平凡な能力しかない傭兵のおはなし   作:神代リナ

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なんか色々な意味で不穏なタイトルですねはい


家族

404小隊との交戦から3日後

我が家の地下にある射撃場で俺はジュディの訓練をしていた。ちなみに404小隊の奴らは未だに気絶していて武装を取り上げて、拘束した上でサンダーに見張らせている。ちょっとゴリアテ君にパルスグレネード詰めすぎましたかねぇ…

「ジュディ、結構良い命中率してるじゃねぇか」

人型の的には頭や心臓などに7割くらいの弾が命中している。もう少ししたら実戦に出せるな…嬉しいような…悲しいような…

「ありがとうございます、ジークさん」

嬉しそうでなりより。彼女にはメインウェポンとしてドラグノフ狙撃銃、サブウェポンとしてトカレフを持たせている。これで幾らか俺らの戦闘も楽になるだろう。

と、サンダーから無線があった。

「404小隊全員が意識を取り戻しました」

「分かったすぐに行く。…ジュディ、一応装備一式を持ってけ」

「ラジャー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よ、45に9に416、G11、久しぶりだな」

いやー懐かしいなー。

「久しぶりね、指揮官」

45が返事をした。

「変な気は起こすなよ、君たちの武装は取り上げた」

「分かってるから早くベッドで寝たい」

G11…マイペースだな。

「悪いがここにベッドは無いんだ…マジで」

「そんな…バカな…」

いや、そこ残念がるかぁ…

「布団なら有るが」

「なら良いや」

おぅ…もう良いや。

「この寝坊助!今、どんな状況か分かってるの?」

いつもなら絶対416さん、G11のこと蹴り飛ばしてるな…いやぁなんか拘束しててスミマセンネほんと。

「いや、指揮官ならどーせ何もしないって」

「…いや、俺への信頼おかしいでしょ」

今は敵同士だぜ?信頼しちゃあかんでしょ。

「だって指揮官、あの時だって人形に対して1発も発砲しなかったでしょ」

はぁ、あの事件とは俺がグリフィンを追放させられた事件だが(もちろん私は何も悪いことはしてないよ…多分)。あれは約1年前の出来事だった…俺は普通にS-09地区の指揮官として働いていたんだが、ある時、俺の元で働いていたとある指揮官見習いが俺の元で働いていた一部人形に対して特殊な装置を使い、人形をハッキングし俺を殺そうとしたと言う事件だった。その後、俺は人形達が発砲しようとした瞬間、隙を見てフラッシュグレネードを投げたおかげで今ここにいる訳なんだが。

ちなみにサンダーは使用しているOSが古くて装置が使えなかったため俺と一緒に来て、404小隊はその時後方支援に行っていたためその装置の影響を受けなかったのだが。

「そんなこともあったなぁ」

「で指揮官、私たちをどうする気なの?」

416に聞かれた。

「とりあえず、条件付きでグリフィンに返還かな」

ちなみに条件とは二度とヘイブンに近寄らないというものである。

「え〜指揮官、私たちの家族になろうよ」

9はこんな事を言い出した。

「おい、それ普通の家族の意味だよね?」

「そうね…私も良いと思うの。指揮官と家族になるの」

45まではぁ…

「おいおい、グリフィンのお前らがこんなとこに居たら絶対だめだろ…」

そう俺が言うと45から思いがけない返事が返ってきた。

「大丈夫、私たちもグリフィンから追放されたから」


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