黄色いラインが入るアタッシュケース、然し“これは武器です”。

 

 アタッシュカリバーと呼ばれるそれを展開する。

 

《Attache case opens to release the sharpest of blade》

 

 アタッシュケースとしての握りがその侭、柄の役割を果たす大きな片刃の剣。

 

 アタッシュカリバーを振り回し、ユートは似非アルラウネへと駆け出した。

 

「はぁっ! たぁっ!」

 

 斬っ! 斬っ!

 

 余りにとろくて全てが当たり、斬り傷で似非アルラウネが呻いている。

 

「弱っ! 『操る』が効かなけりゃ雑魚かよ?」

 

 遅いだけでなく柔いし、力も碌すっぽ無い。

 

 本当に真のオルクス大迷宮の魔物か? と本気で疑ってしまうレベルだ。

 

「雑魚過ぎるだろう」

 

 折角の蠍擬き以来現れてない小ボスかと思いきや、他者を操れなかったら残念雑魚と化すらしい。

 

「もう良いや。一応は礼儀として言っておくがね……『お前を止められるのは、唯一人……僕だ!』と」

 

 ゼロワン用の決め科白、此方も力が入らない。

 

 取り敢えず、新しいプログライズキーを出してからスイッチを押してやる。

 

《BLIZZARD!》

 

 ライジングホッパープログライズキーを取り出し、その白に近い水色のプログライズキーをオーソライザーへと当てた。

 

《AUTHORIZE》

 

 改めて、白に近い水色のプログライズキーが認証をされる。

 

 トランスロックシリンダーのロックが解除されて、フリージングベアープログライズキーを展開しベルトへと装填した。

 

《PROGRIZE!》

 

 再びライズリベレーターが展開され、プログライズリアクタが解放される。

 

 北極熊を思わせる真っ白なライダモデルが降ってくると、やはりゼロワンへと合着するべく重なった。

 

《ATTENTION FREEZE FREEZING BEAR!》

 

 シアンカラー主体となるアーマー、胸元や背中の方は緑色で顔も熊っぽい。

 

《FIERCE BREATH AS COLD AS ARCTIC WINDS》

 

「一気呵成に叩く!」

 

 腕に装備されたトランスパーにより、腕力が強化をされている為に現在までに使った中で最強のパワー。

 

 プログライズキーを再び押し込むと……

 

《FREEZING IMPACT!》

 

 掌のポーラーフリーザーから冷気を発射、似非アルラウネを凍結させる。

 

「喰らえ、フリージングインパクト!」

 

 そして雑魚だった事へ、万感の怒りを籠め思い切りベアークローを叩き付けてやった。

 

『グギャァァァァァァァァァァアアアッ!』

 

 大爆発した似非アルラウネを見て、漸く溜飲を下げたユートは変身解除。

 

「ふぃーっ」

 

「お疲れ様」

 

「疲れてないのが珠に瑕、疲れる程の敵じゃなかったからね〜」

 

 雫も変身解除しながら、ユートを労うが本当に大した相手ではなかった。

 

「……寧ろ気疲れ?」

 

 ユエが正解だ。

 

「フリージングベアーですかぁ、『荒ぶる息吹は極地の寒波』といった感じですかね?」

 

 愛子先生も三人が変身を解除したから、ライドプレイヤーを自分も解除する。

 

 それに香織も続いた。

 

「さて、今現在は似非アルラウネも居ないから拠点を作って休もうか」

 

「それは賛成。ティラノサウルス擬きやラプトル擬きが百越えは大変だったわ」

 

 仮面ライダーサソードの実力を計るには良いけど、流石にあの数を相手にするのは面倒臭い。

 

 いつも通りに香織が料理を担当、愛子先生は手伝いをしている。

 

 ユエも一応のお手伝い、だけど余計な何かを入れたりして、役に立たない処か足手纏いだった。

 

 ユートと雫は拠点設営、とはいっても普通の寝床としてテントを張り、ユートが誰かしら抱く為のベッドを別に作るという。

 

 夕飯後は一人一人が順繰りにやって来て、午前三時になった時に居たのは雫。

 

 裸で互いに温もりを確認し合う様に抱き合ってて、ユートの未だに元気一杯なモノが太股に挟まっている状態ながら、行為そのものは終了して後戯の真っ最中である。

 

 告白されてサソードを渡した訳だし、ある意味では二人は恋人同士に近い。

 

 まぁ、ユートが恋愛をしていたのだとはっきり云える事例は、最初の世界での狼摩白夜(無自覚)、ハルケギニアでのシエスタとカトレア、ドラゴンクエストのナンバリング11に於けるベロニカの四回だけ。

 

 後は好みで手を出したりはするが、基本的に恋愛の要素は無かった。

 

 覇道瑠璃の時は割かし、恋愛に近かったけど。

 

「ねぇ、緒方君」

 

「どうした? ヤり足りないならまた挿入するが?」

 

「違うから! 私はどれだけえちぃのよ? じゃなくてね、緒方君って私の事を八重樫って呼ぶよね?」

 

「そりゃ、そうだ。八重樫を白崎とは呼べまい?」

 

「まぁ、そうだけどね……違くて、一応は私から告白した形じゃない?」

 

「そうだな」

 

「それで、優花の事は名前で呼ぶんだから私の事も、雫って呼んで欲しいなって思ったんだけど……」

 

 顔を紅く染めながら上目遣いで懇願する雫。

 

「じゃあ、雫で」

 

「軽いわね!? これでも一大決心だったのよ!」

 

「名前で呼ばれたいなら、普通に呼ぶさね。そもそも僕はそっちがデフォだし」

 

「そ、そうなんだ……」

 

「という訳で、雫と呼んで欲しいならオッケーだよ」

 

「う、うん……って、何か行き成りおっきした?」

 

「今の顔が可愛かったからちょっと元気になった」

 

「もう、ばか……」

 

 取り敢えず二回戦ばかり追加して眠る。

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 翌朝には再びホルアドに向かう勇者(笑)一行。

 

 作農師たる畑山愛子先生が居れば、そのレア天職の威光を笠に何とか戦いたく無い連中だけでも止められるのだが、この世界線では彼女は奈落に落ちた。

 

 だから誰しも納得する様な理由付けも出来ない為、全員参加が義務付けられるという強硬姿勢。

 

 ハジメは恵里と恋人になって日が浅いが、宿屋での一泊で互いに素肌を晒せる仲にはなっていた。

 

 数日前……

 

 あのトラップの悪夢で、行方不明となったその中にユートの名が有った。

 

 他にも、愛子先生や白崎香織や八重樫 雫の名前も有った訳だが……

 

 だけど一連の悪夢をつくった檜山大介は死亡して、更にはリーダー役をしていた天乃河光輝が引き籠り、他に騎士団やクラスメイトの明確な死者、天乃河光輝だけでなく他のクラス連中も殆んどが意気消沈。

 

 暫くして勇者(笑)は訓練を再び始めたらしい。

 

「ハジメ君……」

 

「ああ、中村さん」

 

 ノックして入ってきたのは中村恵里、クラスメイトの中でも生き残った一人であり、ベヒモスに弾き飛ばされて奈落に落ちそうになった彼女をハジメが救って以来、こうして日参で部屋に通って来る様になった。

 

 仲が良かった白崎香織と八重樫 雫が行方不明で、親友である谷口 鈴も持ち前の明るさに翳りがあり、居た堪れない状況だ。

 

「また食事を持って来てくれたんだね」

 

「ハジメ君、そうしなかったら食べもせず頑張っているから」

 

「うん、御免ね」

 

「謝らないで、私がやりたいからやってるだけ」

 

 甲斐甲斐しい通い妻……中村恵里はそんな感じに、南雲ハジメの世話を焼く。

 

 彼女がハジメの部屋へと初めて来て、更に二日後に色々と……空腹や尿意などを我慢しながら錬成をしているハジメに、恵里はあろう事か自分の直○にハジメの小水を流し込ませた。

 

 直○内に流れ込む小水、完全に止まったら恵里は急いでトイレに駆け込んだ。

 

 つまり、ハジメの代わりにトイレへ行ったという。

 

 それ以降、恵里は定期的にトイレへ向かっている。

 

 二日後……間違って別なナニかを直腸に出してしまったハジメに、妖艶な表情で唇を重ねる恵里の行動、鈍感でもこれだけされたら好意に気付く。

 

 だから唇を離されたら、すぐに再び唇をハジメの方から奪った。

 

 吃驚していた恵里だが、拒絶の色は無いから一安心なハジメ。

 

「いつも世話を焼いてくれてありがとう、中村さん」

 

「私がしたかっただけ」

 

「でも、ありがとう」

 

 今は兎に角、御礼を言っておきたかったから。

 

 そして更に時が経つ。

 

「完成しそう?」

 

「何とか精密な部品が完成出来る様になってきてね、少しずつだけど全体完成の目処も立ったよ」

 

「凄い! ねぇ、完成したらハジメ君はまた私を護ってくれる?」

 

「うん、勿論護るよ」

 

「嬉しい!」

 

 頬を朱に染めながら抱き付く恵里に、柔らかな感触と女の子の香りというコンボを受けて、ハジメは自分の男の子がムクムクと勃ち上がるのを感じた。

 

 心頭滅却と唱えながら、ハジメが見つめる部品……青と銀を主体とした人の形を模したそれはユートとの約束の証でもある。

 

「ひゃっ!?」

 

「ハジメ君、おっきいよ」

 

「な、中村さん……だから駄目だよこんなの」

 

 サワサワとハジメの中のハジメが撫でられる。

 

「ねぇ、恵里って呼んで」

 

「え、恵里さん?」

 

「呼・び・捨・て……で」

 

 見た目には幼い部分がある恵里だったが、その様は艶やかで淫靡な雰囲気を醸し出していた。

 

 さて、中村恵里。

 

 彼女はユートの識り得ない本来の世界線に於いて、最悪の裏切者となり天乃河光輝を洗脳してエヒト側に行ってしまう。

 

 理由は天乃河光輝を独り占めにしたいが故。

 

 彼を独占するのは性質上で不可能、そんな判断をした恵里は日本でさえ他者を蹴落としたがっていた。

 

 この異世界トータスでなら叶うと悦び、日本に帰る心算も更々無かった様だ。

 

 だが、この世界線に於いて天乃河光輝は香織香織と叫びながら失態を演じて、恵里など見向きもしないで危うく死ぬ処。

 

 そんな時唯一、見付けて救ってくれたのが正に彼、南雲ハジメである。

 

 一時に見てしまった好きな男の失態と、見もしなかった筈の男の活躍。

 

 死の淵に立たされた経験と救われた熱、吊り橋効果もあるのかも知れないが、単純過ぎるかもだけど……いつの間にか目で追う様になってしまう。

 

 だから日参して興味を惹こうと頑張っていた。

 

 幸いな事に天乃河光輝とは違い、ハジメの良さには誰も気が付いていないか、唯一気付いていた白崎香織は行方不明。

 

 自分がアタックしていても誰も何も言わない。

 

 ハジメの側に居る事で、満たされていた恵里。

 

 此処に『綺麗な中村恵里』が爆誕したのである。

 

 そして遂に完成したのがG3システム、その完成を祝し二人はプチパーティーを開き、少しだけだったがアルコールを飲んだ。

 

 互いに正体を喪う程ではないが、それでも酔っ払って精神が開放的になって、翌朝に裸身を晒した状態でベッドの上にて、陽の光を浴びているハジメと恵里が居たのだとか。

 

 白いシーツには赤い染みが点々としていたと云う。

 

 『綺麗な中村恵里』は、ハジメの為に処女まで捧げてしまったが、酔った勢いとはいえ実に嬉しそうにしていて、ハジメも意を決して恋人となったのだ。

 

 ユートが、リリアーナへと連絡する二日前の話。

 

 初々しいカップルが誕生したは良いが、恵里の親友たる谷口 鈴は恵里に先を越されて白目を剥いた。

 

 ホルアドの宿屋を出発、オルクス大迷宮へ再びやって来た生徒達。

 

 クラスメイトの実に半数が死亡、教師を含めて四名が行方不明となってからも彼らはダンジョンの攻略をさせられる。

 

 勇者 天之河光輝。

 

 拳士 坂上龍太郎。

 

 結界師 谷口 鈴。

 

 降霊術師 中村恵里。

 

 土術師 野村健太郎。

 

 重格闘家 永山重吾。

 

 暗殺者 遠藤浩介。

 

 治癒師 辻 綾子。

 

 付与術士 吉野真央。

 

 曲刀師 玉井淳史。

 

 操鞭師 菅原妙子。

 

 氷術師 宮崎奈々。

 

 投術師 園部優花。

 

 闇術師 清水幸利。

 

 錬成師 南雲ハジメ。

 

 これが現状に於いての、彼らクラスメイト達。

 

 問題なのは士気が決して高いとはいえない事。

 

 特に勇者(笑)として皆を引っ張る筈の天之河光輝、彼が沈み込んで碌に機能していないのがヤバい。

 

 それでも、クゼリー・レイル騎士団長による指揮があるから、何とかこれ以上は死なずに進めている。

 

 というか、クゼリーとしては何故に副団長が繰り上がらず、リリアーナ付きの近衛騎士だった自分が……と文句を言いたかった。

 

 理由はメルド元団長が、リリアーナの近衛騎士へと任じられたから。

 

 ハジメもなし崩しとはいえ恋人になった恵里を護りつつ、自分の造り上げた剣と錬成そのものを武器に戦い抜く。

 

 天職が降霊術師な恵里ではあるが、別に他の魔法が使えない訳ではないから、ハジメが錬成して造り上げた杖で、ハジメと共に戦いを続けている。

 

 そんな親友に感化されているからか、結界師として腕を磨く谷口 鈴も仲間を護る仕事を頑張っていた。

 

 勇者(笑)も『香織、雫』と呟きつつ、聖剣を揮って取り敢えず一兵卒的な戦いはやっている。

 

 その背中を護る形なのが坂上龍太郎だった。

 

 仁村明人と相川 昇は死んでるが本来なら愛ちゃん護衛隊となっていた者も、普通に頑張って確りと動いていたし、サブリーダー的な永山重吾パーティも戦いに慣れてきているらしい。

 

 その甲斐あって六五層、トラップで強制的に跳ばされてしまい、クラスメイトを幾人も失った場所に再びやって来たのである。

 

 だが、顕れたベヒモスはやはり強かったし、帰り道を塞ぐトラウムソルジャーにより逃げるのも不可能。

 

 ハジメは遂に封印を解除するのであった。

 

「自信はまだ無い。だけど……それでも、やるしか無いならやってやるさ!」

 

 ハジメがユートに与えられた力である、能力之扉(ステイタス・ウィンドウ)を発動する。

 

 ステイタス・ウィンドウLV:1。

 

 

南雲ハジメ

17歳 男 

レベル:65

天職:錬成師

筋力:75

体力:62

耐性:53

敏捷:110

魔力:280

魔耐:105

 

技能:錬成[+鉱物系鑑定][+精密錬成][+鉱物系探査][+鉱物分離][+鉱物融合][+複製錬成]  雷撃 能力之扉 ??? 言語理解

 

 

 錬成系派生技能をユートの教えに従って勉強してきたハジメは、相当な数を得る事に成功しているが故に造り上げた傑作。

 

 それはユートとの約束の形でもあった。

 

 アイテム・ストレージを操作して装備品の装備を。

 

「なっ!? 南雲か?」

 

 坂上龍太郎が驚く。

 

「GM-01スコーピオン……アクティブ!」

 

 黒いインナースーツに、銀と青の装甲と赤い眼を持ったパワードスーツ。

 

 それは仮面ライダーG3であったと云う。

 

 スコーピオンは突撃銃に類する物、装弾数は七二発と多いのかも知れないが、割とすぐに撃ち尽くす。

 

 威力はそれなりにあるのだが、やはりベヒモスに対しては威力が不足しているらしく、牽制程度の役にしか立ってはいない。

 

 一応、ユートから貰った技能の雷撃により謂わば、電磁加速砲として使えるにしても、まだ威力が伴っているとは云えない状態。

 

「くっ! 実際の劇中でもアンノウンにそうだったのは判るけどさ!」

 

 あっさり撃ち尽くしてしまい、ハジメはスコーピオンを手にした侭で次の武装を取り出した。

 

「GG-02サラマンダー……アクティブ!」

 

 スコーピオンと連結し、サラマンダーを放つ。

 

 重低音の銃撃が響いて、三発の弾丸が発射された。

 

 威力は約二〇t。

 

 グレネードランチャーと呼ばれる武装だ。

 

 装弾数は三発でしかないのだが、ハジメがユートから与えられた今一つの力、雷撃を用いて加速させる。

 

 電磁加速砲となり、威力は【ライダーキック】宛らの破壊力を秘める程。

 

『グギャァァァアアッ!』

 

 三発目がクリティカル、ベヒモスは死んでこそないものの、堪らず倒れ伏してしまっていた。

 

「今だ! GS-03デストロイヤー、アクティブ!」

 

 近接戦闘用武装で所謂、超高周波振動剣という種類のものである。

 

 バイブレーションソードと云うと解り易いか?

 

 刃の部分に超高周波を流し振動を起こす事により、端的に云ってしまえば切れ味を増すという事。

 

 尚、仮面ライダーアギト本編では不遇な武装だ。

 

「パワーMAX!」

 

 斬っ!

 

 トドメとばかりにハジメはベヒモスの首を落とす。

 

「やった! 凄い! 流石はハジメ君ね!」

 

 本当の喋り方を封印中な恵里は、女の子らしい話し方をして手放しに誉めた。

 

 当然、行き成り仮面ライダーになったハジメに一同が呆然となる。

 

 恵里は知っていたから特に驚きなど無いが……

 

「南雲、お前……?」

 

 脳筋な坂上龍太郎もこれには驚くしかなかった。

 

「ふわぁ、仮面ライダー」

 

 谷口 鈴は普通に知っていたらしく、やはりハジメを見て驚いている。

 

 捕縛用GA-04アンタレスは使わずに終わった。

 

 驚嘆はクゼリー団長も……ではあるが、今はダンジョンの中に居るのだから惚けてばかりは居られない。

 

「佳し、取り敢えずは脱出をしますよ!」

 

 騎士団でトラウムソルジャーを何とか片付けたし、急ぎオルクス大迷宮からの脱出を試みた。

 

 その戦いの中心となったのは、仮面ライダーG3を装着したハジメである。

 

 オルクス大迷宮から脱出をした勇者(笑)の一行……クゼリー団長は勿論だが、クラスメイトもG3を解除したハジメを視ていた。

 

「ハジメ……だったか?」

 

「はい?」

 

「貴方のアレは錬成で造った物なの?」

 

「ええ、そうですよ」

 

 クゼリー団長との会話を聞いてたクラスメイトは、そんなハジメの答えに対してざわめいている。

 

「相当な時間が掛かりましたし、集中力も可成り必要で食事すら侭なりませんでしたけどね」

 

 暗に仮面ライダーG3を造るのは簡単じゃないと、クゼリー団長に釘を刺しているのだった。

 

「そもそも、G3システムだって漸く運用可能なくらいになった訳ですし」

 

 細かな部品とかシステムの動きなど、本当にミスれば自分が危険だから半端無い集中力を要したのだ。

 

 中村恵里のちょっと危ないくらいの献身が無くば、完成はもう少し遅れていたかも知れない。

 

 まぁ、ヤンデレというのはこういうもの? なのかもだけど。

 

「ならば王国や彼らに造って欲しいと依頼しても?」

 

「難しいですね。自分の命を護る装備だから集中力も途絶えませんでしたけど、普段から無能と蔑ろにされてきて今更、彼らの為にとか思えませんし。天之河君が曰く僕がG3システムを造る勉強はサボっている……という事らしいですし」

 

「ぐっ、ううっ!」

 

 余りにもベヒモスに有効な武装、それを造っていたハジメを無能と嘲笑っていたクラスメイト。

 

 勿論、基本的には檜山の一派がやってきた事だが、ハジメにはそんな分け方なんてどうでも良い。

 

 何より、天之河光輝などハジメはサボっているから檜山が訓練をした……などと嘯き、虐めを看過する処か肯定していたのである。

 

 そんな連中にありふれた職業と莫迦にされてきて、真面目に連中の為の武器を造るなど、どんな聖人君子かM野郎だという話。

 

 因みにだが、恵里が身に付けている装備の金属部品に関しては、ハジメが錬成で造り出した物だ。

 

 恋人になったし、ハジメがG3システムを造るのに異常なレベルで献身してくれた為、命を護る防具をと思うのは寧ろ当然。

 

 果たしてクラスメイト、況してや天之河光輝というのは、ハジメが介護レベルの献身を受けてまで漸く造った武装を受け取る資格があるものか?

 

 クラスメイトだから同郷だからという、薄っぺらい理由で? 有り得ない。

 

 ハジメにとって恋人である恵里と、向こうに居た頃からの友人であるユート、そして故郷の家族以外は等しく価値が無い。

 

 否、天之河光輝クラスが価値無しのレベルであり、騎士団長を辞したメルドや愛子の方ならまだ恩師とか呼べるだろう。

 

 仮面ライダーG3システム……それは帝国の皇帝が訪れる日、ハジメが新たに手にした力で更なる能力の向上が成される。

 

 仮面ライダーG3ーXとして……だ。

 

 説明も終わったとして、ハジメは恵里と部屋に。

 

 クゼリー団長は人格者であるが故に、勇者(笑)は自らの行いのダメ出しを不意討ちで喰らった上、白崎香織と八重樫 雫が行方不明であるショックが抜け切らない為か、これ以上の問答は出来ずに終わった。

 

 大物狩り(ジャイアントキリング)の初快挙に興奮していたからだろうか? 今晩のハジメは恵里が何度も絶頂に至る程に激しかったらしい。

 

 そして、情報収集に動いていたリリアーナ専属侍女のヘリーナが、ユート謹製の姿を隠せる魔導具により部屋でバッチリ視ていた事は知り様が無い。

 

 況んや、ヘリーナがそれを視ながらユートに抱かれた幻想を懐きつつ、自身を慰めていたなんて知覚などしている筈も無かった。

 

 帝国からの使者が来た日の前日、リリアーナの部屋に忍び込んだユートだが、色々とやってくれた御褒美を上げた為、翌日のあれやこれやに間に合わなくなり掛けたのは余談であろう。

 

 

.




 プログライズキー変更。


勇者(笑)な天之河の最後について

  • 原作通り全てが終わって覚醒
  • ラストバトル前に覚醒
  • いっそ死亡する
  • 取って付けた適当なヒロインと結ばれる
  • 性犯罪者となる
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