――気まずい。
カフェに誘ったはいいものの、道中まったく会話が生まれない。
少女は元々物静かな性格なのだろうが、それに加えて緊張か、もしくは警戒もしているのだろう。時折様子を窺うようにこちらを見てくる。
それに気づかないふりをしながら、家継は必死に掛ける言葉を選んでいた。
(『怖がらなくていいよ』? でも、敵対する可能性あるしなあ……『今は味方だから』……余計不安にさせそうかも)
友好的な会話とは……と悩んでいるうちに店へ着いてしまった。もう成り行きに任せるしかない。
店員に窓際の席へ案内され、向かい合わせで座る。
家継はメニュー表を少女に向けて微笑みかけた。
「なにがいい? 付き合わせちゃったお詫びに奢るから、好きなもの頼んでいいよ」
「……いらない」
「えっ、いらないの?」
「おなか、空いてないから」
少女の言葉に難しい顔をする。
「でも朝ごはん食べてないんだよね? 空腹だとバスで酔いやすくなるし……そうだなあ、ちっちゃいケーキはどう?」
「……朝から?」
「誰も見てないからいーの、好きに食べちゃお。おれチーズケーキにしようかな~」
「……じゃあ、チョコケーキ」
おずおずと、けれどすこし嬉しそうに指を差した少女に安堵する。「おっけー」と快く頷いてドリンクも選んでもらい、店員を呼んだ。家継はさすがにケーキだけだと足りないので、サンドも合わせて注文する。
店員が去ったあと、改めて自己紹介をした。
「おれは沢田家継。気軽にツグって呼んでね」
「……クローム、髑髏」
特徴的な名前に一瞬驚いたが、にこやかに「よろしくね~」と流した。
他人の名前なんて口を出せるものではない。たとえ『クローム髑髏』が『六道骸』のアナグラムだと気づいてしまったからといって、家継に言えることは何もないのだ。
ごほん、と咳払いをして本題に入る。
「あー……それで、六道からはおれのこと、なんて聞いてる?」
クロームは躊躇うように視線を逸らした。
「なんか、変なこと言われた? 別に何言われても怒ったりしないから、遠慮しなくていいよ」
「骸様は……『小柄な少年を案内人としてそちらに送ります。彼は忌々しいマフィアで危険な男ですが、実力は確かだ。問題が起きても助けてくれるでしょう』って」
「一言も二言も多いな……」
クロームが緊張するはずだ。
10代目候補(補欠)とはいえ、今はまだ清く正しい風紀委員なのである。マフィア呼ばわりはやめてほしい。
「あなたは、骸様のお友達なの?」
「うーん……正直に言うと元敵、みたいな感じかな。つい最近戦ったばっかりだけど、お互い攻撃はやめようってことで話はまとまってるよ」
「……どうして?」
「色々と、複雑な事情で」
肩をすくめてみせると、クロームは困ったような表情になった。どういう距離感で話せばいいのか測りかねているのかもしれない。
「今のところは味方と思ってくれていいよ。身内に危害が及ばない限り、さすがに女の子に手を上げるようなことはしないし」
「……わかった」
「そういえば……事情は一応聞いてるけど、きみは六道の依り代になってもいいって思ってるの? 嫌じゃない?」
ずっと気にしていたことを尋ねてみると、彼女はほんのりと頬を染めながら「いいの」と初めて微笑んだ。
「助けてくれて、居場所をくれた。だから私も、骸様のために頑張りたいの」
「……そっか。六道と意思の疎通はできるんだよね?」
「ええ。今は疲れているみたいだけど……ときどき声は聞こえるわ。あなたも、骸様とお話できるの?」
「できるっぽいけど……寝てるとき、たまーに精神世界と繋がるくらいかな」
「そう……」
なぜか沈んだ様子のクロームに首を傾げる。
「どうしたの?」
「骸様があなたに憑依できたら、向かい合ってお話できるのにって……思っただけ」
(絶ッッッッ対にいやだ……)
勘弁してくれという言葉は飲み込んで「そっか」とだけ言った。
区切りのいいところで頼んでいたメニューが来た。
食事中もぽつぽつと会話をしたが、クロームも犬と千種には会ったことがないらしい。
六道に『会えばわかる』と言われたようだが、家継とクローム、ふたりとも探し人の外見を知らないままで大丈夫なのだろうか。
食事を終え、会計を済ませて外に出ると彼女は小さく「ありがとう、おいしかった」と呟いた。
「いーえ、おれが食べたかっただけだからね」
六道がいつ憑依するか分からない、という恐怖を除けば本当に礼儀正しくて良い子だ。
奇妙な関係さえなければ妹のように可愛がれたのだが、その関係がなければクロームは生きていない。
なんとも言い難い状況に、家継も彼女との距離を測りかねていた。
――バスに乗り、黒曜ランドへ到着し。
とりあえず六道と戦った場所へ行ってみようと大きな商業施設へ足を踏み入れた瞬間、小さな針のようなものが飛んできた。
即座に三節棍で叩き落とす。
針が地面に落ちる音とともに、暗がりから黒曜中の制服を着た青年がふたり現れた。
牙を剥き今にも飛び掛かって来そうな青年と、ニット帽に眼鏡を掛けた青年。彼らが目当ての人物だろうか。
「こんにちは、きみたちが犬と千種で合ってるかな?」
「てめー、何しに来たんら!」
「並盛中学3-A出席番号12番、沢田家継。おまえは骸様に殺されたはず」
その言葉に、驚いたような視線が後ろから突き刺さる。
家継が気を失ったあと、彼らもあの戦いの場へ来ていたのだろうか。苦笑しながら訂正した。
「死んでないよ、ちょっと刺されただけ。ご覧の通りピンピンしてる。それと今日は戦いに来たんじゃない。六道からなにか聞いてないの?」
「はあ!? なんでおまえが骸さんのことを――……」
牙の生えた青年がそう言いかけ、眼鏡の青年と顔を見合わせた。
「『もうひとりの僕が来る』と骸様は言っていた。まさか……」
「それは、私」
クロームが足を踏み出すのに合わせ、家継は脇に避ける。
怯えるか緊張するかと思っていたが、予想に反して彼女は堂々と立っていた。
「あなたたちと一緒にいるために、来たの」
ぽかんと口を開けた牙の青年が、一拍置いて声を荒げる。
「こんな女がもうひとりの骸さんな訳ないびょん!」
「……犬」
「柿ピーらってそー思うだろ!? それになんでボンゴレの人間と一緒に来るんら!」
「それはおれだって知りたいよ、六道に急に頼まれたんだから」
「骸様がボンゴレに頼みごとをするはずはない。なにが目的だ」
「それはもう、複雑な事情があるんだよ……」
牙の生えたほうが犬で、眼鏡が千種らしい。やっと名前が分かったと思いながら、家継は困ったように頬を掻く。
「フーキイインの言うことなんか信じられねーよ! てめーもアヒルヤローの仲間なんだろ!」
「アヒルヤロー……誰?」
千種が眼鏡を押し上げながら「雲雀恭弥」と短く言う。
なぜ恭弥がアヒルなのかまったく分からなかったが、どうやら面識があるらしい。「もしかして、恭弥にボコられた?」と尋ねると犬がさらに眉を吊り上げた。
「う、うううるへー! オレは負けてねえ!」
動揺の仕方から察するに、負けたらしい。
「なんだ、じゃあおれが殴る必要はないなあ」
「てめー殴る気だったのかよ!」
「きみたちに傷つけられたうちの生徒の分、けじめは付けとかないとでしょ? まあうちの委員長がやったんなら、おれにきみたちを攻撃する理由はなくなったけど」
三節棍を仕舞い、手をひらひらと振ってみせる。
しかし、犬と千種の警戒は余計に強まってしまったようだ。こんなに警戒されるのは珍しい。よほど風紀委員……もとい恭弥にいい思い出がないのだろう。学ランを着てこなければよかったかもしれない。
自分がいないほうが話はスムーズに進んだんじゃ、と思いながら家継はクロームに声を掛けた。
「クロームちゃん、六道との関係を証明できるものとか……ある? おれじゃなに言っても信用されなさそうだ」
「証明……」
ぽつりと呟いた彼女は両手を胸の前で組み、ぎゅっと目をつむる。
次の瞬間、その手には見覚えのある三叉槍が握られていた。
(うげ!)
鋭く光る槍先に一歩後ずさる。刺されたところが痛みを増したような気がして、家継は口元を引きつらせた。
犬と千種のふたりも目を見開き、槍をじっと見つめている。
「それは、骸さんの……」
「……」
「まだ、証明がいる?」
廃墟だった周囲の景色が前触れもなく、どこまでも続く水面に塗り替えられた。犬と千種に動揺が走る。
蓮の花が足元で揺れるなか、クロームは静かに立っていた。
幻術だ。それも、六道の精神世界とよく似ている。こんなに使いこなせるとは思わなかった。六道に選ばれただけのことはある。
「……おまえを仲間と認めた訳じゃない。けど、骸様が言ってた人だってことは分かった」
千種の言葉にクロームがほっと息を吐く。
幻術が解かれ、家継たちはまた廃墟の中に戻ってきた。クロームの手にあった槍も消えている。
「……犬」
「わーってるよ! 骸さんが言ってた『もうひとりの僕』ってのはよく分かんねーけど、とりあえずその女が骸さんと関係してるってことは分かったびょん」
「あれ、それも聞いてないの? クロームは適性があるとかで、六道が憑依できるらしいよ」
「なんらと!? おい女、早く骸さんと変われ!」
「今は、無理」
「あぁ!?」
クロームに飛びかかろうとした犬の腕を慌てて掴む。その拍子に胸の傷が痛んだが、歯を食いしばって耐えた。
「こら! 女の子に乱暴しないの!」
「うるへーチビ! 離せ……力つええ!?」
犬が後ろに身を引こうとしたタイミングで手を離すと、犬はどさりと尻餅をついた。噛みつくように「何なんらよ、おまえ!」と睨まれ、溜息を吐きながら彼を見下ろす。
「だから、六道に頼まれたんだって。クロームちゃんの案内と、きみたちとの仲介を」
「なら、もう帰って。めんどい」
「そうしたいのは山々だけど、こんな状態で女の子をひとり置いていける訳ないでしょ」
千種はまだいいが、犬が乱暴すぎる。話せば話すほど不安になってきた。
振り返ってクロームを見上げる。
「クロームちゃんは、これからどうするつもり?」
「ここに……住みたい」
「住む!? ここに!?」
予想外の答えに家継は目を剥いた。
「廃墟だよ!?」
「……いい」
「いや良くないって!」
そう言っても彼女は首を横に振るだけだ。相当意志は固いらしい。
しかし、男ふたりが住む廃墟に女ひとりは流石にまずくないだろうか。
病院での一幕を思えば、安易に家に帰れという訳にもいかない。せめて犬と千種が拒否してくれれば我が家に来ないか聞くこともできたのだが、意外にもふたりは肯定的だった。
「ま、骸さんの代わりならとーぜんだろ。まだ認めてねーけど」
「めんどい。けど、ボンゴレに取られるよりはマシ」
わずかに瞳を輝かせたクロームに「ふたりも、いいって」と言われ、家継は天を仰いだ。
「……ちなみに、ここって電気とかガス通ってんの?」
「水道なら」
千種の返答にしばらく沈黙する。それから、苦し紛れに言葉を絞り出した。
「わかった。……わかったけど、クロームちゃんの必要なものとか、生活用品買いに行こ。じゃないとおれが耐えられない」
「なんれおまえが耐えられねーんだ」
「私、いらない」
「着替えとかいるでしょ」
「……あ」
今気づいた、というようにクロームが口を開ける。
「あと犬と千種、きみたちが住んでるとこ見せてよ。必要なものは買い足すから」
「はあ!? 入ってくんな、なんもいらねーよ!」
「じゃあ聞くけど、ここベッドとか布団はあるの?」
「ソファがあるからいーだろ!」
「論外だよ!」
犬と言い争っていると千種が「めんどい」と溜息を吐き、こちらに背を向けて歩き出した。
「こっち」
「柿ピー!」
「ここで騒がれるより、さっさと案内したほうが早い」
そうして通された部屋は、お世辞にも人間が住める環境とは言えなかった。ソファと机、そして食べかけのお菓子はあるが、それだけだ。
(掃除用具も欲しいな……)
頭の中で買うものをリストアップしていたとき、途中ではっと気づいた。
女の子に必要なものが分からない。
お金を渡して自分で買ってもらうしかないが、ここまでの様子を見るかぎりクロームは自分のことに無頓着な傾向がある。まともに買えるか怪しいし、ほかに欲しいものがあっても言わない可能性が高い。
できれば他の女性に着いていってもらいたいが、ビアンキ……はダメだ。説明が難しいし六道に被害を受けている。同年代の京子やハルは連絡先が分からない。
溜息を吐いて、家継は携帯を取り出した。
「クロームちゃんは、おれの母さんと一緒に買い物ね」
「えっ……い、いい」
「よくない。おれじゃ必要なものが分かんないし、きみは絶対遠慮するでしょ」
クロームが不安げにぎゅっと両手を握りしめるのを横目に、母へ電話を掛ける。
「もしもし、母さん?」
『あらいーくん、どうしたの? なにか欲しいものでもあった? 午後から病院に行くからなんでも言ってちょうだい』
「あー……いや、実は外出許可もらって、いま外にいるんだけど」
『えっ!? 大丈夫なの!?』
「ああうん、大丈夫、大丈夫」
勢いで電話を掛けたものの、この状況をどう説明すればいいのだ。家継は焦りながら全力で適当なストーリーをでっちあげた。
「実は知り合いの女の子が、突然一人暮らしをしなきゃいけなくなっちゃってさ。女の子の持ち物とか全然分かんないから母さんに買い物付き添ってほしいんだけど……いいかな?」
『それはいいけど……もう家は決まってるの? ないならうちに来てもいいわよ』
「家は決まってる。3人でシェアハウス?みたいな感じなんだ」
『まあ、そうなの。分かったわ、任せてちょうだい!』
「ありがと~! 1時間後くらいにそっちに着くから、じゃあね」
通話を終え、クロームに「母さん、いいってさ」と伝えたが、それでも彼女は浮かない顔をしていた。
そういえば母親とあまり良い関係ではなさそうだったことを思い出し、しまったと内心焦る。
「あー……心配しないで。おれの母さん、家の2階で爆発音がしても動じないくらい天然だし、全然怒んないから」
「……どうして爆発してるの?」
「手榴弾を持ってるチビたちがいるもので……」
「手榴弾……?」
余計に困惑させてしまったかもしれない。
首を傾げたクロームにアハハと空笑いし、犬と千種に視線を向ける。
「母さんと合流してショッピングモールに着いたら、きみたちはおれと一緒に買い物ね」
「……金はどうするつもり」
「言っとくけど、オレらの金は骸さんが集めてくれたもんら。ぜってー出さねーぞ」
「おれの貯金から出すからいーよ」
そう言うと、彼らは怪訝そうな顔をした。
「なんれそこまですんだよ。もしかして同情でもしてんのか?」
「同情? 何に? きみたちが負けたことに?」
「ちげーよ! オレらが昔、人体実験のモルモットにされてたって話聞いてねーのか?」
「えっ、そうなの!? ……それでこの惨状なんだ」
「ああ!? どういう意味だてめー!」
海外から来たとはいえ、さすがに生活能力がなさすぎると思っていたのだが納得がいった。そもそも彼らは、家継が思い描く普通の生活を知らないのだ。
「骸さんはなぁ、地獄だったあの場所をぶっ壊してオレらに居場所をくれたすげー人なんら! バカにすんじゃねーぞ!」
「バカにはしてないよ」
千種が探るような目でこちらを見ながら「同情というより、どうでもいいって顔」と呟く。
「どうでもいいって訳でもないなあ……」
家継は困ったように眉尻を下げた。
「大変な目に遭ったんだなって思う……けど。きみたちがどれだけ苦しんだのか完全に理解することはできないし――事情を知ったからといって、おれの弟を狙ったことを許せる訳でもない」
「さっきは殴る理由ねーとか言ってたじゃねーか!」
「風紀委員としてはね」
犬があんぐりと口を開けてこちらを凝視する。
「だから特に言えることがないんだよ。それに、今更おれに何か言われたって嬉しくないでしょ」
六道たちが生きるために何度も死線をくぐり抜け、戦ってきたのだとしたら、ほんのすこし家継と似ている部分がある。
何を言っても自分に跳ね返ってくるような気がしたから、責めることも同情することもできないのだ。
千種が小さく尋ねる。
「じゃあ、本当に放っておけないなんていう理由で?」
「だから、さっきからそう言ってるじゃん」
話はこれでおしまい、と手を叩く。
外出許可をもらったのは1日だけなのだ。早く動かなければ日が暮れてしまう。それに平静を装ってはいるが、怪我が普通に痛い。すこし息が苦しくなってきた。
深呼吸をひとつして、未だ納得がいっていなさそうな3人を「ほら、分かったなら行くよ!」と追い立てた。
▽
並盛に戻ってきた家継は犬と千種に「もし母さんを傷つけたら、全身の骨を折るからね」と言い含めたあと、すこし離れた場所に3人を待たせて家に戻った。居候たちに彼らの存在がバレると面倒なことになる。
幸いみんな出払っていたようで、母だけが家にいた。
部屋に隠していたお金を取り出し、母と外に出る。
3人と合流すると、クロームを見た母が「まあかわいい!」と嬉しそうに声を上げた。
「こんなにかわいい子とお友達だったなんて、いーくんも隅に置けないわね~!」
「そういうのじゃないから! 知り合いが面倒見てた子だから、会ったのは今日が初めてだよ。はいこれ、クロームちゃんの生活用品を揃える用にって預かったやつ」
「あら、すごいお金」
封筒に入れたお金を母に渡す。
ちなみにこれは恭弥の母に恩返しをするための貯金だが、不良やヤクザから巻き上げた金を渡すのは如何なものかと考え直したせいで使い道を失っていたものだ。なので、家継の懐はまったく痛まない。
「クロームちゃんって言うのね、後ろのふたりは?」
「犬と千種だよ」
「そうなの、ふたりもよろしくね~!」
テンションの高い母に犬と千種は気圧されているようだ。
クロームもたじたじになっているが、恐怖を感じている様子はないので母に託しても大丈夫だろう。
「ごめんなさいね。うちに来る?って言いたいところなんだけど、3人となるとお部屋がいっぱいで」
「もう居候が5人いるからね……」
「ボ、ボンゴレの世話にはならねーびょん」
「ボンゴレってなあに? パスタのこと?」
失言をした犬の肩に勢いよく腕を回し、密かに力を込めながら家継は笑った。
「そう! こないだパスタ一緒に食べたんだ~。ね?」
流石にまずいと思ったのだろう。犬は視線を彷徨わせながら「お、おー……」と呟いた。
「はあ……めんどい」
「あ……あの、私……その……」
眼鏡を押し上げた千種と肩を痛めた犬、母の質問攻めに遭っているクローム。
3人と母を連れ、家継はショッピングモールへと向かった。
活動報告にも書きましたがしばらくのあいだ隔週更新になります、すみません!
それと次回で黒曜編が終わる予定です!よろしくお願いいたします。