セラーナさんがダンジョンに絆を求めるのは間違っているだろうか 作:スキマ時間
ノクターナルが永遠に黄昏時が続く領域エボンメアからやってきた。なぜか、衣が無くて、素っ裸に大きな布一枚を纏っている。
「え、夢で見かけたときはもっと大人っぽいかただったはず...」
リリルカは、ビクビクしている。もしかして、素っ裸なのは私のせい?
それで代償として、恩恵が無くなったわけですか。
怒りを買っていないでしょうか?呪い殺されちゃう?
「おおお、いたいた。うっかり、そなたの魂を消し飛ばしそうになってしまったので心配して見にきたのであるぞ。」
「あ~、やっぱりこれでお終いなのでしょうか?」
「やっぱり物語でよく語られていたとおりの方なんですのね。神ノクターナル、お初にお目にかかります。セラーナと申します。」
「おや?本当に初めてか?なんとなくどこかで会うたような気がするのだがの。」
「きっと気のせいですわ。」
「僕はヘスティア。君は一体誰だい?ここは僕のファミリアのホームなんだけど。」
「ああ、挨拶が遅れたの。我はノクターナル。影の女王ノクターナルであるぞ。」
「そこな小娘が、見事、我の衣を盗んだのである。褒美として衣を貸し与え、対価として魂の欠片をいただいたのであるぞ。」
「だが、ちと焦って、魂を奪いすぎたかと思うてな。まだ幼子のようであったから、あれでは命も危ういと心配になったので、様子を見に出向いたのであるぞ。なぜかはわからぬが、元気そうでなによりである。しばらくお邪魔するぞな。」
「あああ、また僕の家に同居人が増えてしまう。。。。」
「神様、賑やかになりましたね。」
「ベル君、君はどんなときでも前向きなんだね。やっぱりベル君は僕の子供だ。おかげで元気が出てきたよ。」
「うーん、ノクターナルくんの事情はリリルカ君と関係があるのだね。とりあえず、僕の予備の服があるからそれを着ておいてくれないか。」
「それはありがたい。恩に着るぞ。そなたはなかなか心優しい神であるな。ここはなかなか居心地がよいの。ちと世話になるのであるぞ」
「ベル君の出会いが神ばっかりっていうのもなんだかおかしなかんじだね。まあ、これならベル君が浮気する心配はなさそうだから安心だね。じゃあ、まずはじゃが丸くんでもみんなで食べよう。」
「神様、僕は浮気なんてしませんよ。リリルカさんもいっしょに食事しましょう。」
「リリは、まだ夢を見てるみたいです。これって現世は夢、夜の夢こそまことなんてことはないですよね。」
「なにを言っているんですの。あなたはもう私の従者で、ヘスティア・ファミリアの家族ですのよ。ちょっと前なら特別に眷属にしていたところですわ」
「へ、え?え?セラーナの眷属って?」
「リリルカ君、聞いて驚きたまえ、セラーナ君は僕の眷属になる前、謎めいた伝説の吸血鬼のお姫様だったんだ。それがどういうわけか、今は、ちょっとひねくれた娘になってしまったんだ。僕は悲しいよ。」
「神様、盛りすぎですって。そんなわけあるわけないじゃないですか。セラーナさんは、ちょっとかわってますけど、勇敢で美しくて、賢い僕の憧れの人です。」
「あらあら、そこまで思っていただけるなら、ベルさんにはもう少し魂に響く怖い本を読んで聞かせてあげますわ。フフ。」
「うわー。セラーナくん、僕のベル君をこれ以上、変な風に穢さないでくれー。」
「起きてきてみれば、ここにも不浄のものが、我が薄明の戦士ベルよ、生命を冒涜するものを滅ぼすのです。」
「こらっ、ベル君も、セラーナくんもボクのだぞ、メリディアもおちつくんだよ。ほら、君の分のじゃが丸くんもあるよ」
「そうであった、見事、我が衣を盗んだ娘よ。お前には、ちょっと余分に魂を奪ってしまった対価として、この地での我が聖地の守護を頼みたいのだが構わぬか?この地の黄昏の墓所の守護者には相応の恩恵を与えるのであるぞ。」
「聖地?ですか?」
「ああ、この賑やかな聖堂のことであるな。」
「そんな、恐れ多いです。」
「なに遠慮はいらぬ。まあ、恩恵は我が衣を盗んだ時点で手渡しずみではあるのだがな。では、頼んだのであるぞ。」
『ええええええええ!』
「また、勝手に聖地にされた。それに、リリルカ君まで、またボクの眷属が穢されちゃう。これもセラーナくんのせい?」
「落ち着きなさい。別にノクターナルの使徒になったからと言って、ヘスティアの眷属になれないってことはないと思いますわよ。それに家族が増えるのだから、よかったではありませんか。」
「うーん、なんかものすごく言いくるめられているような気が。。。」
このあと、なんだかんだで、リリはヘスティアに恩恵を刻んでもらい。ヘスティアの家族となった。
「ヘスティア様、リリはなんだか悪い夢を見ているみたいです。」
「君の悪夢はもう覚めたんだよ。ちょっとおかしな同居人が多いファミリアだけど、ここから君の冒険が始まるんだ。よろしく頼むよ。」
つづく