セラーナさんがダンジョンに絆を求めるのは間違っているだろうか 作:スキマ時間
リリは、灯火の魔法を唱えた。迷宮のなかは、明かりがあるだけでまったく違う景色がひろがっている。
「さあ、六階層まで一気に駆け抜けましょう。リリさん、エセリウムの盾を構えて。慣れてないと、いざというときに使えないですから。この辺の魔物は、盾で殴って、一気に駆け抜けますわよ。」
『ヒエエエエエ』
「ベル様、セラーナさんが暴走したとき、私達で止めれるんでしょうか?」
「う、うーん、。。。というか、とめたらもっとピンチになるような気が。。。」
「つまらないことを言ってないで、さあ逝きますわよ!」
『ハヒ!』
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ということで六階層まで駆け抜けた一行は、小休止していた。
「ベル様、盾で殴ったら魂になるって、なんなんですか!おかしいですよ!」
リリは目がグルグルしている。
「リリ、落ち着いて。さすがに、ここからは気を引き締めないと。」
「使えるものは使う。リリさん、まとまった敵がでたら、激昂を唱えて、できれば強い魔物がおすすめですわ。」
「わ、わかりました。やってみます。」
「ノクターナルの灰色頭巾をかぶると、生命探知ができるはずですわ。どう?」
「あ!みんながぼうっと輝いて見えます。あっ、あれはキラーアント?洞窟の壁の向こう側の通路にいそうです。」
「じゃあ、生命探知で魔物に気づいたら、伝えるように。ちなみに死霊などの魔物はわからないから、そのつもりで。」
「ベル様、キラーアントは仲間を呼ぶので気をつけてください!」
「ありがとう、リリ」
キラーアントが数匹まとまって近づいてきた。リリは、一番奥にいる一匹に向かって激昂の呪文を唱えた。
同士討ちが始まり、大混乱になった。
「今です。」
リリが叫ぶと、ベルとセラーナは隠密状態からキラーアントに斬りかかった。
ベルは幸運のダガーでキルムーブを発生し、セラーナもエルフのダガーで首を切り落とした。
先頭にいた二匹の静かにキラーアントの魔石が転がり落ちた。
隠密が解けて、乱戦となるなか、セラーナはチェインライトニングを放った。雷が敵や壁にあたって反射し、複数のキラーアントにダメージが入るが、セラーナは一気にヘイトを集めてしまう。その隙にベルが影に潜り、そこにもう一度、リリの激昂の魔法が飛び込んだ。
混乱する敵を二人で次々と屠っていく。二人が取りこぼしたキラーアントがリリに向かうが、リリがエセリウムの盾で殴りつけて魂だけの存在にとどめおく。魂だけになって透明化したキラーアントだが、ノクターナルの頭巾に備わる生命探知で居場所がわかっているので、リリは魔法を唱え、油断なく指示を出し続ける。
しばらくすると、キラーアントは全滅し、迷宮に静寂が訪れた。
「はぁ、はぁ」
「ちょっと、休憩しますか。手持ちの食事を振る舞いますわ。」
セラーナさんはどこからか鹿肉のシチューを三つとりだし、皆に振る舞った。
「これ、どうやって持ってきたんですか?」
「え?いえ、普通にいつも持っているんですのよ。お腹がすくとベルさんを食べたくなってしまうので。フフ」
食べたとたん元気がでてきた。
鹿肉のシチュー: 元気がでる
体力回復1 720秒
スタミナ回復1 720秒
スタミナ回復 15pt
『美味しい!』
「今度、作り方をお教えしますわ。この美味しさが分かるようになったのも、ヘスティアのおかげですわね。生きているって素晴らしいですわ。さあ、連携もよくなってきたようですし、次は兎退治と逝きますわよ。フフ」
「え、僕、おいしく食べられちゃうんですかー」
「ちがいますわよ。あそこをみてごらんなさい。ベルがたくさんいるでしょ」
「ヒエ」「わぁ、本当にたくさんいますね。これでウサギの足のローストもいけますね。じゅるり。」
「リリ、からかわないで!あれはモンスターだから、食べれないってば。」
「はたして、そうでしょうか?美食家に聞いてみたいところですね。ともかく、ささっと調理しましょう。」
「ヒエ」
つづく