セラーナさんがダンジョンに絆を求めるのは間違っているだろうか   作:スキマ時間

25 / 26
セラーナの日記

迷宮から帰ってきたセラーナは、皆が寝静まったころ、ひっそりと日記をつけていた。

 

スカイリムの世界のノドにある時の傷跡から飛ばされた日は、薄明の月(2月)の12日でしたわね。

ステンダールの休日だったのを覚えていますわ。そこから書いていきますか。

 

・薄明の月, 12日(2/12)

 

この廃れた聖堂に飛ばされてきた日、ヘスティアから恩恵をもらった日。そして、モラグ・バルの眷属ではなくなった日。

恩恵を刻んだあと、ヘスティアはなぜかシェオゴラスに取り憑れていた。

 

・薄明の月, 13日(2/13)

 

冒険者としてギルドに登録して、ベルと初めて迷宮を探索した。

ベルには隠密の才がある。魔法は問題なく使えた。母を見習って、錬金術師を目指そうと思った。

この世界で手に入る素材について調べる必要がある。

 

豊穣の女主人にサングインがいた。オブリビオンからデイドラが来れるのは疑いようがない。

ベルに酒で勝負を挑もうとしていたが、ヘスティアの手前、ベルが断ってよかった。

気づいたら、ヘスティアがサングインと飲み友達になっていた。

 

・薄明の月, 14日(2/14)

 

酔いつぶれたヘスティアをほっといて、ベルと迷宮探索へと向かった。

5階層でミノタウロスと戦った。レベル差があるとベルが言っていたが、このぐらいの敵をたおせないようでは先が思いやられると思い戦った。

ベルが瀕死となった。ベルが死にかけたとき、妙に力が湧いてきた。ヘスティアの恩恵の影響なのか?

 

ベルは片手剣や軽装、防御など、だいぶ鍛えないといけないようだ。隠密も活かせるかもしれない。

片手剣だけだと攻撃力が不足するかもしれない。魔法も必要だが、前衛として戦えるようになってからかな。

 

ベルに『ペリナルの歌』を読み聞かせたら、ヒドイことが起きた。

ここの住人は神の恩恵を受けているからか、強い思いを抱くと恩恵に反映されてしまうようだ。

しかも、夢のなかで、ペリナルの所業に恐怖をいだき、助けを求めたことで、メリディアが顕現した。

 

モラグ・バルの眷属でなくなっていたからよかったが、そうでなければ、メリディアの怒りに触れて、この聖堂はなくなっていたかもしれない。

メリディアの恐ろしさは冒涜者にむけられるので、ヘスティアの守護にはちょうどよいのかもしれない。

 

・薄明の月, 15日(2/15)

 

ミノタウロスとの戦いから、ベルの装備が貧弱なのがわかった。

鍛えるためには、強い敵と戦う必要があるが、無駄に傷つく必要はない。

冒険は装備を整えることからだ。鍛冶のスキルは持ち合わせていないので、そのあたりも調べる必要がある。

付呪については私がやるべきだろう。

 

ベルには隠密に向いた太古の暗殺者装備一式を身につけてもらった。

これで不足するような敵がいるようだと、素材も含め相当な準備が必要だ。

素早さを活かすために幸運のダガーを渡しておいたが、殲滅力が不足するのは否めないだろう。

 

ベルは才能に恵まれている。成長すれば、太古の吸血鬼とでも素早さで張り合えるだろう。

心根が素直なところも好感が持てる。弟がいたら、こんなふうに感じるのだろうか。

ベルとこれからも探索を続けたい。まずは鍛えることが先だ。

 

迷宮でリリルカを助けた。リリルカは後ろ暗いところのある子供だったが、根は素直で見どころもある。

とくに相当な重量の荷物を持てることは素晴らしい才だ。

 

リリは戦いには向かないというが勘違いも甚だしい。こんな才能を腐らせておくなど、神ソーマは見る目がない。

道具さえ揃えれば、あの才能は化ける。デイゴンも裸足で逃げ出す無敵の砲台と化すだろう。

 

リリの事情を聞いて、『影を盗む』を読み聞かせた。ベルの身に起きたことを考えれば、この子にも大きな変化が現れると思えた。

 

・薄明の月, 16日(2/16)

 

リリは夢の中で、ノクターナルの衣を盗むというとんでもないことをやってのけた。

この子のこれまでの積み重ねが無駄になることはなかった。可愛くてしかたがない。妹がいるとこんな感じなのか。

結果として、リリはノクターナルと誓約を結んだ。ノクターナルは対価としてソーマの恩恵を奪っていった。

ノクターナルは母親のように優しいから、リリに慈悲を与えたのだろう。

 

リリが死なないようにいろんな準備が必要だ。妹を甘やかす気はない。可愛い子には旅をさせなくては。

 

リリとの関係に引きずられてノクターナルが顕現した。

この世界、大丈夫なのだろうか?

ノクターナルはメリディアと対をなす闇の女神なので、ここの聖堂は光と闇の両方を司る凄まじい場所となってしまった。

 

ヘスティアがいう「バレなきゃいいのさ」といういい加減さが、ちょうどピッタリだったのだろう。

 

ベルとリリ、三人の旅はとても素晴らしいものになった。これからが楽しみだ。

 

つづく

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。