ありふれた職業で世界最強【魔を滅する転生業】   作:月乃杜

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 ちょっと設定変更をしたので判り易く書いてみました。位置的にはオルクス大迷宮に入る二日くらい前を想定しています。





ありふれIF――全員のステータスのレベルが1の理由

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 檜山パーティ。

 

 それは四人組の小悪党であり、やっている事はみみちくていつかは自業自得で死んでしまいそうな莫迦共である。

 

 今日も今日とて檜山大介をリーダーとしている小悪党四人組は絶好調、莫迦をまたぞろ始めようとユートへと近付くのだった。

 

「よお、緒方」

 

「小悪党リーダーか、何だ?」

 

「なっ! 誰が小悪党リーダーだよ!?」

 

「お前だが、それで?」

 

「チッ!」

 

 檜山大介は忌々しそうに舌打ちをしたものの、すぐにも気を取り直して話し掛けてくる。

 

「俺と模擬戦をしようぜ?」

 

「はぁ? 僕とお前は仲良く模擬戦なんて仲じゃ間違っても無かったと記憶するが……? 何か間違った事を言っているか?」

 

「何だよ、恐いのか?」

 

「先ずお前は正しい日本語を学び直して来いよ。全ての話はそれからだな」

 

「テメッ!」

 

 呆れた表情のユートを見て本気で言っているのを理解したのか、檜山大介は顔を歪めながらユートに対して激昂しかけるが……

 

「やったらどうだ?」

 

 キラキラ勇者(笑)が横から介入してくる。

 

 もう、思いっ切り余計過ぎる茶々を入れてきた莫迦之河にユートは苦虫を噛み潰したみたいな、そんな表情となって……それをスマイル満開と云わんばかりに隠して口を開いた。

 

「どうしても殺れってなら殺るけど、お前が自ら賛同したのを忘れるなよバ……天之河」

 

「? 勿論だ」

 

 どうせ理解していないと思いつつもユートは、ルールを定めるべく話し合う。

 

 ルールは至って簡単。

 

 勝敗は気絶したら敗けというもので、『参った』など降参するのは無し。

 

 これは檜山大介からの提案で天之河も賛同し、ユートは『アホが』と口に出さずに賛同。

 

 場外敗けは無しで基本は訓練場全体が模擬戦の場として使用され、観戦者となる外野は邪魔にならない場所で見学をする事になる。

 

 審判を一人――八重樫 雫が行う事になった。

 

 勇者(笑)がするとか言い出したが、檜山大介との模擬戦を真っ先に賛同したとしてユートが拒否をしたからだ。

 

 ミスジャッジされては敵わないので。

 

 それと、こうして審判を付けるからには模擬戦をする選手が勝手に決着を宣言して終わらない。

 

 天之河辺りなら寸止めして、『見切れなかったろう、俺の勝ちだ!』とかほざきそうだったからその内に戦る可能性を鑑みてそれを提案した。

 

 勝敗が決したら敗者は速やかに敗けを認める事も追記したが、これはよく『油断しただけだ!』とかほざく莫迦が居るからである。

 

 油断しようがどうだろうが実戦なら死ぬだけなのを理解しない科白に他ならず、当然ではあるがそんな愚かでみっともない科白は赦されない。

 

 模擬戦であるからには殺してはならないけど、怪我をするのは覚悟をする事。

 

 実戦を想定した模擬戦闘で怪我をしないなんて有り得ない、一応はそれに備えて二人の治癒師――白崎香織と辻 綾子を待機させる。

 

 尚、檜山大介は辻 綾子が担当する事になったのを当の檜山大介は舌打ち、天之河も嫌そうな顔でユートを睨んだが決めたのは八重樫 雫だ。

 

 ルールを設定後、ユートに相対する様に立っている小悪党四人組にハジメは目を剥いた。

 

 四対一など有り得ないと思ったのだろうけど、これはユート自身が認めた内容。

 

 これで油断云々では逃げられないから。

 

「ちょっと緒方君、大丈夫なの?」

 

「何がだ? 八重樫」

 

「だって、四対一だなんて……」

 

「確かに数の暴力は危険だ。どっかの誰かさんも『数は力だよ』とか言っている」

 

「だったら!」

 

「だけどそれは似たり寄ったりの力関係、乃至(ないし)

最低限でダメージを与えられるならの話だよ」

 

「……は?」

 

 意味が判らないよ……と首を傾げる八重樫 雫の姿は可愛らしいの一言。

 

 ユートは、これで天之河光輝の取り巻きでなければなぁ……とか考えてしまう。

 

「ティラノサウルスの周りを蟻が戯れた処で何の痛痒を与えられると?」

 

「お、緒方君……貴方は……」

 

 余りにも尊大な科白に呆れてしまった。

 

「知らないわよ?」

 

 八重樫 雫は事前にユートからステータスプレートを見せられており、どう考えても一対一でさえ厳しいものがあると考えていたのにこれだ。

 

 

 

ユート・オガタ・スプリングフィールド

レベル:3

??歳 男

天職:錬成師

 

筋力:15

体力:12

耐性:14

敏捷:18

魔力:12

魔耐:14

 

技能:錬成[+鉱物系鑑定][+精密錬成][+鉱物系探査][+鉱物分離][+鉱物融合][+複製錬成][+圧縮錬成][+高速錬成][+自動錬成][+想像補強力上昇][+消費魔力減少][+鉱物分解][+鉱物創造] 言語理解

 

 

 

 何故か錬成に関してはアホみたいな派生技能が生えていたが、能力値はハジメよりはマシといった感じか? 可成り低め。

 

 因みに錬成の派生技能に関しては『錬成をしまくったら生えてきた』と説明を受けた。

 

 まぁ、ユートは元々が【錬金】という魔法から【錬成】にハルケギニア時代で進化させてたし、更に【まつろわぬメティス】を性的にも肉食的にも喰らって【叡智の瞳(ウィズダム・アイ)】と共に進化、【神秘の瞳(ミスティック・アイ)】と【創成】を獲ていたのだから簡単に生えてもおかしくはない。

 

 そう、おかしくはないのだとも!

 

 そして始まるのは模擬戦闘訓練……の名を借りた私刑(リンチ)でしかないと皆は見る。

 

 ニヤニヤする小悪党四人組。

 

 八重樫 雫が気になるのは何処か……そう、何処か幼馴染みの天之河光輝もニヤついていた事。

 

「模擬戦、始め!」

 

 八重樫 雫の号令に始まった。

 

「此処に風撃を望むぅ! はっはぁ! オラァ、死ねや! 風球っっ!」

 

 風魔法に適性を持つ檜山大介が何かノリノリで風球を放つ。

 

「当たらなければどうという事は無い!」

 

 それをあっさり躱したユートはパン! 柏手を打って叫んだ。

 

「想像を以て創造を成せ……錬成!」

 

 今は本来の力を晒す気など無いからステータスプレートに書かれた錬成を使う。

 

 手を地面に付けた途端に顕れたゴーレム。

 

「な、何だ!?」

 

 それは約三mサイズのであり、色は蒼色をしていて見た目に重厚感があるカブトムシみたいな頭をした人形だった。

 

「征け、ゲシュペンストMkーⅢ!」

 

 地面を走るのではなく滑る様に進むゴーレム――ゲシュペンストMkーⅢ、又の名をアルトアイゼン・ナハトとでも呼ぶべき機体。

 

「なっ!? はやっ!」

 

 先ずは槍術師の近藤礼一へと向かう。

 

 近藤礼一は手にした槍のリーチを利用して突きを何発も連続して放つが、如何せん練度がまるで足りていないから軽く躱されてしまった。

 

「くそ!」

 

 横薙ぎに払うがそれは受け止められる。

 

「なっ、何だよ!」

 

 ゲシュペンストMkーⅢは右腕に装着をされているリボルビングブレイカーを腹に押し当てると、装着されていたリボルバーの弾丸を全弾惜し気も無く放ってやった。

 

 ガンガンガンガンガンガンッ!

 

 それによる衝撃を諸に喰らう近藤礼一は……

 

「げはっ! がはっ! ぐばらぁぁっ!?」

 

 防具の無い鳩尾に喰らっては堪らず吐き出して倒れる。

 

「れ、礼一!?」

 

 叫ぶ檜山大介だったが既に白眼を剥いて気絶をしてしまって返事が無い。

 

「次だ」

 

 ゲシュペンストMkーⅢは僅かに地面から浮いてホバーで進み、しかも迅いから小悪党四人組程度では上手くあしらえない。

 

 気絶して敗北した近藤礼一は捨て置き更なる敵を求める蒼き鋼鉄の孤狼が、次なるターゲットは炎術師の中野信治に定めて進んだ。

 

「く、来るんじゃねー! 此処に炎撃を望むぅぅぅぅっ! 火きゅ」

 

 中野信治が長々と暢気に詠唱をしていると間を詰められる。

 

「ヒッ!? やめ……」

 

 ゲシュペンストMkーⅢは顔を天に仰ぐと一気に地面へ向けた。

 

 それにより、蒼くて長い角――ダライズホーンが中野信治の肩から叩き付けられてしまい勢いよく吹き飛ばす。

 

「ぐぎゃっ!」

 

 壁に激突しあっさりと気絶した。

 

「更に次だ」

 

 淡々と言うユートに空恐ろしく感じたらしく、風術師として斎藤良樹はゲシュペンストMkーⅢに向かって風球を放つものの、それを容易く避けて左腕の五連チェーンガンを放ってやる。

 

「うがががっ!」

 

 とはいえ、それは間に合わせな機体故に威力には難が有り牽制という以上の意味は無い。

 

「レイヤードクレイモア!」

 

 然しながら最接近する隙は作れたから肉薄し、ゲシュペンストMkーⅢの両肩がガパッと開いて放たれるベアリング弾。

 

「ウギャァァァァァァアアアッ!」

 

 風術師として風の結界を展開すれば良いものを魔法を使う事すら叶わず、斉藤良樹は吹き飛ばされると気絶させられてしまった。

 

 あっという間に三人の仲間をやられてしまい、檜山大介はガタガタと歯の根が合わない。

 

「な、何なんだよぉ! 何でお前のステータスで

こんな事が……」

 

「ステータス、ステータス……な。お前らは全員が勘違いをしている」

 

「な、何だと!?」

 

「確かに僕らは召喚されてステータスを与えられたかも知れない。だけど地球で得ていたものが何も無かった事になる訳じゃない」

 

「ハァ?」

 

 訳が判らないと怪訝な表情となる檜山大介に加えて、やはり判らないらしい審判の八重樫 雫を始めとするクラスメイト達。

 

 監督役のメルド・ロギンスもそうだ。

 

「例えば一〇〇mを一一秒で走れたとしようか、それにはステータスにして70という数値が必要だとして、仮に小悪党リーダーのお前が地球にて満たしていたとする。つまりお前は先に言った通りの速さで走れるがトータスに来てステータスプレートには60とあった。ならばお前はトータスでは一〇〇m走を一一秒以上掛かる、つまり弱体化をしている事になるよな?」

 

「う? うう……?」

 

 檜山大介は混乱している。

 

「……確かにそれだと弱体化?」

 

 八重樫 雫は理解したらしい。

 

「だけど、緒方君は何故そう考えたの?」

 

「簡単だ。僕のステータスプレートに書かれていた技能は錬成と言語理解のみ、しかも能力値はといえばオール10だった」

 

「そ、そうね……」

 

「有り得ないのさ、それはね」

 

「どうしてよ?」

 

「こういう事……だっ!」

 

 ユートが地面を殴ると鈍くけたたましい爆音と共に小さなクレーターが空く。

 

「なっ!?」

 

 小さな……とはいえ、それは聖闘士が小宇宙を籠めて放ったと考えたらの話であり、どう考えても人間の力と拳の強度的に硬い地面に空く穴だとは思えないレベルだ。

 

 実際、筋力が既に200越えの天之河光輝でも地面を殴ってこんな穴は穿てない。

 

「感覚的な筋力は約60000かな?」

 

「うん? 何よ?」

 

 ボソリと呟いたから八重樫 雫には聴こえていなかった様だ。

 

「僕は元々が実家の剣術を習っていて先祖伝来の修練方法で鍛えていた。細身に見えるが筋肉が目に見えて脹れた坂上や永山より腕力は強い」

 

「確かにそれで筋力が10はおかしいわね」

 

「僕の予想だが、ステータスプレートに表されているのは召喚された際に付与されたこの世界でのシステム上の能力だ。僕は弱体化されていないし技能も使えたから、つまり能力を削ったりは出来ないんだろう。恐らく本来の能力にプラスされる形でシステム上の能力が使えるんだ」

 

「それって……」

 

「仮に地球で筋力が此方風に換算して200だったら、僕の10を足して210が本当の能力値になるんだろうね。そしてこの世界のシステム的に能力値が上がっていく訳だ」

 

 他のクラスメイトはそもそも能力がプラス分より低くて単純に強くなったと思い込んでいたのだろうが、ユートは能力が余りにバカ高いものだから10は有り得なくて違和感に気付いた。

 

 それは勇者(笑)天之河光輝や坂上龍太郎なんかも同じ、元々の地球での数値が召喚された際に与えられた能力を下回っていたのである。

 

「それによく考えてみな」

 

「……え?」

 

「僕や南雲の能力値オール10とか勇者(笑)君の能力値オール100、そんなあからさまに作られた数値が有り得る筈も無いだろうに。縦しんば、筋力と俊敏が同じにしても耐久や魔力や魔耐までが同じ? どんな偶然だよ。僕と南雲が天職だけでなく能力まで同じなのを鑑みて、エヒトとやらはどうやら錬成師が御嫌いらしいな」

 

「作為的に作られた能力……」

 

 驚愕する八重樫 雫、そしてユートが地面を穿って腰を抜かしてしまう檜山大介。

 

 だけどKYは何処にでも……

 

「つまり緒方は皆を騙していたんだな!」

 

 湧いて出るものだった。

 

「日本語を理解しろ、天之河」

 

「なにぃ!?」

 

「本気で言っているなら小学一年生の国語からやり直して来い、話はそれからだ」

 

「誤魔化すな! お前がステータスを低く見せていたのは明白だろう!」

 

 ユートは会話を止めた。

 

「八重樫、天之河案件はお前が担当だろう?」

 

「!?」

 

 どうやら凄く嫌だったらしい。

 

「おい、緒方!」

 

 ユートは無視して未だに腰を抜かす檜山大介に向き合い……

 

「征け、ゲシュペンストMkーⅢ!」

 

 ゲシュペンストMkーⅢを動かした。

 

「ひぁ!?」

 

 漏らす檜山大介を他所にユートは情け容赦無く攻撃を開始する。

 

「よせ、緒方! 檜山は既に戦意を喪失しているんだぞ!」

 

「勝敗は気絶のみにて着ける、これはそいつが言い出した事。模擬戦の審判は八重樫でありお前じゃない、従って八重樫が停めない限り停まる理由は何処にも無い!」

 

 ゲシュペンストMkーⅢが跳んだ。

 

「ジョーカーを切らせて貰う!」

 

 先ずはレイヤードクレイモア。

 

「アギャァァァァァアアアッ!」

 

 落ちる勢いを利用してダライズ・ホーン。

 

「ガハッ!」

 

 思い切り振り抜いて檜山大介を空へ。

 

「喰らえ!」

 

 五連チェーンガンをバカスカ撃つ射つ討つ!

 

「あぎら!? あばばばばばば!」

 

 トドメに墜ちる檜山大介にリボルビングブレイカーで胸をぶち抜く。

 

「どんな装甲だろうと打ち貫くのみ!」

 

 既に弾丸はリロードされている。

 

 ガンガンガンガンガンガンッ!

 

「ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァアアッ!」

 

 その組合せはアルトアイゼンリーゼから。

 

 ドシャァッ! 謂わば車田落ちで真っ逆さまに

地面へとキスをする檜山大介、カランカランカランと薬莢も地面に落ちて転がる。

 

 ブシャァァッ! ブリブリブリッ!

 

 失禁+脱糞コンボ。

 

「うわっ! 気絶を確認、勝者は緒方君!」

 

 その時点でユートの勝利が宣言された訳だが、八重樫 雫は檜山大介を直視出来ず鼻も摘まむ。

 

 この時の事を恨みに思った檜山大介はハジメではなくユートを、オルクス大迷宮の第六五階層のベヒモス戦にて狙った為に白崎香織、八重樫 雫、畑山愛子が奈落へと落下し、檜山大介を含む小悪党四人組と他に一〇人以上のクラスメイトが死亡する事となる。

 

 失禁に加えて脱糞してしまった檜山大介に対して嫌そうな顔で癒す辻 綾子、白崎香織が素知らぬ顔で明後日の方を視ているのはやはり檜山大介を直視したくないからか。

 

「一応、与えられたステータスが元の能力に加えられるからトータスでパワーアップはしている。技能も天職に紐付けされて与えられたんだろう。だから【神の使徒】とか呼ばれる君らは地球に居た頃より強い。それは南雲もだけどプラス分が僅か10じゃあな、実感するには全く足りないんだろうね。僕も10だとなぁ……」

 

 八重樫 雫は自分の右手をグッパグッパと握っては開くを繰り返す。

 

「ねぇ、緒方君……」

 

「おい、緒方! 聞いているのか!?」

 

 話し掛けようとした八重樫 雫だったのだけど、天之河が叫んでくれて邪魔をした。

 

 ちょっとイラッとする八重樫 雫だが……

 

 ゴガンッ!

 

「さっきから喧しいわ!」

 

 ユートが拳骨を背後から喰らわせて気絶させ、更にはヒョイッとぶん投げてしまう。

 

「で、何だ?」

 

「えっと、何か他に気付く点は有るのかしら? 緒方君なら割と気付きそうだし」

 

「そうだな、レベル」

 

「レベル?」

 

「メルド団長から受けた説明だとレベルというのはステータスが上がる事で上昇、100が上限となってソコからはステータスが上がらなくなる……という話だったが、僕らはそれなら一七年間をどうしてきたんだって話になる」

 

「どういう事よ?」

 

「何で全員がレベル1なんだ? ステータスプレートを持つまでは全員がレベル1とか有り得ない話だ。調べてみたがステータスプレートの力とは飽く迄も個人認証された能力の標示のみであり、それ以外の如何なる機能も存在していなかった」

 

「調べたってアーティファクトを!?」

 

「アーティファクトね、名前負けも良い処だな。僕から視たら単なる魔導具でしかないよ」

 

「そうなんだ……」

 

 惚ける八重樫 雫、ユートからしたら魔導具造りは『趣味で御座います』と言えるレベルだ。

 

「けど、確かに全員がレベル1っておかしいわ。一七年間を寝ていた訳じゃあるまいし」

 

 ステータスプレートが何らかの措置をしたという可能性は無く、これではまるでトータスに来て初めてレベルが生えてきた様ではないか?

 

 事実として今までにステータスプレートを持たなかった後の仲間、彼女らのレベルはそれなりに上がっていたりするのである。

 

「だから召喚された際に与えられたって?」

 

「恐らくはね。詳しくは視ていないから判らないんだが……召喚陣にはトータスのレベルシステムが焼き付けられる様に細工されていたんだろう」

 

「うわぁ……じゃあ、私達の世界が上位だとか何とかはどうなのよ?」

 

「んな訳も無いだろう」

 

 まぁ、或いは在るかも知れないが……

 

「どっちにしろ、見える情報だけを鵜呑みにした小悪党四人組の何とも愚かな事か」

 

 【情報は力也】であるからには情報を軽視すると生き残れない、ユートは実感としてそれを知っているからこそ持論としていた。

 

「さて、行かせて貰う。僕はそもそも御遊びには興味が無いんでね」

 

 訓練を御遊びと称したユートは手をヒラヒラとさせながら立ち去る。

 

 二日後の【オルクス大迷宮】にて事件は起き、八重樫 雫はユートの言葉――御遊びの意味を思い知る事になるのであった。

 

 

.

 

 

 

 

 




 どうにもありふれのレベルや技能なんかに少し違和感があって、その違和感を解消した理由付けといった感じですね。

 尚、アイリーン達のステータスはシステム外としてerrorとなります。



勇者(笑)な天之河の最後について

  • 原作通り全てが終わって覚醒
  • ラストバトル前に覚醒
  • いっそ死亡する
  • 取って付けた適当なヒロインと結ばれる
  • 性犯罪者となる
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